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海運会社への再挑戦は、カウンセラーと二人三脚で

海運会社への再挑戦は、カウンセラーと二人三脚で

No.1396
  • 現職

    東証プライム上場 大手 海運会社 事務系総合職

  • 前職

    東証プライム上場 大手 倉庫会社 営業職

岸田 清一 氏 30歳 / 男性

学歴:慶應義塾大学 商学部 卒

TOEIC880点
海事代理士
貿易実務検定B級
ビジネス会計検定2級
中国語検定2級
ITパスポート

① 新卒時の就職活動の志向

学生時代はアルバイトばかりしており、勉学に関しては、中国語検定2級を取得した事しか誇れる事が無い学生でした。
就職活動も全く力が入らず、軸もブレブレで、唯一あったのは、B to B企業が希望という事のみ。高校時代はラグビー部に所属しながら、コンビニでのアルバイトを、大学時代は居酒屋で4年間アルバイトをしており、いわゆる“ C ”の相手は十分にしたので、“ B ”を相手にするような仕事がしたかったのです。ただ「大抵の仕事はやれば出来るだろう」と変な自信だけはあったので、給料とワークライフバランスだけで志望先を考えていました。

そのような甘い考えだったせいもあり、エントリーシートを書くだけでもやる気が起きず、何とか記載したのが10社弱、半分くらいは書類選考で落とされ、残りもグループディスカッションや1次面接で次々と落選となり、段々と焦りを感じ始めていました。
そんな時、会社説明会のパンフレットが届いたのが、前職の会社だった!、、、訳ではなく、その競合会社でした。想像していたよりも、多角化した事業を行っており、給与等の条件も良く、当時ネットでは「隠れホワイト高給業界」等と言われていました。その夢のようなフレーズに惹かれ、興味を持った私は説明会に応募しようとしたところ、まさかの満席。
「じゃあパンフレット送ってくるなよ」と思いながらも、「競合他社もあるだろう」と考え、探してみた結果、前職の会社を見つけました。
そこから説明会に参加し、あれよあれよと内々定を頂き、これ以上就活する気の無かった私は入社を決意しました。

② 前職での担当業務、実務体験

入社後、最初に配属されたのは港湾にある物流施設で、約3年間、主に大手商社やメーカーの食品原材料(乳製品やココア製品等)の管理等を担当しました。「なんだ簡単そうだな」と正直思っていたのですが、あるはずの在庫が無くなったり、荷主(顧客)からは無茶な要望が連日飛んできたり、作業(荷役)会社や関連会社との調整等、実際は中々ハードな仕事でした。勤務場所も海の近くと、決して快適とは言えず、通勤も楽ではありませんでした。その為、当時はネガティブな感情を抱く事が多かったです。

ですが、ある時に「どうせ仕事をするなら楽しくやりたい」と考えるようになり、まずは顧客の商品についての知識を得るように試みました。その結果、「ホワイトチョコレートってそもそも何なのか?」「脱脂粉乳というものは何故存在しているのか?」「バターの在庫は沢山あるのに、何故世間ではバター不足になるのか」等、様々な疑問が理解出来るようになり、仕事が段々と楽しくなってきました。そのお陰か、業務もスムーズに進められるようになり、顧客や担当営業からの信頼も得られるようになりました。漸く業務にも慣れた矢先に異動が命じられました。

次の部署は海運関連の部署で、日本国内で見ても、珍しい仕事をしています。そこでの仕事は今までの経験が全く役に立たず、且つ英語が必要となったので、異動当時は相当焦りました。
ただ、ここでもポジティブなマインドセットで、好奇心を忘れずに仕事をしていた結果、ある時、点と点が線に繋がる瞬間が訪れ、そこからはぐっと仕事が楽しくなりました。

物流関係の仕事は全体的に減点方式で、「物は届くのが当たり前」「ダメージ等も無い事が当たり前」と考えられている方が多く、要望通りに物を届けても中々感謝されません。
ですが同部署の仕事は、案件が無事完了すれば、感謝してもらえるような仕事です。ただし内容が特殊である為、難易度は決して低くなく、責任も大きいです。
基本的に担当エリアに関しては、法人への営業活動もオペレーションも全て1人で、一気通貫で行うので、自律的な行動力や、タスク管理力というものは培われたように思います。
また業務を通して、普段中々やり取りしないような、船社、船主、銀行、弁護士、ブローカー(商社)、国内外の海運局とコミュニケーションを取る事も多く、それぞれの思惑等も踏まえた上で、全体最適を考える調整力等も身に付きました。

③ 転職に至ったきっかけ

入社理由が入社理由だったので、元々愛社精神のようなものはほとんど0でした。ただ、人間関係は良好で、自由に仕事をさせてもらえており、評価もして頂いていたので、定年まで勤め上げるという事を考えた事はありました。
一方で、海運関連の部署に移ってから、本業の業務とは180°異なる、スペシャリストのような仕事をするようになり、10年以上同じ部署という先輩社員も珍しくありませんでした。13年選手だった課長が他課に異動になった際に、新たな業務に慣れる為にとても苦労されている姿を目の当たりにして、将来の自分を想像するようになりました。

「今の仕事は楽しいし、やりがいもあるけれども、最終的には本業に戻される。そしてその際の苦労は想像に易く、出世コースからも、その頃には外れている。であれば現在の知識・知見等を活かせる会社に転職した方が良いのではないか」との思いに至りました。

