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キャリア官僚28歳、シンクタンクへの転職。

キャリア官僚28歳、シンクタンクへの転職。

No.838
  • 現職

    銀行系 シンクタンク  研究員

  • 前職

    霞が関 中央官庁  国家公務員(1種)

新竹 太助 氏 28歳 / 男性

学歴:北海道大学 理学部 物理学科 卒
東京大学公共政策大学院 国際公共政策コース 修了
TOEIC860点

私は大学院修了後、霞が関の中央官庁にて片手で数えられる程の年数を勤務し、現在はシンクタンクにて研究員をしています。転職に踏み切るにあたって、複数の転職エージェントに登録しましたが、最初から気になっていたのは (株)エリートネットワーク様でした。その理由は、『転職体験記』 が充実しており、私と同じキャリア官僚だった方々の記事がいくつもあったからです。

公務員で転職しようとする人にとっては、果たして公務員で転職できるのか? という不安がある方も多くいらっしゃるのではないかと思います。私もそう思っていたうちの一人でしたので、同業者 (1種公務員) の方々が利用している紹介会社かどうかという点は、エージェント選びにおいて重要な観点でした。もし、私と同じように公務員で、エージェント選びをされている方がいれば、参考になればと思い筆を執りました。

1.転職活動の前段階

転職のきっかけについては、人それぞれの事情でしょうというのが正直なところです。今の組織に居続けることが嫌になったであったり、新しいことをしたいであったり、人によって違うものかと思います。ただ、転職して何をしたいのか、どのような業界・業種なのかという考えを固めておくと共に、今の仕事で魅力的な要素はあるか、あるなら何か、そしてそれを捨てる決心をしていることが転職活動をするにあたり最も大事なことかと思います。

私は、ある段階から、キャリア官僚として人生を歩んでいく道筋が見えなくなっていました。このまま年を重ねていっても、自分が役所で実現したいと思っていたことはできないという思いが確信めいてきた段階で、自分のキャリアを真っ白に見直そうと考え、転職を考え始めました。改めて、何年かぶりの自己分析をしてみたところ、調査研究職が向いてそうだし、それができるのは、おそらくシンクタンク業界だろうと結論付けました。

それですっぱり気持ちの切り替えができる人間だったら楽だったのですが、キャリア官僚という社会的ステータスを捨てることに漠然と抵抗感は正直ありました。特に、家族が地方公務員をしていたので、私がキャリア官僚になった際に、大変喜んでくれたのを思い出し、心苦しい日々を送りました。転職したいという思いと後ろ髪を引っ張られる思いに挟まれ、声を掛けてくれる会社があれば転職を考えようという気持ちで様々なエージェントに登録しました。

2.転職活動の中で

冒頭に述べたように、官僚の転職支援をした実績が判るのは(株)エリートネットワーク様でしたので、面談できればなと考えていました。偶然か、一斉にエージェントに登録した翌日、どの会社よりも早くお電話して頂いたのが(株)エリートネットワークの松井様でした。さっそく、同日の夕方に面談のアポを入れました。カウンセリングは確か3時間に及んだかと思います。松井様は、本当に拙かった私の話によく耳を傾けて下さり、また転職にあたる心構えや転職先の候補 (思った通りのシンクタンク業界でした) を丁寧に教えて下さりました。

ただ、一番心に響いたのは 「ご両親は、子が健康でいてくれればいい」 という言葉でした。松井様とのカウンセリングを終えて、最初に連絡したのは家族です。ここでもまたとうとうと話をしてしまいましたが、最後に家族から 「元気でやっていればそれでいい」 と言われ、胸が熱くなる思いを感じたのを思い出します。松井様の励ましと家族の応援もあって、官僚としての心残りを気持ちの中から消し去って、私は本格的な転職活動を始めました。

エントリーした会社は両手で数えられるほどで、半分程度の会社から1次面接のお声掛けを頂きました。松井様とは面接が終わる度に、小一時間程度、意見交換をしました。これを通じて、面接の内容や受け答えはどうであったか、自分はどう思ったか、相手はどう思っているであろうか、について再整理することができました。また、転職活動をする中で感じているこまごました悩み事も打ち明け、その度に叱咤激励を頂戴しました。こういうプロセスを踏むことで、次第に一つの会社に志望を固めていきました。幸いにも第一志望であるその会社から内定を頂いた時、家族と同じように松井様も喜んでくれました。松井様と二人三脚でやってこれて良かったなぁと思った瞬間でした。

3.転職活動後

他の転職活動をした方々の体験記を見ると、退職手続は大変ということがありました。何となくそうであるような認識をしていましたが、本当に大変でした。組織の上から下まで多大な迷惑を掛けたと思います。ただ、親身にして下さった上司の方々は、「頑張れ。やりたいことをするのが一番。」 と言って下さいました。

退職の手続きは大変の一言です。精神がすり減る中でも、それでも応援してくれる人が役所の中にもいたことが私にとっては大きな支えでした。色いろありましたが、希望通りの退職日を設定して頂き、それまではせめてもの恩返しと自分なりに真摯に業務に当たり続けました。

退職日が過ぎ、新しい会社の入社を迎えるにあたって、一つの不安が芽生えました。「新しい会社でもうまくやっていけるか?」 というものです。転職活動前から転職活動中、退職手続が終わり、もう大丈夫だろうと思ってた頃に新たな不安が舞い降りてきた訳です。本当に次から次に不安が降ってくるものだなと思いました。正直に申し上げると、この不安感は入社後数週間続きました。

入社後、松井様からもフォローのお電話を頂いた際、思わず不安を口に出したこともありました。転職活動が終わっても、サポートして頂いて本当に感謝しています。現在は、新しい仕事にも慣れつつあり、改めて、私のやりたい仕事を尊敬できる仕事仲間とできていると実感しています。当然、前述の不安感も消え去りなくなっています。今思えば、入社前に複数回の面接である程度擦り合わせをしているのだから、いらぬ心配でした。

4.終わりに

転職するという行為には色んな不安が付きまといます。その中にあって、支えてくれるのは家族であり、そしてエージェントです。恐らく自分の人生において、大きな決断をする際、自分だけの力で突き進める人は少ないような気がします。他人から見れば取るに足らない些細なことであっても、本人にしてみたら大きな問題であることはよくあるかと思います。転職者本人が負担に感じるものは、もっぱら感情的なものかと思います。

その際、論理的に相手の課題を整理して、解決策を伝えられる人は山ほどいると思います。ただ、その人が抱えている課題に対して、気持ちで寄り添える人は大きく減ってしまうのではないでしょうか。多くの転職者には一緒に併走し気持ちを支える人が必要だと思います。支えてくれる人が転職のことをよく知っていたら尚更ありがたいと思います。転職活動の成功のカギはそういうエージェントと出会えることかと思います。

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