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国家公務員、退職後司法試験に合格し、一部上場老舗メーカーの法務Mgr(インハウス)へ

国家公務員、退職後司法試験に合格し、一部上場老舗メーカーの法務Mgr(インハウス)へ

No.1082
  • 現職

    一部上場 大手非鉄金属メーカー 法務室 企業内弁護士(管理職候補)

  • 前職

    国家公務員 霞が関の経済系官庁 総合職(旧・国家Ⅰ種)
    一部上場 大手エンジニアリング会社 法務部 主任 企業内弁護士

島垣 一誠 氏 41歳 / 男性

学歴:東京大学 法学部 卒
京都大学大学院 法学研究科 法曹養成専攻 法科大学院 修了
弁護士(第64期司法修習)
TOEIC 880点

1. はじめに

私は現在、東証一部上場企業であるエンジニアリング会社に勤めています。大学を卒業後、国家公務員を経て、弁護士として法律事務所で働き、今の企業にインハウスとして在籍しています。この度、エリートネットワークの松井様にお世話になり、老舗のメーカーに転職することになりました。
今後、転職活動をされる方の参考になればと思い、転職体験記を綴ります。

2. 学部卒業後

私の学部時代、大手の証券会社や銀行の破綻が相次ぎ、日本経済は苦しい状況にありました。このため、日本経済を復活させたい、世の中のためになる仕事をしたいと思い、国家Ⅰ種に合格して某経済官庁に入省しました。いわゆる霞が関の官庁は激務でしたが、政策立案や法律改正に取り組み、大変やりがいを感じていました。

しかし、政策立案に向けて企業の方々からお話を伺う中で、社会の利益を考え、生み出していくのは必ずしも官庁だけではない、むしろ民間企業が、様々な事業を行う中で世の中の問題を解決し、物事を動かし、社会を良くする、そうした領域が極めて大きいのではないか、と考えるようになりました。このため、学部時代に法律を専攻していたこともあり、思い切って国家公務員を退職し企業の事業活動を支援する弁護士になろうと決めました。

3. 法律事務所からインハウスへ

法科大学院修了後、無事、1回目で新司法試験に合格し、弁護士になることができました。修習後に勤務した法律事務所では、顧問先企業の日々の法律相談から株主代表訴訟といった大型訴訟まで、企業活動に関わる法律問題に取り組んでいました。
法律事務所ではやりがいを感じる日々でしたが、企業の事業活動からの遠さ=距離感にもどかしさを覚えることもありました。法律事務所の弁護士の立場では、企業から依頼を受けて意見書の作成や契約書のレビューを行っても、その後の経営の意思決定に参画できるわけではありません。

また、事業の企画段階から、各事業部、技術部や営業部の方々と直接議論し、あるべき事業スキームを生み出すといった機会は多くありませんでした。このため、むしろインハウスの方が、事業に肉薄した仕事ができるのではないか、事業の企画段階から様々な法的アドバイスができ、また、責任を負う厳しさと引き換えに意思決定に参画するやり甲斐を感じることができるのではないか、と考え、インハウスに転じることを決めました。

4. 今回の転職

今の会社では、プロジェクトの応札段階から事業部や営業部の方々と議論して契約条項を考えていくことができ、面白い世界でした。しかし、当初の希望と異なり、社内に於ける位置付けが法務部門は経営から遠く、法務部が事業活動あるいは法律問題について判断し、経営に対して説明・提案していく意思決定への参画が想像していたより少ないのが実情でした。また、今の法務部のメインの活動領域は請負契約になりますが、より幅広く企業経営全般にまつわる法律問題に携わりたいという思いがありました。このため、再度転職を決意しました。

そこでエリートネットワーク様に支援を申し込みました。エリートネットワークの松井様は、私と面談した日、多くの転職活動者を支援されてきたご経験と人を見抜くお力からでしょうか、私が多くを語らずとも、私の悩みや心の中で望んでいる方向性についてすぐに深く理解し、転職活動に際して必要な考え方や心構えなどについて、本質的なところに立ち返ったアドバイスをしていただきました。

その後、転職活動を進める中でも、松井様から的を射た様々なアドバイスをいただきました。私は、他人からアドバイスを受けても、自分なりに咀嚼し、反芻した上で決断するタイプなので、アドバイスをいただいた後、再度あれこれ考えた上で決断していきましたが、松井様のアドバイスは奥深く、後から考えるほど「なるほど。」と思えるもので、大変参考になりました。

転職活動の結果、複数の一部上場企業から内定をいただきました。企業選びは、事業領域、職務内容、年収、企業規模、知名度など、様々な基準があると思います。私は、年齢が40代前半であり、転職回数から考えてもこれが最後の転職になることを前提に、企業規模や知名度に重きを置くのでなく、転職先でのポジショニングや自分のやりたい業務がどの程度できそうかを軸に考え、転職先を決めました。

5. 最後に

転職は楽でなく、しんどいこともありましたが、今回の転職活動を通じて、やりたいことと自分の「市場価値」を改めて冷静に見つめ直し、今後の人生という時間軸の中で進むべき道を考えて歩み出せたことは、大変良かったと思います。

以上

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