④ 転職活動におけるこだわりと軸

こだわりとしては給料は下げたくありませんでした。自身のプライドもありますが、妻もそれを望んではおりませんでした。

また軸としては、前職が海運業界をサポートするような仕事だったので、応募するのは、“ 海運業界 ”か“ 別業界だけれども、サポートするような仕事 ”のどちらかと考えておりました。自身が“ 好きな事 ”よりも“ 出来る事 ”にフォーカスを置いていましたが、調べてみてすぐに、アラサーでこれから未経験の仕事を行うとなると、給料が著しく下がってしまう事が分かりました。
前職は先にも記載した通り、世間的に見れば高給取りの部類に入り、それと同等或いは上回る業界・企業となると数が限られます。“ 別業界だけれども、サポートするような仕事 ” で現在と同等レベルの給料を得たいとなると、かなりの専門性が求められます。勿論私にそこまでの専門性は無かったので、結局は “ 海運業界 ” のみに絞られる事になりました。

⑤ 転職活動を通じて気づいた点とエリートネットワークを選んだ理由

初めはエージェントサービスを使わず活動をしておりました。特殊な経歴もありますが、自分だけでも何とかなるだろうとタカを括っていたのです。“ 海運業界 ” の中で、幾つかの企業へ直接応募してみたのですが、書類選考前の適性検査で落とされてしまったり、1次面接で落とされてしまったりと、結果は散々でした。これはきちんと対策する必要があると認識を改めました。

一方で仕事を続けながら活動する中で、1人で頑張る事に限界も感じていました。
登録者側が費用を払う訳でもないし、やはりプロであるエージェントに頼るべきだと考えるようになりました。
所謂大手のエージェントサービスにも登録はしてみたのですが、どことなく信頼を置く事が出来ず、「もう少し専門性があるエージェントの方が良いのでは」と考えた際に(株)エリートネットワークに辿り着きました。
まず『転職体験記』の数が膨大で、内容からきちんと転職された方ご自身が書いている事は明白でした。また大手企業の人事部へのインタビューも多くあり、興味深く拝見しました。

ネットの評判は賛否両論のようでしたが、「本当に悪いor無能な業者であれば、大手企業の人事部はインタビューを受けるか? 転職体験記があんなに膨大に積み上がるか? そもそも大手のエージェントサービス業者と戦略が異なる事は当然であって、万人に受けるようなサービスを展開出来る訳はないな」と逆に信頼感が増し、面談してみようと思いました。

実際に転職カウンセラーの篠原さんと面談し、私が希望していた “ 海運業界 ” への転職に精通されていた事、私とマッチしそうな “ その他業界 ” も薦めてくれた事、人となりをしっかりチェックしてくれていた事等から、同社にお任せしようと決断しました。

⑥ 転職活動中の状況、練習の苦労

図らずも面談のすぐ後に、海運業界の企業の募集があり、迷わず応募しました。
本当は篠原さんから、その他業界の求人を幾つも紹介して頂いていたのですが、海運業界以外の対策等を行っている余裕が無く、結局応募したのは2社のみに留まりました。

エントリーシートは前に一度応募した際のものをベースに作成したので、そこまで時間は掛からなかったのですが、篠原さんから的確なレビューを貰い、より洗練されたものが完成しました。
適性検査だけは自分で頑張るしかないところなので、コツコツと空き時間に対策しました。
面接に関しても、1次、2次、最終と篠原さんから都度適切なアドバイスを頂いた他、対篠原さんとのロープレも行い、フィードバックを頂いた事は大いに実践に役立ったと思います。
最終面接前は、朝早くにも関わらず、ウォームアップまでお付き合い頂きました。本当に助かりました。

私は営業職であり、顧客とお話する機会は多くありましたが、面接で話す内容は普段喋り慣れているものではないので、やはり自主練は必要になりました。家で行う事もあれば、妻が家にいる時は、漫画喫茶やレンタルスペース等も使う事もありました。最近は面接練習が出来るアプリがあるので、有難かったです。

練習の成果や篠原さんのサポートも勿論寄与していると思いますが、やはり私の場合、志望企業への “ 再現性 ” を示し易かった事が、内定に繋がるポイントとして大きかったと思います。
志望企業は前職の取引先でもあり、業界の情報収集は普段から行っているので、転職に際して改めて行う必要はありませんでした。また前職の業務特性から、志望企業の業務はある程度理解しており、「当社でどういった事をやりたいか?」「当社でのキャリアプランは?」等の定番の質問にも答えやすかった、納得させやすかったという点があります。
また、志望企業が丁度採用人数を増やしていた事も大きいと思います。運も実力の内とは言いますが、時の運というものにも本当に助けられました。

⑦ 転職先への意気込み

転職先の仕事内容はある程度分かっているつもりでおりますし、時に体力的にも精神的にもハードな業界である事も理解しておりますが、もう一度新人に戻った気持ちで必死で業務に臨み、いち早く第一線で活躍出来るように精進したいと思っています。
その中で私が今までの経験で培った専門性やスキルを活かし、プロパー社員と差別化していければと考えております。
それが転職先企業の望む事ですし、前職企業の名誉を守る事にも繋がると理解しています。

また既に行ってきたつもりですが、リカレント教育・リスキリングにも、よりギアを上げて取り組んでいきたいと思います。
転職先で活躍する為、長く働く為でもありますが、やはり何かあった時を考えて、1人でも生きていけるスキルや能力を磨く必要性は感じています。

最後に、転職活動をサポートして頂いたエリートネットワーク社の皆さま、転職カウンセラーの篠原さんに改めて心から御礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。

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