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資材調達担当、電力会社、石油元売りを経て総合商社に

資材調達担当、電力会社、石油元売りを経て総合商社に

No.864
  • 現職

    一部上場 総合商社  事業開発推進担当

  • 前職

    一部上場 大手電力会社 資材部  火力発電設備 調達担当
        ↓
    一部上場 石油元売会社 資材部  プラント関連機器 調達担当

村田 英哉 氏 33歳 / 男性

学歴:旧・帝国大学 経済学部 経済・経営学科 卒
第2種電気工事士
高圧ガス製造責任者 (乙種機械)
ITパスポート
中小企業診断士
TOEIC 795点

人生は、時として思い通りには行かず不思議なものだと感じています。新卒時には一生定年迄勤め切ることが出来る会社にしようと就職活動を行ったこの私が、2度の転職活動をすることになるとは………。そして資材調達畑を歩んでいたはずの私が、一転、新規事業運営をする総合商社に入社することになるとは………。
しかしこの2度目の選択は、想定外のことではありましたが、確りとした転職カウンセラーに導かれ、今後の期待に溢れた納得のいくものになりました。

■1回目の転職

私は、新卒時には大手の電力会社に入社をしました。広く社会の役に立てる仕事がしたいという思いと、そしてオール電化住宅の販売や海外事業の推進などを行う事業性に惹かれたのが理由です。入社後は、多くの同期や同僚に恵まれながら、営業と資材調達の仕事を担当しました。 しかし、東日本大震災の影響で原子力発電所が被災し、会社の事業が全て縮小し、後ろ向きな業務が劇的に増え、同社の将来に見切りをつけ転職することとなりました。

■2社目とのミスマッチと再転職の決意

1回目の転職先は大手人材紹介会社を介して紹介されました。入社を決めた理由は、1社目でプラント系の資材調達の経験があり、即戦力として活躍することが出来ると考えたためです。また、会社全体として海外事業や国内の新エネルギーなどの投資を強化しており、将来的にそのような事業に携わりたいと面接で終始PRして内定を得ることが出来たためです。

しかし、実際に入社をすると抱いていた期待とは全く異なる環境でした。入社前はチャレンジングな仕事ができると期待していましたが、実際は高齢化した組織の世代交代をするため、先人の残した業務を引き継いでほしいという趣旨の採用であることに気付きました。積極的な挑戦ではなく、昔からの淡々とした仕事が求められる風土です。

また、業績評定などの個人面談時に、他事業への異動は叶わないと言われるようになりました。各事業部の人事権が強く他部門へ出すことはできない。今の仕事をこのままずっと続けてほしい。そんな入社時と全く異なることを言われ、中長期的な目標を掲げて働くことが困難になりました。
自身の年齢や家庭を鑑みた時、挑戦的な仕事に就くのであれば今がラストチャンスだ と考え、今一度の転職活動を開始する決意をしました。

■2つのエージェントの 「差」

転職をする際、2つのエージェントに申し込みをしました。1つは初回転職時にもお世話になった大手人材紹介会社。もう1つは、転職経験のある友人から紹介を受けたエリートネットワークさん。

大手人材紹介会社は1時間程度の面接をした後、たくさんの求人を紹介してくれるスタイル。この求人紹介は同社のデータベースマッチングを用い、毎日メールで10件ずつ案内されます。世の中にはこれだけの求人があるのだと安心することはできますが、会社の規模や職種に一貫性がなく、膨大な情報の中から自分が関心を持つことが出来る案件を探すという大変な苦痛を伴うものでした。

エリートネットワークさんは、システムではなく企業向けの法人営業をされる方が同時にカウンセリングもされる人を介したマッチングに強みがあるとのこと。ご担当頂いた高橋さんはこの道30年のベテラン。初回のカウンセリングでは、「詰まるところ、現職では塩漬けにされているんですね。もっともっと働きたいというあなたの思いを満足させてくれる会社を選びましょう!」 と声を掛けて頂き、転職に希望を持つことが出来ました。また、その後のヒアリングを通じ、今までの経験を活かすことが出来るメーカーの資材調達と、エネルギー業界における知見を活かすことが出来るポジションで推薦して頂くこととなりました。

■本人が気付かない適性と隠れた企業ニーズとの適合

暫くした後、総合商社の事業開発のポジションの書類が通過した と高橋さんから連絡を頂きました。「えっ、俺が総合商社? 資材調達じゃなくて??」 というのが率直な印象。私は海外駐在の経験はなく、英語は海外取引先とメールなどで連絡を取って年1〜2回の出張をする程度。予算内にコストを収める自信はあるけれど、予算を取って事業を行った経験はありません。

正直、世界を股に掛けた総合商社の仕事には憧れるけれど、自分に適性があるのか自信が持てない状態でした。そんな私に、高橋さんは 「選ばれるかどうかを心配するより、その会社で本当にやってみたいんだ と自信を持って伝えてください!」 と後押ししてくれました。(後日談:私が調達の仕事ながらも外交的な性格であることから、総合商社にも適性があるのではと見立てておられたとのこと。)

面接はとても緊張しましたが、意外な発見がありました。求人票に記載はされていないけれど、先方にはプロジェクトの採算性を向上するため、コストダウンを推進できる調達業務の経験者を強く欲しているというニーズを窺い知ることができました。また、プラントのO&M契約のスキーム構築の実績や、若年ながらもグループリーダーとして組織をマネジメントしてきた経験を評価して頂いているのだと感じました。

同時に私自身も面接を通じ、配属予定の事業が全社的に見て注力部署で大きな成長が期待されていること、充実した研修カリキュラムが組まれ自己成長を促進してくれること、そして何より上司となる面接官が意欲と情熱に溢れており、素直な気持ちでこの会社で働きたいと願うようになりました。同社の面接は最終まで4回。書類選考通過から2ヶ月弱と長丁場でしたが、総合商社で働きたいという気持ちを確りと伝えることを意識し、無事に内定まで至りました。

■転職活動を振り返って思うこと

結果的には幸いにも大手人材紹介会社も併用し、資材調達の仕事で3社、総合商社から1社の内定を頂くことができました。その中で1つに絞り込む時には、転職活動に踏み切った 「チャレンジングにもっと働きたい」 「自己成長を図りたい」 という動機を解決するという観点から、迷わずに総合商社を選ぶことができました。

今回、大手人材紹介会社のマッチングシステムのみに頼っていたのなら、今後も資材調達の仕事をする人生しかなかったことだろうと思います。「資材調達マンを総合商社に。」 こんな予想もつかない縁を繋いで頂くことができたのは、転職カウンセラーという人を介して適性を考慮するマッチングに強みがあるエリートネットワークさんだからこそ。ご担当頂いた高橋さんには心より感謝しております。

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