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47歳、法人営業と部下マネジメント経験を強みに初めての転職。

47歳、法人営業と部下マネジメント経験を強みに初めての転職。

No.618
  • 現職

    大手不動産賃貸管理業  営業部長職

  • 前職

    大手情報サービス・出版業  法人営業部門課長職

大森 太郎 氏 47歳 / 男性

学歴:神戸大学 経営学部 経営学科 卒

転職のきっかけ

以前勤めていた会社は、私が入社した20数年前から一定の年齢になると早期退職制度を利用することができ、多くの人がそのタイミングで会社を出ていくというのが当たり前になっている雇用慣例でした。その関係で私もその年齢になった時からいつかはと考えてはいましたが、仕事にやり甲斐もありましたし、一緒に働いている仲間の事も好きでしたので、今思えばずるずると向き合うべき将来に目を伏せ、その瞬間瞬間を全力で頑張って来たように思います。そうこうするうちに何度目かの大きな人事制度の変更があり、担当役員が “Keep Young (これからは若手中心の組織で戦う)” と発言し始めたのを機に転職を決意しました。

なぜか分かりにくい職務経歴書

2013年3月末付で退職することを決め、1月末で引き継ぎを完了させて2月・3月を転職期間に充てる事にしました。過去、キャリアを振り返り自分の強みを整理する研修に参加したり、部下の転職支援をした経験から履歴書と職務経歴書の作成はそれなりにイメージがついていました。苦労しながらもまずまずのものが出来たと思い、前職を一足早く退職し企業の人事部門で活躍されている元上司に見てもらいました。すると、「難易度の高い課題にチャレンジして、プレーヤーのみならず、20〜30名の部下の面倒も見て、頑張ってそれになりの結果を出してきたことは分かる。でも、一言で言って何ができる人なのかが分からない」 と指摘をされました。この時はもう少しまとめ方の工夫がいるかな? と思っていましたが、決してそんな事ではなく、これは後に露呈する前職キャリアで明確な “専門性” を築けていないという大きな問題、弱点だったのです。

(株)エリートネットワークさんで知った弱点の意味

活動の開始はエージェント会社への登録でした。まず最初に前述の元上司が強く薦めてくれた(株)エリートネットワークさんに行きました。強く薦めてくれた理由はその元上司もこちらでお世話になって転職を成功したという事、そして何より 「松井社長は募集会社のトップと強いグリップを持っておられるケースが多いので、こちらの事を売り込んでもらえる。だから面接に進んだら半分通ったみたいなものだ」 という点でした。もちろん全員が全員そうではないとは思いますが、私の場合も松井社長のグリップのお蔭で内定を頂けたと思っています。

初回のカウンセリングでは松井社長に4時間半、みっちりコンサルティングして頂きました。私のように47歳の転職になると当然募集案件が少なくなりますから、今までのキャリアの中で磨いてきたできる事=強みを武器に、入社後すぐに結果が出せるという事をいかに強烈に伝えるかが重要だとアドバイス頂きました。しかし、同時に、前職の住宅系の事業部門は転職の世界では専門性が評価されにくいとも教えて頂きました。そう言われれば、前職は自社メディアを使った不動産の広告営業だったのですが、不動産業界全体の事をよく知ってはいるけれども、不動産売買の実務を経験している訳ではない。一方、広告実務のスキルでは、集客に必要な広告の作り方は知っているけれども、それは自社メディアの活用のし方であって、一般的なテレビコマーシャルや新聞・チラシ、看板を作った事がある訳ではない。つまり、不動産も広告も専門家ではない。前述の元上司に 「一言で言って何ができる人なのかが分からない」 と指摘されたのは、つまりはこういう事でした。

年齢が年齢な上に、採用担当者に分かってもらい易い専門性がない。松井社長は転職マーケットにおける私の置かれている状況の厳しさを丁寧に説明して下さいました。そしてその上で、前職で “競合” だった会社も受けてみてはと薦められました。そこが私を一番高く買ってくれる企業だからと。おっしゃっていることはよく分かりました。しかし、昨日まで敵として戦ってきたところなので、そんなに簡単に気持ちの切り替えはできませんし、何より後輩に会わせる顔がなくなります。その時はさすがにお断りしましたが、それだけ私の転職は厳しいという見立てだったのです。

