自動車メーカーの物流部門でグローバルに働く43歳女性。経営不振でキャリアが見通しづらくなり心機一転、総合化学グループの有名住宅メーカーへ

No.1685
  • 現職

    【東証プライム上場 総合化学グループの大手住宅メーカー】
    購買・生産戦略室 開発購買(社内横断型プロジェクトの推進)

  • 前職

    【東証プライム上場 創業70年を超える合成樹脂加工メーカー】
    色付き光学フィルムの製造技術開発

    【東証プライム上場 日本を代表する自動車メーカー】
    車両部品の原価管理
    →車両部品の収益改善
    →車両受発注プロセスの企画運用

麻倉 真由香 氏 43歳 / 女性

学歴:地方県立高校 普通科 卒
国立大学 工学部 卒
国立大学大学院 工学科 修了
TOEIC 820点

掲載日:2025年12月16日
目次
  1. 新卒時の就職先の選び方
  2. 前職で得た実務経験とスキル
  3. 今回転職に至った背景、理由
  4. 転職で譲れなかった点、こだわりを捨てた点
  5. 転職活動で学んだこと
  6. 次の職場に懸ける意気込み

① 新卒時の就職先の選び方

理系の大学院卒ということもあり、ものづくりに関わる仕事で、日本の技術力を以って海外へ広く事業展開している企業で働きたいと考えていました。
ただ、新卒入社した化学系メーカーでは新規事業部へ配属となり、ワークライフバランスが取れず、基本的な業務スキルを身に付ける機会も少なかったため、入社2年目に、よりグローバルに事業を展開する自動車メーカーへ第二新卒として転職しました。
2社目の自動車メーカーは、国内外での最終製品のBtoCビジネスがメインであり、学生時代の海外企業研修で培った英語力や対応力を活かす機会があると考えました。

② 前職で得た実務経験とスキル

2社目の自動車メーカーでは通算17年間、主にSCM領域の複数部門に所属しました。
最初の配属は調達部門で、部品の原価低減の方策立案から遂行までの関係者のフォロー、サプライチェーンマネジメントを主に担当しました。社内外での交渉力、ものづくりの知識、目標を達成するための根性や精神力を養うことができました。

次に、部品を購入する役割から販売する役割に興味を持ったため、収益改善を目的とした新規のグローバルプロジェクトをリードする部門へ異動しました。ここでは提携先企業を巻き込み、会社初となる海外拠点での新規部品開発プロセスの導入に取り組むなど、これまで培ったものづくりの知識を活かして業務をリードしました。前の部門では取引先に強い態度で交渉をしなければいけない場面が多かったですが、この部門では同じ会社の海外拠点メンバーが主なやり取りの相手であり、新規プロジェクトであるが故に関係者の説得や体制構築が重要だったため、押すだけでなく一歩引いたコミュニケーションも身に付けることができました。

その後、購入部品ではなく最終製品を扱う経験をしたいと考え、最終製品である自動車の輸出企画を担う部門へ異動しました。世界各地の製造工場から各地の販売拠点まで、最終製品を適切な場所へ適切なタイミングで届けるため、新規オーダリングシステムの導入や世界各国にいる輸出部門メンバーの指導を担当しました。これらの業務を通して、相手の知識や立場に応じた説明やVisualizeのスキルを培うことができました。また、チームメンバーの経験や知識に合わせたPeople managementも身に付きました。

製品の企画から製造、販売まで一連の業務を経験させてもらう中で、立場の異なる社内外の関係者を巻き込んで業務をリードするスキル、新規プロジェクトを立ち上げるスキル、そして目標達成意識を自分の強みとして習得することができました。

③ 今回転職に至った背景、理由

正直、最初は漠然とした気持ちでした。福利厚生面は文句なしだった前職の会社でずっと定年まで働くつもりでいましたし、転職したいとの思いはあまりなく、でも「このままでいいのかな? 」というモヤモヤはずっと抱えていました。
会社が大きい分、個人の業務範囲は狭く、誰かが何とかしてくれるという状況があり、「サラリーマン人生は快適だけど、これでいいのか」との思いがありました。自分の市場価値を知りたかったというのもあります。

