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弁理士の転職。「資格」とは。

弁理士の転職。「資格」とは。

No.143
  • 現職

    一部上場 玩具メーカー 知的財産法務部

  • 前職

    一部上場 鉄鋼専門商社 審査・法務部

大石 純二 氏 33歳 / 男性

学歴:上智大学 法学部 国際関係法学科卒/弁理士

転職の背景

私は、大学卒業後、鉄鋼専門商社の企業法務を7年担当した後、親会社の鉄鋼会社の知的財産部に2年間出向しました。そこで、ライセンス契約、共同開発契約、秘密保持契約等を起案したり、特許侵害訴訟、審決取消訴訟を経験するうちに、知的財産法務の面白さを知り、出向が終わったその年に、更に専門性を高めるために弁理士資格を取得しました。しかし、元の会社の商社においては、特許権、商標権等の知的財産権は殆どなく、自分の出向経験・資格を行かせる場所が無く、閉塞感を覚えたため、弁理士試験合格後直ちに転職活動を始めることにしました。そんな時、昨年の年末に、インターネットで、(株)エリートネットワークの存在を知り、まずは、気軽に「履歴書登録」をしたところ、カウンセラーの杉本さんから連絡があり、カウンセリングを行って頂きました。
私の転職活動においては、利用したエージェントは、(株)エリートネットワークだけでしたが、まさに、その「履歴書登録」が私の運命を変えることになりました。初回の杉本さんとのカウンセリングでは、4時間近くに渡り、「本当に転職する気があるのか。」「どういった仕事をしたいのか。」という基本的なことから始まり、当時、資格と10年の企業法務経験があれば、簡単に転職出来るであろうと勘違いしていた私の出鼻をくじくものであり、世の中甘くないな、と痛感したものでした。しかしながら、私としても、まずは自分の現在価値を自分なりに模索・把握しようと、インターネットで希望企業に応募して、書類選考を通過した企業数社の面接を受けてみることにしました。一般法務というよりは、知的財産法務を希望していたので、応募する企業をIT、ゲーム業界の大手企業に絞りました。また、更にスキルアップを図るために、将来、夜間の法科大学院に通いたいので、この点に理解のある企業を探すことにしました。

実際の転職活動

最初に応募した企業は、IP電話の大手企業であり、実際に面接を受けてみて、先方も私の実務経験と資格を高く評価して頂き、また、夜間の法科大学院に通うことも認めてくれ、法務マネージャー職の内定を頂きました。そこで、ギリギリまで転職するかどうか迷ったのですが、IT業界はとにかく忙しくて、日々めまぐるしくビジネス・モデルが変わる業界では、とても夜間の学校に通うどころではないと判断して、結局内定を辞退することにしました。しかし、この時点で、内定を一つ頂いたことで、自分にそれなりの自信が出来たことと自分の現在価値が多少なりともわかったことが後々の転職活動にも生きてきました。また、企業は、資格よりも実務経験を重視することがわかり、資格は全体の評価の中の2割ぐらいしか占めないのだな、とその時感じました。
その後、書類選考を通過したIT業界の大手ポータル企業と大手ゲーム企業に応募して、面接を受けていた時期に、(株)エリートネットワークの杉本さんから、「大手玩具メーカーの法務部を受けてみないか。」との紹介がありました。前回のカウンセリングから5ヶ月ほど経っていて、久方ぶりの連絡だったので、「忘れられていたのかな。」と思いつつ、紹介された企業の業務内容が自分の希望する業務と重なり合うところが多かったので、まずは「応募してみたい。」との回答を致しました。当時、大手ゲーム企業との面接が進んでおり、曖昧な態度を示していたところ、面接を打ち切られてしまい、手持ちのカードがその大手玩具メーカーしかなくなり、「これで失敗したら、当分、転職活動は小休止しよう。」と思いながら、面接を受けてみると、トントン拍子に話が進み、一次面接、役員面接とクリアし、夜間の学校の話にも理解を示して頂きました。結局、カウンセラーの杉本さんに紹介して頂いた大手玩具メーカーに転職することとなり、自分が希望する知的財産法務の仕事を見つけることが出来ました。個人で活動している転職活動と異なり、エージェントを利用した転職活動は、エージェントに面接のアレンジをして頂いたり、自分に対する先方企業の評価の感触を間接的に聞けたりするので、安心して転職活動が出来ることがメリットとして挙げられます。

転職活動を終わって

転職活動とは、結局、自分がやりたい事が何なのか、そして、自分が出来る事は何なのか、を突き詰めて考えることだと思います。金銭報酬面も大事だと思いますが、自分が興味のある仕事であれば、長いスパンで、高いモチベーションを維持しつつ、思う存分仕事が出来るのではないかと思います。
私の場合、33歳という年齢もあり、これが最後のチャンスと思って転職活動をしていましたので、だからこそ、妥協はしないつもりで転職活動をしていました。企業法務の場合、一般法務の募集は多いのですが、知的財産法務の募集はまだまだ少ないというのが実情です。このような状況下で、自分なりに転職活動をしてみて、限界を感じていた丁度その時、カウンセラーの杉本さんに紹介して頂いた案件が自分の希望する職種だったのは、まさにラッキーとしか言いようが無いのですが、これも一つの「縁」だと思います。転職活動は、同時並行的に、複数の企業の面接が進むので、仕事を持ちながらの活動は大変ですし、その見極めも運命を変えるものですので、だからこそ、エージェントの存在は大きいものだとつくづく感じます。迷った時に、親身に相談に乗って頂き、適切にアドバイスしてくれる存在は、何物にも代えがたい存在だと思います。
私自身、次の職場で成功するか失敗するか非常に不安なのですが、それは、誰しも当てはまることであり、同じ職場にいても同じことが言えます。だからこそ、今、転職を迷っている方がいらっしゃるとするならば、一言だけ言いたいのは、「どうせ人生一回しかないのだから、やりたい仕事を思いっきりしよう。資格は、そのための武器にしか過ぎない。」、ということです。
最後になりますが、(株)エリートネットワークのカウンセラーの杉本さんには、この場を借りて、感謝を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。まさに、転職活動は、「縁」そのものです。
以 上

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