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霞が関の国家公務員、年商2500億企業の人事部へ

霞が関の国家公務員、年商2500億企業の人事部へ

No.1005
  • 現職

    東証一部上場 丸の内本社年商2500億企業 人事部(採用・教育・研修・評価)

  • 前職

    霞が関 経済系中央官庁 国家公務員(旧・Ⅰ種) 総合職

大淵 義男 氏 32歳 / 男性

学歴:慶應義塾大学 経済学部 経済学科 卒
(メディア・コミュニケーション研究所 修了(ジャーナリズム論専攻))
TOEIC 730点

現在、退職後、次の職場まで少し時間をいただきまして、国外のリゾートで沈没しながら原稿を書いています。こんな環境で振り返りながらの執筆ですので、仕事熱心な方に対しての参考になるかはわかりませんが、目的も曖昧なまま転職活動をしていた中、皆様と同様にこちらの『転職体験記』を読み、エリートネットワーク様のお世話で区切りをつけて転職することができましたので、多少なりとも参考になることを祈りつつ、書き散らさせていただきます。

転職前の話からしますと、最初の就職では、Ⅰ種事務職採用の国家公務員になることにしました。ただ、元々は高校くらいの時から社会問題や政治経済関係の「大きな物語」に関する新聞記事や論争を見ていくことが面白かったことから、新聞記者になりたいと思っていました。実は大学の専攻もジャーナリズム系でした。そして、実際に新聞社を中心に就職活動もしてみたのですが、ずいぶんと大上段な考え方をしていたのか内定をもらえず、面接中に「公務員にでもなったら」と言われる始末で、頭を抱えるはめになりました。色々相談もした中で、公務員の友人からも話を聞き、行政側にいて様々な情報が集まる中で、将来を考えながら日本全体に対し俯瞰的な仕事をしてみるのも面白いし、色々と学ぶことも多いだろうと思い、試験を受け、経済系の中央官庁に就職しました。

転職を考え始めたのは、緩い若者の典型のような話ではありますが、恒常化している長時間労働と、それを後押しするような省内の仕事の取り組み方へのメンタリティを感じて、「このまま続けていくのは無理かな」と思ったことが一番大きかったです。後者に関しては、多くの国民に影響するという仕事の性質上、当然である部分はありますし、短期間の異動の中、新しい部署で一からキャッチアップしていきつつ、将来に向けた計画を漏れのないようにやっていく必要があるので、横槍が入らない形で色々勉強できる機会が与えられているということでもあり、悪いことばかりではないのですが、いち個人に立ち返った時に、限界を感じてしまった部分がありました。

また、国全体の政策を俯瞰する立場の中で短い時間で政策の細部を詰めていく、それを政治の文脈を踏まえながらやっていくという作業に対して、その重要性や、ある意味での面白さを感じてはいたものの、個人として何の能力も身につかないのではないかという恐れや終わりの見えにくい細かな事務作業自体への倦怠感がありました。

こんなことを考えながら、実際の活動を行ったのは大まかに2回の時期に分けられます。
1回目では、多忙な部署にいた際に、脊髄反射的に転職してしまおうと思い、大手の転職サイトに登録しつつ、つぶしが効くのではないかという安易な理由でコンサルティング会社を何社か受け、幸いにも日系の会社から内定をいただきました。ただ考え直した時に、激務が絶対に変わらないことに気づき、ちょうど前職の異動で比較的余裕のある部署に変わったこともあり、1年程度冷却期間を設けました。

ただ、実年齢上の焦りもありましたが、思い悩むばかりで整理がつかず、何をしたいのか明確ではないまま2回目を再開し、「事業会社に行ってみたい」という漠然とした考えのみで、大手の転職サイトに加えていくつか他のサービスを見ながら活動を再開。これでいいのかわからない不安が残る中、国家公務員の転職を多く支援しているエリートネットワーク様に、この際どうしたらいいのか?から相談しようと思い、伺うことにしました。

