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弁護士、35歳で地方町弁事務所から、東京の上場会社のインハウスへ

弁護士、35歳で地方町弁事務所から、東京の上場会社のインハウスへ

No.1031
  • 現職

    東証一部上場 自動車部品メーカー 法務部 社内弁護士

  • 前職

    地方 町弁法律事務所 弁護士

桑木 翔大 氏 35歳 / 男性

学歴:都内 有名私立大学 法学部 卒
都内 有名私立大学 法科大学院 未修者コース 修了
第64期 司法修習
TOEIC 905点

1 私が弁護士を志望した経緯

私は地方出身で、大学法学部への進学を契機に上京しました。法学部への進学を希望した理由は、法律や弁護士という仕事に対する漠然とした興味のほか、巷でよく言われる「法学部はつぶしの学部」というイメージからでした。ただ、この時点で弁護士を目指すという確固たる意志を持っていたわけではなく、あくまで将来の選択肢の一つにすぎませんでした。

 そのため、大学2年生や3年生になる頃には、周囲に真剣に司法試験を目指して予備校に通い始める学生が徐々に増えていったにも関わらず、私はまだ司法試験を目指すという決意を固めるには至っておらず、徒に日々を過ごしていました。
 そのような状態であった私が、大学4年生になった頃、司法試験の受験を決意するに至ったきっかけは、当時の時勢によるものが大きかったと思います。すなわち、有名な大企業に入っても絶対に一生安泰ということはなく、何らかの資格を取って手に職をつけておく必要があるのではと強く感じさせられる社会の状況であったことと、ちょうど司法制度改革による新司法試験制度の誕生の時期であったことでした。

2 前職の業務内容と転職を意識するようになった経緯

 法科大学院を修了後、運良く司法試験に合格して司法修習を経た後、司法修習中に築いた友人の縁で地方の法律事務所に勤務することになりました。入所する法律事務所に私が望んでいたことは、仕事が特定の分野に特化しておらず、幅広く業務経験を積むことができることでした。
私が勤務していた法律事務所は、一般民事を業務の中心とする、いわゆる町弁事務所でした。その事務所では、特に取扱分野を限定せず依頼を受けていたことから、個人と中小企業をクライアントとする様々な案件を担当させていただくことができました。

こうして、私の当初の希望通り、ゼネラリストとしての弁護士経験を日々積み重ねていたわけですが、数年が経過するうち、弁護士として何らかの専門性を持ちたいとの希望も少しずつ育まれていきました。
携わった業務の中で、私が特にやりがいと関心を持った分野は企業法務でした。そこで、一時期は企業法務を中心に扱う法律事務所への移籍も検討しました。しかし、紛争の事後的解決のみならず予防法務にも積極的に関わりたかったことや、企業や経営者により近い場所に身を置いて直接的かつ包括的に法律面から企業活動を支援したいとの思いから、事業会社の法務部に転職することを決意しました。

3 転職活動の開始

 上記のとおり、私は大学と法科大学院を経て司法修習を終え、前職の法律事務所にコネ入社したという経緯を辿ったことから、事業会社での勤務経験はおろか、一般的な就職活動の経験すらありませんでした。そのため、事業会社の就職活動に関する一般常識不足・ノウハウ不足は明らかでしたので、転職エージェントの助力を求めることにしました。
 インターネットを通じて調べた数ある転職エージェントの中からエリートネットワーク社を選んでコンタクトを取ったのは、同社のウェブサイトに弁護士の『転職体験記』が豊富に掲載されており、弁護士を対象とする事業会社の求人案件と弁護士の転職に関するノウハウを豊富にお持ちであろうと期待したからでした。

 結果として、私の期待は間違っていなかったのですが、実際には、その期待以上に質の高いサポートを受けることができました。ご担当いただいた松井様には、数時間をかけて私の経歴・考え方・希望をじっくりヒアリングしていただき、それらを踏まえた上で、応募企業との相性を重視し、最終的に入社することを決めた企業を含め、何社もご提案していただきました。

4 応募企業を選ぶにあたって考えたこと

私は、事業会社に転職すると決めた頃から、法務部に入るのであれば、契約に関する法務・会社組織に関する法務・海外法務等、多種多様な業務を経験できるところに入りたいと考えていました。しかし、事業会社での勤務経験がなく、法律事務所での経験しかない私にとって、応募企業を選択するという作業はなかなか困難なものでした。職種は法務ということは決まっていたものの、企業の業種については、エリートネットワーク社を訪問する前はほとんど目星がついていなかったというのが正直なところです。

 しかし、松井様との面談・カウンセリングで色々なお話をうかがってアドバイスを受け、実際の求人票を見ていく中で、何となく自分が興味を感じるものとそうではないものとの選り分けができていきました。具体的に私が興味を感じたのは、ものづくりをしている企業のうち比較的商材にイメージが持ちやすい企業や、私がこれまで個人的に商品を利用したりサービスを受けたりしたことがあって、その商材やサービスに馴染みがある企業でした。
今振り返ってみれば、私が法律事務所時代の仕事で関わった中小企業は、上記のような企業が多かったことも、少なからず私の判断に影響を与えていたと思います。

5 転職活動の終了

応募企業を選定して書類選考が進み、企業に面接にうかがうことになった際には、松井様からこと細かに留意すべき点をアドバイスしていただき、「ちゃんと最後まで応援しますから」と励まして送り出していただきました。面接後にその内容を報告した際には、報告内容を踏まえて色々と相談にのっていただきました。松井様によるこれらの支援が、転職活動の経験そのものがなかった私に貴重な知識や指針を与えただけでなく、先行きの不透明な就職活動期間中の大きな精神的な支えになったことは、あえて説明するまでもありません。

 最終的には、法務部において多種多様な業務を扱うことができて、かつ、面接でも印象が良く、私自身も入社を強く希望していた一部上場の製造業の企業から内定をいただくことができ、無事に就職活動を終えることができました。

6 まとめ

 私は、地方の一般民事を中心とする法律事務所の出身であったことから、東京の事業会社からどのような評価をされるのかということについては、自分自身、やはり懸念を持っていました。
しかし、言うまでもなく、企業が求職者に求めるものは様々であり、実務経験・専門知識・人柄・熱意・求職者が希望する業務と企業が求職者に期待する業務とのマッチング等が多角的に判断されて採否が決まるものです。今回、私のような一般民事中心の法律事務所出身者が、私を必要として下さる企業と出会うことができたのも、エリートネットワーク社の助力あってのことです。

 最後になりましたが、松井様を始めエリートネットワーク社の皆様にはとてもお世話になり、大変感謝しております。私を迎え入れてくださった企業でこれから精一杯仕事に取り組むことで、その企業と、そしてエリートネットワーク社に恩返しをしていきたいと思っております。

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