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一般職の経理から、総合職の経理への転職

一般職の経理から、総合職の経理への転職

No.778
  • 現職

    東証一部上場 アパレル企業グループ アパレルメーカー 総合職( 経理 )

  • 前職

    財閥系グループ 化学品メーカー 一般職( 経理 )

橘 さつき 氏 28歳 / 女性

学歴:日本女子大学 家政学部 児童学科 卒
日本商工会議所簿記検定 3級

私が大学を受験する時に教育系の学科を選んだのは母の影響でした。保育士として働く母の姿を見て漠然と自分もそうなりたいと感じていました。父は家で仕事の話をしない人でしたので母の仕事のほうが身近に感じることができたからかもしれません。
高校三年生の夏までチアダンス部の活動に打ち込んでいた私は、受験対象を教育系に絞り込んで勉強に打ち込んでいました。

そんな時、父が病気に罹り余命が長くないことが判りました。父は自分の余命を知りながら病気の体を押して会社に通い、歩けなくなる直前まで自分の仕事を全うしました。父はあっという間に亡くなってしまいましたが、初めて見た働く父の姿が頭に焼き付いて離れませんでした。

大学は当初の選択どおり児童学科に通い幼稚園・小学校教諭の資格も取りました。しかし私の気持ちは一般企業で働きたいという気持ちに変わっていました。父が病気を押して会社に貢献しようとしていた姿を追いかけ始めたのです。
就職活動は一般企業の ”総合職” を目指して開始しましたが、教諭の資格を持っているのに一般企業を受ける理由や将来の自分のビジョンなどを上手く表現することができず、結局 ”一般職” として現職の会社に内定を頂きました。

現職の会社には本当に感謝しています。最初は総務・庶務メインではありましたが、少しずつ経理の業務に携わらせて頂くようになりました。会社の資格取得支援を受けながら簿記の3級を取得し、その後も簿記2級の範囲に及ぶ財務諸表関係を担当するなど経理実務の主担当として業務範囲を広げました。
会社全体の財務諸表を見られる立場になり経理という仕事の面白さに気がついたのはこの頃だったと思います。「お金の動きは必ず何かの活動に基づいていて、それを追いかければ会社がどちらの方向に進もうとしているのか分かるよ。面白いでしょう。」 そう言って下さった入社当時の部長の言葉をしみじみと噛み締めることができました。

転職を決意するに至った大元のきっかけは、部長が変わったことだったのかもしれません。
私の所属する部の部長は2〜3年のサイクルで必ず交代のあるポジションでした。親会社から出向という形で順々に配属され一定期間で異動していくというものでした。私に経理業務の面白さを教えて下さった部長も親会社に戻っていきました。
経理として成長に意欲を燃やしていた私でしたが、新部長の元でいきなり出鼻をくじかれました。私の業務範囲を知った新部長は私の業務が一般職の職域を超えていると判断され、担当業務を次々に別の総合職の男性に移されたのです。私は初めて一般職と総合職の違いについて意識することになりました。

経理として成長していくためには一般職のままでは難しいのだと感じ、部長に意欲をアピールして総合職への転換を上申しましたが、人事制度的に難しいと却下されてしまいました。
私はこの悩みを周囲に相談するようになりました。そこで社内外色々な方の意見やアドバイスを聞くようになって初めて自分の会社の外の世界に目を向けるようになりました。性別にこだわらなく働ける業界もあること。女性総合職のほうが多い会社もあること。総合職・一般職の区分がない会社もあること。
そして、転職という道があること。

私の入った会社は長い歴史を持つ製造業でしたので、男性は終身雇用、女性は寿退社が一般的で最近育児休暇制度が利用され始めたところでした。
転職活動を始めるか迷う私の背中を最後にひと押ししてくれたのは彼氏でした。彼は私が入社以来4年間一度も昇給がなかったことを指摘し、もっと評価してくれる会社がきっとあるから勇気を出してみたらと言ってくれました。

