1社目は経営陣のMBO、2社目は業績不振で事業縮小... ベンチャー2社を渡り歩いた27歳女性。 『転職体験記』を読んで決意を新たに、ビジネススクール運営会社へ

No.1658
  • 現職

    【日本最大級のビジネススクールを展開する社会人向け人材育成会社】
    法人部門のPMO 法人研修オペレーションの改善提案・マネジメント(日英両言語で対応)

  • 前職

    【東証プライム上場の総合電機メーカーグループのWEB広告会社】
    コンテンツマーケティング部 広告サービスの提案営業

    【東証グロース上場のデジタルマーケティング会社】
    グローバルEC事業部 アカウントマネージャー(東南アジアを中心とした海外販売プロジェクトの推進)

池谷 亜里沙 氏 27歳 / 女性

学歴:スイスの日本人学校 卒
早稲田大学 国際教養学部 国際教養学科 卒
※大学時代にアメリカへの交換留学を経験
TOEIC 930点

掲載日:2025年7月31日
目次
  1. 学生時代の経験
  2. 難航する就職活動
  3. 入社したWEB広告会社での業務
  4. 1回目の転職
  5. デジタルマーケティング企業での経験
  6. 2回目の転職へ
  7. 4ヶ月間の転職活動とエリートネットワーク様との出会い
  8. 転職活動で得た学び
  9. 最後に

① 学生時代の経験

中学生の頃に『アマルフィ 女神の報酬』という映画に出会ったのが、私の海外への関心の始まりでした。織田裕二さん演じる外交官がイタリア語を巧みに操り、海外の方と対等に仕事をする姿を見て、「私もこんな風に語学を活用できる人になりたいな」と漠然と憧れを抱くようになりました。
そんな折に祖母からスイスにある寮制の高校を紹介され、その学校が主催するサマースクールに行くことに。イギリスへのホームステイプランも含まれていたそのツアーでは、自身の英語力の不足を痛感しました。この小さな挫折体験が、語学へのぼんやりとした憧れを、「英語をスキルとして身に付けたい」という、より具体的な目標へ変えるきっかけになりました。

元々、西洋文化に強い関心を持っていた私は、通っていた中高一貫校を離れ、スイスの高校で語学力を伸ばすことを決意しました。高校では語学や通常授業に加えて、やっておけばよかったと後悔したくない一心で、模擬国連や英語ミュージカル、文化旅行、世界史の大学単位取得など、行事や有志イベントにも積極的に参加していました。
大学進学のタイミングで日本に帰国しましたが、進学先の大学は、授業が基本的に英語で行われる環境があり、1年間の留学が卒業要件にもなっていたため、アメリカの大学への交換留学も経験しました。帰国後も国際交流系の学生団体で、留学や異文化交流に関するイベントの集客や、幹部メンバーとして組織運営などに携わる機会に恵まれました。

② 難航する就職活動

就職活動では、
 ①東京勤務
 ②コミュニケーション・メディア・エンターテインメント領域
 ③海外展開に積極的、もしくは英語を活用できること
という3つを軸に企業選びをしていました。
業界選びについては、大学時代に取り組んでいたボランティア活動での集客経験が影響しています。人の感性や認知に働きかけて、サービスやコンテンツの魅力を広げていくような仕事に自然と関心が芽生え、マーケティングやメディア領域に惹かれていきました。
また、東京勤務への強いこだわりがあったのは、当時出会った現在の夫との将来設計が大きく関係していました。今思えば、キャリア選択としては少し極端だったかもしれませんが、自分の人生で何より大切なのは周囲の人との関係であり、キャリアもその人たちと共に築いていきたいという価値観が、すでに自分の中に根付いていたのだと思います。

就職活動を振り返ると、大学2年〜3年生にかけての留学により、サマーインターンへの参加が難しく、活動のスタート時点で周囲よりも出遅れていた実感がありました。
さらに、私の就職活動はちょうど2020年春のコロナ禍と重なりました。エントリー開始直後の緊急事態宣言、市況の急激な悪化、新卒採用の凍結や縮小、面接のオンライン化など、社会全体が不安に包まれる中、第一志望の企業の最終面接で不合格となったことは精神的にも大きな打撃でした。
この時期にモチベーションが著しく低下してしまい、当初重視していた「英語を活用する」「グローバルに働く」といった軸の優先順位を下げざるを得なくなりました。結果として、最終的には東京勤務とマーケティング領域に絞って就職先を選ぶこととなり、大手グループ系列のアドテクノロジー企業へ入社する決断をしました。

