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データ・統計解析の博士、遺伝子発現解析から旅行代理店への転身

データ・統計解析の博士、遺伝子発現解析から旅行代理店への転身

No.793
  • 現職

    インターネット専業旅行代理店   Webアナリスト

  • 前職

    旧・帝国大学 医学研究科   研究員

真田 守 氏 30歳 / 男性

学歴:奈良先端科学技術大学院 情報科学研究科 情報科学専攻 修了
奈良先端科学技術大学院 情報科学研究科 情報科学専攻 博士課程 修了

転職活動の経緯

私が転職するに至った経緯として、研究プロジェクトの終了が一つの契機でした。今までは、アカデミックな環境でずっと過ごしてきていたのですが、ちょうど30歳となったことからも、人間として一つ幅を広げるために民間企業への転職を希望することにしました。そしてその中で、今までの経歴から応用できそうで需要がありそうな “データ解析” を中心に探していこうと決めていました。

転職活動開始にあたり、まずはインターネットで転職活動について調べていきました。これに関しては、至って新卒の就職活動と変わりがないことを知りましたが、仕事と就職活動の両立を果たすには、転職サイトを活用することが有効であると考え、利用することにしました。リクナビなどの転職サイトのエントリーを含めて検討している中で、(株)エリートネットワークさんのデータ解析の求人案件が記載されたバナーから登録しました。他にも似たような求人のバナーはありましたが、この選択に関して特筆する根拠は無く、たまたまでした。

登録した翌日に記入した携帯番号に(株)エリートネットワークの転職カウンセラーの小中出さんから連絡があり、打ち合わせの日時を決定しました。この打ち合わせについては、私が東京に住んでいないために、携帯電話のスカイプを利用して行うことになりました。そして、その打ち合わせの前に、履歴書と職務経歴書を小中出さんに送付しました。

打ち合わせ日になり、小中出さんと1時間程の面談を行いました。面談はざっくばらんとした世間話から始まり、自身の希望する職種・年収・勤務地などを伝えました。希望職種は事前に伝えてあったので、現在求人のある企業や、個別に相談できそうな企業をリストアップして頂きました。この中には私が知っている企業だけでなく、データ解析の募集をしている様々な業界もありました。

そして、事前に送付した履歴書や職務経歴書について具体的に修正のご指示を頂き、また自己紹介のセリフや、面接で聞かれる質問への回答集を作成するように指示されました。最後に、転職に関する流れについて質問し、説明を受けました。この面談は、面接といった感じではなく気楽でした。面談の終了後、候補に挙げられた企業の求人案件について、インターネットでどのような企業かを調べ、自身が働くイメージを描きました。この段階ではデータ解析を中心に考えていましたが、今までの経歴を重視して企業を選ぼうとしていました。

志望する企業の状況や募集の背景などは、逐一小中出さんからメールを受けて把握していました。書類選考がまず行われ、所謂、お祈りメールが何通か届きました。このような企業に対してのエントリーや書類送付、面接の日程調整といった、転職活動らしい活動は、小中出さんに調整してもらっていました。自身で活動することは殆ど無く、小中出さんから新たに追加された企業の求人案件について、インターネットを通じて簡単に調べるといった程度でした。基本的には仕事を続ける普段の生活と変わりませんでした。面接を受ける企業は東京にあったため、面接を行う複数の企業について日程をなるべく合わせる方向で調整をしてもらいました。

この中には、データ解析の職種であっても、全く今までとは異なる業界も含まれておりました。しかし、面接も経験が重要だろうと思い、小中出さんに相談しながら、自身の中で整理をした上で面接対策を行って臨みました。面接対策としては、作成した自己紹介などの文章を読み上げることを繰り返す、といった作業でした。この作業自体は、実際の面接でとても役に立ったと思っています。

面接は、短い日数で数社回ることになりました。勤務先に有給休暇を申請し、日程を確保して、当日の直前まで面接対策を行って行きました。また、面接の前に小中出さんに、それぞれの企業研究に関して情報を提供して頂き、その打ち合わせを一時間ほど電話で行いました。そして当日は移動時間や合間を見つけては、イメージトレーニングを行いました。今回志望したどの企業も、集団面接といった所謂新卒の頃に行った就職活動とは異なり、全社とも一対一の面接でした。久しぶりに行う面接だったので、どの程度緊張するのかも未知数でしたが、何とかなる自信もありました。

しかしながら、本番では緊張などから、上手くいかないことも多々ありました。質問や自己紹介について、上手く話せなかったり、緊張して話すスピードが早くなったりするといった癖が出たりもしました。その中で、どの会社も対話することを重視されていたため、面談が進んでいくうちにリラックスして話すことができました。だいたい1時間程度の面接の中で自分の売りや強みを織り交ぜながら、また世間話のような他愛も無い話もしました。

面接終了後、小中出さんに連絡し、内容について簡単に説明し、アドバイスや次にどうしたらいいか、といった点について助言を頂き、それを踏まえて複数社の面接をこなしていきました。その中でいくつかの会社は二次面接がすぐに決定し、日程としては一次面接の次週に決まりました。これについては、ビックリするくらいスムーズに予定が決まっていきました。この二次面接についても小中出さんが調整して下さいました。