どうやって転職活動を進めたら良いのかよく分かりませんでしたが、まずはリクナビに必要情報を登録しました。いくつかの会社やエージェントがオファーを下さった中の一人が(株)エリートネットワークの金入様でした。
金入様と最初のカウンセリングで自分の思いや転職理由をお話して、意欲があれば経理職として経験を深めていける企業で、業界はこだわらずに進めていくことを確認しました。カウンセリングの場で面接官が見ている部分やその会社が求めている人物像について細かくアドバイスを頂き、答えに迷ってしまったり、つまずいてしまった時には相談に乗って頂きました。こんな時はどうすれば良いのか、面接でこんなこと聞かれて困ってしまいました、などどんな質問や相談も一緒に考えて下さったので一人で悩まずに済みました。最終的には2社から同時期に内定を頂くことができましたが、その時に自分のことのように一緒に喜んで下さったのが嬉しかったです。

転職先を決めてからも 「入社までしっかりサポートします」 と言って下さった通り、現職での退職時のアドバイスや家族への対応も一緒に考えて下さって・・・・・・・正直ここまでサポートして下さるとは思っていませんでしたので本当に助かりました。
退職届がなかなか受理されなかったり、家族に反対されたり、私としては想定していなかったトラブルが次々起きましたが金入様は何度もそういう場面に遭遇されていたのでしょう、的確に助言を頂きました。

金入様からは重要なお話の時は必ず電話で直接お話を頂いていました。他のエージェントではメールのやり取りがメインでほとんど声を聞く機会はありませんでしたので、なんとなく安心感もありました。
現在はほとんどの障害を乗り越えて現職での引き継ぎも滞りなく進み、1月の最初の出社日を楽しみに待っている状況です。

振り返ってみるとしみじみ思うのは一人では転職活動は難しかっただろうなぁ ということです。自分の力量と進みたい業界や方面を正確に把握し、自分の力で切り開いていける人にはエージェントは必要ないかも知れません。私のように自分の力量も計りかね、業界や世間の動向も知らない人はきっと路頭に迷ってしまうのだと思います。

実は(株)エリートネットワークの口コミをインターネットで調べてから最初のカウンセリングに臨みました。口コミでは良くないことが書かれていました。でも私は一度直接お会いしてから決めようと思ったのです。エージェントと転職希望者も人と人の相性です。お会いして話をさせて頂いてから判断しようと思いました。あの時読んだ口コミに尻込みしてお会いするのをやめていたら転職先の会社には巡り会えなかったです。

転職を考えているすべての方にお伝えしたいのは、ネットの情報を全て信じるのはもったいないということです。金入様が次のような例え話で 「適当に高校生活を楽しみたい球児にとって、本気で甲子園を目指す野球部はブラックです。ネットに良くない口コミを書いている方は、意欲レベルと環境レベルがマッチしなかった可能性もあります。ネットでは良い話よりも悪い話が先行します。惑わされずに自分で確かめて下さい。」 という話をして下さったのが印象的でした。

転職活動を振り返ると色いろなことがありました。まだこれから新しい会社に進んでいくので、転職したことが正解だったのかは分かりません。それはこれからの私の頑張り次第だと思っています。良くするのも私、悪くするのも私だと思っています。
でも、転職活動自体は自分の成長につながったと自信を持って言えます。
まずは外の世界に目を向けられたことが大きかったです。社会全体の流れや情勢を知ることができました。そこから主体的に自分がどう動いていくのかも考えられるようになりました。ただ流されるままでなく、自分で転職という道を意思を持って選べたことは大きかったと思います。

そして、私は運良くいくつかの面接が進んだので会社の経営陣の方とお話させて頂く機会を持つことができました。会社を動かすような方とお話できる機会は普段はそうそうありませんので、すごく勉強になりました。この方の下で働いてみたいと自然にこちらの気持ちが動くような方もいらっしゃいました。
面接を通して自分の実力を評価することもできました。これからの自分に必要なことも少し見えてきたように思います。

これからの新しい世界にわくわくしています。初めてやることは誰でも怖いものだと思いますが、その怖い気持ちも含めて私の選んだ道なので後悔していません。
もしも転職活動を始める前の私のように悩んでいる人がいるのであれば、私の 『転職体験記』 がその方の背中を押すものになれば幸いです。

変わることは怖いことではありません。新しいものを望むことは悪いことではありません。
自分で選択した未来を受け止める覚悟があればきっと何だってできます。

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