半導体を研究した電子・物理工学専攻の修士32歳。グローバル食品メーカーで法人営業と経営管理を経験。初めての転職で財閥系海運会社の総合職へ

No.1674
  • 現職

    【東証プライム上場 財閥系 海運会社】
    本社 陸上総合職

  • 前職

    【東証プライム上場 グローバル食品メーカー】
    営業部 四国地方の2拠点 法人営業(顧客の店舗巡回、販促商談、新商品の提案など)
    ※全営業社員が対象のセールスコンテストで入社2年目にグランプリを獲得
    →経営管理部門 子会社の損益管理、事業計画作成、取締役会の運営など

田坂 圭太 氏 32歳 / 男性

学歴:愛媛県立 今治西高等学校 卒
筑波大学 理工学群 応用理工学類 卒
筑波大学大学院 数理物質科学研究科 電子・物理工学専攻 修了
TOEIC 815点
日商簿記検定2級

掲載日:2025年10月01日
目次
  1. 新卒時代の就職活動
  2. 入社した食品メーカーでの担当業務
  3. 転職するに至った背景
  4. 転職においてこだわった点、転職活動の転機
  5. 転職活動を振り返って
  6. 次の職場にかける意気込み

① 新卒時代の就職活動

新卒時の就職活動では、食品メーカーに絞って企業選びを行っていました。
大学院では半導体の研究に取り組み、一定の成果を得ることもできましたが、その過程で自分の将来の働き方について深く考えるようになりました。今後40年間、研究装置と向き合いながら黙々と作業を続けるよりも、人とコミュニケーションをとりながら進めていく仕事の方が、自分には合っているのではないかと感じました。

そのような背景もあり、「理系院卒だから技術職に就くべき」という一般的な枠組みに疑問を持つようになりました。たった2年間研究したという理由だけで、自らのキャリアの可能性を狭めてしまうのはもったいないと感じました。また、研究で培った論理的思考力や課題解決力は、分野を問わず幅広く活かせると考えるようになりました。

そうした想いから、人との関わりを通じて価値を生み出せる営業職を志望するに至りました。
中でも食品メーカーを選んだのは、生活に身近な “ 食 ” に携わることで社会に貢献しやすく、やりがいも感じやすいと考えたからです。
さらに、学生時代にタイを訪れた際に食中毒となり、体調を崩して大変な思いをしたことがありました。食の重要性を痛感し、安心安全で美味しい食を世界に届けたいという思いを持つようになったことが食品業界を志した大きな理由の一つです。

② 入社した食品メーカーでの担当業務

これまで、法人営業を6年間、経営管理を2年間経験してきました。

営業職では、得意先の店舗巡回に加え、本部との販促商談や新商品の提案などを行いました。バイヤーや店舗担当者と積極的にコミュニケーションを取りながら、相手視点での提案を心がけ、得意先の課題解決に繋がるような提案営業を行ってきました。また、POSデータを活用した定量的な分析を行うことで、納得感のある提案につなげる工夫も重ねてきました。
営業活動を通じて、売上目標や利益計画の背景にある経営判断にも関心を持つようになり、より上流の業務に関わりたいという思いが芽生えました。そのため、自ら簿記2級の資格を取得し、経営管理部門への異動を希望しました。

経営管理部門では、一般経費の管理、取締役会の運営、全社の損益見込み作成、子会社の損益管理などに従事しました。営業職とは異なり、社内の多くの関係者との連携が求められる環境の中で、会社全体の構造や動きを俯瞰する視点を養うことができ、大変学びの多い2年間となりました。

法人営業と経営管理という異なる業務を経験したことで、「現場」と「本社」、そして「個別最適」と「全体最適」の双方の視点を持ちながら、課題に向き合う姿勢を培うことができたと感じています。