③ 入社したWEB広告会社での業務

入社後は子会社に出向し、広告営業職としてキャリアをスタートしました。当初はナショナルクライアント向けのソリューション事業に携われると期待していましたが、実際は新設部署でアフィリエイト(成果報酬型)広告の仲介営業が中心でした。想定と異なる業務ではありましたが、広告主と代理店の間に立ち、単価交渉を重ねる中で、泥臭い実務を行う粘り強さや利害調整力を得たと思います。

しかし配属から1年後、親会社の経営方針により、所属部署がMBOで独立することになりました。私はキャリアの浅さを考慮され、親会社側の別部署へと異動となりました。異動後もアフィリエイト広告を担当しましたが、ビジネスモデルはそれまでの仲介営業とは大きく異なり、広告運用事業に本格的に関わることになりました。広告配信の仕組みや運用知識を実務を通じて体系的に学び、1年目より本質的なインターネット広告の知見を身に付けることができたと感じています。

④    1回目の転職

新卒2年目での部署異動を通じて広告運用の知識は確実に深まり、スキル面ではポジティブな成長を実感していました。 一方で、1年目から感じていた担当領域と志向のズレや給与水準への不満は解消されず、「この環境で長く働くのは難しい」と感じ始めていました。
特に大きな違和感があったのは、アフィリエイト広告のビジネスモデル自体が、自分の価値観と合わなかったことです。アフィリエイト広告は、消費者の申込や購入といった “成果” を基準に報酬が決まるため、成果を優先するあまり、時に過大な表現が求められる場面も多々見られました。「良いサービスを正しく広めたい」という想いで入社した自分にとって、消費者に不利益となり得る表現で収益を出す必要がある状況には、モヤモヤが募る日々でした。
さらに離職の決定打となったのは、入社後2年間、賞与が一度も支給されなかったことです。営業職として目標を達成しても昇給額はわずかで、新卒水準の給与では都内での生活に不安が残りました。

ちょうどその頃はコロナ禍も落ち着いて海外との往来も再開し始めたタイミングであり、学生時代に培った語学力を活かし切れていないことにもどかしさも感じておりました。このような経緯から、就職活動時に一度優先順位を下げていた「海外と関わる仕事」への思いが再燃し、キャリアを見直す決意を固めました。

⑤    デジタルマーケティング企業での担当業務

2社目には、アジア圏を中心に事業拡大を続けているデジタルマーケティングのベンチャー企業を選びました。給与アップに加え、英語の実務活用や海外拠点との連携、広告経験を活かしたEコマース領域への挑戦、広告営業職からアカウント運用職への職種転換といった複数の軸で、自分の希望と合致した転職先でした。

第二新卒として入社したため、未経験領域のキャッチアップには苦労しましたが、その分、自ら学ぶ姿勢が身に付き、1社目以上にソフト・ハード両面でスキルを大きく伸ばすことができました。営業・貿易事務・EC運用・広告運用・物流など多岐にわたる業務に関わり、取引先との商談や契約書確認など実務で英語を使うことで、言語運用能力も飛躍的に向上しました。さらに、複数のECプロジェクトを立ち上げから収益管理まで担当し、プロジェクト推進力や関係者との調整力も大きく磨かれたと感じています。
結果として2年間で得た経験は、キャリアの地力を一段階引き上げてくれるものとなりました。

⑥    2回目の転職へと至ったきっかけ

2回目の転職のきっかけは、所属部門の事業縮小により社内での配置転換が難しくなったことでした。部門の一部業務が収益性の観点から見直されることとなり、組織体制の再編が行われました。
私自身も例外ではなく、異動の話が挙がりました。ただし、異動候補先と業務内容や役割のすり合わせが難航し、最終的には転職を選ぶか、退職予定者の後任ポジションに入るか、という二択を迫られる形になりました。

ちょうど結婚2年目を迎えていた私は、そう遠くない将来に子どもを持ちたいというライフプランを考えていたタイミングでもありました。その中で、1年単位でビジネス環境や業務内容が大きく変わる組織に身を置き続けることへのリスクや、産休・育休を経ても腰を据えて働き続けられる環境に早めに身を移す必要性を強く感じるようになりました。
在籍2年間という短期離職となることには、正直葛藤もありましたが、会社の方針がきっかけという理由もあり、転職を決断することとなりました。

⑦    4ヶ月間の転職活動とエリートネットワーク様との出会い

2回目の転職活動は、第二新卒時と比べて格段に難航しました。
その背景には、前回の転職までの反省を踏まえ、当初から転職先に明確な条件を設定していたことがあります。
私が譲れないと考えていたのは、以下の5点でした。

①初任地は東京・神奈川(将来的な海外勤務は相談の上で)
②堅実な経営で長期的なキャリア設計が可能
③海外案件や英語を活かすチャンスがある
④社会貢献性の高い事業・サービス
⑤年収は現職と同水準

