第二新卒が転職するためのポイントと注意点を徹底解説【2025年最新情報】

第二新卒の転職支援に長年の実績を有するエリートネットワークが、各企業が第二新卒を採用する理由や転職活動を行う上での注意点を、サポート実例に基づいて解説します。

第二新卒とは

第二新卒とは、一般的に概ね3年以内に新卒で入社した企業からの転職を考える若手社会人を指します。
年齢は25~26歳迄が対象となる場合が多いですが、昨今、明確な定義は薄れる傾向にあり、企業によって社会人経験5年以内の方を対象としたり、20代を一律に第二新卒と解釈する場合もあります。

第二新卒と似たような言葉である「新卒」「既卒」「中途」との違いは以下の通りです。

第二新卒 社会人経験3~4年未満で転職を考えている人を指すことが多い。明確な定義は薄れ、20代までを一律で第二新卒とする企業もある。
新卒 学校を卒業見込の学生。厚労省の指針により、卒業後3年以内の未就労の既卒者を「新卒枠」で応募を受け付ける企業もある。
既卒 学校卒業後、正規雇用の正社員としての職歴が無い人。
中途 年齢を問わず社会人として就業経験のある人(第二新卒も含む)。

企業が第二新卒を採用する背景

少子化による新卒採用の難化

日本全体で少子化が進行する中、各企業は一定水準のハードルを維持しようとすると必然的に新卒採用に苦戦することになります。
日本経済新聞社が主要企業1082社を対象に実施した25年度の採用状況調査(24年10月時点)では、採用計画に対する内定者の充足率は91.81%。過去17年間で最低だった23年春の90.2%に次ぐ低水準でした。
企業は年々難易度が高まる「新卒一括採用」のみに依存せず、今後の伸び代を期待して第二新卒の採用枠を拡大しています。

若手社員の離職率の上昇

第二新卒採用の増加には、若手社員の転職意欲が高まっていることも一因です。
厚生労働省によると、2021年3月に卒業した大卒者の3年以内の離職率は34.9%となり、前年よりも2.6ポイント上昇しています。
新卒採用でも採用予定人数が未達の中、若手社員の離職が増加傾向にあり、企業は常に有為な人材の不足感に晒されています。
また、海外進出や新規事業など業容・業績拡大に向けた人員増強の一環として第二新卒採用を行う企業も増えています。

出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177553_00007.html

第二新卒が転職する理由

エリートネットワークの転職カウンセラーが第二新卒の方々との面談の中でお聞きする転職理由の代表的なものを紹介します。

社会に出て、就労観が変化した

実際に入社して働き出してから、初めて自分自身の仕事に対する真の考え方≒就労観を再認識する方はとても多いです。
これは、いくら学生時代に業界研究や会社説明会・インターンシップへの参加、OBOG訪問、自己分析を行っても一定避けられないことではあります。

また、第二新卒の方の中には、世界的なコロナウイルスの大流行によって、軒並み対面での会社説明会が中止されオンラインとなった為に、実際に働いておられる複数の先輩社員の方との対面での膝を突き合わせた上での相性合わせが満足に出来なかった方もおられ、新卒の就職活動のやり直しという意味合いも込めて、転職活動に踏み出される方も少なくありません。

私は、社会に出ると基本的には週7日のうち5日、1年のうちでは3分の2を仕事をして過ごすようになる、という現実を全く自分事として意識できていませんでした。実際に仕事に従事する中で、「このまま、仕事に対してやりがいを感じることなく、定年までそこそこの規模の企業で、そこそこのスキルを身に着け、そこそこの給料を貰いながら過ごしていって良いのだろうか?」と強く疑問に感じるようになっていきました。

これまでの私の人生を振り返ってみると、小学生・中学生・高校生・大学生どの場面を切り取っても、スポーツや勉強等に夢中になって常に上を目指して頑張っていました。
65歳が定年だとすると、これから約40年間のうちの3分の2を捧げる仕事を、時間が経つのを待ちながら、諦めながら過ごしていくのは、つまり人生を無駄にしてしまうことになるのではないか? いつか後悔してしまうのではないか? と感じるようになり、今回、入社から極めて短い期間ではありましたが、転職を決意するに至りました。

『転職体験記』No.1159 第二新卒22歳、就活時の職業観を悔い改め、入社6ヶ月で転職

業界・業種・職種を変えたい

転職活動を通じて、業界や職種を変えたいと望んでおられる第二新卒の方は珍しくありません。
「理系の学問を専攻し、修士課程も修了したのだからメーカーの技術職に就こう」と、研究室の諸先輩と同じ就職ルートを辿った方や、「文系だから、営業職だろう」など職種の理解があやふやなまま入社企業及び職種を決定なさった方は第二新卒に限らず多いです。
働いてみて「実はそもそもモノづくりには興味が無いことが分かった」などと自身の興味対象やキャリア志向に気づいて、エリートネットワークへご相談へお見えになる方は一定数いらっしゃいます。

