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エージェント探しから始めた、人事マンの転職活動

エージェント探しから始めた、人事マンの転職活動

No.328
  • 現職

    東証1部上場  機械メーカー  海外人事

  • 前職

    外資系運輸会社  人事

村川 明紀 氏 38歳 / 男性

学歴:北海道大学 文学部 卒

プロローグ

今回会社を移ったら4社目。しかも今回は1年足らずで会社を変わることになる。年齢的にも38歳で転職適齢期を過ぎているという、不利な状況で転職活動を始めました。
そんな不利な状況をカバーするには、うまく私のキャリアを売り込んでくれる敏腕エージェントが不可欠。そう判断して、今回の転職活動は、エージェント探しからスタートしました。

転職の背景

今回、かなり不利な条件での転職を希望したのには理由があります。
その理由をお話しするには、まず、私自身の経歴から簡単に紹介する必要があります。私は大学を卒業して某電機メーカーに入社し、そこで10年間「人事」の仕事に就いていました。その間に企業合弁、海外駐在などを経験し、広い範囲で「人事」の各業務に精通しているという自負を持っていました。振り返ると、当時は相当な自信家だったと思います。自分に任せられた仕事はプライドをかけて完遂させる、そんなタイプの人事マンでした。ただ、残念なことに、どんなに自分が努力して自分のミッションを成功させても、会社を変えることはできない。自分の努力は、上手くいかないビジネスプランだとか、業績の下方修正だとかにどんどん埋もれて行って、人事の範疇を完璧にこなしたとしても、その努力は決して日の目を見ない。そんな経験を10年近く繰り返すうちに、結局は「ビジネスがうまくいっている会社でないと『人事』のような管理系スタッフの努力も結実しない」と考えるようになっていました。どこかに業績が良くて、尚且つ人事として惜しみなく実力を出せる会社はないか。そう考えるようになっていました。


日本の自動車メーカー各社がグローバルにビジネスを展開し、過去最高の売上を記録するなど非常に活発な動きをしている最中、某自動車メーカーがWebSiteに人事スタッフの募集広告を出しているのを目にしました。上手くビジネスを回していくにはどうすればよいのか。その成功のモデルを知りたくて、その自動車メーカーの募集に応募しました。(ちなみにこの時は特に転職エージェントは使っていません。)応募からしばらくして、自動車メーカーの採用担当の方からお電話を頂き「国際人事」のポジションで面接を受けてみるように勧められました。海外駐在や海外での採用活動の経験もありましたので「国際人事」は自分の得意分野でしたし、グローバルな自動車メーカーのビジネスモデルを人事部門として経験できるまたとないチャンスだと思い、その自動車メーカーの面接を受けました。無事に内定し、そのまま転職しました。その自動車メーカーでは約3年、国際人事スタッフとしてヨーロッパ、東南アジア、北南米の人事関係を担当し、人事マンとして非常に充実した日々を送っていました。


その自動車メーカーで3年ほど業務を行った頃、某外資系の運輸会社にいる先輩から自分のいる会社に転職するよう誘われ始めました。M&Aに伴う人事制度の統合をアジア地区で行うプロジェクトがあるということで、それを担当する人事スタッフを探しているということでした。自動車メーカーでは自分の実力を十分に発揮し、またビジネスが時流に乗ったこともあって、会社の業績も過去最高益を何度も更新するような状況で、まったくその自動車メーカーを辞める理由はなかったのですが、その運輸会社の先輩から何度となく誘いを受け、また、外資系企業で諸外国の人事担当者と共同で作業を進めるような業務にも興味をひかれ、前向きな気持ちで転職を決意しました。ただ、この運輸会社への転職がまったくの間違いでした。


当初はM&Aに伴う人事制度の統合をシンガポールの人事スタッフなどと協業で担当し、今までとは違った仕事の進め方に面白さを感じていたのですが、業務を進めていくうちに、次第に窮屈さを感じるようになり始めました。外資系の会社では、日本法人は海外にある本社の管理下にあり、日本法人だけでは何も決められない、進められない。本社の方針が絶対で、それ以上のこともそれ以下のことも許されない。そういった窮屈なマニュアルで管理されるような仕事の進め方を強いられていたのです。何度となく自分の提案が覆され、進めている仕事を途中で止めさせられることを重ねていくうちに「この会社ではそれほど長くは続かないな」というネガティブな思いを募らせるようになり始めました。短い期間であればそういう仕事でもいいのかもしれませんが、社会人として長期的にキャリアを積み上げていくには決して良い環境であるとは言えませんでした。外資系の運輸会社に入社して半年程度経つ頃には、再度の転職を考えるようになっていました。

