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一級建築士、大手設計事務所から総合不動産会社へ

一級建築士、大手設計事務所から総合不動産会社へ

No.1061
  • 現職

    独立系 総合不動産 建築・設計部門 管理職

  • 前職

    大手 設計事務所 建築設計部門 意匠設計担当

北野 雅彦 氏 45歳 / 男性

学歴:京都大学 工学部 建築学科 卒
京都大学大学院 工学研究科 建築学専攻 修了
一級建築士
TOEIC 780点

①新卒での就職の際の志

中学生の頃から「建築」をやろうと漠然と考えていました。特に好きな建築物があったわけでも、憧れている建築家がいたわけでもありませんが、「建てる」「築く」とは何と夢のある職業かと感じており、大学も建築学科のある大学を選んで入学しました。大学院時代は建築学・都市デザインを専攻する国際学生ワークショップに参加する等、充実した日々を過ごしていました。
新卒での就職は、やはり建築という仕事の枠組みの大きな東京ですべきと考えておりましたので、在京の大手組織設計事務所に意匠設計者として入社しました。その当時は用途も規模も、比較的バラエティに富んだ仕事を受注しており、会社の雰囲気もかなりフラットで自由な空気が流れていたように思います。

②前職の担当業務・実務経験・得たスキル

具体的には書けませんが、官・民とも同社を代表するような物件に複数関わりました。規模の大きな、都市の中でのスカイラインをかたち作るような物件です。長いスパンでの思考・デザインの強度を求められると同時に、政治・経済上の影響を受けた際の瞬発的な対応力のようなものを否応なく身に着けることになりました。アトリエ事務所と異なり「大先生」不在の中でのチームワークや所員間の擦り合わせによる意思統一が必要な現場で、設計力だけではなく、組織人としてのコミュニケーション力や忍耐力も鍛えることになったのではないかと思います。

③今回転職するに至った背景・きっかけ

某再開発事業に携わったことは大きなきっかけのひとつでした。大手デベロッパーの建築責任者と夜を徹して議論するようなダイナミックな日常を送る中で、「建築設計」に特化することよりも、それを縦糸にして、横糸として何か新しい組み合わせを探る作業の方が面白いかもしれないと漠然とではありますが思うようになっていました。
その頃、偶然に某人材紹介会社(エリートネットワークさんではない)から「転職しませんか」とメールをもらったのです。主に好奇心のままに担当者にお会いし、いくつかの案件を紹介して頂きまして、自分のスキルが活かせるのは設計事務所だけではなさそうだということを知ることができたのは本当に偶然のなせる業だったと思います。
入社以来20年が経過していたという時間軸も、次のテーマに移行するには良い区切りなのかもしれないと考えるようになりました。

④こだわった点

建築設計「だけ」ではなく、何かそれを活かしながらも他のことと組み合わせて新しいことができる職、という点は重要なポイントでした。収入面はもちろん重要でしたが、会社の規模や歴史ではなく、これから何をしようとしている会社であるかということを重視しました。

⑤転職活動を通じて感じたこと

皆さんそうかもしれませんが、私の場合は特に偶然の要素が強いと感じています。「転職しませんか」メールをもらったタイミングも、エリートネットワークの転職カウンセラー高橋さんに出会えたのも、いいなと思える転職先会社が見つかったのも、偶然が重なったとしか自分では言いようがありません。現職は満足な転職活動をするにはあまりにも多忙な時期でしたので、これと感じた会社を見極めて以降は諸々全て高橋さんに一任していました。非常に段取り良く、かつ的確で無駄のないアドバイスを頂けましたので、自分が能動的に動けなかったことは却って「下手の考え」とならず幸いだったと思っています。

ある意味偶然に流されたと言えなくもない私の転職活動でしたが、山口周さんの『天職は寝て待て』(光文社新書)という本を読んだことがひとつの安心材料となったことを申し添えます。キャリア形成のきっかけは80%が偶然であり、そうである以上中長期的なゴールを設定して頑張るのではなく、努力はむしろ「いい偶然」を招き寄せるための計画と習慣にこそ向けるべき(「プランド・ハプンスタンス・セオリー」)という理論が紹介されています。

次回の転職活動があるとは思っていませんが、周囲の人間に伝えるとすれば、まず初手としてエリートネットワークさんを薦めるでしょう。これも偶然ですが、私の場合は否応なくエリートネットワークさんと他社さんを比較せざるを得ない場面がありまして、これ程までに違うものか、と大きな驚きを感じたのを覚えています。

⑥次の職場への意気込み

これまで培ってきたスキルを十分に発揮して会社に貢献するのは当然ですが、同時に過去の実績に縛られ過ぎないようにしたいと思っています。「前の仕事では~」等と言ってばかりの人に会ったこともありますが、感じのいいものではありませんし、伸び代のない人なのかなという印象を持ってしまいますね。わからないことはわからないとして年下の人からも学びながら、これまでの環境ではできなかった分野に積極的に分け入って行きたいと思っています。変な言い方ですが、自分がこれからどういうことにぶつかっていくのか、今から大変楽しみにしています。

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