③ 転職するに至った背景

これまでの仕事にやりがいを感じる一方で、働く中でいくつかの課題意識も芽生えてきました。

特に評価制度に関しては、自身の成果や取り組みがどのように評価に繋がっているのかが見えづらく、納得感を持ちにくい場面がありました。その度に、組織の在り方や働き方について、より自分に合った就労環境を求めたいという思いが強くなっていきました。
また、これまで1社での勤務経験しかなかったことから、他の企業文化や働き方にも触れてみたいという思いもありました。様々な価値観や仕事の進め方を経験することで、自身の視野を広げ、より成長できると考えたためです。
加えて、家族構成が変化し、今後のライフプランを見直す中で、年収面の向上も重要なテーマになりました。安定的かつ継続的にキャリアを築いていくためにも、自分のスキルや実務経験をより高く評価してもらえる風土に身を置きたいと考えるようになりました。

こうした背景から、新たな環境で自分の力を試し、より納得感を持ちながら長く働ける職場を目指して転職を決意しました。

④    転職においてこだわった点、転職活動の転機

転職活動においては、まず「家族の理解を得られること」を最優先に考えました。その上で、大企業であることによる安定性や、年収アップが見込めることを条件とし、これまでと異なる業界で新たな経験を積むことを目指していました。

当初は、業界を変えるにあたっても、少しでもこれまでの実務経験を活かしやすいよう、同じメーカー業界内での転職を中心に検討していました。
しかし、(株)エリートネットワーク・転職カウンセラーの篠原様との面談を通じて、自分では想定していなかった選択肢にも目を向けるようになりました。
外航海運やデベロッパー、総合商社といった異業界でも、自分の強みを評価していただけること、積極的に採用している企業があることを知り、視野が大きく広がりました。篠原様との対話を重ねる中で、転職活動を進める上での客観的な視点が得られ、自分なりの優先順位や方向性も明確になっていきました。

「実務経験を活かせるかどうか」だけにこだわらず、自分の可能性を広げられるかどうかという観点で選択肢を見直せたことは、今回の転職活動において大きな転機だったと感じています。

⑤    転職活動を振り返って

最終的に、当初から強く志望していた海運業界の名門企業から内定をいただくことができましたが、転職活動は想像以上に厳しく、決して平坦な道のりではありませんでした。

特に異業界への転職ということでハードルが上がり、仕事や育児と並行しながらの準備は、生半可な気持ちではやりきれなかったと思います。最初の面談時に、エリートネットワーク・篠原様から「今回の転職がうまくいかなければ、今の会社で一生働く覚悟で臨んで下さい」と言われ、その言葉が自分自身の覚悟を固める大きなきっかけとなりました。

中でも苦労したのが、自己分析と書類作成です。
新卒時の就職活動以来、改めて自分自身と向き合う機会がなかったため、これまでの実務経験を振り返り、自己PRと結びつける作業には予想以上に時間がかかりました。転職を意識し始めた段階から、少しずつ自分で棚卸しをしておくべきだったと実感しています。

また、書類選考については、通過率の低さに驚きました。
一社ごとに一喜一憂していては精神的にも持たないため、通過しなかった企業については「相性が合わなかっただけ」と気持ちを切り替えるよう努めました。
面接に関しては、自分の考えや実務経験を端的かつ分かりやすく伝えられるよう、事前に文章化し、繰り返し音読する練習を重ねました。内定をいただいた海運会社においては、HPやネットの情報収集だけでなく、関連書籍を読んだり、実際に港へ足を運んでコンテナ船を見に行ったりするなど、行動を通じて入社意欲を伝える努力をしました。

篠原様には、書類添削から面接対策まで丁寧にフォローしていただきました。各企業ごとの特徴や最新の選考状況なども随時共有いただき、客観的な視点と情報の両面で支えていただいたお陰で、安心して選考に臨むことができました。最終面接直前には、対面で模擬面接も実施していただき、最後まで力強く支えていただいたことに感謝しています。

⑥    次の職場にかける意気込み

新たな業界に挑戦できる機会をいただけたことに、心から感謝しています。
今回の転職という大きな決断が、自分にとって確かな一歩だったと胸を張って言えるよう、入社後は一日一日を大切にしながら、自身の経験と強みを存分に発揮して貢献していきたいと考えています。

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