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スマートシティをテーマに、シンクタンクやSIerを経て、総合商社のDXビジネス組成部門へ転身

スマートシティをテーマに、シンクタンクやSIerを経て、総合商社のDXビジネス組成部門へ転身

No.1425
  • 現職

    プライム上場 財閥系 総合商社 デジタル戦略部門 

  • 前職

    大手日系シンクタンク シニアコンサルタント
    →プライム上場 電機メーカー SIer部門

穂高 翔 氏 31歳 / 男性

学歴:県立高校 卒
国立大学 理工学部 卒
国立大学大学院 理工学研究科 修了
IELTS overall 6.0

新卒での就活の志向

高校生の頃に、NHKで放送していた “世界ふれあい街歩き” という番組を毎週楽しみに見ていました。
番組自体は、ただ海外の綺麗な街並みを、ナレーションをバックにカメラで撮影するシンプルな構成ですが、海外に旅行したことも無く地方に住んでいた当時の私には非常に惹きつけられるものでした。
そういったこともあり、漠然と “街” というテーマに興味を持ち、大学の学部から修士に亘って都市計画を専攻していました。

新卒時の就職活動にあたっても街づくりに関わりたいと考え、当初は不動産開発会社を志望していました。
実際にインターシップ等にも参加をしたのですが、街づくりといっても基本的には面ではなく点での箱をつくることが多く、加えてコンセプトづくりから顧客への提供に至るまでに数年は要することが、自身の性格や志向とマッチしないと考え、志望業界をピボットすることに。
最終的には、行政含めた街づくり等の上流計画策定支援等に取り組んでいる国内シンクタンクに就職いたしました。

今日迄の担当業務や実務経験、体得したスキル

就職したシンクタンクでは、当初様々なテーマのプロジェクトにアサインされていましたが、2年目の途中からはスマートシティというテーマを中心にアサインさせていただくようになりました。スマートシティとは先端技術等を街に実装する抽象的な概念を指します。
これまでの街づくりは時間とお金がかかるハードの整備が中心ではありましたが、それだけでなくソフトを実装することで街を短期間で随時アップデートできる点に、自身の理想を垣間見て、同テーマに益々のめり込んでいきました。
具体的には、官公庁のスマートシティの実証事業のプロジェクトマネジメントや市町村が中心となったスマートシティコンソーシアムの事務局運営等のプロジェクトに携わり、自身の興味があるテーマで国内の先進的な取組に触れることに充実感を覚えておりました。

他方、スマートシティの各種取組の多くは、現在に至るまで実証止まりとなっている現状があります。
実証止まりとなっている理由は多々ございますが、例えば、官民データ連携基盤を市町村に導入する場合においても、イニシャル・ランニングコストを上回るベネフィットを与えるまでには至っていないことが挙げられます。
自身を含めた同領域に関わる多くのプレイヤーが目先の実証にしか意識が回っておらず、官公庁による補助金ビジネスとして捉えていることに、業務を通じて課題を感じていました。
そこで、ビジネスサイドでスマートシティの事業化に取り組むべく、同領域に精力的に取り組んでいる大手SIerに転職しました。

大手SIerでは、主に社内の製品やサービスを組み合わせた、民間の不動産開発会社向けのスマートシティ事業の立ち上げに取り組みました。
スマートシティは、従来行政主導型がメインストリームではあったものの、現状の制度・スキームでは市町村がスマートシティ領域で大規模な投資を行うことは困難と考え、より短期的にビジネス化の可能性が見込まれる民間企業をターゲットに事業仮説等を具体化してきました。
それらを基に、社内の営業部門や製品部門、事業責任部門等の方々と連携しながら、新たな営みを企画・推進していきました。
全てが順調に進んだわけではなく、泥臭いことも多く取り組んできましたが、非常にやりがいを持って日々業務に取り組み、入社時の目標であった「スマートシティの事業化」は一定レベル達成できたと思っています。