転職の有利、不利

私自身、「人事」を専門領域とする管理系のスタッフであり、応募者の方から届く履歴書を見た際に、あまりに社歴が短いとか転職回数が多いケースでは、よほど興味を惹くポイントがないと書類選考を通してはいませんでした。今回の自分のケースではどうなのか、自分自身を冷静に見つめ直してみました。転職回数、勤務中である外資系の運輸会社を半年程度で辞めようとしている点、38歳という転職適齢期から外れかけている年齢など、まず、書類選考を通過するには条件として不利なものが多くありました。


ただ、セールスポイントもあります。事業会社で行われている「人事」の仕事は一通り理解している。今までいろんな人事制度を立ち上げてきた。海外駐在経験もあり、採用面接も(面接官として)英語で対応できる等など、他の人事スタッフにはあまりない私の特性を是非理解してもらいたい。そんな思いの中、転職活動のはじめに私が行ったことは、(1)自分自身の不利なポイントをカバーして、(2)自分のセールスポイントをうまく売り込んでくれる、転職エージェントを探すことでした。

特性を理解してくれるか?

転職エージェントに一番必要なことは、きちんとその転職希望者の特性を理解できることではないかと思います。また、転職希望者は自分の特性に合った転職エージェントを探す必要があると思います。転職希望者の特性を各募集企業のニーズに近づける、その道のプロであるのが転職エージェントではないかと思います。今回、私の場合は「国際人事」をキーワードに自分の社会人としてのこれまでの成果、なぜ転職したいのかという理由、どんなキャリアを積んでいきたいかという自分なりのビジョンを担当して下さった転職カウンセラーの方に伝えました。(株)エリートネットワークの転職カウンセラーの岩川さんは、私の「メーカー人事」としての経験を汲んで、私の希望である「国際人事」の募集を行っている有望・優良メーカーに私を売り込んでいってくれました。

やはり私の想像していたとおり、「転職回数の多さ」や「今の会社を1年足らずで辞めようとしていること」などがネックになり、書類選考を通過するのはなかなか厳しいものがありました。そんな中でも、(株)エリートネットワークの転職カウンセラーの岩川さんは粘り強く私の売り込みを続けてくれ、面接のスケジュールを何度となく先方の企業の方と調整してくれました。結果として私は一部上場の大手機械メーカーに内定しましたが、この内定した会社とは何度も(株)エリートネットワークの岩川さんが先方の人事の方と面接のスケジュールの調整を重ね、一ヶ月くらい掛ってやっと面接に辿り着いた案件でした。
転職希望者の特性を理解して、それを募集企業の人事担当者へきちんと伝えていく。そこから先は応募者(転職希望者)個人の実力になりますが、そこまでの道筋をつけてくれる。(株)エリートネットワークには、それをきちっと行ってくれる転職カウンセラーの方がいます。だから私は不利な条件を克服することができましたし、結果として当初から転職希望先としていた会社に入社することができました。

本日で新しい会社に入社して3週間が過ぎました。3週間しか経っていない割には、私の特性や意向を理解してくれていると思います。ある程度自由度を持たせてくれている仕事の割り振りになっているように思います。この辺りまで見通してきちんと売り込みを行ってくれていたのではないかと考えています。

最後に

私は、社会人14年で会社を4社、渡り歩いています。多分、転職回数は多い方だと思います。新しい会社に入って、また一から人間関係を構築して、その会社の哲学に馴染んでいくプロセスでは相当エネルギーを使いますので、正直なところ転職するよりはできればひとつの会社に長く勤めた方が楽だということを経験上知っています。ただ、色んな事情でどうしても会社を辞めなければならないケースもあると思います。そんな時には転職希望者の特性を把握し、それを売り込んでゆけるチャネルを持った人材紹介会社と出会えれば、割とすんなり乗り越えられるハードルもあるのではないかと思います。

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