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第65期弁護士、法律事務所から、企業内弁護士への転職

第65期弁護士、法律事務所から、企業内弁護士への転職

No.622
  • 現職

    株式公開企業 法務部(企業内弁護士)

  • 前職

    法律事務所 弁護士

土山 広志 氏 34歳 / 男性

学歴:旧帝国大学 法科大学院 修了

私の経歴

私は、一般企業に就職した後、法科大学院に進学し、司法修習を経て、法律事務所に弁護士として就職しました。
そのため司法修習終了時点で30代半ばでありながら、弁護士としての経験は1年に満たないものです。

転職活動の開始

(1)転職を考えたきっかけ、転職にあたっての希望
私が法律事務所に就職した後、かなり早い時期に転職を考えることとなったのは、弁護士として十分なキャリアを積めるかについて不安を感じたからです。
昨今の弁護士を取り巻く状況から、今後の法律事務所の経営が決して容易ではなく、また、専門性を身につけることも難しくなってきていることから、企業の法務部への転職を考えるようになりました。
私は、年齢が高く、それに比べ、弁護士としての実務経験がないことから、企業への転職は難しいであろうことは自覚していました。
そのため、転職にあたっての希望は、「コンプライアンスについて真剣に取り組んでいる企業であること」 の一点に絞り、勤務地や収入等の待遇その他については特に希望を設けませんでした。

(2)エージェントへの登録
弁護士として勤務しつつ、自力で転職活動をするのは難しいと感じたため、エージェントから紹介を受けることにし、弁護士の転職活動に注力していると考えられるエージェント3社に登録しました。
その内の1社が(株)エリートネットワークさんで、ご担当頂いたのは転職カウンセラーの廣重様でした。
(株)エリートネットワークでは、一人の担当者がカウンセリングから案件紹介まですべて一気通貫で対応して頂けることになっていましたが、他の2社は、1社は面談を担当される方と、案件を紹介される方が異なっており、重複して回答する必要がある場合があったこと、もう1社は、面談がなく、担当者の顔が見えない点で不安を感じました。
私は、業務の都合により、面談の時間がなかなか調整できなかったのですが、廣重様には夜間に面談を入れて頂き大変助かりました。

(3)廣重様とのカウンセリング
前述のとおり、私は、社会人を経てから司法試験に合格したため、年齢が高くなっていること、実務経験が不足していること、そのため、企業への転職活動は難しいであろうことを廣重様からも指摘されました。
また、現在は、数年の企業法務の実務経験がある弁護士の転職も決して容易なものではないことから、私が転職できたとしても、収入面等については厳しいものになるかもしれないとの説明を受けました。
廣重様は、客観的な事実を伝えるため、言葉を選びつつ、私にかなり気を使って頂きながら説明を頂けました。
カウンセリングの結果、書類選考を通過して1次面接に進めるかが第1の関門であることから、業種を絞らず、広く応募することにしました。

内定

(1)1社目の面接
初回のカウンセリングを受けた後、1か月以内に1社目の企業の1次面接を受けることが出来ました。
面接は、今までの経歴、現在の職務内容、転職を考えた経緯、転職活動の状況について、問われることとなりました。
面接官は、法務担当取締役、法務部長、人事部長の3名でした。

(2)2社目の面接
2社目の企業との面接を、1社目の面接から間もなく、受けることが出来ました。
質問は1社目とほぼ同様の内容でした。

(3)内定
その後間も無くして、1社目の企業から内定を頂けました。
収入などの条件に関しても、自分の経歴からすると十分過ぎる提示を頂き、転職は難しいと考えていたため、逆に不安に感じてしまいした。
廣重様にも、あまりにも話が上手く進み過ぎて不安に感じている旨を正直にお話したことで、内定を頂いた企業の人事担当の方から、現在、法務部の強化に力を入れていること、また、一般的に昨今は弁護士の市場価値が低下していることは承知しているが、法曹資格の価値を高く評価していることを、説明頂けました。

(4)入社の決断
私が内定を頂いた企業に入社を決意したのは、コンプライアンスに真剣に取り組んでいる企業であると、判断できたためです。
また、従前の勤務先での給与は生活に決して余裕があるとは言えなかったのですが、内定先企業から提示を受けた給与は、従前のそれを大きく上回るもので、ライフプランを考える上で魅力があったのも入社を決意する要素となりました。

転職活動を終えて

(1)早期に内定が得られた理由
私の転職活動は、開始してから1か月ほどで、内定を得て終了致しました。
しかし、これはタイミングが非常に良かっただけであり、運が良かったに過ぎないのです。
私が内定を得た企業は、法務部門でのポジションの採用活動が終盤に差し掛かっており、私が最後の候補者でした。そのため、1次面接から取締役が面接官として同席し事実上の最終面接を行い、その時点までの候補者の中から採用を決定することにしていた、とのことでした。
そのため、私は一度の面接で、早期に内定を得ることができたのです。
転職カウンセラーの廣重様には、かなり多数の企業に応募して頂きましたが、そもそも書類選考が通らず、面接まで進めたのは上記の2社のみです。

(2)エージェント利用について
私が内定を頂いた企業は、エージェントを通してのみ採用を行っていました。そのため、自力で転職活動を行っていたら、アプローチすることすら困難であったと思います。
仮にエージェントを通さなくとも応募を受け付けている企業の情報を集めることができても、就業しながら数多くの会社に応募し、面接の日程調整するのは現実的ではないと思います。

私のように、司法修習を終えて法律事務所に就職したものの、様々な事情から転職を考えている方も多いかと思います。
企業の法務部への転職は、年齢が高い場合には相応の実務経験が求められるため、司法修習終了時点で30代以上の場合には、非常に困難だと感じます。そのため、法務部への就職、転職を考えている方は、エージェントを利用し、まずは、応募の機会を広げることが重要だと思います。
また、エージェントを利用して転職を成功させるには、求職者へ厳しくとも客観的な転職の可能性を示すと共に、企業へアピールできる求職者の優れた点や徳目を発見できる担当者に出会えることが必要だと思います。

この度は、お世話になり、ありがとうございました。

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