今回転職するに至った理由

前職から転職するに至った主な理由としては、自身が目指すスマートシティ像の実現にあたって、SIerという業態が一部マッチしないと感じたことがあります。
前述した不動産開発会社向けのスマートシティ事業においても、顧客の既存事業戦略がベースにあったうえで、自社製品・サービス等で実現できる範囲のコンサルティング営業に最終的には帰結していました。
顧客のDXビジネス推進に寄与することに充実感を覚えつつも、クライアントワークや営業といったポジションではなく、自社ビジネスとして新たなスマートシティ事業を上流から企画・推進したいと考え、転職を検討するようになりました。

そういった中で転職サイトに登録したところ、(株)エリートネットワークの転職カウンセラーの堀様より総合商社等を紹介していただきました。
もともと転職先として総合商社は想定していなかったのですが、従来の業態に縛られず、サードパーティとしてダイナミックなビジネスを展開できる点、スマートシティを事業機会と捉えて新たに巨額な投資を行っている点に興味を抱き、応募させていただくことになりました。
エリートネットワークの堀様には私のキャリア観を踏まえて適切な企業をご提案くださっただけでなく、面接での受け答えや押さえておくべき観点等のご指導等、転職活動を通じて厚くご支援いただきました。

従来のこだわりを捨てた点・気づいた点

前述した通り、これまでのキャリアはスマートシティというテーマを軸に築いており、そこへの熱意は他の方には負けない自負があります。
その為、この度の転職活動においても当初はスマートシティを前面に打ち出して、面接では自身の志向や強みの訴求を行っていました。
しかしながら、蓋を開けてみると一次・二次面接までは進むものの、そこから先ではお断りされることがしばしば。一部応募先の企業からは、ただでさえ約3年ごとに転職を重ねている状況でスマートシティというテーマに拘りが強く、入社してもマッチせず短期間で退職する可能性がある等の落選理由を告げられました。

改めて考えると当たり前ではありますが、多くの企業では広義のスマートシティ領域には取り組んでいるものの、まだまだ市場としては未成熟であり、フィジビリティ・スタディ段階の企業も多く、そこへの拘りが強過ぎる人材は当然倦厭されます。
また、私の中でスマートシティというワードをきちんと定義せずに話をしていた為、自身の興味分野が限定的にしか伝わっていなかったのかと思われます。
そこで、これまでの業務経験から今後の自身のキャリアにおいて拘りたいことと譲れることについて考え直すことにいたしました。

結果として、自身の中ではスマートシティを「先端技術を活用した実空間に影響を与える新たなビジネス」と定義し、面接ではそういったビジネスを上流からデザイン・推進していきたいと具体例を交えながら説明することによって、認識の齟齬が少なくなり、通過率も飛躍的に上がりました。

転職活動では、転職理由やキャリアの軸を問われる為、単なる自身のスキルセットの訴求だけでなく、キャリアのストーリーや今後取り組んでいきたい仕事内容についても、もちろん具体的に準備しておく必要があります。
一方で、これまでのキャリアや専門テーマに思い入れが強過ぎると、節々の言い回しが強調され、自身のキャリア観が限定的な印象に映ってしまう危険性もあります。
その為、自身が大事にしたいことの優先順位をつけたうえで、それが志望企業に齟齬なく伝わるよう言い回しを考える必要があると感じました。

次の職場に賭ける意気込み

最終的には、財閥系総合商社のスマートシティ領域含めたDXビジネスを組成する部門へ転職させていただくことになりました。
総合商社業界は、これまで資源等の伝統的事業が現在の経営基盤となっている状況であり、まだまだデジタルビジネスは事業の柱と成りえていない認識ではあります。
だからこそ、今後の市場拡大が見込まれる広義のスマートシティ領域において、自身が率先してその可能性を示すことで、今後企業内や業界内でソートリーダーシップを取ることができるチャンスもあると考えています。
優秀な方が非常に多い企業・業界のため存在感を出すこともなかなか難しいかと思われますが、日々精進してしっかりと成果を出していきたいです。

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