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不動産サービス会社の営業管理職からシステム会社 社長補佐へ

不動産サービス会社の営業管理職からシステム会社 社長補佐へ

No.446
  • 現職

    マザーズ上場 金融システム会社  法人営業 兼 社長補佐

  • 前職

    外資系不動産サービス会社  営業部門グループリーダー

中村 希男 氏 35歳 / 男性

学歴:一橋大学 経済学部 卒   TOEIC 825点

青天のへきれき

「まさか自分が・・・」という思いでした。
前職の不動産サービス会社では、部長職として多くの部下を抱え、それなりに社内でも重要なポジションにいるという意識で仕事をしていました。また、この会社には数年前に「出戻り」で再入社しており、仕事に賭ける意気込みは人一倍強かったという自負もありました。そんな中での思いがけない、30代半ばでの退職勧奨・・・・・・。マネジャーの数を減らすという方針の下、私が新組織の構想に入らなかったようです。私はやむなく退職を選択するに至りました。

転職活動について

上記の状況でしたので、転職活動は全く行っていませんでした。直近の転職マーケットの状況もほとんど分かりませんし、自分のキャリアの棚卸し的なこともほとんどやっていませんでした。
私の経歴についてですが、年齢が35歳、大手銀行(3.5年)→不動産(3.5年)→証券会社(1.5年)→不動産(出戻りで3年弱)と転職を3回(社数は3社)経験しています。(株)エリートネットワークさんは最初の転職時にお世話になった紹介会社でした。今回の活動でもまずは真っ先にご相談にあがりましたが、今回はある程度時間をかけても、じっくりと活動をしたいという思いもあり、他エージェントさんへもいくつか登録をさせて頂きました。

当たり前ですが、中途採用は「自分が何をやりたいか?」よりも「自分に何ができるのか?」という視点のウエイトが、特に年齢層が高くなればなるほど高くなります。そのことは感覚として持っていたので、まずはエージェントさん各社に登録、面談を頂く中ですり合わせ・案件のご紹介をお願いしていくことにしました。

まずは「やりたいか?」視点ですが、私自身にスペシャリティがあるというよりは、法人営業、企画、人事、マネジメント等の幅広い経験を積んできた中で、「業種・職種についてはある程度幅広で構わないが、とにかくこの先腰をじっくりと据えて、その会社の中心メンバーになって働くことのできる会社。また、仕事する上での道標として、理念・ビジョンを本気で持っている会社」という観点で仕事を選びたいと考えていました。
そしてより重要な「できるのか?」視点では、当初は正直良く分かりませんでした。ここはエージェントさんから現在の転職マーケットの状況や、私自身がどのように評価されるであろうか?という点をすり合わせしていきました。その面談をしていくうちに、転職回数の多さ、いくつもの経験職種が悪く言えば強みが見えづらいことにつながり、なかなか簡単ではないことは予測できました。

そしてこの「すり合わせ」こそが、本当に重要だと思います。特に転職活動が長くなれば自身の方向性(「やりたいか?」の部分)及び戦況(「できるのか?」の部分)が変化し、それに対応するための微修正が重要になってきます。そのあたりに粘り強くお付き合い頂きながら、的確なアドバイスを頂けるエージェントさんが結果的には頼りになるのではないでしょうか。場合によっては面談もせずに経歴だけ見て「適当な案件はない」とメールだけ送るエージェントさん、経歴を見てハマりそうな案件をいくつか出して、それで決まらなかったら連絡が途切れてしまうエージェントさんも少なくありません。

そんな中で、(株)エリートネットワークの松井社長には、前回同様、今回もそのすり合わせに熱心にお付き合い頂きました。私の漠然とした希望条件の中でも的確なアドバイスと、「こんな観点を重視すればこんな仕事・会社もいいのでは?」という提案力がやはり、本当に図抜けていると思いました。また、松井社長はとにかくストレート。年収面の希望条件を考えていく際も、住宅ローンの残債等の生活設計からアプローチしたり、「転職回数がこれだけ多かったら、歴史ある大手企業の書類選考はほぼ通らないよ〜!」とおっしゃったりするような調子です。そのストレートな物言いに、こちらも一瞬ムカッとする時もあるのですが、生身でぶつかって頂けるという安心感がありました。

