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外資系大手総合IT事業会社から、大手金融機関への転職

外資系大手総合IT事業会社から、大手金融機関への転職

No.882
  • 現職

    日系 大手金融機関 グローバル人事部 次長

  • 前職

    外資系 大手総合IT事業会社 人事部 理事

藤岡 博美 氏 54歳 / 女性

学歴:慶應義塾大学 文学部 人間関係学科心理学科 卒

転職の体験記ということで、就職してから現在にいたるまでを思い返してみました。

学生時代には、明確な仕事への目標を持って就職活動をしていたわけでなく、女性が長く仕事ができる、サポートで終わるようなキャリアにならず、海外で仕事が出来れば、、、、、といった気持ちでした。父親から 「女性がカッコよく仕事しているよ」 と面接で 「システムエンジニア (SE) は潰しが効く」 と言われた事が決め手になり、外資の大手IT会社に入社しました。
SEとして数年仕事をする中で、プロジェクトをまとめるプロジェクトマネジャー (PM) のロールを面白いと感じていました。PMはチームのメンバーとの関わりが重要で、その経験を積む中で、ラインマネジャーになりたいと言う気持ちが出てきました。30代半ばでマネジャー職になったのですが、その時に経験していない事業部を担当し、勤務地も変わり、人を知る、知ってもらう、仕事を覚える等、焦る事ばかりの中で優先順位の付け方、自分に合ったオペレーションのスタイルを必死で身につけていったと思います。

新しい事業が始まり、データセンターの立ち上げ、グローバルで作られたプロセス、ツールの導入など忙しい毎日でしたが充実していました。大きなプロジェクトは大勢の人が参加します。企画やソリューションの構築、推進を担う部門のマネージャーとして思うのは、チーム力を維持、向上する必然性です。各自が自分の担当するエリアを遂行するだけでなく、間に落ちる案件を拾う事や他のチームへの気配りは不可欠です。そして幾度もマネージャーとしての喜びや手応えを感じていきました。

40代に入ると、当時日本にHQを置いていたアジアパシフィック、その後米国本社への赴任など、学生時代に希望していたグローバルの組織に所属する機会を得ました。赴任前にポジションはDirectorになり、グローバル側で仕事をする事に期待を募らせて渡米しました。
ところが、オフィスには上司は2週間に一度の出勤、同僚は同じビルどころかNYにもいません。同じ組織の同僚も赴任中に会えた人は数名で、上司もFace to Faceで会うのは年に一度という中で、チームをまとめてゆくやり方やコミュニケーションの取り方など、グローバルな責務を担うリーダーの仕事の仕方を勉強する良い機会となりました。

この赴任から戻る際に、あるきっかけである事業部の人事パートナーとなりました。担当する組織の規模は子会社も含めると7000名余りとなり、その中で事業部の役員の事業方針を人事として、グローバルからの指示、日本で起きる人事関係プロジェクトの推進、運用を行ってきました。
日本の現状とグローバルとのギャップ、途中経過の共有が限られるため生じる誤解、組織への影響の大きさなど、それまでの仕事とは違うプレッシャーです。

その中で、人事リーダーとして十数名の関連する人事スタッフを取りまとめながら、役員からの人事部への期待に応える、役員登用を実現する、グローバルから承認を得る、など大きな組織マネジメントの運用をしたからこその充実感も得ることが出来ました。
人事チームは、日本のみならず、Function (人事の複数の機能 (給与、労務、その他) ) のスタッフは海外に点在しています。
日本の状況を説明し、協力を得て目標に向かう。
またグローバルに適切にインプットをすることで、事業部の運営をサポートして行くには、チームの結束力を高めることが肝要です。
チームの力が上がって行くことを普段のオペレーションやイベントを通じて手応えを感じました。

数年前には再度海外赴任の機会があり、人事パートナーとして中国からアフリカまでを管轄する事業部を担当もしました。
同じプロセス、施策であっても日本でのやり方がほとんど通用せず、スタッフは離れた国にいて、役員とも普段直接会えず、会社をとりまく厳しいビジネス環境のため厳しい人事施策を実行せざるを得ない中、自分の能力の限界を実感して日本に戻ってきました。
自身の今後のキャリアを考えるときに社外のオポチュニティーを意識するようになったのは、この頃からです。
これまでは 「本社からの指示と日本の状況をどうやって上手くブレンドして実施できるか」 が重要な役割でしたが、「本社機能の人事を担当したい」 「よりビジネスに貢献したい」 という気持ちと、「日本企業に勤務してみたい」、、という興味が湧いてきました。

有り難いことに、外部のポジションへの複数のご紹介をいただき、インタビューを受けることが出来ました。
その中で今回エリートネットワークのご担当者の方から、ご紹介いただいたポジションをお受けすることにしました。
ご担当者の方は、まず十分に私の経歴を聞かれた後で、何を自分がしたいのか? 優先順位は何か? などをインタビューを通じて理解いただくだけでなく、私自身にも再確認する場を与えて下さいました。転職先企業でのインタビューは複数回ありましたが、その都度遅い時間であっても、状況の確認や、私がどう感じたのか、次のSTEPでは何を考慮すべきなのか、を 「気づきを与える」 会話で支えていただきました。
また相手先にも私の気持ちや状況をタイムリー且つ適切に伝えていただけたかと思います。
お礼申し上げます。

管理職のポジションに就いてから別の会社に転籍することは、これまでの長い時間に築いた会社内でのNetworkingや、仕事のやり方、自分の影響力の行使を一旦リセットする事になります。そのため、オファーされるポジションが魅力的に見えても、一歩踏み出すのに躊躇することが多いかと思います。私も気持ちが揺れ動きましたが、「自分を信じて、新しい環境に飛び込んでみる」 と決断しました。
その決断はエリートネットワークのご担当者の方の親身なサポートをいただいたお陰です。
ありがとうございました。

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