二次面接では、一次面接の反省点を小中出さんから指摘してもらい、修正しつつ挑みました。二次面接では、一社はプレゼンテーション資料を作成する必要があり、すぐに作成し、週末を使って何度も発表の練習を行いました。もう一社は役員面接となりましたが、一次面接と同様の練習を繰り返しました。どちらの作業も、休日や仕事終わりを利用しました。

そして二次面接の当日は、面接の経験をいくつか積んだ御蔭か、一次面接よりも上手くいったと思いました。面接については、経験や度胸が重要だと感じた次第です。二次面接は順調に進められたことから、条件提示の三次面接を立て続けに行って頂きました。そして両社とも内定はすぐに出して頂けると口頭で約束して頂き、後日正式な書類を送付頂きました。ここまでが私の転職活動の行動でした。

内定をもらった二社は、転職活動当初に入りたいと思っていた企業と、話を進めるうちに興味を持った企業でした。今回の転職活動では、後者に入社することを選択しました。企業を選ぶに当たり、決断する数時間前までは、現職に似た、要は今迄の経験が活かし易い前者に決めるつもりでした。しかしながら、後者の企業の社員の方からも別途連絡があり、ぜひ来て欲しいというお誘いがあり、メールにおけるやりとり等を行い、入社先を選ぶのに、じっくり自身の心境などを含めて再整理を行いました。

最後の最後まで前者に行くと思っていたのですが、後者について “行かない” と決断するだけの理由を見つけられないことが唯一の懸念でした。これは、行かなければ後悔する可能性があるからです。そして、その懸念を解消するために、より深く自身のイメージとの擦り合わせを進めました。その内に後者で働くイメージに、齟齬がないといった結論になりました。そして、前者を否定する理由についても全くない状態になった時に、そもそも自身が今回転職活動を始めた理由に立ち返りました。それは “今までと異なる環境” を望んでいたことでした。新しい分野で挑戦するということに、興奮を覚えていることから、最終的に後者にしてみよう、と決断しました。

転職活動を終えて、自身が思っていたよりも活動期間が短く、また簡単であったと感じました。自身の条件、年齢や希望年収といった点で、有利に働いたことがあるのかは、相場が分からないため、何とも言えないのですが、転職活動自体に書類送付や面接、その日程調整などについて、仕事をしながら進めることを考えると、数カ月はかかるものだと思っていました。

転職活動の期間が非常に短く済んだことは、自身でそれらの就職活動に関する作業をせずに、転職カウンセラーの小中出さんが全て代行してくれた御蔭だと思っています。また、転職活動における疑問や対策といったところをサポートして頂いたので、ほとんどの工程でつまずくことはありませんでした。そのようなこともあって、仕事にほぼ支障きたすこと無く、転職活動を一ヶ月ほどで完了したため、余裕を持って次のステージに向かうことができました。

今回の転職活動について

今回の転職活動について、自身としてこだわった点としては、企業の中に自身の経験が活かせる場所があることでした。これは初期条件に加え、将来的な昇給を見込めることが重要であると考えていたためです。そして、今までの実務経験が活かせる職場であれば、環境を変えることを歓迎しました。それに対して、今までの経験を活かすといった点で、大幅に業種を変えることは、最初の頃は躊躇していました。異業種を受けた理由としては、面接の経験値を積むといった理由が大半を占めていたのが正直なところです。

しかし、何社か調べる内に興味や視野が広がり、具体的なイメージができてきたことから、職種や任せられる仕事でどんな応用が効くか、といったことを柔軟に考えるようになりました。ただし、一貫して応用が効かないと判断した場合には、選択肢から外すようにしました。他にこだわった点としては、基本的な条件・会社の将来性といった点を多少気にしましたが、転職カウンセラーの小中出さんが候補に上げてきてくれた時点で、それはクリアされていたため気にならなくなりました。これらのこだわりについては進めていくうちに変わることもありますが、最終的に決定する時に、転職活動全体を見直すことが重要だと思いました。

転職活動は一ヶ月ほどだったのでそれほど負担は無かったのですが、何事も素早く対応する必要がある状況下で、時間を如何に作って作業をするかといった部分に苦心しました。特に、文章を書くことや書類の作成は、なるべくその日に準備するため、仕事を終えてからの作業や仕事の合間を見つけ、やりくりをしていました。更に自己紹介における自身の性格など、過去にやったことでもありますが、久しぶりに行うとなかなか思うようには進まないことがあり、それには辟易していました。しかしながら、それらの作業を素早く対応して行ったことが、転職活動の期間を短くできた要因ではないかと思っています。

次の職場についての意気込み

次の職場は、新しい業界であり、右も左も分からないため、一から学ぶ姿勢です。また、自分の成長が、会社の業績に反映されることで互いにレベルアップしたいと考えています。アカデミックな分野から、民間企業への転職であり、更に異なる業界で未知であるが故に、基礎から始める必要があり、しっかりと学び、自身の経験を応用できるように考え、相乗効果を期待しながら自身の経験を活用していきたいと思っています。

そして、自身の成長は会社にとってプラスになると思うので、歯車と言うよりはエンジンや過給器のような働きをすることで、業績を加速させていきたいと考えています。住居も仕事も組織も、あらゆるものの環境が変わったために、未知のキャリアプランを思い描いている時が、一番ワクワクしています。

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