就職先の決定

そのような中で、結果的に(株)エリートネットワークさんにご紹介頂いた、株式公開している金融系システム会社にお世話になることが決まりました。面接に行くまでは一般的な求人情報しかなかったですし、ホームページや有価証券報告書等のIR資料でも少し理解しづらい事業内容でしたので、正直期待と不安が入り混じった状況で選考に臨みました。

しかしながら1次面接時の冒頭に、面接官である取締役の方から、会社についての詳しい説明を頂きました。その説明が、単にその事業内容を理解させてくれただけでなく、「この会社を理解した上で、焦らずにじっくり考えて欲しい」というお気持ちがすごく伝わり、私自身はその時点で志望度がぐんと上がりました。
結果としては、1月の下旬に求人案件としてご紹介を頂き、2月の頭に1次面接、その後にスピードアップして(このスピードも「ご評価頂けている」とすごく前向きな気持ちになれました)、代表である社長様はじめ、様々な社員の方にもお会いさせて頂き、わずか1次面接から1週間足らずで最終面接→内定とトントン拍子で話が進みました。

改めて振り返ってみると、先程の私の「やりたいか?」視点に合致すると思い、「できるのか?」視点でも、先方様から私のキャリアについても色々な経験をしたことをご評価下さり、法人営業と経営企画の双方でチャレンジして欲しいという、当初の求人案件で想定していた仕事内容と比べてもっと広範な守備範囲を考えているというお話になる等、しっかりと私自身の経歴を見て頂けたのかなという思いです(私の不動産業界での経験も、今後の事業展開の中で不動産会社へのサービス提供を考えていることもあり、その部分でチャレンジして欲しいとのことです)。結果的には業種・職種にこだわり過ぎずに、企業の理念・ビジョン、将来の方向性、社風、自分自身の扱われ方、等を重視したことが、最後の最後で良い会社に巡り合うことができたのではないかなと考えています。

最後に

最後に転職活動に関して、私の考える重要な点と思うことを列記したいと思います。

(1)プライドは捨てる
中途採用では選考に通らないことが当たり前で、その状況に自信を失いかけます。それは自身に能力がないのではなく、労働マーケット自体の問題ということが大きくあると思います。私も今回の就職活動は約半年を要し、書類選考ベースで約70社の応募をしました。ほとんどが不採用ですから、正直へこたれそうになるのですが、その状況を冷静に捉え、本当に転職をしたいのであれば、プライドをかなぐり捨てて、しっかりと戦略立てをした上で活動をするべきだと思いました。

(2)信頼できるエージェントにはできる限り情報開示する
最初はおそらく数社のエージェントさんに登録して活動するということが通常だと思います。その中でもおのづと信頼できるエージェントさんが見つかると思います。「この会社、この担当者と相性がいいな」と思ったら、自分自身の置かれている状況(生活面、転職活動面、双方)は正直にお伝えしていった方が、結果的には良い成果を生み出すと思います。また、(株)エリートネットワークさんはその信頼できるエージェントさんであると思います。

(3)アナログの感覚を大事にする
これは松井社長も強くおっしゃっていることですが、就職に際しては本当にアナログ的な要素が大事だということを強く感じました。例えば、その会社が入居しているオフィスの雰囲気や、お会いする社員の方の対応や立ち居振る舞い、面接時の質問やお話の端々で感じるお互いの本音等、自らの感性と感覚を研ぎ澄まして自身の新天地を決めていくという手順を軽視すべきではないと思います。
今回の活動で実際にあった話なのですが、その会社は「営業会社」を標榜し、ハイグレードビルに入居し、オフィスも素晴らしい。お会いする社員の方も決して悪くない。でもなんか受付の応対とか電話での言葉遣いなどがピシッとしてない。「営業会社」の、社外の人間に対する顔であるはずの場所なのに・・・・・?と引っ掛かりました。例のような話がすべて悪いと言い切れる訳ではありませんが、それらを見極めることが結果的にミスマッチするリスクを大幅に減らせるような気がします。


最後の最後になりましたが、今回の活動でお世話になりました(株)エリートネットワークの松井社長はじめ、社員の転職カウンセラーの皆様に改めて御礼申し上げたいと思います。これからが本当の勝負だと思います。今回のご縁を無駄にせず、より深みのある人間になって行きたいと思います。本当にありがとうございました。

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