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大手自動車メーカーのSCM、未経験で人材育成領域の営業 兼 講師へキャリアチェンジ

大手自動車メーカーのSCM、未経験で人材育成領域の営業 兼 講師へキャリアチェンジ

No.1280
  • 現職

    中小企業向け人材育成支援・研修サービス企業 コンサルティング営業 兼 講師

  • 前職

    東証一部上場 完成車メーカー SCM職

米谷 謙太 氏 36歳 / 男性

学歴:昭和学院秀英高等学校 卒
早稲田大学 商学部 卒
書道七段
1級小型船舶操縦士
TOEIC 750点

① 新卒での就職について

新卒の時には、車の運転が好きなことから自動車メーカーを志望。学生時代の留学経験から海外志向もありました。また、商学部にてグローバル企業の経営について学び、様々な社長の本を読んでいたことも影響しています。グローバルカンパニーを創り上げた創業者の考え方に共感し、その様な文化で働きたいと考えていました。

② 担当業務や体得したスキル

自動車メーカーに入社後、主にSCM領域や物流領域に携わってきました。

アメリカなどの自社工場へ車の部品を輸出する過程で、部品の包装荷姿の企画・実行の推進。その後は、輸出入に加え、国内調達物流含めたS C M全体のプロジェクトに携わり、マネジメントの難しさも経験しました。海外出張も年に1回程度はあり、学生の時に元々描いていた経験が出来ました。やはり海外の人たちと仕事を進める上で文化や考え方、仕事の進め方の違いなどあり、大変さはあるもののやりがいのあるものでした。
プロジェクト後は、S C M領域から事業全体を考える部署に異動し、四輪事業の中長期戦略立案に従事。

製造業ということもあり、最終的には現物の自動車が完成するので、具現化していく大変さ、机上から現物に推進していく過程を学べました。また、PDCA管理は常に月次で推進していく文化であったので、管理能力も定着したと実感しております。他、主の業務ではないですが、管理会計の分野で課や部の予算編成にも携わりましたので、要員構成、労務費、経費、それに伴うシステム関連も学べたことは勉強になりました。

なお、学生時代に熟読した創業者の考え方・文化は、部署関係なく会社全体を通して根付いていると実感しました。変革を目指す中で時には足枷になるかもしれませんが、元々描いていたことをそのまま実感できたのは素晴らしい経験だったと考えています。

③ 転職するに至った理由・きっかけ

とは言っても、大企業。取得できるスキルには限界があるかと思っています。(今までの歴史の中で出来上がったルールの中でどう進めていくか、ということに限られると私は感じました。)
よって10年後、市場で本当に価値あるビジネスマンになれるのか、と危機感は日々高まっていました。35歳という年齢も考えるきっかけにはなりましたが、大企業の「安定志向」の中にいることに対して「これでいいのか、将来大丈夫なのか?」と率直に感じていました。

また、従来はS C Mとして現場をサポートすることにやりがいを持って仕事をしてきました。しかし事業全体の戦略では、工場閉鎖や、「いい商品を作れば売れる」という風潮は完全に終わり、業界の潮目が変わったと感じました。
しかしながら、前職は上場企業であり、株主の方々へ提示する数値は必要です。結果的に、ロードマップ策定においては、御前会議で無理やり調整し、落とし所を合わせていく。会議にひたすら時間を費やしていくなかで、今後の自分の時間をそういった仕事に費やしていくことにモチベーションが上がらないと感じました。

そう言ったことから、次は目の前のお客様の満足に対して、やればやっただけ成果がでる仕事をしていきたいと考えました。

④ 転職活動のこだわりや、従来のこだわりを捨てた点

私の場合は、新卒で入社し12年勤めたので人生初の転職です。自分なりの考えで、次の仕事先は決めずに前職を辞めました。(転職する人のほとんどが次の転職先が決まってから辞めるのが一般的であることは知っていました。)

転職活動の一部にはなりますが、私の譲れない点は、上記の様な退職の仕方も含んでいます。当然ながら「今の会社を辞める=上司に打ち明ける=上司に問い詰められる」なので、私なりの説明責任を果たす、そのプロセスは絶対に手を抜けないと考えていました。

日々、後輩や同僚と会社の未来について議論している中、業務時間後に転職活動を進めるという考えはありませんでした。よって、最後までやり切った気持ちで退職でき、転職活動には100%の力と時間を費やすことが出来ました。
転職活動の軸も勿論大事ですが、何かしらの縁で出会い、一緒に働いてきましたので、引き際をどうするかも私の大事な要素でした。

実際に転職活動を始め、今まで培ったS C Mという武器を捨てるか否かは一番悩みました。一般論で言えば、事業会社でS C Mを経験し、次はコンサル会社でS C Mのプロフェッショナルとして経験していくのが、魅力あるステップアップだと思います。大企業というステータスも継続できます。

