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弁護士27歳、法律事務所から、一部上場企業への転職

弁護士27歳、法律事務所から、一部上場企業への転職

No.571
  • 現職

    一部上場 大手産業機械メーカー 法務部 (企業内弁護士)

  • 前職

    中堅法律事務所 弁護士

丸山 和久 氏 27歳 / 男性

学歴:東京大学 法学部 第二類(公法コース) 卒
東京大学 法科大学院 卒
新64期司法修習 弁護士
TOEIC 780点

1 はじめに

(1) 本体験記の想定する読者
本体験記が主に想定する読者は、法科大学院新卒、既卒、司法修習生、法律事務所に就職後進路に悩んでいる若手弁護士です。

(2) 転職活動のきっかけ
私の転職活動のきっかけ自体は、極めて後ろ向きです。司法修習修了後、就職した法律事務所に就職活動中には判明し得なかった事情があり、危機感を感じてすぐに退職致しました。

2 転職活動

(1) 初期
まずは、やはり法律事務所に絞って転職活動を開始致しました。
この過程で内定も頂きました。しかし、自分の性質として調整型人間なので相応の規模の組織内で働く方が向いているのではないか、弁護士は依頼者のために全力を尽くすものの当事者意識を持って問題に取り組むことはできないのではないか、社会人経験がなく激動の弁護士業界に入ることへの不安、などから四か月ほど活動した後企業への活動に切り替えました。

(2) 中期
企業へのエントリーをする際、エージェントからいかに法務部門の転職市場が厳しいかの現実を聞かされました。実際、エントリー後1か月くらいは面接が入らなかったように思います。
また、面接が入ったとしても、人格面・ポテンシャル面での評価は頂けてもキャリア不足を理由として内定に至りませんでした。キャリアを求める求人に、キャリアを有する弁護士と競合しては勝負になりません。

(3) 後期
法務人材の採用活動にも波があるようで、夏場になり面接が多く入るようになりました。特に、ポテンシャル人材、若くて企業のカラーに馴染み易い人を対象とする求人が若干増えたように思います。
そこでは、素直にこれまでの自分を表現し、志向やキャリアプランにつき大まかでありながらも伝えることで驚くほどスムーズに内定を頂くことができました。

3 総括

(1) 退職後に活動を本格化させたことについて
一般的に、転職活動は前職を続けながらするものです。私自身、一旦退職してしまうことに不安はありました。
しかし、本当に耐えられないような事情がある職場にいながらの活動では、時間的精神的に限界があり、逃げ出したいとの一心で軽率に転職先を決めてしまうことになりかねません。

法律事務所には個性が強烈な先生がたまにいらっしゃいます。弁護士業界ではなく、サラリーマンの先輩や友人に事情を相談し、退職について共感が得られた場合には、思い切って辞めてしまう方が正解だと思います。
当然、退職した事情については面接で正直にお話しすることがベストです。腹を割らない人とは一緒に働きたいとは思いません。

(2) 企業側の需要について
私の場合は司法修習を終えているものの、実務経験がわずかであり、評価としては新卒と変わらないものでした。
通常、法務の求人では実務経験2〜3年以上が要求されます。ただ、中には弁護士有資格者 (ただし、修習に行ったこと自体はあまり評価されないので)、正確には司法試験合格者や法科大学院卒業者は実務経験を問わないという求人もありました。
弁護士資格がある方が当然評価は上がりますが、年齢も重要ですので法科大学院新卒や既卒でも、若い方には十分に可能性があると思います。

(3) エントリーシートで気をつけること
弁護士有資格者である場合、法律に関するアピールは不要で、学生時代の活動、体験を交えての自分の性格、企業法務部への理解を含めた志望動機、なぜ資格があるのに法律事務所ではなく企業内弁護士なのか、などが重要だったのではないかと思います。組織への適合性を示す体験も書いた方がいいでしょう。
また、法科大学院での教育内容や司法修習について企業側は予備知識がほとんどありませんので、英文契約書レビューなど実践的なカリキュラムを受講していた場合にはアピールすると良いかもしれません。

(4) 面接で気をつけること
面接においても、上記の事項を中心に聞かれます。
事業内容への関心度合いや業界分析については、BtoCの企業では深く問われる傾向が高かったものの、BtoBの企業ではそれほど深く聞かれなかったように感じます。それでも、当然HPの採用情報や会社情報、製品情報の大まかな部分や最近のニュースくらいは把握しておくべきなのは言うまでもありません。

(5) 企業内弁護士として働くという選択肢
今後、ますます企業内で働くことを希望する弁護士は激増します。その中で実務経験がない者がアピールできるものは、若さと柔軟性と本気で企業の法務部門で働きたいという気持ちです。
きっかけは私のように後ろ向きでも構いませんが、その後は積極的に自分の志向や求めるものが企業内で働くことに合致するかを真剣に考え表現できるようにしましょう。

4 (株)エリートネットワークとの関わり

私は、転職エージェントを複数利用しました。その中で感じた(株)エリートネットワークの良さは以下の通りです。

(1) カウンセリング担当者と法人営業・求人案件担当者が同じ
他のエージェントでは、カウンセリング担当者と求人案件担当者が異なり、カウンセリングでお話ししたこちらの情報が伝わっていないことがありました。
そのため、志向と異なる案件の紹介が多かったり、無理にそういった案件を勧められたりしたことがありました。
(株) エリートネットワークさんでは、そういったことは全くなく、私の志向を十分に把握、反映して活動を進めて頂きました。
私の人柄や性格を十分に把握している担当者が先方に推薦して下さるのですから、書類通過率も高かったです。

(2) 迅速な案件の進行
転職活動は早い者勝ちです。
同じ案件が複数のエージェントで扱われることがありますが、その中でも(株)エリートネットワークさんは一番に案件を持ってきてくれました。
進行についても、迅速且つ密に連絡を取って下さいました。

(3) 親身なアドバイス
転職カウンセリング、エントリーシート作成、案件の進行管理などについて、私のキャリアを真剣に考えて頂き、希望が叶うようアドバイスを頂きました。
面接前にも、法律事務所への就職活動との違いを教えて頂き、謙虚さ、組織人・企業人としての協調性などのアピールすべきポイントを指導して頂きました。各段階の面接官の情報も教えて頂き、余裕を持って面接に臨めたと思います。

お世話になり、ありがとうございました。

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