登録後、松井様よりすぐにご連絡をいただき、何と2時間半も時間をいただいて、じっくりとお話をさせていただきました。松井様との面談で印象的だったのは、表面的なことばかりでなく、傍から見ると「こいつはそもそも真剣に転職する気があるのか」といったような内容の話まで率直に聞き出されてしまうほど、転職に関する的確なご指摘をいただいたことです。
私も、上記のとおり、そもそもこの段階では、どの業界に行きたいとは考えられていなかったにも関わらず、なんとなくの「好み」の話をダラダラとしてしまう新卒の就活生のようなところがあったのですが、このカウンセリングで、ご提案いただいた事業会社で転職を進めていこうという気持ちの整理がついたかなと思います。

この後、自分が今まで全く意識していなかった3社をご紹介いただき、1か月半ほど面接を進めていく中で、その中でも個人的に面白そうだと思っていた好業績の上場会社から幸いにも内定をいただき、転職活動を終えることができました。
また、この時に、大手のサービスと異なる点として強く感じたのは、面接終了後や書類選考前後、毎回、電話でのフォローをいただき、今後の方針について、是非を含めて詳細なアドバイスをいただいたことです。この際に、あなたの市場価値は○○にあると考えていいのだから、など、エージェントならではの情報を丁寧に教えていただいたことも大変参考になりました。本当に2人3脚(と言うよりは、ボート後ろの水上スキーに乗っていただけかもしれませんが)で進めていただきました。

さて、一応、つらつらと経緯を書かせていただきましたが、これでは結局なんなんだという感想を持たれる方も多いかと思いますので、事後の松井様との面談を踏まえながら、転職を終えて気づいたことをまとめてみようかと思います。

● 転職を考えたなら早め(20代中盤)に動いたほうが、選択肢が色んな意味で多い
(つい最近も今休養に来ている国の現地法人の日本人社長に同じことを言われました)
…実はエリートネットワーク様に来た時にはベンチャーの選考を同時に受けていたりもしましたのでより実感したのですが、20代半ばでの挑戦ならまだしも、30歳を超えていると、次がそんな簡単ではないという議論に、特に公務員は反論ができないと感じました。保険をかけるような考え方ではありますが、早めに動いたほうが、万が一転職先で失敗したらどうしようなどと妙なことを考えずに済みますし、そういう点では32歳というのは微妙に年齢オーバーかもしれません。もちろん、関係なく転職できる方もいらっしゃるとは思うのですが。

● 後ろ向きの話でもいいので、なんで転職したいのかということを自分が納得いくまで色んなところ・人にぶつけてみること
…民間の会社の知り合いに対して自分があまりやらなかったことです(何人かには相談しましたが、公務員となると最初はやっぱりコンサルティング会社?ということになりがちでした。ただ、それが嫌かもと思っていたのは上記のとおり)。たまたま、今回エリートネットワーク様のところで解決しましたが、国家公務員ですとなかなか職場内で周りには相談しにくい部分があるかもしれませんが、転職のエージェントでもいいので、色々とわがままを言ってみてもいいのかと思います。

最後に、少し厄介な候補者だと映ったかも知れませんが、当時の意味のわからない無職の期間を後押ししてくれた(!?)松井様には、次の活動への大きなサポートをいただいたことへの感謝を。また、就業中である為無茶な時間調整を引き受けてくださった社員の方にも大変お世話になりました。それがなくては、今、リゾートでこんなにのんびりとはできてなかったと思います。
転職活動終了後にひと段落し、改めて銀座のオフィスにお礼に伺いお会いした際に、松井様から「いや~、官僚一筋だしコンサル以外は正直厳しいかなと思いましたよ」と素直な話をいただいた時は、「え~~~、それ言っちゃう~~~!?(笑)」とほんの少しだけ思ったことをここで吐露して、筆を置かせていただきます。

追記:校正が遅れ、原稿を送付した時には、既に新たな職場にて勤務を始めております。まだ仕事全体の内容は具体的には見えていませんが、とても良い雰囲気の職場です。

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