最終的には、私自身が30年後にどうなっていたいか、そこまでに何を経験し、何の技術を身につけたいかを考えました。結果、人材育成領域のコンサル営業 兼 講師業を選びました。

今まで自動車メーカーだったので、良くも悪くも社内の大きな組織、人間関係が9割を占めていました。モノやサービスを実際に売るという営業職の経験は皆無です。しかし、商売の基本であるモノやサービスを売り、その対価としてお金を得る。満足頂けたら、次もリピートして頂く。その様な仕事を人材育成の領域で30代のうちに経験したい、という思いがありました。

また、上記の延長にもなりますが、人に対して分かり易い説明をすることは、どの様な仕事でも必要だと考えています。更にそれが人前で話す講師業となりますと、求められるコミュニケーション力は高度と考えています。現時点では、そのレベルには程遠いですが、将来は、人前で分かり易く説明することを得意にしたいと考えています。

以上より、私は一般的に言われる魅力あるキャリアップではなく「なりたい自分になれるように、何の経験が必要で、何の技術を身に付けたいか?」が、自分なりのこだわりでした。

⑤ 転職活動を通じての気づきや学び、反省点

人生初の転職ということもあるかと思いますが、転職活動は自分の人生の棚卸しだと実感しました。

職務経歴書を作成する際には、入社直後の職場の情景も浮かびました。何に悩み、何が困難で、その時にどんな仲間と一緒に過ごしたかなどを思い出しながら作成しました。それらの内容がそのまま面接で質問されるので、その場その場で対応できるように、最低3つ位はエピソードを数字も交えて準備しました。
また、意外にも学生時代の質問も多くされたので、エピソードなどの追加・修正も常に行いました。やはり何事も準備が大事であり、準備があるからこそ変化球の質問にもなんとか対応できるのだと実感しました。

エリートネットワークさんには、面接の準備(模擬面談)やアドバイスを含めてフォローして頂きました。細かい所までフォローして頂ける点が一番の魅力かと思います。

反省点ではないですが、唯一あるとすれば、もっと早い段階での事前行動・準備です。
まずは転職サイトへ登録してみる、職務経歴書をざっくり作成してみる、転職本を1冊読んでみる。このくらいはやろうと思えばいつでも、誰でもできるので、30歳の時にまずはやるべきだったと感じています。

結果的にその時点で転職しなくても、特に今の時代は上司から言われるのではなく、自分でキャリア形成していく主体性や、自分のキャリアについて真剣に考える時間を持つことが大事だと考えています。

⑥ 次の職場に賭ける意気込み

どこの企業の面接でも必ず、質問していたことがありました。「活躍している中途入社者の共通点、考え方、仕事の仕方は何か?」。それらの回答は、ある意味、指南書だと思っています。
・社会人1年生と思う謙虚さ
・聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥
・中途入社者だからといって結果を急ぐなかれ

最終的に働く企業は1社ですが、その過程でお会いした1つ1つの機会が学びの場になりました。人生にそう多くはない転職の機会、そこで学んだことをしっかりと次の会社で実行したいと思っています。そして、3年以内にお客様の満足度で1番の営業 兼 講師を目指します。

この場を借りてエリートネットワークの転職カウンセラーの高橋さん、山本さんには大変お世話になりましたこと、感謝申し上げます。
高橋さんには、人生の先輩としてもアドバイスを頂きました。明晰さ、エネルギッシュさなど、勿論すぐには真似できないですが、高橋さんの様なビジネスマンと対等に話せるレベルになりたいと感じました。

そして山本さんには、本当にお忙しい中お時間を多く頂きました。
転職活動は基本的に家族や恋人に細かくは相談しにくい、というのが私の感想です。転職活動を進める上では、やはり「書類が通らない、1次面接が通らない」など色々なことが起きました。都度の状況を家族や恋人に伝えるのは、周囲の不安を煽ることにも繋がります。
リアルタイムで愚痴や相談をできるのは山本さんでした。私の場合は、先に会社を辞めたことやコロナ禍の状況を踏まえ、1日に話す人は面接官か山本さんしかいない、ということもありました。その様な状況でも、密にコミュニケーションを取って頂けたので、精神面でも非常に助かりました。

結果的に転職活動を2ヶ月程度、複数社から内定を頂くことができ、大変感謝しております。
数多くの転職支援会社やサービスがある中、何かの縁で知り合うことができましたので、今後も引き続き宜しくお願いしたい所存です。

最後になりますが、私の場合の様に、先に会社を辞める、大企業から中小企業へ転職する、初めての業種に挑戦する、など参考にならない箇所も多いかと思います。しかし、人生一度きり。世の中の常識、周囲からの目、未知なることへの恐怖、全てを含め経験すること、挑戦することは人生の肥やしだと考えています。皆様の人生の岐路に少しでもお役に立てれば幸いです。

Good Luck!

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