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国家公務員女性28歳、「1年限定」と決めて夢に再挑戦するも届かず。霞が関出身者に理解が深い老舗生命保険会社の総合職に

国家公務員女性28歳、「1年限定」と決めて夢に再挑戦するも届かず。霞が関出身者に理解が深い老舗生命保険会社の総合職に

No.1527
  • 現職

    【日系 大手生命保険会社】
    本社総合職 サービス開発部 顧客ニーズ調査担当

  • 前職

    【国家公務員】
    総合職 霞が関勤務

植木 莉那 氏 28歳 / 女性

学歴:慶應義塾大学 文学部 人文社会学科 卒

① 新卒での就活時の志向

私は元々幼少期に理系分野で目指している職業がありました。
しかし、大学受験時に学力の限界を感じて文転したため、その夢は諦め、大学は文系学部に進みました。

新卒時の就活では、政策や法律を通じて、「人の命や、人として保障されるべき日常を守りたい」という思いから、国家公務員を目指し、中央省庁に絞って就職活動を行いました。
国家公務員試験の勉強に追われ、時間的・精神的余裕の無さから、民間企業の就職活動は夏にインターンに数社参加する程度で、選考は受けていませんでした。

② 入社した会社・部門での担当業務

前職では、主に条文の作成など、法律の改正に向けた法制執務を担当していました。
また、周辺業務として、所属部署の窓口担当や、国会対応を行っていました。

省庁に勤めたほとんどの期間においてこの法改正業務をメインで担当していましたが、民間企業で働く上で役に立つスキルが身に付いたとは言い難かったため、転職時の職務経歴書や面接では、法制執務の隙間時間に軽く携わっていた周辺業務(部署の窓口業務や国会議員へのレクチャー等)の中から、アピールできるスキルを探す必要がありました。

③ 転職に至ったきっかけ

私が退職を考え始めたきっかけは、霞が関での日々に限界を感じるようになったからです。この「限界」とは、モチベーション、精神・肉体面、プライベートの両立といった点における限界です。
というのも、霞が関では、通常時は毎日終電、時期によっては、明朝6時までパソコン作業を続け、机の上で1時間仮眠して7時からまたパソコンをたたき始めるという生活をしていました。

体力には自信があったため、このような働き方をしても心身が壊れることはありませんでしたが、この働き方を年齢を重ねていった先も続けることができるのか、また、結婚・出産といったライフイベントがあったときに仕事と両立できるのか、強い不安を抱くようになりました。
加えて霞が関では、理想の政策を実現しようとしても、政治的しがらみや省庁間の利益衝突が障害となります。
政策を通じて命や日常を守りたいという志から国家公務員になりましたが、その思いと実際の業務内容にギャップを感じ、自身の中で仕事に対するやる気が失われていくのを年々感じていました。

このような思いを抱くようになるうちに、退職を考えるようになりました。
国家公務員の転職はポテンシャル採用になりがちですので、コンサル業界への転職が定番ですが、あまり関心を抱くことができなかったという点と、自身に適性があると思える業種ではなかったため、退職した後の進路に悩みました。
そしてそのまま悩みながら2年ほど霞が関に勤務し続けましたが、ある時ふと、「このまま時間を無駄にしてもしょうがない」という思いから、「せっかく辞めるなら幼少期から目指していた職業に再挑戦しよう」と考えるようになり、その職業に就くのに必要な資格を取るために大学学部への編入学を目指すこととしました。
とはいえ、経済的に無期限で挑戦を続けることは難しかったため、「受験は1年限り」と決めて挑戦しました。

しかし、1年後、残念ながらご縁をいただくことができなかったため、就職活動を開始しました。
転職エージェント企業には、(株)エリートネットワーク様の他、大手含め数社のエージェントの方と面談させていただきました。
しかし、国家公務員総合職という職業がそもそもマイナーな職業ですので、面談では、どういった職業なのかという点からエージェントの方に説明しなければならないことが多く、話が嚙み合わないなど、あまり有意義なやりとりができなかったケースが大半でした。

そんな中でしたので、国家公務員総合職出身の方々に実績をお持ちであるエリートネットワーク様の初回の面談には、「ここなら噛み合った話ができるかもしれない」と期待して臨みました。
結果、それは期待通りで、ご担当いただいた転職カウンセラーの木村様は、国家公務員総合職出身の方をご担当された経験もあり、「民間企業でアピールできるこれといったスキルがない」といった国家公務員総合職出身ならではの悩みも、すぐに理解していただき、相談させていただく上で大変話がしやすいと感じました。
また、1年間のブランクがあり、かつ、転職しづらい国家公務員出身という経歴であるにもかかわらず、丁寧にカウンセリングしていただけたことに非常に安堵し、特に、「1年間も無職の期間がある自分を雇ってくれるところなんてあるのだろうか」という思いから不安が強かった私にとって、木村様に「任せて下さい」と言っていただけたことは非常に心強く、エリートネットワーク様にぜひサポートをお願いしたいと思うようになり、その日のうちに他のエージェント様にはお断りの連絡をしました。

