製造業2社で調達・購買、広報を経験した45歳女性。中国赴任から帰国後、外資系製薬会社の広報マネージャーに。

No.1686
  • 現職

    【米国に本社を置く老舗大手製薬会社】
    コーポレート本部 製品広報マネージャー

  • 前職

    【東証プライム上場 電子部品メーカー(コンデンサの世界シェアトップ】
    資材調達本部 材料購買担当(主に金属・ゴム製品)

    【東証プライム上場 大手自動車メーカー】
    グローバル購買本部 非鉄金属材料・ロジスティクス購買担当
    ※社長賞受賞
    →グローバルセールス本部 顧客満足品質担当
    →グローバル広報部 社内広報、キャンペーン・コンテンツ広報担当(アシスタントマネージャー)
    →中国現地法人 コミュニケーション部 副部長(コーポレート広報、エグゼクティブ広報)

藤好 智子 氏 45歳 / 女性

学歴:神奈川県立 川和高等学校 卒
慶應義塾大学 商学部 卒
慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科 修了
TOEIC 940点
HSK(中国漢語水平考試)5級
Project Management Professional(PMP)

掲載日:2025年12月17日
目次
  1. 新卒での就職活動
  2. 電子部品メーカーでの担当業務
  3. 1度目の転職に至った経緯
  4. 大手自動車メーカー入社後のキャリア
  5. 2度目の転職に至ったきっかけ
  6. 企業選びでこだわった点
  7. 内定を獲得するまで
  8. 転職活動を通じて得た学び
  9. 製薬会社に転職後、1か月経過して

1.新卒での就職活動

当時の私は日本が誇る「モノづくり」の世界で貢献していきたい想いが強かったので、メーカーで働きたいと思っていました。メーカーの中でも、一般消費者向けに製品を開発・販売している企業より、モノづくりのビジネスを支えるBtoBメーカーに興味があり、素材や部品、物流関係の会社などを中心に就職活動をしていました。

しかし就職活動は苦戦し、興味のあった会社からは内定をもらえず、唯一内定がもらえた電子部品メーカーに就職しました。当時を振り返ると、自己分析と企業研究が疎かだったため、面接では表層的なことしか言えず、自分が本当に何をやりたいのか、どういった貢献をしたいのかということが明確ではなかったのだと思います。

2.電子部品メーカーでの担当業務

新卒で就職した電子部品メーカーでは資材調達部に配属され、部品を製造するのに必要な金属製品やゴム成型品などを購入する業務を担当しました。
業務内容としては、原価低減策の立案やVA/VE(Value Analysis / Value Engineering)を活用した改善活動、輸入品の品質向上、金属材料のリスクヘッジなどがありました。OJTで先輩や上司から仕事の仕方を、開発部署や工場、サプライヤーさんからはモノづくりのイロハを教えてもらうことで、少しずつ自分の見識が広がり、仕事のスキルが上がっていくのを感じられる日々を過ごすことができました。
3年目には取り扱い品目も増え、自ら企画した調達戦略を工場の上層部に提案するなど仕事の質の面でも確実に成長を感じることができました。

3.1度目の転職に至った経緯

3年目の終わり頃から、自分が60%程の力で仕事をしていることに気が付きました。そして改めて部署全体を見渡した時に、先輩や上司の姿から自分の5年後や10年後の将来が容易に想像でき、このままでは自分が停滞してしまうとの焦りを覚えました。
そして、自分をもっと成長させるための機会を求めて、1回目の転職をしました。

4.大手自動車メーカー入社後のキャリア

転職先は大手自動車メーカーの購買本部で、前職の何十倍もの購買金額やサプライヤー数を扱い、膨大な仕事量に忙殺される日々を送りました。加えて、リーマンショックで金属や原油などの原価が高騰していたため、サプライヤーさんから値上げの要請を連日受けるなど非常に苦しい状況が続きました。

