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地方検察庁の検察官、渉外法律事務所への転職

地方検察庁の検察官、渉外法律事務所への転職

No.1158
  • 現職

    中堅渉外法律事務所 弁護士

  • 前職

    地方検察庁 検事

矢部 光義 氏 31歳 / 男性

学歴:京都大学 法学部 卒
慶應義塾大学大学院 法務研究科 修了
TOEIC 895点

1 司法試験受験時等

大学に入学した当初は特に司法試験受験等を考えていませんでした。広く社会に役立つ仕事がしたいとの想いから、漠然とキャリア官僚になりたいと考えていました。
しかし、大学在学中にキャリア官僚志望者を対象とした説明会へ参加した際、まだ何も知らない学生を囲い込む職員の姿を見て違和感を覚え、キャリア官僚を志望する気持ちが徐々に薄れていきました。
また、法学部に在学していたものの、特に法律を真面目に勉強していたわけでもありません。その一方で法律を学習すること自体は面白いと感じており、特に法律を様々な根拠に基づいて解釈すること、その論理的な面白さに興味がありました。ただ単に法律を勉強することが楽しい程度だったので、ゼミに一生懸命打ち込んだということもありませんでした。

そうこうしているうちに、自己の進路を決めなければならなくなり、とりあえず法律を勉強するのは楽しいから司法試験を受けてみようと考え、法科大学院に進学することとしました。
私が進学した法科大学院は、優秀な成績で司法試験に合格するという意識が高い学生が多く、良い環境でした。試験勉強自体は好きだったので、法科大学院在学中は、如何に効率良く司法試験で良い点数を取るための勉強をするかという方向で勉強しました。つまり、司法試験合格までの間は、特に司法試験合格後に何がしたいか等を深く考えることなく漠然と勉強していたということです。

2 司法試験合格後、前職就職時まで

司法試験合格後、司法修習が始まるまでの間も、周囲が就職活動をしているからという漠然とした考えで就職活動をし、結果千葉県内の法律事務所と大手企業のインハウスから内定をもらいました。
しかし、司法修習が始まると、実務がとても面白く楽しいと気づきました。中でも、証拠を収集し、事実を認定し、その事実を前提として妥当な解決を図っていくことが面白く楽しいと感じました。
この面白さを特に感じたのが前職でした。さらに、刑事手続に関わる前職が最も広く社会の役に立つ仕事だとも感じました。そこで、前職に就職することとしました。

3 前職就職後、転職を決めるまで

前職就職後は、証拠を収集し、様々な人から事情を聴き、事実を認定して事案の真相を明らかにし、捜査や裁判を通じて犯罪をした人に対して適正な処分をするという仕事をしました。
この仕事は、当然、社会的に重要な仕事です。また、やりがいもあるし、面白いとも思います。しかし、私は、この仕事を楽しいと感じたことはありません。
また、前職は、2年に1回の転勤が原則の職場です。原則として、地方と中央都市双方に転勤しないといけません。首都圏だけで転勤先が完結するのはごく一部の職員にすぎません。この様な転勤の必要性は、職員に子どもが生まれても同様です。したがって、子どもが大きくなるにつれて転校が重なり、場合によっては単身赴任も必要になります。

私は、前職就職後に子どもが生まれ、この様な転校をさせたり、単身赴任をしたりしたくないと考える様になりました。この考えに、前述の様な、前職の仕事を楽しいと感じなかったことも重なり、転職を決意しました。
念のため、楽しいということについて付言しておきます。楽しいというのは、私の中では、責任ある仕事に情熱を持って取り組むために必要な感情のことと捉えています。

4 転職決意後について

転職決意後、どの様なキャリアを希望するかを考えました。
私は、法律事務所であろうがインハウスであろうが、弁護士として目の前のお客さんの仕事をこなすだけでなく、社会正義等公益のために何ができるかなど、私のこれまでの職務で大切にしてきた理念を活かせる場所を探すことにしました。
なので、転職後の給与については多少下がっても構わないと考えていました。
幸い、エリートネットワーク様から紹介を受けたいくつかの求人に応募し、その中から私の希望に沿う法律事務所とマッチングすることができました。
エリートネットワーク様からは、多大なサポートを頂き、感謝しております。

5 気づいた点等

転職活動を通じ、気づいたことは、予想以上に企業側は、前職の仕事の内容につき、あまり理解していないということです。前職での立場や職務内容について、企業でもその経験が活かせることを職務経歴書や面接の中でしっかりと説明しないと、こちらの強みが理解されないのでは? と感じました。

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