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海難救助船の三等航海士、海上勤務から陸上勤務への転身

海難救助船の三等航海士、海上勤務から陸上勤務への転身

No.1310
  • 現職

    船舶管理会社 船舶管理業務

  • 前職

    創業100余年のサルベージ会社 航海士

木原 健吾 氏 27歳 / 男性

学歴:鹿児島県立 武岡台高等学校 卒
東京海洋大学 海洋工学部 海事システム工学科 卒
東京海洋大学 乗船実習科 航海訓練課程 修了
三級海技士(航海)
第三級海上無線通信士
日商簿記検定2級
実用英語技能検定2級
フォークリフト技能者
1級小型船舶操縦士(特定)
TOEIC600点

私の『転職体験記』を執筆するにあたって、初めに、今回の転職で大変親身になって支えて下さり、内定獲得まで導いて下さった株式会社エリートネットワーク、並びに同社転職アドバイザーの保坂様に、謹んでお礼申し上げます。

私は、前職では、海難救助船の航海士として、様々な船舶の救助作業に取り組んできました。学生時代は、東京海洋大学に在学し、航海士としての船舶を運航するためのスキルや、幅広く、海についての知識の習得に努めてきました。
外航船の船長をしていた曾祖父の話を幼少期に家族から頻繁に聞いていたこともあって、航海士や、船長に対して強い憧れがあり、学生時代から、外航船の船員として世界の海を舞台に働くことを夢見て、結果的に前職の外航海難救助事業を行う会社へ就職しました。
前職は、刺激にあふれた職場であり、船舶の救助というニッチな職業であったことから、私たちにしかできない仕事をしているという実感があり、誇りを持って働けていました。新卒で何も分からなかった私に対し、先輩や上司の方々もとても良くして下さり、実務スキル面はもちろんのことですが、厳しい現場の中で働くにつれて、自分の中の仕事に対する軸のようなものを得られたことが、一番大きな学びであったと感じております。

刺激的で、飽きのこない仕事に満足する一方で、自分の中で、人生の価値観が変化する出来事がありました。それは、祖父の緊急入院を数カ月遅れて知ったことです。一般的に、船舶は一度出港し陸から離れてしまうと、携帯の電波は届かなくなり、陸上との連絡手段は制限されてしまいます。そのため、祖父の体調が崩れ、緊急入院していたことを知ったのは、2カ月も遅れてのことになりました。

学生時代は、航海士となることが人生における最大の目標であり、喜びであると信じて就職活動を行っており、特殊な環境で連絡が取れないということも覚悟の上であると考えていました。しかし、祖父の緊急入院を通じて、想像以上に動揺した私もありました。この一件を通じて、もう一度自分の人生について考えた結果、自身の健康や、大切な人との時間が、何にも代えられないほど大切であるという結論に至りました。

今まで「夢」ベースで考えていた自身の価値観を捨て、「時間・健康などの普遍的な価値」ベースの価値観で考えるように変化した出来事であったと感じております。
前職はまさに今まで夢見ていた職業であったものの、海難救助作業に従事する中、危険な作業も多く、また自身の大切な人との時間も制約される職業であったことから、長期的に安心して働ける仕事に就きたいと考えるようになり、転職を決意しました。

船舶に乗船しながら転職活動を行うことは不可能に近く、前職を退職してから開始した転職活動でしたが、退職した当初は、船から大海原へ放り出されたような不安を感じたことを覚えております。一方で数社の転職エージェントに登録し、様々な会社を知ることが出来る面白さも感じました。社会に出てから、趣味で株式投資を行っていましたが、転職市場も、株式市場も似ているところがあると感じています。自身が一つの銘柄となり、買ってくれる企業はあるのか、自身が社会というマーケットの中でどれだけ評価されるのか不安である一方、面白さも感じました。

転職エージェントからの様々なオファーメールを目にする中、株式会社エリートネットワークからのオファーはひときわ目を引くものがありました。なぜなら、紹介可能な求人が、船舶管理業という、自身の経験が生かせるような職種であったためです。人手ではなく1つの “銘柄” として自分を見られていると感じました。
数回の面談を通じ、転職活動を開始した当初の、ぼんやりとした転職の軸が、クリアになっていくことを感じました。具体的には、エージェントの方との面談で、自身の考えを言語化していく中、前職での船舶の事故に直面する経験を通じて、船舶の「安全」を守るような仕事がしたいという自身の想いに気づくことが出来ました。

私の担当となった保坂様はとても親身に相談に乗って下さっただけではなく、積極的に船舶管理会社へ営業をかけ、求人を紹介して下さいました。保坂様の協力なしでは、現在内定を頂いた企業には出会えなかったと感じております。
面接の準備においても、スクリプトの推敲や、Webや対面での面接練習など、大手転職エージェントでは成し得ないような密なものがあったと感じております。私は緊張し易く、話がぎこちなくなってしまうといった弱点も、数回の面接練習の中でご指摘頂き、一緒に対策を行って頂け、面接本番では、ここまで対策したのだからもう出し切るだけといった心もちで臨むことが出来ました。面接直前にも電話にて緊張をほぐして下さり、結果リラックスして面接に臨めました。

内定を頂き、次の会社で働くことをとても楽しみにしながら、この『転職体験記』を書いています。次の会社では、さらに幅広く、深く船舶の運航についての知識を深め、将来的には多くの船舶の安全運航を支えることが出来るようになりたいと考えております。
最後になりますが、株式会社エリートネットワーク様、保坂様、この度は、本当にお世話になりました。私を幸せにしてくれた御社の繁栄を、心より祈るばかりです。

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