水処理のエンジニア33歳。水処理EPCの上場企業、分散型水処理ベンチャーを経て、プライム上場 名門プラントエンジニアリング会社へ。

No.1723
  • 現職

    【東証プライム上場 大手プラントエンジニアリング会社】
    技術系総合職(水処理エンジニア)

  • 前職

    【東証プライム上場 大手水処理装置・水処理薬品メーカー】
    技術開発担当(水処理装置の改良改善)

    【自律分散型水インフラシステムの開発・提供を行うテクノロジーベンチャー】
    開発担当(小規模分散型の水処理装置開発)

丸山 恵介 氏 33歳 / 男性

学歴:私立 足立学園高等学校 卒
北海道大学 理学部 化学科 卒
北海道大学大学院 国際食資源学院 修了
TOEIC 935点
日商簿記検定 3級
ITパスポート
公害防止管理者水質 1種
技術士第一次試験合格(上下水道部門)

掲載日:2026年6月02日
目次
  1. 新卒就職時に抱いていた志と仕事観
  2. これまでの担当業務・実務経験と、そこで培ったスキル
  3. 今回の転職を考えるに至った背景
  4. 転職活動で譲れなかったことと、見直したこだわり
  5. 転職活動を通じて得た気づき・学びと反省点
  6. 新しい職場に懸ける思いと今後の覚悟

① 新卒就職時に抱いていた志と仕事観

仕事は人生の大部分を占めることになるため、モチベーションを持ち続けられる仕事をすることが、人生の充実につながると考えていました。自己分析だけでなく、発展途上国へのバックパッカー体験やジュネーブの国連訪問などを通して、自分の根幹には「理不尽な環境によって人生の可能性が制限されること」への怒りがあると気づきました。水は生命の根幹に深く、且つ多様に関わるものです。そのため、水分野で働くことで、私が貢献したいと考える人々に対して、実質的な貢献ができる可能性が高いと考えました。

② これまでの担当業務・実務経験と、そこで培ったスキル

新卒で入社したのは、水処理EPCの会社であり、技術開発職に従事しました。ラボや現場で自ら手を動かして実験を行い、顧客課題に対する解決策や運転条件の最適化などを検証する部署でした。当時の環境では、一つの要素技術を深く掘り下げることが評価されやすい傾向にありました。一方で私は、水処理全体を一つのパッケージとして捉え、水処理技術と、それを取り巻く顧客・社会・制度・運用などの主体との最適な関わり方を模索することが、人々に届く水処理を生み出すためには重要だと考えていました。そのため、幅広い水処理技術領域に関わるジェネラリストとしてのキャリアを構築してきました。

その後、水処理スタートアップに転職し、商品開発にエンジニアとして携わりました。EPCからものづくりへと環境が変わり、また提供する水処理装置の規模も大きく異なりました。同じ水処理であっても、求められる考え方はまったく異なり、自分の考えの狭さや浅さを痛感しました。一方で、原理原則を真に理解することで、どのような環境でも応用できることも学びました。

これまでのキャリアでは、一貫して「現場・現実・現物」を重視してきました。机上のデータだけでは捉えきれない、五感で感じ取る情報を大切にしながら、自ら手を動かして課題と向き合ってきました。

③ 今回の転職を考えるに至った背景

今回転職を考えるに至った大きな理由は、スタートアップでの激務と、共働きでの子育ての両立に限界を感じたためです。会社の理念には強く共感しており、尊敬できるメンバーと仕事ができる喜びも非常に大きいものでした。一方で、妻のキャリアに負担をかけていることや、子どもとの時間を十分に確保できないことを考えると、このまま働き続けることは難しいと感じました。また、自分の年齢や職務経歴を踏まえると、今後のキャリアの方向性を大きく選び直せる機会は限られていると感じました。挑戦できるキャリアを選択できるのは、今が最後の大きなタイミングかもしれないと考え、転職活動に踏み切りました。

④    転職活動で譲れなかったことと、見直したこだわり

今回の転職活動では、自分の人生の選択肢をできるだけ幅広く持てるよう、丁寧に活動することを意識しました。「家庭に充てる時間を確保しやすい働き方を選ぶ」「自分のやりたいことに挑戦する」「キャリアアップを目指す」の三つを軸に、複数の志望企業を決めて応募しました。この三つを両立する選択肢は限られたものでしたが、安易に妥協せず、最後まで納得できる選択をしようとしたことが、今回の転職活動で譲らなかったことだと思います。