3年ほど金属材料を扱う部署にいた後、船やトラック輸送などのロジスティクスを担う部署に異動になりました。
新鮮な気持ちで仕事に向かっていましたが、扱う品目が違っても仕事内容は根本的に同じであるため、1年も経つと慣れが出てしまい、購買以外の仕事をやってみたくなりました。購買では工場や開発などの部署と密接に仕事をするため、モノづくりについての知見は蓄積されたのですが、自分たちの製品が市場や顧客にどう受け入れられているのかといった面は未知であったため、より顧客に近い仕事に就いてみたいと思うようになりました。

そこで、社内公募制度を活用してグローバルセールス部に異動しました。
グローバルセールス部では、海外市場の顧客対応の品質を向上させる業務や電気自動車の販売をサポートする業務を担当しました。海外販売会社とのコミュニケーションや海外出張の機会も多く、当初の希望であった自社製品やサービスに対する市場やお客様の反応などを知ることができました。

その後、縁があって広報部署に異動することになりました。
広報部では、社内広報から、製品広報、キャンペーン広報、自社サイトのコンテンツ作成まで幅広く経験を積みました。広報部は経営層に近く、重要な情報にいち早く接することができる部署なので、非常に刺激的で毎日多くの学びがありました。また、自分が企画したイベントが様々な媒体で報道されるのを目にすることで影響力の大きさを実感することもでき、とてもやりがいのある仕事でした。

このまま広報部でキャリアを積み重ねていきたいと思っていた時に、海外赴任の話がきました。
海外赴任は一度経験してみたいと思っていたので、受けることにしました。赴任先では企業広報と役員広報に取り組み、本社広報では経験できなかったメディア対応や役員のスピーチ原稿作成、リスク対応などを経験しました。今までフォローが手薄だった現地の日系メディアにリーチして取材を組んで露出に繋げたり、本社広報部署と連携して現地のニュースを海外メディアに発信したりと、これまで以上にインパクトのある広報施策を打つことができました。

5.2度目の転職に至ったきっかけ

非常に充実した海外赴任だったのですが、着任から1年後に現地のマネジメント層が変更になり、仕事の進め方が大きく変わりました。
以前は、現場サイドに裁量権限があった業務がマネジメント層に移管され、より多くの準備と時間を要するようになりました。さらに、意思決定にも時間がかかるようになり、イベントの直前までスピーチ原稿やリリースに何度も修正が入るような事態になってしまいました。
また、その頃に本社では業績立て直しのため大幅な人員削減を伴うリカバリープランが発表され、大きな動揺が走っていました。

このような状況を受けて、満足のいく広報活動ができるのか不安を感じ、自身の将来を改めて見つめ直した結果、転職して新たにキャリアを築きたいと考えるに至りました。

6.企業選びでこだわった点

転職活動では、自身の広報のキャリアを活かせることに加えて、働く環境を重視しました。
具体的には、「将来も安定的に成長が見込める企業であること」、「従業員の多様な考えを受け入れチャレンジさせてくれる社風があること」でした。

「将来も安定的に成長が見込める企業であること」については、転職をしようと思った直接の要因が会社の将来やマネジメント層に対して確信が持てなくなってしまったことだったので、このような不安がない企業に入りたいという思いが一番大きかったです。
「従業員の多様な考えを受け入れチャレンジさせてくれる社風があること」については、自動車メーカーが与えてくれた環境であり、とても働きやすかったので、同じような環境が整っている会社で今後も働きたいという強い思いがありました。

7.内定を獲得するまで

転職活動を始めた際は、複数の大手転職エージェントに登録して、メールで求人案内を受け取っていたのですが、希望条件に合う求人が中々見つからない状況でした。
そこで、自分でもインターネット上で広報の求人を検索し、興味のある求人案件を出されていた(株)エリートネットワークさんに直接コンタクトしました。

転職カウンセラーの黒澤様と面談し、これまでのキャリアの棚卸しや今後のキャリアについて話し合いをした後で、条件に合う企業をいくつかご紹介いただきました。紹介いただいた企業の内、エネルギー業界と総合商社の求人の選考を進めることになりました。結果的にそれらの求人にはご縁がなかったのですが、準備の中で、職務経歴書のブラッシュアップや、企業研究をしっかりできたことは、次の選考に大いに役立ちました。