様々な角度からヒアリングとコンサルティングをして頂き、松井社長からその競合以外に5社ご紹介頂きました。3社が不動産業の販促業務、2社が本業は不動産業ではありませんが不動産の購入や借り上げをして自社店舗を広げていく業務でした。不動産業の3社については自分が活躍できるイメージが湧きました。しかし残りの2社は、募集業務の内容は知っているけれども、やったことがないので、腰が引けている状況でした。しかし、松井社長からその会社のトップの人柄、考え方、課題、私がその会社に必要な理由を具体的にご説明頂きましたのでやってみたい気持ちになり、希望条件や待遇が合わなかった不動産業の1社を除き4社に書類選考をお願いしました。面談の最後に松井社長には 「半分は書類選考を通します! (面接に持ち込む)」 と言って頂きましたが、半分なのか? と正直焦りました。

その他のエージェント会社

翌日、業界最大手のエージェントにも行きました。担当のアドバイザーの方はきちんと私の話を聞いてくれました。それを踏まえて推薦頂いたのが23社。さすが大手。こんなにあるのかと思いました。マッサージチェアの営業責任者、段ボール素材の販売会社の営業責任者、コンサルタント会社、不動産会社の営業部長・・・・・。業界にかかわらず “営業” という切り口で、部門責任者またはプレイイングマネージャーを推薦して頂きました。しかし、募集条件をよく見れば見るほど不安になって行きました。なぜならどの会社も私である必然性が全くない募集ばかり。当たり前ですが、私は各業界の詳しい事情が分からないので自分が活躍できるイメージが全くつかず、チャレンジしてみようという気持ちになれない。

かと言って、アドバイザーさんは強く薦めてくれる訳でもない。なぜなら、このエージェントでは担当アドバイザーは (株)エリートネットワークさんとは違い、募集会社について書面上の募集要件以上の事をあまり知らない。あくまでも 「気に入った会社があれば書類選考出しますよ。どんどん言って下さいね」 というスタンス。「書類選考に通るか通らないかは分からないので、書類選考が通ってからその会社の事を本格的に考え出す方が多いですよ」 とアドバイス頂きましたが、それだけはどうしても納得できませんでした。前職で自分自身が採用実務をした経験から、動機不十分な人は絶対分かりますし、そのような人はもちろん採りませんでした。また何より応募した会社に対して失礼だという気持ちが拭えなかったからです。 (後で聞いた話ですが、仮に全社に書類審査を出していたら、面接に行けたのは3割くらいだっただろうとのこと。)
とは言うものの、非常に悩みました。今この瞬間に一番紹介件数が多いのは間違いなく、今後は新規発生分だけになるので激減するはず。しかも、既に訪問した他2社のエージェントからは、その時点で紹介できる案件がないと言われました。アドバイス通り、取り敢えず書類選考だけでも出すべきか・・・・・。

1社目の面接

(株)エリートネットワークさんからご紹介頂いた、不動産会社ではない1社から翌日すぐに面接したいとの連絡を頂きました。東証1部上場の会社だったのでまさかとは思いましたが、社長と営業本部長が一緒に面接して下さるとのことで、いきなり最終面接です。こんな事になるのが (株)エリートネットワークさんのすごいところです。前述の元上司の言っていた通りでした。一方で、本命の1つだった不動産会社1社からはすぐに×の回答。検討にすら登らなかったくらいの短時間での回答だったので、現実の厳しさを感じショックでした。
面接に向かうにあたって松井社長からは 「あと2社あると思わないで下さい。一回表の第一打席から、一塁ベースにヘッド・スライディングする気迫で臨んで下さい。」 と檄を飛ばして頂き、私も準備として同社のHPを隅から隅まで精読したのはもちろん、客としてサービスを受けてみて印象を纏めるなど、やれることはやりました。

