本日現在:1225 転職体験記
No.668

27歳公認会計士、監査法人から、上場企業のIR担当に!

前職
4大監査法人 公認会計士 法定監査
現職
一部上場 創業100年超の総合物流会社 IR部門 IR担当
水田 武郎 氏 / 27歳
早稲田大学 商学部 卒
公認会計士

経歴

私は、大学を卒業した2008年に公認会計士試験に合格し、その12月に大手監査法人に入所しました。それからちょうど5年間勤務し、今回ご縁があって一部上場の大手運輸会社に転職することとなりました。
以下では、学生時代に公認会計士になろうと決めた時から振り返って、大手監査法人勤務を経てなぜ一般事業会社に転職したのか、経緯を述べたいと思います。

公認会計士を目指した経緯-1

父が公認会計士であったため、そういう職業があることは子供の時から知っていましたが、興味を持ったのは、受験する大学を決めようとしていた高校2年の時でした。 「世の中のためになる仕事がしてみたい」 と大変漠然とした大志を抱いていましたが、そのためには大学でどんなことを学べばよいのか分かりませんでした。まず、経済の語源が経世済民であることを知って、経済学に興味を持ちました。

しかし、初心者向けの経済学の本を読んでみてもなるほどとは思ったものの、あまり実践的でないと思いました。色々本を読んで考えた末、社会のニーズに応えているのは企業なのだから、企業経営をうまく行うことができれば社会のニーズに応えることができ、世の中のためになるはずだと思いつきました。それでは企業の経営に関する知識について勉強したい。そう思い、大学は商学部を志望しました。また、同時に、公認会計士になれば企業経営の専門知識を磨くことができると思い、公認会計士も目指すことにしました。

2004年4月、希望の大学の商学部に入学することができました。日商簿記2級を大学2年の秋にとった後、本格的に公認会計士の資格を目指すべく、専門学校に通い始めました。大学4年の5月に短答式試験を受けましたが、身を入れて勉強していなかったため、惨敗しました。ここで、遅れ馳せながら就職活動するか、会計士試験の勉強を継続するかの岐路に立ちましたが、当時は公認会計士試験の合格率が20%弱と非常に高く、1年本気で勉強すれば勝機はあると考え、会計士の試験勉強を継続することにしました。それからは、大学の授業もほとんど単位は取り終えていたため、必要最低限の単位を充足するための授業に絞り、会計士試験に専念する態勢を作りました。一生で一番勉強したと言えるくらい勉強してやろうと思い、ほとんど1日を専門学校で過ごす生活がスタートしました。2007年大学4年の秋でした。

当時の大学の授業がない日のスケジュールは、朝6時起床し、7時に専門学校に到着し、そこから夜10時まで休憩を挟みながら勉強、11時には帰宅し、12時に就寝といった感じでした。敢えて一緒に勉強する仲間を作っていなかったため、友達に会える週1回の大学のゼミの時間がとても楽しみだったのを覚えています。
勉強方法は、できるだけ暗記をしようとはせず、勉強したことがない人に説明できるくらいまでなぜこうなるのかを理解し、理解したことをコンパクトにノートにまとめるという方法でした。時間はかかりましたが、一度理解したことは忘れても1度ノートを見れば思い出すことができ、応用も利くため、自分には良い方法でした。

公認会計士を目指した経緯-2

このように一日中勉強していましたが、成績がなかなか伸びず、精神的に辛かったのを覚えています。それを支えていたのは、会計士試験の勉強そのものが楽しかったこと、成績にはまだ結びついていないけども、着実に知識が付いていることへの自信がありました。また、たまに愚痴を言うと励ましてくれる家族や友人の存在も大変大きかったです。当然、試験に合格できなかったらどうしようという不安はありましたが、むしろそれは、 「今、人生を賭けた勝負をしていて、のるか反るかは、今どれだけ勉強するか次第」 と考え、自分の勉強へのモチベーションを上げる材料の一つにしていました。
2008年3月、大学を卒業し、みんなが新社会人となったなか、私は相変わらず寝る時間以外ほぼ専門学校という生活でした。この辺りからようやく勉強の結果が成績に少しずつ結びつき始め、少し希望が見えてきたと思いました。