その後、再度、自分で求人を探し、興味のある求人をいくつかピックアップして、黒澤様にご相談し、それぞれの企業の良し悪しを率直にアドバイスいただきながら、自分でも納得できた製薬会社で選考を進めることにしました。事前の準備を十分にしていたお陰で面接はスムーズに進み内定をいただくことができました。

8.転職活動を通じて得た学び

今回の転職活動では、主に2つの点で学びがありました。
一つ目は、自分に合う求人を見つけるまでに時間をかける必要があったこと。
私の場合、転職活動時の年齢が40代後半だったこともあり、求人に対して年齢が上限を超えていたり、オーバースペックだったりして、思うように求人が見つかりませんでした。そのような中でも、手あたり次第求人を見つけて、とりあえず選考に進んでみるというやり方はせず、自分に合う求人を根気強く探しました。このことは、自分の転職活動のエネルギーを効率良く使うためにも効果的でした。
結果として、良質な求人とじっくり向き合うことができ、企業や事業内容をより深く研究したり、自分が貢献できそうなことを探したりする時間を持つことができました。

二つ目は、伴走する転職エージェンシーを見つけることができたこと。
黒澤様には、志望動機の添削や面接の練習など実践的なサポートをいただけただけでなく、転職活動中の悩み相談や面接後のフォローアップなどあらゆる面でお力添えをいただきました。また、一緒に頑張りましょうという言葉や応援してくれる姿勢が自信とやる気を与えてくれ、心が折れることなく転職活動を乗り切ることができました。

9.製薬会社に転職後、1か月経過して

転職して1か月が経ち、職場の雰囲気にもだいぶ慣れてきました。チームメンバーは皆非常に親切で異業界から来た自分の意見も柔軟に受け入れてくれるオープンさがあり、イメージ通りの職場環境で働けていると感謝しています。
まだラーニング中で業務に貢献できるような段階ではありませんが、少しずつ目の前の仕事に取組み、サポートできるようになればと思っています。

転職体験記に記載されている氏名は、ご本人のご要望により仮名を使用している場合があります。
転職支援サービスに登録する

この記事をご覧になったあなたに

転職情報

関連する転職体験記

転職体験記を絞り込み検索 全ての記事一覧は
こちら

エリートネットワークは1997年の創業以来、正社員の人材紹介一筋の転職エージェントです。

クライアント企業との太いパイプと採用実績・高い定着率で財閥系企業や上場企業を中心に各業界の大手企業各社から評価を頂いており、ハイキャリアの転職支援実績が豊富にございます。
各紹介先企業に精通した専任のカウンセラーが転職活動の各プロセスにおいて、職務経歴書の作成に関する具体的なアドバイス並びに添削、退職にまつわるノウハウも提供し、次の会社への入社に至るまでひとりのカウンセラーが一貫してサポートします。

  • 法人営業 兼 転職カウンセラー
    によって伝言ゲームにならない専任対応
    当社では、各企業に訪問して求人ニーズをヒアリングする法人営業担当と、転職希望者から転職のご相談を承るカウンセラーを分業しておりません。
    その為、1件1件求人情報の詳細なニュアンスに至るまで直接お伝えすることが可能です。
  • ”求人開拓”による
    豊富な独自の求人情報
    東証プライム上場企業を中心に、財閥系企業・大手優良企業からスタートアップまで、紹介先企業の業種・業界を幅広く揃えており、多様な選択肢の提供が可能です。
    他の転職サイト、人材紹介会社のサイト等では一般にオープンになっていないコンフィデンシャルな求人案件も多数お預かりしています。
  • 社風・企業風土とのマッチングに重点を置いた企業選び
    内定獲得はゴールではありません。私たちは転職希望者の方が、次の勤務先で末永くハイパフォーマーであり続けられることを願っています。希望の企業、職種への転職が叶っても、その企業の組織体質や社風が肌に合わないということがないよう「相性合わせ」に努めています。

転職支援サービスのご案内はこちら