高専卒の品質管理、自動車部品メーカーから航空機部品メーカーへ

No.1027
  • 現職

    東証一部上場 航空機部品メーカー 品質管理

  • 前職

    自動車部品メーカー R&D部門 品質保証・性能評価

瀬田 宣彦 氏 35歳 / 男性

学歴:沼津工業高等専門学校 機械科 卒
長岡技術科学大学 機械創造工学科 卒
長岡技術科学大学大学院 機械創造工学課程 修了

目次
  1. はじめに
  2. 退職
  3. 転機
  4. 気づき
  5. 今後に向けて

0. はじめに

強い関心を持ち続けている自動車産業と航空宇宙産業。
この何れかの業界に身を置くこと。
これが今も昔も変わらない根本的な志望動機です。

ただし、私の経歴は華やかなものではなく、自分の能力に絶対の自信を持っているわけでもありません。そんな平凡な私の経験ですから、書類の作り方や面接のHow toといったことは控え、今回の転職活動において一番変化した心の在り様と転職活動を通じて気付いた点を記します。

かれこれ10年ほど前の話になります。
新卒当時は、様々な企業の説明会に足を運び、会場にいる人事部や開発陣の方々と接して「自身の琴線に触れる企業はどこだろう?」という漠然とした探し方をしておりました。

そんな中、前職を選んだ理由は次の3つです。
①事業が多彩で様々な技術を学べると思ったこと。
②面接官の人間性に惹かれたこと。
③「自分を最初に見出してくれた会社」と思い、恩を感じていたこと。

今思えば、もう少し慎重に、且つ、こだわりを持って就職活動をすべきでした。
というのも、入社前に抱いていた希望的観測と現実のギャップを埋めるように、その後の9年間、業務の中に面白味を見つけようと足掻くことになったからです。

1. 退職

自分でも不思議なことに、大して関心を持っていなかったことでも真剣に取り組むうちに、面白さを感じる瞬間は訪れるもので、技術的進歩への貢献が認められたり、体制改善で評価されたりといった外的要因でモチベーションを保ってきました。
が、体制改善活動が業務繁忙を理由に無に帰した時、退職することを決意しました。(根拠を開示できない現状、具体的な言及は避けますが、つまるところ昨今問われている「ものづくり」の信頼の根幹に関わる事象です。)

倫理的に受け入れられなかったとは言え、転職先を決める前に自己都合で退職したことは経歴上汚点として残りました。無職になり、金銭的な厳しさに身を置くことになった浅慮を後悔しなかった日はありませんでした。

そんな「お先真っ暗」状態だったからこそ、次の2つを念頭に置いて転職活動をすることにしました。
①「全力で仕事をやりたい」と思う会社に応募すること。
②こだわる期間は3か月、以降はとにかく稼ぎ口を見つけること。

①では、新卒時の反省を踏まえ、高望みと思える会社でも「やりたい」という気持ちを優先しつつ、②は、現実的に生活をするための活動開始時期を決めるといったものでした。

2. 転機

大手求人サイト経由で書類選考や面接を受け始めていた頃、求人紹介のメールでエリートネットワーク社を知ることになります。
また、この時期に転職カウンセラーの杉本さんとじっくり電話面談をしたことが、私にとって大きな転機となりました。

①近親者以外で退職理由に共感を得られたこと。
前職の人間からは「青臭い」、「堪えろ」等と言われましたし、他の人材紹介業者からも「製造業は多かれ少なかれ、そういった問題はありますよ?」と言われたりもしました。
そんな折でしたから、電話面談とは言え私の退職理由に一定の理解を示していただけたことで、「世間には自分を理解してくれる人が僅かながらでもいる」と思えるようになり、心を覆っていた暗幕が少しずつ開かれていきました。

②自分の知らない企業を知ることができたこと。
何事も前職をベースに考えていた為、自分の視野が想像以上に狭くなっている事実と、何より「ここで絶対働きたい」と思える企業を知ることができたのは大きな転機でした。
ご紹介を受けた企業は、私にとって未知の部分が多かったものの、調べるほどにどんどん企業について知りたいことが増えていく。そしてそれによりますます興味が掻き立てられ、結果、志望に至る理由となりました。

③前を向くこと。
退職から転職に関わる事柄を客観的に捉え直そうと、検証・対策をし始めたのもこの時期からでした。今まで私と全く面識のない転職カウンセラーの杉本さんに現状等を公平に伝えるには、自己の感情を織り交ぜると説明し辛かったからです。
この変化は後の面接にて退職理由や志望動機を明確に伝える際、非常に役立ちました。

いつ、どこで、誰と、何を、どのようにやり取りするかで、自身の変化の仕方は大きく変わってくるものですが、私にとって、上記の変化は良い転機として自分の心の中に残り続けると思います。

3. 気づき

一連の転職活動を通じて気付いた、というよりも初めて知った事は、次の3つです。

①履歴書と職務経歴書への依存度が高い。
書類選考は上記2種の書類を基に進められ、面接も履歴書の経歴に沿って進められます。私の職務経歴書は非常に簡素で熱意が伝わらないと判断した企業もあったらしく、ある程度の分量は求められると感じました。

②中途採用であっても、客観的なテストが少ない。
適性検査やSPIはありましたが、応募した製造業では学術的な能力を問う試験は一切ありませんでした。前項の「書類の作り込み」と同じく、面接時に伝えたいことを事前に熟考し、練り上げるといいかもしれません。

③普段意識しない自分を見つめ直す必要がある。
正直、人前で自分の長所をひけらかすのはとても恥ずかしいものですし、欠点を晒すのもいい気分にはなりません。しかしながら、見ず知らずの人に短時間で自分を知ってもらうには致し方ないと思い、話すための準備をしました。
(予め自分で恥ずかしい思いをしておくと、本番の面接では緊張なく話せることもあるので、参考までに。)

4. 今後に向けて

やりたいと思った仕事がやれる場に立てるよう尽力してくださった杉本さん、現職の人事部や採用担当の方々、家族に感謝しております。

自分がやりたいことで結果を出し、周囲が支え用意してくれた土台の上にそれらを全力で積み上げていくつもりです。その過程で、これまでに受けた恩を何らかの形で返し、更には貢献していけるよう、人間としての幅も広げていけたらと思います。

以上、散文・長文失礼しました。

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