公認会計士試験の受験者は、まずマークシート方式の短答式試験を受け、その合格者が記述式の論文式試験に臨むことができます。まず5月に短答式試験を受けました。自己採点の結果ではボーダーライン上であったため、そこから6月下旬の合否発表までが最も精神的に辛い時期でした。論文式試験に向けて勉強していても、悪い想像が繰り返し襲ってきました。 「ダメでも死にはしないし、なるようになる」 と開き直りながら勉強していました。幸いにも合格しており、あとはやり切るだけだと思って8月の論文式試験に向けてラストスパートをかけました。論文式試験直前には、 「ここまで勉強して落ちたらしょうがない」 と腹を括り、試験当日を迎えました。

論文式試験は3日間に渡って行われますが、会場が通っていた大学であったため、緊張はなく楽に受けられました。3日間の試験を終えた時、全力を尽くしたと思いました。やっと遊べると思って嬉しかったのを覚えています。
ここまでやり切れたのは、生活費を両親が全部出してくれて、勉強に完全に専念できる環境を作れたことが最大の要因だと思います。何の心配もなく、力の限り勉強していればいいというのは、かなり幸せな状況だったと思います。従って、会計士試験に合格できたのは、両親のお陰と言って過言ではありません。

会計士試験が終わった日、疲れ切っていましたが、専門学校へ行ってロッカーを引き払い、また大手監査法人の説明会・面接の予約を入れました。一旦大手監査法人に就職しようという方針は、受験勉強中に考えていました。公認会計士資格を取るには、公認会計士試験合格後に監査業務などの実務経験が必要なためです。また、当時は論文式試験の直後に大手監査法人の説明会・面接があったので、試験後できるだけ早く申し込む必要がありました。2008年は、内部統制報告制度 (いわゆるJ-SOX) と四半期報告制度が導入された年であり、監査法人でも人手が足りず、採用者数がかなり多かった年でした。

論文式試験後の9月中に説明会、面接をこなし、面接を受けた3法人からすべて内定を頂き、そのうちの大手監査法人の一つに就職を決めました。10月、米国の金融危機に端を発して世界経済全体が急速に悪化するニュースが飛び交う中、11月に合格発表があり、無事に合格していることを知りました。そして、2008年12月1日、めでたく大手監査法人の職員として、社会人生活をスタートしました。

監査法人での経験と進路の悩み

監査法人では、国内一般事業会社の法定監査に従事しました。メーカー、リース業、旅行業等多様な業種の会社を見ることができ、5年間で得難い経験を色々と積むことができました。会社をどのように分析し理解するか、どのように財務諸表の虚偽表示リスクを識別し、対応するかといったスキルだけでなく、プロとしての仕事への向き合い方・プロの精神とも言うべきものを、先輩方を見ながら学びました。また、監査という独特の視点から企業を見ることで、クライアントの方々に新しい視点を提供できた時は、楽しいと思えました。同期にも恵まれ、よく遊び、切磋琢磨する関係が築けたことも私の大きな財産となりました。

このように監査の経験を積む一方で、やはり企業経営にもっと近い業務をしてみたいという気持ちは常にありました。企業経営を財務会計・管理会計・ファイナンスという点からサポートできるようになりたいという気持ちはあるものの、監査業務ではそのような知識は身に付きそうにない。しかし、監査以外で具体的にどのようなキャリアを進みたいのかが見えてこない。そんな状況でした。ひとまず公認会計士資格を取るまでは監査法人で働いて、その先の進路はその時に考えようと思っていました。

転職に至った経緯

2012年5月に修了考査に合格し、当初監査法人に入所した目標であった公認会計士の資格を取るという点は達成が確実となったため、今後の進路について真剣に考え始めました。
入所5年目に入り、主査や副主査のポジションが増えてきて、仕事の幅が広がってきていました。一方で、企業経営に近い仕事をしてみたいという気持ちは変わらず常にありました。転職という選択肢は浮かぶものの、コンサルティング会社へ転職するのか、事業会社へ転職するのか、転職してどんなことがしたいのか、決め切れませんでした。

