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一年半の活動期間を経て、外資大手IT企業へ転職

一年半の活動期間を経て、外資大手IT企業へ転職

No.405
  • 現職

    外資系大手IT企業  インダストリーコンサルティング担当部長

  • 前職

    外資系ソフトウェア企業  コンサルティングマネージャー

秋野 俊治 氏 44歳 / 男性

学歴:私立大学大学院 工学研究科 機械工学専攻 卒

忙しさとある種の居心地の良さに埋没していた毎日でした。
が、ある日ふと気がつくと40代半ばになり、とっくに折り返し地点を過ぎているという危機感と言うか、あせりに襲われたのです。小さい世界ではあったものの日々の仕事にはそれなりの充実感もあり、上司・部下・同僚にも恵まれ、半ばルーチンワーク化しながらの、コップの中の嵐とぬるま湯で過ごしていることに対して。
自分自身が人に誇れるような仕事をしているだろうか、日々成長していく意識を持てているのだろうか、世間一般の同年代の人達と比べても恥ずかしくない仕事ができているのだろうか、世間並の待遇や地位を築けているのだろうかと。 そして大手メーカーから志を持って飛び出してチャレンジしたあの若かりし頃の希望が達成できているのだろうか。不惑の年はとうに過ぎているとは言え、まだまだ先は長いのにこんなことで良いのだろうかと。

文字通りいつの間にか日常に埋没していることに気付いた訳です。

そして更に、今時点では良くても、現状維持のままではポジションアップもあまり期待できない上に将来への不安も大きく、改めてキャリアアップとより良いポジションを考えることにしました。

活動方針として、次の点を掲げました。
1.現職を続けながら転職活動する
2.今までのキャリアの延長線上で更なるキャリアアップを図る
3.現在よりも条件面を下げてまでの転職はしない


1.に関しては、幸いなことに現職でのポジションはそれなりに安定しているが故にできることではありましたが、頂戴した案件についても、精神的にも余裕を持って深く考えることができました。 またいつ良い話に出会えたとしても動き易くしておくような仕事の進め方を工夫するように心掛けましたので、結果的に業務の引き継ぎ等も比較的スムーズに出来ました。


2.に関しては、ある意味当たり前のことではありますが、軸がぶれないようにしないとキャリアアップにならないと考えて、自分の今までの経験やスキルの棚卸をしつつ、キャリアのロードマップ的な考えをしてみて、自分なりのターゲットを考えてみました。 ただ今回は、あまりガチガチに絞り込まずに選択肢的な考えも合わせて持つようにしました。 現職の延長線上と、前職の延長線上の二つを落としどころとして考えていました。
これは年齢的な面や条件面を考え合わせると、すべてを絞り込んでしまうとあまりにもピンポイントになりなかなか話がまとまらないことが予想されたので。もちろん自分の希望というか本音はあったものの、「やりたいこと」と「やれること」(やらせてもらえること)が完全に一致することはなかなか難しいであろう現実の前では、仕方のないことでした。


3.に関しては、将来に向けてのキャリアップが目標であるとは言え、給与面やポジションなどの条件面を下げてまで慌てる必要も無い状態であるために考えることが可能であった部分です。

この様な方針で進むことは少々贅沢ではあるかとは思いましたが、これを前提に、多くの可能性を探る意味も込めて、出来るだけ多くのエージェントにコンタクトすべく動き出したのが、2008年も終わりに近付きかけた頃でした。 Webから転職サイトなどに登録してスカウトを待ち、更にそれまでも職場などに時々コンタクトがあったりしたエージェント会社とも連絡をとったりしました。
職務経歴書/Resumeは、過去ずっと不定期ではありましたがキャリアの棚卸を兼ねてUpdateしていたので、それを改めて少し見直しをしてエージェントの方にお渡しすると共に、頂戴したアドバイス等も参考にしながら一カ月に一度くらいのペースで見直ししていきました。

一つ誤算だったのが、活動開始と前後しての景気の悪化でした。 紹介頂ける案件もほとんど無くなってしまい、転職活動を開始早々、「開店休業」状態になってしまいました。 現職でもリストラなどの話も出てきて、さすがに少し焦り方針を変更しようかとも考えましたが、やはり初志貫徹ということで、チャンスを待つ日々を過ごすことにしました。

多くのエージェントの方々とお会いしお話を聞いて頂き、いくつかの紹介案件を頂くものの、希望には合わない話が大半でした。やはり最大のネックは「条件面」でした。 状況が良くなれば出るかもしれないとはアドバイス頂いたものの、やはり焦る気持ちに襲われることもしばしばでした。
とは言え、やはり複数エージェント登録の効果だったのでしょうか、数か月に一度のペースでご紹介を頂戴し、そのうちのいくつかに関しては応募させて頂き面接の機会も頂戴出来ました。

ただそれぞれ良いお話ではあったものの、どこか当初の方針を満たしていない部分があったりして、こちらの迷いもあったのでしょうか、どれも最後まで行くには至りませんでした。 特にこれから日本進出する外資系メーカーのポジションは魅力的ではありましたが、実際に本社まで出向いてお話させて頂いた際の技術レベルなどに不安もあったりして、相思相愛にまで至りませんでした。

そうこうしている間にも月日は流れ、活動開始後一年を過ぎた頃に、(株)エリートネットワーク様から久しぶりのコンタクトを頂戴しました。 二件頂戴したのですが、共に拝見した限りではやはりチャレンジするに及ばないものであったのでお断り致しました。
ただそのうちの一件に関しては特にご説明をしたいということで、改めてお話を伺ってみました。自分の希望職種とは多少異なるようではあるが、それ以外の部分に関しては沿っているようにも思えたことと、その会社自体は現職でもお付き合いがあり存じているということもあり、改めてチャレンジすることにしました。

まず人事の方とお会いし、その後はとんとん拍子で話が進み、私の想像した以上の内容で話がまとまっていき、お世話になることにしました。正に決まる時は意外とあっさりと決まったという感じです。

現職との関係がある会社なので、転職に当たっての会社間の問題にならないことをご確認頂きながらプロセスを進め、また現職のほうも余裕を持った日程としたこともあり、スムーズに話を進めることができました。
家族も最初は心配していましたが、私の長期間にわたる活動と決心を見てくれていて、快く賛成をしてくれました。

ちょうど先週すべての引き継ぎや社内挨拶まわりも大体済み、来月からの新天地での業務に向けて英気を養うことにしています。まだ多少の不安はありますが、多くの方のご支援によりここまで来れた訳なので、あとは全力で走るだけです。
盛大な送別会を開いてくれた職場の皆さん、良き上司・部下・同僚に恵まれた長い会社生活でした。今後は多少競い合う部分もあるかもしれませんが、お互い今まで以上に成長していくと共に、仕事面でも良い関係を保てるように努力していきたいと思います。

今回は(株)エリートネットワークの転職カウンセラーの高橋様、岩川様には大変お世話になり、感謝の言葉も言い尽くせません。先様とうまく話を進めて頂き、また様々なアドバイスも頂戴し、そのお陰でうまく事が運びました。そもそも私がもともと想定していなかったエリアであるにも拘らず、その接点をうまく掘り起こして頂いてご紹介を頂いたこと、大変ありがたく思っております。

この一年半は長いようであっという間でした。様々な方とお話しする機会もあり、結果的にうまくいかないことであっても、その過程は私にとってすべて勉強でした。この経験は今後の人生においても有形無形の形で生かしていければと考えています。

皆さん、ありがとうございました。

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