一方で、見直したこだわりは、国際協力のキャリアを積むことをあきらめたことです。大学時代から、国際協力は自分が最もやりたいことだと考えており、その思いを心のどこかに抱き続けながら生きてきました。今回の転職活動でも、国際協力のキャリアに進むための挑戦を一番の目標に置いていました。しかし、真剣にその道を目指す中で、家族を連れて、あるいは家族を日本に残して途上国へ複数回赴任することへの現実的な難しさや、帰国後の再就職に対する不安、さらに技術を重視する自分の価値観とのギャップを感じるようになりました。その結果、長年目標としていた国際協力の道を、現時点ではあきらめることを決めました。

⑤    転職活動を通じて得た気づき・学びと反省点

●  企業研究の重要性
企業のビジョンや業務内容を調べる際には、自分がその会社でどのように貢献し、どのように活躍できるのかを具体的にイメージしながら研究することが重要だと感じました。企業研究を進める中で、その会社の良いところや共感できる点が見つかり、志望動機は自然と形になっていきました。また、企業とのマッチングにおける違和感にも気づきやすくなりました。

●  選考スケジュール管理の重要性
併願企業がある場合、内定承諾までのスケジュールをうまく合わせる必要があります。私の場合、志望企業の優先順位付けを最後まであいまいにしていたため、スケジュール管理に失敗した部分がありました。その結果、本命企業から内定をいただく前に、やむを得ず他社の内定を辞退したケースがありました。この点は、今回の転職活動における大きな反省点です。

●  深掘りの大切さ
面接において重視されるのは、どれだけ深く考えられているかであると感じました。深掘りができるということは、その実務経験や考え方に再現性があるということだと思います。本当に自分の実力として身についていることは、背景、判断理由、工夫、失敗、学びに至るまで、細部まで言語化できます。逆に、表面的にしか理解していないことは、面接の中で深掘りされたときに、すぐに言葉に詰まってしまいます。今回の転職活動を通じて、自分の実務経験を深く振り返り、言語化することの重要性を強く感じました。

・自分がどう貢献できるのかを言語化する重要性
転職活動では、即戦力としての貢献を求められる場面が多くありました。そのため、応募した求人の業務内容を理解するだけでなく、自分の経験やスキルを活かして、そこでどのように貢献できるのかを具体的に言語化することが求められました。これは新卒就職活動との大きな違いであり、自分の過去の経験を単なる実績として語るのではなく、次の職場での再現可能な価値として伝える必要があると学びました。

⑥  新しい職場に懸ける思いと今後の覚悟

転職活動を通じて、学生時代から長く目標としてきた国際協力の道をあきらめたことや、内定をいただいた会社の数以上に多くの会社からお断りを受けたこともあり、自分が選べる人生の選択肢が、少しずつ狭くなっているように感じる場面がありました。しかし、今振り返ると、それは選択肢が失われていく過程ではなく、自分が本当に進むべき道が少しずつ明確になっていく過程だったのだと思います。新卒で入社した会社では、不満も多く、転職したいという気持ちを長く抱えていました。当時は、世の中にどのような仕事があり、自分の経験でどのような選択肢をとれるのか、それが今後の人生設計にどうつながるのかを、十分に理解できていなかったのだと思います。しかし今回、真摯に取り組んだ転職活動を通じて、自分に残された選択肢が明確になることで、「自分はこの道で腰を据えて進んでいけばよいのだ」と、強い覚悟を持って前向きに受け止められるようになりました。

最後に、私は退職後に転職活動を行ったこともあり、無職であることに対する周囲の目や声、将来への不安にたびたび苛まれました。転職活動中は、自分を強く保つことが難しい場面も何度かありました。それでも今、満足した気持ちでいられるのは、次の職場が、先述した「就職活動における三つの軸」を満たせる環境であり、これまで以上に仕事面でも生活面でも充実したものになるだろうという確信があるからだと思います。転職活動を支えてくださった皆様への感謝と、自分がまだ挑戦できる環境にいることへのありがたさを忘れず、次の職場でも、水を通じて人々に貢献していきたいです。

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