さらに、地方転勤あり・創業10年以内のベンチャー・高離職率の企業は避けたいと考えていました。
一方で、業界や職種にはこだわらず、「新規開拓営業以外なら可」というスタンスで活動を始めました。ただし、こうした条件をすべて満たす企業は限られており、未経験業界への挑戦には明確な志望動機が毎回求められるという難しさもありました。
転職活動初期は、スカウトサイトや大手エージェントを通じて応募しましたが、条件に合う企業は人気も高く、書類通過すら難しい状況が続きました。担当者からも「今のキャリア経験では厳しい」と遠回しに言われる場面もあり、希望と現実の間でジレンマを抱えていました。

活動2ヶ月目に入り、選考がすべて途絶えたタイミングで目にしたのが、(株)エリートネットワーク様の『転職体験記』でした。「通り一遍の求人案件の紹介ではなく、候補者の価値観に寄り添った支援をいただいた」という体験記の内容に惹かれ、面談を申し込みました。
初回面談は銀座オフィスで対面で行っていただきましたが、非常に特徴的なカウンセリングでした。生い立ち、学生時代のこと、キャリア選択の理由、今回の転職の背景に至るまで、細やかにヒアリングいただき、私の本音ベースの価値観や大切にしていることを尊重した上で求人案件を選定してくださいました。
また、企業との面接の場では「エリートネットワークさんは滅多に推薦してこないから面接の場で会ってみたかった」と言われたこともあり、企業との信頼関係に基づいた推薦が強みであると実感しました。転職カウンセラーの奥田様とは、日々の丁寧な連絡とサポートを通じて、自分の強いこだわりにも真摯に向き合っていただき、最終的に納得のいく内定を得ることができました。

⑧    転職活動で得た学び

今回の転職活動では、前回よりも遥かに戦略的に、自分の希望や価値観と向き合いながら進めることができました。納得のいくキャリア選択のために必要な準備、思考、行動とは何かを自分なりに深く掘り下げる機会にもなったと感じています。また、週5日出社という状況の中、限られた時間をどう効率的に使うかが大きな課題となりました。
以下に自主的に工夫した点と、エリートネットワーク様にご支援いただいた点をまとめました。

自主的に工夫したポイント
●職務経歴書・履歴書・志望理由書の作成
●適性検査対策
●企業研究
●自己分析・エピソードの棚卸
●転職サイトの口コミ確認

上記の基本対策に加え、今回の転職では以下の点も意識して選考準備を行いました。
●活動状況の一元管理
- 選考状況、対応事項、面接の振り返り、スケジュール、仕事との調整をスプレッドシートでタブに分けて管理しました。
●生成AIの活用
-回答アイデアや自己PRの原案は自分で考えつつ、論理的な一貫性があるか、第三者目線で違和感がないか、深掘りされた時どう答えるかを生成AIと壁打ちしながら整理しました。
●悔いを残さない対策の徹底
- 不採用理由には、面接時点の努力ではカバーできない部分(他候補者とのスキル比較、カルチャーフィット、突拍子のない質問など)もあります。ただ、考えておけば答えられたはずの質問に詰まる悔しさだけは避けたいと考え、抜け漏れのない準備を心がけました。

エリートネットワーク様にご支援いただいたポイント
●応募書類の添削・構成アドバイス
- 客観的な視点から、職務経歴書や志望理由書、面接想定問答などに丁寧なフィードバックをいただきました。
●求人案件の紹介
- 私の希望や価値観に合った企業を選定いただき、気になる企業があればこちらから提案して推薦をお願いすることも可能でした。
●推薦文作成・企業との調整
- 推薦文では、短期離職が続いていた私の事情もお伝えいただきながら、詳細なPRをしていただきました。また、企業に伝えにくい希望条件や懸念点の解消に関して間に入ってご調整いただき、選考日程の管理、内定後の一貫したサポートをしていただきました。
●選考企業に関する情報提供
- 過去の選考傾向や面接官の特徴まで事前に教えていただけたため、戦略的な準備ができました。

⑨    最後に

この度の転職活動をご支援いただいたエリートネットワーク様には心より感謝申し上げます。上記に述べたサポートに加え、長期化する活動の中でも最後まで誠実に伴走いただいたことが、大きな心の支えとなりました。
次の職場では、これまで親しんできたデジタルマーケティングの領域を離れ、人材教育業界という新たなフィールドに挑戦することとなります。私の経験や可能性を信じてくださった企業とのご縁を大切にしながら、プロジェクト管理・営業企画・業務改善・英語力といったスキルを活かして、新たな価値を社会に創出できるよう努めてまいります。

転職体験記に記載されている氏名は、ご本人のご要望により仮名を使用している場合があります。
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