しかし、面接では先方のして欲しい事 (新規事業の立案・立ち上げ) と私のできる事 (販促支援及び法人営業、現場の若手社員のマネジメント) のGAPが大き過ぎて、今ひとつ話がかみ合わず、場違いなところに来た感覚に陥りました。松井社長、相当下駄を履かせて私の事を売り込んで下さったんだなと思いましたが、せっかく作って頂いた機会を活かせず申し訳ない思いと、先方に期待されたレベルに至っていない自分が情けないという思いでいっぱいでした。
数少ない候補の中でいきなり2社がこの結果だったので、先行きは急激に厳しくなったように感じました。やはり数を打たないといけないのか・・・・・。しかし、手当たり次第に数多く応募したところで、いずれにしても各社相当なレベルで能力を問われて来るのは当たり前で、余計に勝ち目がないはず。無理に突っ込んで今日のような面接が続くようだとどんどん自信がなくなっていって、益々泥沼にはまる。焦る気持ちを必死に抑えていました。

戦えそうなのは23社中1社

最初の面接で歯が立たなかったのでこの面接の受け方ではかなりまずいと感じ、自分が自信を持って戦える分野は何なのかを改めて整理することにしました。やはり、法人営業と若手のマネジメント、そして広告を中心とした販促業務、しかも不動産業界なら尚良しと考えがまとまり始めた、と言うより、もうそれしかないと開き直れたのは、1週間ぐらい経ってからでした。例え応募できる数が少なくなっても、そこに絞ってチャレンジして行こうと。その考え方で見ると、業界最大手のエージェントから紹介された23社の中でそう思えたのは1社でした。その1社だけに書類選考をお願いし、回答待ちは3社となりました。

(株)エリートネットワークさんのすごいところ

(株)エリートネットワークさんからご紹介頂いた残り2社も、最大手にお願いした1社からもなかなか返答がありませんでした。1週間経っても10日経ってもこない。面接予定を入れられないまま1日が終わっていく日が何日か続きました。これだけ待っても反応がないというのはダメだという事ではないか。となると他のエージェントにも積極的に登録に行かないといけないと、まずいことになるなと思い始めました。松井社長にはその事は伝えませんでしたが、すごく気に掛けて頂き、急遽、不動産とは全く別の業界でしたが私が活躍できそうな会社という事で、松井社長が採用責任者と社内事情をよくご存じの会社にわざわざ出向いて一次面接をセットして下さいました。単に数を紹介するのではなく、入社後迄をちゃんと見据えて意味ある紹介を誠心誠意紹介して頂ける事が、本当にありがたかったです。

20日を過ぎて入り始めた面接

(株)エリートネットワークさんに登録に行ってから20日近く経った頃、追加でご紹介頂いた1社以外に、業界大手にお願いしていたものも合わせて残り3社一気に一次面接が入りました。ちゃんと審査して頂けていたんだという安堵感と、ここで決めないと長期戦になるという緊張感でいっぱいでした。勿論、各社のHPも隅から隅まで見て、接客拠点があるものは接客を受けてみて自分なりの意見を纏めました。面接では集客業務のスキルや着眼点に興味を持ってもらうえるようその点に集中してアピールすることに決めました。

あっけない内定とその理由

(株)エリートネットワークさんからご紹介頂いた大手不動産会社、ここが大本命だったのですが、ここもやはりいきなり社長と常務に面接して頂けました。志望動機の話になった時に、同社は集客の観点で相当ロスがありそうだという事と、その理由そして改善提案も感じるままに正直にお話ししたところ大変話が盛り上がり、面接開始後30分くらいでしょうか 「おもしろい。来てもらおう。」 という一言であっけなく私の転職活動は幕を閉じました。このスピード内定の背景には、(株)エリートネットワークさんからの強い推薦が大きく影響しているのは間違いありません。後日談ですが、業界最大手のエージェントからもこの会社の募集がかかっており、もしそちらからお願いしていたら人事担当者からの面接だったとの事です。

最後に

自分にとっては長い長い20日間でしたが、今考えればその程度の期間で転職活動が終わったのはとてもラッキーでした。もちろん、その理由は繰り返し述べている通り、(株)エリートネットワークさんが募集会社と私の双方を深く理解されていたこと、そして募集会社のトップと強いグリップがあったこと、もうこれ以外の何ものでもありません。私の前職のように分かり易い専門性がない、しかもかなりの年齢=人事担当者レベルでの書類選考で弾かれる可能性が高い人にとっては、トップに直接 “直談判” できる機会を作って頂けるなんて、これ以上有り難い話はありません。私は、 (株)エリートネットワークさんに相談に行かれることを強くお薦めします。

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