一度、職務経歴書を作成して、これまでの業務を振り返ったところ、以前の部署の業務が一番楽しかったし、自分の強みを活かせたということに気付きました。
そこで前の部署へ異動願いを出しましたが、その時期から会社の経営状況が悪化したことにより、社内異動はフリーズ状態。キャリアを戻したいのに機会はなかなか訪れませんでした。
また、チームをマネジメントする立場でしたが、経営悪化の影響を受け、課長職に上がる機会は遠のいていました。

どんな企業も良い時も悪い時もあるのは承知しています。30代前半であれば望むキャリアパスを叶えるためにもう少し機会を待つ選択もあったと思いますが、40代前半の私はキャリアの折り返しに差し掛かっている状態。であれば、より自分の強みを活かして活躍できる企業を探そう、と思い至り、本格的に転職活動を始めました。

④    転職で譲れなかった点、こだわりを捨てた点

ものづくりにこだわっていたので、有形商材で、且つ一般消費者へ製品をお届けする会社、というポイントは譲れませんでした。また、自社の技術力に誇りを持っているか、という点も重視しました。

逆に、自動車業界、グローバル企業かどうか、という点はこだわりを捨てました。当初は自動車関係の会社を中心に求人案件を探していましたが、先述の通り、製造の一連の流れは経験したので、その実務経験を活かして他業界へ還元する方が楽しいかなと思ったからです。また、英語を頻繁に使うグローバル企業でなくても、海外で事業をしていれば長い目で見て英語を使う機会はいずれあると思いました。

⑤    転職活動で学んだこと

転職活動は実質3カ月程でしたが、手当たり次第選考を受けた後、じっくり企業分析をして選考に挑む方針に変えたのが良かったです。
また、自分の実務経験を言語化して他人に伝えることにより、これまでの自分の頑張りを自覚でき、転職へ進む自信にも繋がりました。

複数の転職エージェントに登録し、最初の2カ月はとにかく選考を受ける企業の数を増やしました。面接練習が目的だったのに、落ちる度に焦ったり、自信を無くしたりもしました。
自分のスキルに自信がなくなった時、(株)エリートネットワークのご担当者様からWeb面談でアドバイスを頂いたことで、私のスキルに対する評価や捉え方は、企業や業務内容によって異なるということに気付かされました。
また、「面接とはプレゼンではなく会話である」というアドバイスが、焦って自信を喪失している私の胸に一番刺さりました。

転職活動を通じて気付いたのは、社名も大事だが、その会社で何ができるか、という点を大事にしたいという自分の気持ちでした。私のスキルを必要としてくださる企業に巡り合うのは本当にご縁なのだと思いました。
そしてその出合いの確率を上げてくれるのが、求人案件を吟味した上でご紹介してくださるエリートネットワーク様でした。

反省点は、条件の優先順位をなかなか決めきれなかったことです。複数の企業様から内定を頂いて内定獲得まで進みましたが、最終的にどちらにするのか、あるいは前職の自動車メーカーに留まるのか、と数週間迷いました。

⑥    次の職場に懸ける意気込み

これまでは歴史ある自動車メーカーが築き上げたプロセスの中で仕事をしていましたが、これからは前職で学んだことを活かして、自分がプロセスをつくっていく立場になりたいです。
短期的な目標は、異なる立場のメンバーとプロジェクトをリードしてきたスキルを活かし、転職先の会社がテコ入れしたいと考えている原価低減活動を推進することです。製品に関するものづくりの知識も着実に身に付けていきたいです。
長期的な目標としては、会社が長期戦略として掲げる海外事業の拡大に、海外でのコミュニケーション力を活かして貢献していきたいです。

これまで17年間、完成車メーカーで頑張ってきた全ての実務経験を自分自身でしっかり認めてあげて、習得したスキルを次の業界、職場で存分に発揮していこうと思っています。

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