2013年1月に公認会計士登録を行いました。今の監査法人で続けていくか、転職して出て行くか、それだけは決めようと思いました。6月になると3月決算会社の期末監査がだいぶ落ち着いてきました。そのような中、新人の頃からお世話になった先輩が一般事業会社の経営企画部に転職していきました。この先輩から(株)エリートネットワーク様を御紹介頂き、一度お話を伺ってみようと思い、(株)エリートネットワーク様の門を叩きました。そこで、松井様とお会いしました。その時の面談で、私が自分の中で明確にできていなかった 「就労観」 を明確にして頂きました。 「企業経営に関連する様々な業務に携わりながら、知識と能力を伸ばし、それを使って会社に貢献していく。そのような、自分も会社も成長し合う関係を長期的に築きながら、ゆくゆくは余人を以って代え難い仕事をできるようになっていく。」 それが私の就労観でした。それには、長期就労を前提とし、その中で会社が個人個人の適性を考えて健全なジョブローテーションをしてくれるような会社であることが必要でした。それは、必ずしも長期就労を前提とせず、割り当てられた業務を通じてキャリアを形成していく監査法人やコンサルティングファームではなし得ず、長期就労を前提とし、且つ健全なジョブローテーションがある事業会社でこそなし得るものでした。松井様にはそのような観点から事業会社を数社選んで頂き、面接の応募をして頂きました。

ただし、転職するかどうかは実はこのカウンセリング後も悩んでいました。私の主担当の会社の監査チームでは、既に先輩が二人お辞めになっており、そこで私も辞めるとなると、一挙に3人辞めることとなり、チームに大変な迷惑がかかると思ったからです。その会社の主査は、私が新人の頃からご指導頂いていた先輩であったため、この状況で辞めることは、その先輩に恩を仇で返すことになると考えました。既に面接の案内は来ていましたが、やはり当期は監査法人で頑張り、その中で転職の準備をして、来年転職しようと考え、松井様に、転職活動を中止したい旨を申し出ました。

その後、(株)エリートネットワーク様を御紹介頂いた会計士の先輩とお酒を飲む機会があり、そこで 「転職したい気持ちはあるが、チームの状況を考えて来年にしたいと思います」 と考えを打ち明けました。そうしたところ、 「お前がいなくてもチームは回っていくだろう。それよりは、自分の気持ちを大切にした方がいい。監査法人に未練があるなら転職活動をすべきでないが、監査法人でこれ以上吸収したいことがなく、転職したいと思えるなら、監査法人にいる意味はあまりない。転職活動をしてみてもいいのではないか。お世話になった先輩には、新しい環境で活躍することが恩返しになる。」 とお話を頂きました。これによって気持ちの整理がつき、転職活動をすることを決意しました。後日、内定を頂いて、この新人の時からお世話になっていた主査の先輩に転職を決めたことを打ち明けた時、私の気持ちをご理解頂き、暖かい言葉を掛けて下さいました。

転職活動

松井様に、転職活動に再度お力添え頂きたい旨をメールで申し上げました。その翌日お電話を頂き、転職活動を再開したいと考えるに至った経緯をご説明すると、松井様は私の心の内をよくご理解下さり、 「最後までバックアップしますから一緒に頑張りましょう」 と仰って頂きました。中止を申し出た際、恐らく既に応募書類を出していた会社の方々に対し、謝って頂くなど色々ご面倒をお掛けしたと思います。それにも拘わらず、再度快く受け入れて頂いたことは、大変ありがたく思いました。

早速、5社から一次面接の案内を頂きました。松井様からは、各社10時間はホームページを精読するなどして勉強すること、面接当日は1時間〜30分前には面接会場付近へ着いて雰囲気によく馴染んでおくこと、包み隠さずオープンマインドで面接に臨むこと等を注意点として挙げて頂き、できる限りこれらを守って面接に臨みました。また、会社の方とお話できる数少ない機会であるため、面接を通じてどんな社風・雰囲気の会社なのか感じ取るようにしました。そして、面接を通じて、あれこれ考える迄もなく自然と希望順位がついてきました。

結果的に、私は第1志望の会社から、内定を頂くことができました。面接を受けた5社のうち4社は経理での採用でしたが、この会社だけは、IR部署でIR担当の募集をかけていました。経理担当だと今までの監査業務が活かせる反面、新しく学ぶことは正直少ないかもしれないと思いましたが、IR部署は経営者と投資家のコミュニケーションを促進する部署であるため、経営者の視点と投資家の視点という今までと目線の異なる二つの視点を学ぶことができ、面白そうだと思いました。

