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国家公務員、海外駐在をきっかけに海運会社総合職へ

国家公務員、海外駐在をきっかけに海運会社総合職へ

No.1333
  • 現職

    一部上場 財閥系海運会社 総合職

  • 前職

    国家公務員 総合職

太田 孝介 氏 31歳 / 男性

学歴:地方国立大学 農学部 卒

1 はじめに

この度、(株)エリートネットワーク様のお陰で転職活動をスムーズに終えることができました。特に、担当いただきました転職カウンセラーの堀様には心より御礼申し上げます。自分の中のひとつの区切りとして今回の転職活動を振り返り、それを文章として記しておきたいという意味も込め、この『転職体験記』の執筆を引き受けました。無数にある転職活動のうちの一つの事例、取るに足らない体験記という位置づけで気軽に読んでいただければ幸いです。

2 中央官庁を志望した動機

正直なところ中央官庁を志望した「これ」といった動機はなく、私が大学で所属していた学科が国家公務員や地方公務員への就職が例年多く、そのような環境的な影響があったのかもしれません。将来何をやりたいか明確な目標がない中ではありましたが、身近な選択肢として感じられた公務員を選びました。

実際にいくつかの公務員説明会に参加する中で、社会を良くしたいと熱を持って語っている中央官庁の方々と対面でお会いしたことが、私が中央官庁を志した大きなきっかけと言えるかもしれません。自分もそこで一緒に働いてみたいと感じ、何より上京したいという邪な理由も相まって、中央官庁を志望するに至りました。

3 入省後の職務経験と得たスキル

入省後は霞が関での勤務に加え、地方現場への配属、他省庁や在外公館への出向と、多岐の分野にわたって様々な業務を経験しました。身体的・精神的に辛い時期はありましたが、各職場では比較的人間関係に恵まれ、役人として有意義な人生を歩んでこれたと感じています。ただ、これまでの経験の中で、何かハードスキルや専門的な知識を得たかと言われれば口をつぐまざるを得ません。その一方で、多くの関係者を調整する上でのコミュケーション力、全く異なる分野の業務にイチから順応していく柔軟性、そして一見さんお断りのような分かりづらい施策を咀嚼して伝えるための説明力、などといったソフトスキルは、これまでの経験の中で身に付けることが出来たと思っています。

4 転職に至った背景・理由

在外公館への出向時、海外駐在の際に転職を決意して実際の活動をスタートさせました。霞が関勤務時と比較して、将来のことを含め、自分を省みる時間が多く持てたことが大きかったと思います。

中央官庁の業務と言えば、政策形成の場に携われるといったスケールの大きいことを当初は思い描いていました。しかし、実際に働いてみると、内部の膨大な事務作業、省内・省庁間の調整業務、上司へ説明するための相次ぐ資料作成、細かい文言や体裁、「てにをは」の修正、そして国会対応など、本質的でない業務に大半の時間が費やされているのが現状でした。このようなことが日々反復される中で、誰を向いて仕事しているのか分からず、自分自身の成長も実感できない中で、日々の業務に対するモチベーションが低下していることに気付きました。

役職が上がればこのような認識も変わっていくのではないか、もう少し辛抱してみようか、といった考えも一瞬頭をよぎりました。しかし、年次が上の方々を見ても多かれ少なかれ同じような状況であり、自分も今後数十年同じ道を辿っていくのかと思った時、モヤモヤしながらこのままずっと働くのは精神的に毒だと思い転職を決意しました。

もちろん労働環境への懸念もありました。ブラック霞が関よろしく中央官庁の労働環境、特にその長時間労働は過酷であり、加えて古くからの慣習(前例)や非効率な事務作業が依然として横たわっています。コロナの影響でこのような労働環境に大きな変化が起こることを期待してはいましたが、その機運は毛頭も感じられず、今後歳を重ね、自らの身体的・精神的健康状態を考えた時、この環境で働き続けるのは無理であるとも悟りました。

あと数か月で駐在期間が終わる予定であったため、日本へ帰国後に転職活動をしようかとも考えましたが、幸いにもオンライン面接を導入している企業が増えていること、また、帰国後だと忙しさを理由に転職活動を諦めてしまうことが想像されたので、駐在時に開始することにしました。

5 実際の転職活動

学生時代には民間企業への就職活動の経験がなかったため、最初は転職活動に関するYoutubeや書籍を参考にしつつ、全体像を把握することにしました。転職に関するコンテンツは多種にわたってあり、どれも正解のように、時には胡散臭くも見えたりしましたが、自分に腹落ちする方針をつまみ食いしながら戦略を立てました。

