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町弁から、大手銀行の企業内弁護士 (インハウスローヤー) に

町弁から、大手銀行の企業内弁護士 (インハウスローヤー) に

No.980
  • 現職

    財閥系 信託銀行  法務部

  • 前職

    小規模法律事務所  弁護士

山下 陽一郎 氏 29歳 / 男性

学歴:慶應義塾大学 法学部 法律学科・法科大学院 修了
第65期 司法修習
TOEIC 970点
TOEFL iBT 95点

1.はじめに

私の年齢は29歳、弁護士登録から4〜6年程度の経験、事務所全体の弁護士数が5、6人程度のいわゆるマチ弁事務所において、主として民事事件を扱い、日々生じる事務所顧問先からの法律相談の対応や、訴訟事件の遂行、契約書レビュー、株主総会対応等に携わってきた。顧客は9割方が民間企業であり、上場企業から従業員数人の小規模企業まで、業種も様々であった。職歴の面での私の強みとしては、事務所の規模と年次の割には、比較的多様な事件を取り扱ってきたことだと思っている。
(株)エリートネットワーク社での転職支援を経て、事務所の勤務弁護士から、金融機関の企業内弁護士へと転職した。転職活動に要した期間としては、エリートネットワーク社の銀座本社を訪れた日に始まり、最終的に現職場からの内定を頂いたのが、翌月半ば位であるから、ほぼ1か月程度であった。

転職の理由としては、典型的な法廷弁護士というよりもむしろ、企業内弁護士のように、法的素養を活かしつつ、他方でビジネスパーソンとしてビジネスを推進する現場サイドと近い距離で仕事をしたい、と常々感じていたこと。また、自分自身の性格や関心からすれば、その方が向いているのではないか、という思いによる。

転職活動を終えて、改めて 『転職体験記』 を書こうとした時に、さて何を書こうかと非常に悩ましい日々が続いていたのであるが、改めて感じているのは、私の転職活動は、転職カウンセラー高橋部長に始まり、高橋部長に終わった、ということであり、高橋部長との出会いがなければ、今の生活はなかった、ということである。そういう意味で、高橋部長をはじめエリートネットワーク社のスタッフの方々には大変感謝しており、幸いにも論理的な文章ではなくて感想文的に思ったことを書いてもらえれば良い、と言って頂いているので、思いついたことを整理もせず、そのまま書かせて頂く。

2.エリートネットワーク社の強み

転職活動を終えて思うエリートネットワーク社による転職サポートの大きな強みの一つは、求職者を担当する転職カウンセラーと、企業側を担当する法人営業が同一人である点にあると感じている。
もちろん、私自身はエリートネットワーク社にしかお世話になっていないので、転職サポートを提供している他社の正確な状況を把握している訳ではない。ただ、実際に他社を介して転職をした友人の話を何人か聞いてみると、私が聞いた限りにおいては、求職者と面談をして、経歴や職歴の確認、転職動機や希望転職先等を確認する担当者と、企業側の人事担当者等のもとに赴き、企業に対し人材紹介会社としての営業活動を行う担当者とは、部門自体が別となっているのがほとんどであった。
私は、幸いにもエリートネットワーク社の高橋部長にご担当頂けたこともあったのだと思うが、求職者を担当する転職カウンセラーと、企業側を担当する法人営業が同一人であったことによる良さとしては、

【1】転職活動のスピード感が圧倒的に早い
【2】応募先企業に伝わる求職者の人物像に関する情報が直接的かつ具体的
【3】書類選考で落ちることがほとんどない

ことが挙げられる。
ただし、これらは全くもって私の主観であるため、それが客観的事実と合致しているのか、はたまた偶々私がそう感じただけなのかは分からないことを付言する。

まず、【1】転職活動のスピード感に関しては、面接等のスケジュール調整がとにかく早い。おそらく他社であれば、求職者から求職者担当コンサルタントへ、次に企業担当コンサルタントを介して企業側担当者へと情報伝達がなされ、その間に各担当コンサルタントの休日や外出等が入れば、スケジュール調整だけで1週間程度は優に過ぎていくであろう (かつその間に同一企業の他の応募者の選考が進んでいくかもしれない)。しかし、エリートネットワーク社では、私、高橋部長、企業側担当者がストレートにつながっているので、電話で高橋部長とスケジュール調整をし、その後タイミング良く企業側担当者への確認ができれば、即日スケジュール調整が完了することもしばしばであった。