今思い返してみれば、新卒時の就活では自分の将来をしっかりと考える時間もなく、安直に決めてしまった、と感じています。
私は有機化学を専攻しており、化学系の中でも拘束時間が長い部類に入る研究室に所属していました。周りがインターンや説明会などに参加し、面接対策などを行っていく中で、私は朝から晩まで研究室にいる日々を過ごしていました。私は「とにかく就職しなくては」という焦りの中、とりあえず社名を聞いたことがある企業に応募する形で就活を行っていました。

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今よりも難易度の高い仕事に挑戦したい

転職を考える大きな理由の一つとして、現職での成長に限界・天井を感じるという点があります。
ある程度仕事に慣れてきた時期に、よりチャレンジングな環境で業務に携わりたいと腹を決めた際、転職活動に踏み出されるケースは珍しくありません。
また、社内の希望部署への異動が難しい、或いは相当長い時間待ちを強いられる場合や、在籍企業の事業領域外の業務に挑戦したい場合などで転職を考える方もおられます。

社会人3年目になった私は、心の中で再び転職意欲に火がつくのを感じていました。
業務にも慣れ、人間関係が出来上がった一方で、やはり日々の仕事に物足りなさを感じていたからです。

現在手掛けている案件よりもずっと規模の大きな仕事や、難易度の高い仕事に従事したいと思うようになりました。
前職では小規模な案件をひたすら何件もさばく必要があり、一言でいえば「質より量」が求められる職場でした。
また、国内案件100%で、得意の英語が活かせないことも引っかかっていました。

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勤務地を変えたい・転勤はしたくない

家族の事情や個人的な理由で現在の勤務地から離れる必要が生じた場合に転職される方も数多くいらっしゃいます。
また、単身赴任が続いているといった先輩社員達の働く環境を見て、結婚や子育て、両親の介護といった将来的なライフスタイルの変化に対応できるのか?、と懸念を抱き、早めのうちに全国転勤が無い会社への転職を検討される方も増えてきています。

とても恵まれた職場環境で仕事が出来、充実した毎日を過ごしていたある日、突然、家庭の事情で、どうしても実家のある東京に戻らなければならなくなりました。
在職期間が約1年と短く転職において不利になるのではないかと数か月悩みましたが、前職の勤務地は地方にある本社で、休日出勤が多かったこともあり、やむを得ず前職からの転職を決意しました。
やりがいを感じていたメーカーでの人事という仕事を続けられるチャンスがあれば前向きに検討しようと思い、転職活動を始めました。

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キャリアの早いうちから専門性を追求したい

職務内容と求めるスキルを限定して採用する「ジョブ型雇用」を導入する企業も現れ始めていますが、日本企業は業務内容や勤務地を明確に定義せずに雇用する「メンバーシップ型雇用」が主流です。
しかし、学生時代に学んだ内容を活かせる職種で働きたい、初期配属で従事した業務に強い関心を抱き一生の仕事として深堀りしていきたいとの想いを抱く方もおられます。

業務内外で経理知識や実務経験を深めていく中で、本社経理のような形で上流経理を経験し、会社全体の流れを意識しながら業務に取り組みたいという気持ちが強くなっていきました。
しかし、前職では、入社してからかなりの年数が経った社員しか本社経理に配属されない点や、子会社の数、海外展開があまり進んでいないことから、働く場を変えて経理の専門知識や経験を深めていきたいと思うようになりました。
前職で浅く広く業務に携わっていたことに少し焦りもあったことから、これを機に経理マンとして末永くやっていこうと決意しました。

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第二新卒の転職活動の注意点

転職を安易に捉えない

昨今転職市場は活性化しており、生涯に一度や二度の転職をすることは当たり前になりつつあります。しかし、「なんとなく今の環境が嫌だから」、「今すぐやりたい仕事が出来ないから」といった理由で安易に転職することは避けましょう。

厳しいことを言うようですが、会社や上司が社員一人ひとりの希望を汲んで、全て満足する仕事を自動的に与えてくれる、なんてことはありません。
「環境への不満はどこなのか」、「そもそもやりたい仕事は何なのか、その仕事をするために必要なスキル・知識は何で、それは現在の会社や自己研鑽では得られないものなのか」、「どんなキャリア、ひいては人生を歩みたいのか」を明確にすることが大切です。

そこを言語化しないまま、転職活動を行っても上手くいくことは少ないですし、仮に内定を獲得したとしても、転職先の企業でまた同じような不満・不平を抱えることとなり、ジョブホッパーに成り下がってしまいかねません。
自分一人での思考の整理は難しくても、第三者との対話を通じて、自分の考えがクリアになることも多々あります。
つまり、①自らの希望 と②第三者から観た適性、或いは競争優位性 という2本の放物線が出来る限り高い次元で交わる交点を見い出す両者のキャッチボールこそ、転職カウンセラーをご活用いただく真骨頂かと愚察致します。
エリートネットワークはカウンセラーがゆっくりと丁寧に耳を傾けヒアリングさせて頂いておりますので、リラックスして、率直にお話し頂ければと思います。