転職活動においては、自分の中で判断基準を持つためにキャリアの軸を定めるようにとよく言われます。私の場合、5年後、10年後に各業界がどうなっているかも正直分からないので、特定の業界に絞るということはせず、社会や生活に密接に関わっている業界と自分が感じられるのであれば何でも良し、にしました。会社については、ある程度腰を据えて働ける環境(人の入れ替わりが激しくない環境。研修や制度がしっかりしている。)としました。これは、民間企業で初めての勤務となるため、心理的な安定性を保ちながらビジネスについてじっくり吸収していきたいと考えたためです。

年収については現職以上を希望はしていましたが、公務員からの転職はどの業界に対しても未経験となることから、年収アップはほとんど期待していませんでした。勤務環境については、今よりは良くはなるが悪くなりはしないだろうと考え、細かい条件は設定しませんでした。

漠然としている軸ではありますが、これを携えながらいくつかの転職サイトに登録しました。連絡をいただいた複数の転職エージェントとの面談を通しながら、自分の立ち位置や転職市場の内情を理解したり、エージェントとの会話を通じながら自分の考えを整理したりしていました。公務員からの転職ということもあり、中途の募集要項にある経験面でマッチするということはほとんどなく、エージェントに紹介されるほぼ全ての求人案件は、業界未経験でも可能なコンサルティングファームでした。コンサルティングファームに関しては、ブームであることはその採用人数から見ても分かり、転職できるチャンスは大きいと思いましたが、直接事業に関われないこと、人の入れ替わりが激しいイメージ、何より志望動機が思い浮かばない(自分の気持ちが乗らない)点が気がかりではありました。

どうするか悩んでいた折、偶然にも(株)エリートネットワーク堀様との面談をする機会を得ることが出来ました。互いに議論を通じ、自分の軸に沿ったようなコンサルティングファームやシンクタンクのほか、中央官庁での業務経験が活かせそうな渉外分野の募集を行っている事業会社などを紹介してもらいました。事業会社については自分の予想を超えて多くの求人案件を紹介してもらえました。エリートネットワーク様は国家公務員の転職の実績が多くあるということで、こちら側の事情もすぐに理解していただき、信頼感がありました。

働きながらの転職活動となるため、応募し過ぎると自分で処理し切れなくなる点も考慮しつつ、軸に合ったいくつかの会社へ応募しました。

はじめのうちはなかなか書類選考が通過せず、通過しても一次面接で落選が続きました。落選した理由は、企業側から特にフィードバックがなかったため良く分かりませんが、ある程度の運や巡りあわせと割り切る一方、自分の受け答えについては面接の度に振り返り、反省をしていました。

特に、志望動機と転職理由はもちろん大事ですが、中途採用ということであるため、これまでの経験で自分は何を達成し何を得て、(たとえ数字で語れなくても)その経験を転職先でどのように活かせるかに重きをおくように思考を切り替えました。あとは、多方面に自分の経験をストーリーでしっかり答えられるよう、実務経験を改めて深掘りし、ストックを増やすようにしておきました。WEB面接では対面面接よりもゆっくり、はっきり、端的に話さないと聴き手にストレスを与えてしまうということもあるので、自分で録画しながら、話し方や目線の位置なども練習していました。

その後、幸いにも活動が軌道に乗ることができ、結果的に2社から内定をいただくことが出来ました。堀様には、面接前のアドバイス、面接後の私のフィードバックをもとに企業側へ援護射撃をしていただくなどのサポートをいただきました。海外駐在で日本と時差があるため、堀様とはメール中心の連絡でしたが、面接日程なども企業側とスムーズに調整していただき、海外駐在ながらも円滑に活動を進めることができました。最終的には、自分の軸に合っていることはもとより、面接を通して社風がフィットしていると感じた会社へ転職することとしました。

その後の職場との退職交渉にあたっては、同じように公務員からの転職を経験している友達に相談しながら、準備をして臨んだこともあり、波風立てることなく終えることが出来ました。

6 転職活動を終えて

今回の活動を通じて、転職できたという一種の成功体験のほか、自分自身の経験を振り返ることや将来のキャリアプランを考えるという、とても大切な経験を積むことが出来ました。ただ、転職活動は、転職自体がゴールではなく、転職先の会社に適応し、自分らしく活躍できることが本当の成功だと思っています。新たな会社で働くことを楽しみにしながら、入社までしっかり準備していきたいと思います。

最後に、転職はあくまでも一人の選択ではありますが、実際の行動に移るまでのハードルがとても高いと感じました。そのハードルは、物理的なハードルではなく個々人の内面に存在する心理的ハードルです。特に公務員は身分が安定しているということもあり、民間企業へ転職するのはためらいが大きいかもしれません。そういった意味では、同じように転職を経験した人から民間企業での働きぶりを聴くほか、エリートネットワーク様のようなエージェントとの信頼関係を築き、早めに相談していくことが肝要だと思いました。

ご精読ありがとうございました。

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