④ 自身がこだわった事柄、逆に、従来のこだわりを捨てた点

上述のとおり、初回面談の際には、「希望する企業・業界に行けるか」といったレベルでの悩みではなく、「就職できるだろうか」というレベルで悩んでいましたので、自身の心情としては「生活水準を下げてもいい、多くを望まずに雇ってくれるところに行こう」、「国家公務員総合職のようなハイスキルな職種ではなく、年収を下げてもっとゆったりした仕事で良いんじゃないか」と考えていました。
そのように考えていた背景としては、「もう一度スキルや能力を活かせるような、前職と同じレベルの職種、職場環境はもう望めないのではないだろうか」という思いがありました。

しかし、面談にてこのような心情をそのまま木村様にお伝えしたところ、木村様から「もったいないと思いますよ」と言っていただいたことで、単純でお恥ずかしいですが、「本気で頑張って働けるような環境をもう一度得られる可能性がまだあるのかもしれない」と希望を見出し、ネガティブモードから切り替えることができました。

初回面談の直後は、「建築物が好き」という単純な理由からデベロッパーに関心を抱いていましたが、未経験では挑戦しづらい業界であるという点を踏まえ、都市ソリューション関係に視野を広げ、まずはエネルギー業界や通信業界を希望して求人案件の紹介をお願いしました。

木村様は、上記の業界の求人に加えて、国家公務員総合職出身者を求めている企業の求人案件も紹介して下さいました。
これらの求人案件の中には、今回の最終就職先となった企業様も含まれているのですが、同企業様も含め、関心を抱いていなかった業界も含まれていたので、最初は応募させていただくかどうか悩みました。
ですが、後日再度面談時間を取っていただいた時、これらの企業様がどういった趣旨で国家総合職出身者を求めている(歓迎している)のか、入社後どういった役割が期待されているのかという点を、丁寧に説明していただいた結果、次第に「マッチングの観点からは、国家公務員総合職出身がこれまでどういった仕事をしてきたのかという点や、どういった点に長けているのか、逆にどういったスキルは期待できないのかということを理解されている企業様に就職した方が、その後働きやすいのではないか」と思うようになりました。
そこで、希望していた業界に加え、ご紹介いただいた求人案件にも応募することにしました。

⑤ 転職活動を通じて気づいた点や学んだ点

応募に当たっては、まず前職の仕事内容が特殊ということもあり、霞が関で働いた経験がない方が読んで理解しやすい内容の職務経歴書を作成することが難しく、悩みましたが、その点でも木村様にご相談させていただき、「5W1Hが足りないのでは。自分が思う以上に相手は職務経歴書を読んで仕事内容を理解することが難しいはずです、その点を意識してみて下さい。」とアドバイスをいだいたことでコツを掴み、納得がいくものを作成することができました。
その後、書類選考の結果を待つ間は、ブランク期間や前職を踏まえると、「1社も通過しないのではないか」と思っていましたが、有難いことに数社から一次面接の機会をいただくことができました。

数年ぶりの採用面接ということで、面接を受けるにあたって自身の説明力に自信がなかったのですが、事前に準備した面接用のスクリプトを木村様に見ていただいたことで、志望動機等について自信を持った上で面接に臨むことができました。
また、特に前職では、仕事においてロジックが重視される場面が多かったので、自身の話し方の癖として、ロジックを突き詰めたくどい説明をしがちであるという点があったのですが、その点を木村様に事前にご指摘していただいたことで、自身の弱点を認識した上で面接に臨むことができました。

面接を通して学んだことは、面接中に空気を読むことの大切さです。
面接では、基本的に面接官が複数いらっしゃいますが、次第にそれぞれの方がどういった人物像・経験・スキルを求めているのかわかってきます。
すると、少し前にされた質問で答えた回答がその人の求める答えとして物足りなかったかな、と思った際には、後からされた別の質問でその点が充足するようにフォローした答えをすることもできますし、(会話の流れを読む必要はありますが)やりとりの中で自発的に「先ほどお答えした~についてなのですが、……」と切り出してフォローすることもできます。
ただし、面接官によっては、そういった面接を受ける側からの自発的なコミュニケーションを好まず、完全な一問一答形式を望んでいるように感じた方もいらっしゃったので、そういった意味で、空気を読みつつ、自身のミスをフォローしながら面接を進めていく必要性を感じました。

⑥ 次の職場に賭ける意気込み

人の命や日常を守りたいという思いから国家公務員を目指しましたが、最終就職先として選んだ歴史ある生命保険会社は、その社会的役割を踏まえますと、自身が国家公務員を目指した思いとの親和性が高く、その点においても納得感をもって決断することができました。
このように、納得感を持って就職活動を終えることができたのは、木村様に丁寧にカウンセリングしていただいた上で、自身の価値観や希望に沿った求人案件をご紹介いただけたからこそだと感じています。

1年のブランク期間があったにも拘らず、サポートを引き受けて下さったエリートネットワーク様、そして常時励ましながらサポートにあたって下さった木村様にこの場をお借りして感謝申し上げます。
再び社会人生活をスタートさせるにあたっては、初めての民間企業での勤務を前に緊張するところもありますが、いただいた機会に感謝して、仕事に真摯に向き合っていきたいと考えています。

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