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売上高2兆円超の大手電機メーカー人事部長、バイオベンチャーを経て、一部上場メディア企業へ

売上高2兆円超の大手電機メーカー人事部長、バイオベンチャーを経て、一部上場メディア企業へ

No.1113
  • 現職

    一部上場 電子メディア事業会社 人事部門 部長(執行役員候補)

  • 前職

    一部上場 大手エレクトロニクスメーカー 人事部長(本社及びグループ全社を統括)
    JASDAQ上場 バイオベンチャー 人事総務部長

唐沢 博之 氏 60歳 / 男性

学歴:慶應義塾大学 商学部 卒
TOEIC 850点
HSK(漢語水平考試) 4級
FP2級

今回の転職に際しては、転職カウンセラーの杉本様、篠原様をはじめエリートネットワークの皆様に大変お世話になりました。
この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

さて、私の職歴を簡単にご紹介いたします。
新卒でエレクトロニクスメーカーへ就職し、初任配属から約38年間一貫して人事労務畑でキャリアを積んで参りました。
私が在籍した期間は、日本のエレクトロニクス産業が目覚ましい成長を遂げて世界トップクラスのポジションを獲得してピークを迎えたのち、徐々にグローバル競争力が低下して行った産業の一サイクルを経験したことになります。

マネージャー時代は会社がグローバル化を進めた時期で、合計8年間のアフリカを含む海外勤務の後、引き続き出張ベースで中国・ASEAN地域などの生産・販売会社設立と運営支援を人事領域の責任者として担当しました。
その後は部長職として、事業の成長鈍化に伴う構造改革や事業売却を断行するなどどちらかと言うと守りの人事施策も経験しています。

定年退職が間近となった時、あるエージェントからの紹介で研究開発型ベンチャー企業の経営管理メンバー(人事総務担当)として転職しました。
人事総務部は数名の小所帯で、私自身も経営戦略策定への関与から日常の庶務業務まで広範囲にハンズオンで取り組みました。
しかしながら、上場を見据えて組織制度の整備拡充を図る目標が、研究開発の大幅な遅延により遠のいてしまったため、活躍の機会を待つには年齢的に限界があり転職を決意しました。

今振り返ると60歳を超えた年齢での転職は先が見通せない無謀な行動でしたが、その時は不完全燃焼のままでキャリアを終えることへの悔しさに背中を押されての決断でした。
退職までは業務の引継ぎに専念し、転職活動は退職後にスタートしました。
なお、転職活動は甘くないと考えて希望条件を絞り込み柔軟に対応することとしました。
① 職種は人事労務。
② 勤務先は自宅から通える首都圏。
③ 未経験の業種にも前向きに挑戦する。
④ 内資企業を希望。
⑤ 正社員・契約社員などの雇用形態は柔軟に対応する。
⑥ 処遇水準、勤務条件などについても柔軟に対応する。
⑦ 勤務開始時期は即時可能。

退職直後に仕事上お付き合いのあったエージェントから外資企業のお話を頂きましたが、④の条件から深く検討することもなくあっさり断ってしまいました。
しかしながら、その後は新たな話がないまま1カ月が過ぎたため、ようやく転職活動に本腰を入れてシニア層に強いとされる大手紹介会社へ登録し、コンサルタントから幾つかの案件を打診されましたが、書類選考の段階で他の若手候補者に劣後して1次面接へは進めませんでした。

また、紹介を待つだけでなく、Web掲載の求人案件から希望条件に合う十数件に応募してみましたが、どれも書類選考で不合格となりました。
おそらく記載にはない年齢条件に抵触したものが多いと思われます。
その後、希望条件④を外し、②も新幹線通勤など柔軟に対応することにした結果、二社の紹介を頂きました。
しかしながら懸念を抱く点があり、つくづく60歳を超える転職は案件が限られ条件的にもハードルが高いことを認識させられました。

そんな折、杉本様からこの度の魅力的なお話を頂くことが出来ました。
お声をかけて頂いたのは、「大組織とベンチャー組織、両方の人事責任者の経験を有する」という条件に私が合致していたことがポイントだと思います。
年齢で機械的に除外することなく、杉本様ご自身で丁寧に職歴を確認されて私を見い出して下さったことに深く感謝しています。
更に面接に先立ち会社概要や求人の背景を詳しくご教示頂いたことでますます応募意欲が高まり、面接でその思いを熱くお伝えして、幸いにも採用して頂くことが出来ました。

転職活動を総括すると、昨今は人生100年時代を迎えて70歳過ぎまで現役で活躍する時代が到来したと言われますが、現実にはまだまだシニア、特に60歳前後の転職は厳しいことを覚悟しておいた方が良いでしょう。
希望条件は柔軟に考えて、過去のキャリアや力量を過信せず、信頼出来るエージェントと二人三脚で臨むことが秘訣です。
Web配信される求人案件の多くは若年~ミドル層を対象にしており、大多数の企業には60歳定年制(65歳までの雇用延長は在籍者が対象)の壁があるので、やみくもに応募しても無駄玉となる可能性が高いでしょう。
また、ある程度長期戦になることを想定してメンタルやモチベーションの維持に気を配ることも重要です。

諦めずに辛抱強く、エージェントの助言に耳を傾け地道に転職活動を続けることで、きっと良縁に巡り合うチャンスが生まれます。
面接の機会を与えられたら、ご自身の熱い思いを余すことなくアピールしてぜひ内定を勝ち取って下さい。

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