また、これは高橋部長固有の話かもしれないが、日中、夜遅い時間、土日にかかわりなくクイックレスポンスを頂けたことは大変有難かった。執務時間の関係で、面接時の不安点等をご相談申し上げるのが夜10時過ぎ等、遅い時間になってしまうこともしばしばであったが、そんな時にも貴重な時間を割いて丁寧なアドバイスを頂けたことが最終的な結果につながったと言っても過言ではない。土日だろうが、夜間であろうが、とにかくいつお休みされているのだろうかと思うほどいつも仕事をされている。さすが (私が勝手にイメージする) 元・(株)リクルートのご出身である。

2点目の、【2】応募先企業に伝わる求職者の人物像に関する情報が直接的かつ具体的であるとは、求職者である私と直接面談をし、幾度となく電話やメールでやり取りをして頂いていたのは高橋部長であり、おそらく各企業の人事担当者からすれば、面接をするか否かを決定する書類選考段階、面接前の事前検討段階等、様々な段階において、高橋部長から伝わる情報ほど具体性、迫真性に富む情報はないものと思われる、ということである。もちろんそれは逆の立場である求職者の私にとっても社風や当該企業で働かれている方を知るうえで同様のことが言えたと思う。

私が転職活動を始めたのは月半ばであり、銀座のエリートネットワーク社本社に伺い、初めて高橋部長にお会いした。同日は午後7時からの高橋部長とのカウンセリングであったが、初回面談を終えて銀座駅に向かったのはおそらく午後10時を過ぎていたように記憶している。他の方もこの転職体験記でお書きのとおり、初回面談には3時間程の時間をお使い頂き、私の学歴から職歴、具体的なエピソード、転職のきっかけ、転職先の希望等、それこそ根掘り葉掘り聞いて頂いた。また、同時に、転職活動における心構えや、求職者としての心得等、企業側担当者との強固なコネクションがあるからこそお話し頂ける具体的なアドバイスを多数頂けた。

私の想像であるが、企業側担当者からすれば、直接求職者と3時間にわたり面談をされている高橋部長の言葉の重みや踏み込んだ推薦文は、求職者を担当するコンサルタントから、いわば伝聞で聴取した求職者に関する情報を伝えるだけの企業側コンサルタントの言葉の重みとは全く違うのではないだろうか。

3点目の、【3】書類選考で落ちることがほとんどない、というのは若干事実とは異なり語弊を招く表現かもしれないが、要するに書類選考で落ちている企業があっても、そういう場合にはそもそも面接の連絡が来ないので、私には分からない、ということだ。なお、分からない、というのはブラックボックスで分からない、という訳ではなく、書類選考で落ちた、という気の滅入る話を聞かなくて済む、という意味合いである。おそらく他社においては、当該時点において紹介可能な求人票の中から求職者が希望する求人に応募を行い、書類選考が行われる。もちろん、書類選考は初期段階の面接を全て通過できていれば問題ないのだろうが、ややもすれば書類選考不通過の連絡を、相当数受けることになるのではないか。そのこと自体は、仕方のないことであるし、だからといってその人のバリューがない、ということでは全くないのだろうが、そう分かっていてもやはり精神衛生上は気持ちの良いことではないだろう。

エリートネットワーク社では、おそらくその独自のネットワークを通じて求職者情報を企業側に紹介することで、非公開求人を掘り起こしたり、また、そもそも面接の場を設定しようと考える企業からしか連絡が来ないため、非常に合理的な流れであるように思う。

3.面接前のアドバイス

私は、自分自身に対して特にコンプレックスを抱いている訳ではなかったが、他方で、胸を張って自慢できるような特技を持っていると考えていた訳でもなかったため、面接本番の前日、自分の「強み」 は何であろう、と考えれば考えるほど悩んでしまい、しまいには、本当に自分のことを採用してくれる企業なんてあるのだろうかと、不安が募ることもしばしばであった。
そんな時は、いてもたってもいられず、高橋部長に電話をし、不安に思っていることを率直にお伝えした。高橋部長は、遅い時間であったにもかかわらず、丁寧に話を聞いて下さり、そのうえで、高橋部長が、企業側への私の推薦文としてお作り頂いた内容を伝えて下さった。