人数合わせのために採用する企業もある

急速な企業成長に合わせて大量採用を行う企業や、誠に残念なことではありますが、元々掲げていたとは言えそもそも無理のある採用計画人数の達成に向けてとにかく誰でもいいから採用する、的な企業も世の中には存在します。
企業によっては、採用スピードに社内の受け入れ態勢が追い付かず、入社後の教育・研修体制が充分に整っていない場合も見受けられます。
また、面接時の話とは異なり、実は新卒入社のプロパー社員の方が相対的に優遇され、中途入社した人には目に見えないハンデがあり昇格のキャップが存在した……とエリートネットワークに転職のご相談に来る方も稀ではありません。

転職理由を明確化する

第二新卒の方々の場合、業務経験が浅いこともあり、実務スキルよりも将来の成長可能性や学習意欲をより重視するポテンシャル採用となることが通例です。
その場合、企業が特に注視するのは「育成に注力しても、また同じように弊社も短期間で辞めてしまわないか?」という疑念です。
当然、企業の面接ではそこを確認するために、「何故せっかく入った新卒の会社を辞めるのか?」とじっくりと深く転職理由を問われることが多いでしょう。

しかしながら、転職ノウハウ本に書かれているような、よく見るありきたりで抽象的な借り物の理由を並べてみても、「何故転職を決意したのか」「どのように転職後のキャリアを考えているのか」が面接官に伝わらず、お見送りとなってしまうことは、想像に難くありません。
たとえネガティブな理由であったとしても、素直にありのままの心象事実・転職理由をご自身の言葉で伝えることが大切です。
そうすることで、ご自身も企業側もお互いに判断材料を共有することになりミスマッチを防ぐことが出来、結果として長期的な安定就労に繋がります。

最後に

転職は人生の中で大きな決断です。
それ故に、転職活動は信頼できる伴走者を見つけることがとても重要となります。
エリートネットワークは、むやみに転職をお勧めすることは致しません。この先の長い社会人人生において今は現職を続けた方が良いと公正に判断させて頂いた場合には、敢えて転職活動のサポートを行うのではなく、現職へ留まる旨を進言させて頂くことがございます。

社会人経験豊富な転職カウンセラーが、皆さまのお話をじっくり承り、あらゆる可能性を探りながらどのような業界・職種でご経験・実務スキルを活かすことが出来るのか、長期的なキャリアプラン並びにライフプラン双方を鑑みてより良い選択となる様に一緒に擦り合わせを致しますので、緊張せずオープンマインドで思いの丈をお伝え下さいませ。

実は、既に前職に違和感を覚えていた入社1年目の冬には既に、エリートネットワークの転職カウンセラー杉本さんにご相談申し上げておりました。
その際の会話の途中で杉本さんが、
「君はまだ総合商社の “イロハ” の “イ” すら味わっていないよ。もう少し待ちなさい。」
と仰ったことに驚いたのを今でも鮮明に覚えています。
他社転職エージェントでは、単に私がリクエストした業界の求人を送ってくるだけの企業もありました。
しかし、杉本さんは私の性格・考えていること・学生時代を含む生い立ちを含め、私のキャリアについて本当に親身になってアドバイスしてくださいました。

アドバイスいただいた通り、一度杉本さんにご相談に伺った後、約2年間総合商社に留まることにしました。
その結果、今回の転職に際して社外から評価していただけるような実績を挙げることができました。まだまだ未熟ではありますが、ビジネスマンとして貴重なことを数多く学ぶこともできました。

ただの求人紹介ではなく、各人のビジネスマン人生に向き合ったソリューション・提案レベルのお仕事をされる、まさにプロフェッショナルだからこそ為せる技だと、エリートネットワーク杉本さんには感服いたしました。

『転職体験記』No.1018 第二新卒の商社マン、広告系ベンチャーのM&Aを手掛ける経営企画部へ

当社を通じて転職を成功なさった第二新卒の方々の『転職体験記』も多数掲載しておりますので、是非ご覧下さい。

第二新卒の求人情報

エリートネットワークは1997年の創業以来、正社員の人材紹介業一筋の転職エージェントです。

クライアント企業との太いパイプと採用実績・高い定着率で上場企業を中心に各業界の大手企業様から評価を頂いており、ハイキャリアの転職支援実績が豊富にございます。
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  • 法人営業 兼 転職カウンセラー
    による一貫したサポート
    当社では、各企業に訪問して求人ニーズをヒアリングする法人営業と、転職希望者から転職のご相談をお受けするカウンセラーを分業しておりません。その為、求人ニーズの詳細をニュアンスに至るまでお伝えすることが可能です。
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