また、面接を通じて、会社が長期就労を望んでいて、且つ将来的に私が希望する企業経営周りの業務をさせて頂けそうであったこと、会社の社風は、私にマッチしていると思えたこと、業歴の長い会社だが今の地位に安住することなく成長を追い求めていることなどが分かってきました。これらのことから、私の就労観とマッチしていて、雰囲気も良く、且つやり甲斐もありそうな会社だと思えたことから、第1志望になりました。また、一次面接をご担当頂いたIR部署の部長様が、二次面接を前にわざわざお時間を取って頂いて、IR部署の仕事や課題を教えて頂きました。その中で私に入社して欲しいというお気持ちがひしひしと伝わってきたことも、是非入社したいという私の気持ちをより強くしました。

面接では、問われ方に差はあるものの、どの会社でも、このタイミングで転職を考えた経緯、当社の面接を志望した理由、入社したらどのように働きたいかといったことを聞かれました。すらすらと回答できることは少なかったですが、自分の考えを素直に伝えるようにしました。特にどのように働きたいかという点については、松井様との最初のカウンセリングで自分の考えや 「就労観」 を明らかに再整理して頂いていたため、自分の本心をきちんと言う事ができました。会社のホームページを見て、会社の方向性を掴んでいたことも役立ちました。転職先の会社の最終面接で、 「財務諸表を見ましたか? どのように感じましたか?」 と聞かれた時、 「堅実に経営されている一方、これまで順調に成長してきたのが、リーマン・ショック以降から成長が止まってしまっています。次の中期計画の売上目標・利益目標が、今の水準からするとかなり挑戦的なものになっているのも、成長が不可欠とのご認識があるからだと思います。会社として新しい成長ステージに入った今、その成長のお手伝いを担えるのなら、やり甲斐があります。精一杯やりたいと思います。」 と (実際はこんなにきれいにではありませんでしたが、) 思いを述べることができました。

私の転職活動がうまくいったのは、松井様にお力添え頂きながら、以下の2点ができたからではないかと思います。
(1)長期就労を通じて仕事の幅を広げて成長していきたいという自分の就労観とマッチする会社か、社風や雰囲気は自分と合いそうか、会社の今後の方向性に照らしてやり甲斐がありそうな会社か、という点を真剣に考え、自分が本当に働きたいと思える会社を第1志望の会社に決めたこと。
(2)面接の場でもその思いをきちんと伝えることができたこと。

自分が働いてみたいと思える会社に出会うことができ、その会社から内定を貰うことができたということに、幸運だと思う一方で、必然的にこうなったかのような不思議な “縁” を感じます。今回のご縁を取り持って頂いた松井様始め(株)エリートネットワークの皆様には、心より感謝致します。

今後の抱負

私は、公認会計士という職業に誇りを持っています。監査法人の中では、如何なる困難にも屈せずにクライアントと納得するまで議論する先輩方の背中を見ており、このような先輩方の一員となれたことを誇りに思うからです。公認会計士という資格が、社会的に高く評価されているのも、数十年に渡る諸先輩方の努力があってこそだと思います。しかし、その社会の高い評価に安住しながら仕事をしたくはありませんでした。転職してからは、資格ではなく、私自身の能力・人間性を基盤に仕事に取り組んでみたいと思います。また、事業会社に就職しますが、会社に依存することなく、一人のプロフェッショナルとしての矜持を持ちながら仕事をしたいと考えています。そのためにも、専門家の視点、目線の高さは常に忘れないように心掛けたいです。

就職先の会社をクライアントに見立てて、一人のプロフェッショナルとしてできる限りの貢献をする。その過程で、様々な経験・知識を獲得し、またそれを元に会社に貢献する。そのような、私の個の成長が、会社の成長に繋がり、それがループする関係が理想です。そのためにも、決して安住することなく研鑽に努めようと思います。まずIRから初めて、ファイナンス・会計分野に強みを持ったビジネスマン公認会計士になりたいと考えています。また、IFRSなど、会計士のデファクトスタンダードになる知識も積極的に勉強していきたいと思います。

そのような自己研鑽と会社への貢献の継続の結果、公認会計士の社会的な評価を更に高める結果に多少なりとも繋がるのであれば、監査法人でお世話になった諸先輩方に多少は恩返しができたと言えるのかもしれません。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。 皆様のご参考に資する所があれば大変嬉しく思います。

以 上

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