もちろん、私への励ましを含めて、非常にポジティブな内容を言って下さったのだとは思ったが、他人が私を見た時に、何がアピールポイントで、どのような点が採用側に評価され得るのか、という点が自分の中で、これだ、というものが見つかっていなかったところ、自分のアピールポイントがクリアーになると共に、ぐっと背中を押して頂けたように感じた。

また、他方で、高橋部長の転職支援には、無駄がない。たとえばメールでのご連絡はうだうだとした内容が一切なく、端的に必要な情報を教えて頂いており、好みは分かれるのかもしれないが、個人的には好きであった。また、面接の日程調整や次回の面接官の属性等のお知らせは、メールでのやり取りが中心で、応募先企業ごとにメールタイトルを付けてメールを送受信して頂いており、応募先の企業名で自分のメールアカウント内を検索すれば、過去の内容ややり取り等がすぐに一覧できたため、非常に便利であった。

4.面接について

私の場合は、面接が終了した後にその出来栄えについて感じた感覚と、実際の結果がほぼ同じであった。言葉で表現するのは非常に難しいが、発言、表情、態度を含めて、何となくありのままの「私」 を上手にさらけ出せた、と感じる時と、十分に伝え切れず、あっもしかしたら私が考えている自分のイメージとは別のイメージを、企業側に持たれてしまったかもしれない、と感じた時には、たいてい面接を通過できていなかった。

転職活動は、もちろん筆記試験や適性試験もあるものの、やはり面接が中心であるように思うが、

【1】法曹を目指したきっかけ
【2】なぜ今転職したいと考えているのか
【3】なぜ貴社を志望するのか
【4】自分の強みは何か

という点に限っては、いつどのような角度から質問をされても、質問に合わせた話 (回答) ができるように、ある程度内容を考えて練っていたが、それ以外の点については、「事前準備」 というものは特にしなかった。というのも、私の場合、このエピソードは話したい、等と考えすぎると、そのことに頭がとらわれすぎて、面接をして下さる方からの質問に対して、無理やりにでもそのエピソードに持っていこうとして、かえって的外れな回答をしてしまうためだ。

むしろ、何よりも意識したのは、面接官からの質問を相手の目を見ながらとにかくよく聴いて、1回の発問で複数の問いが含まれている場合には頭の中で質問の内容をきちんと整理し、質問に対応した答えをすることだった。私は頭の良い方ではないので、一度に複数のことを処理できる思考力を持ち合わせていない。とにかくよく話を聴いて、混乱した時には素直に混乱している旨を口に出し、質問の内容を途中で忘れてしまった時には記憶している質問の内容、不足点の有無を確認してから、落ち着いて回答するようにした。

そうやって転職活動を進めているうちに、不思議と面接に行くのがとても楽しくなった。普段の業務でももちろん企業の方には出会うが、普段の業務では出会わない業種、年次、部署の方から色々なお話を伺ったり、普段行かない場所に足を運んだりするのが非常に楽しかった。本当に自分を採用してくれる先はあるのだろうか、いつ転職活動は終わるのだろうか、というそこはかとない不安から逃れ、そのことを考えないように、敢えて 「楽しんでいる自分」 になるように意識していたのかもしれない。

5.最後に

以上のとおり、とりとめのない内容を長々と書いてしまったが、結局言いたかったことは、エリートネットワーク社での転職活動にご興味があれば、一度その門戸を叩いてみては如何でしょうか、ということに尽きる。もちろん万人にとってエリートネットワーク社のコンサルタントが常にフィットする訳ではないとも思うし (逆もまた然り)、好き嫌いもあろうかとは思うが、それこそコンサルタントが多数在籍しているいわゆる大手人材紹介会社に比べて、おそらく格段に少ない少数精鋭で、かつ求職者と企業の双方を担当するという極めてハードな環境にありながら、一人の求職者との面談に数時間も費やし、真摯に向き合ってくれる人材紹介会社は、決して多くはないと思うからである。

末筆ながら、転職をお考えの方々のご武運をお祈り申し上げます。

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