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設計事務所から、事業主として建物を創る仕事へ

設計事務所から、事業主として建物を創る仕事へ

No.202
  • 現職

    銀行系 総合不動産会社 設計・企画担当

  • 前職

    設計事務所 開発企画担当

辻 信造 氏 31歳 / 男性

学歴:慶應義塾大学 環境情報学部卒
慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 
建築・都市デザインプログラム卒
                     TOEIC 820点

はじめに

転職活動をしている間、何度もここの転職体験記を拝見しました。職種こそ違えど、皆さんそれぞれ頑張っている事にとても勇気付けられました。稚拙な内容ではありますが、私と同じような境遇の方に今後多少なりとも参考になる様でしたら幸いです。

転職の動機

大学院修了後、設計事務所に入社して以来約7年の月日をそこで過ごし、遂に畑違いではありますが、総合不動産会社に転職する事になりました。
前の会社では英語が話せた事と会社の方針とが相まってか、プロジェクトのほとんどが海外の物件でしたので、中々日本国内でのプロジェクトに恵まれませんでした。また海外のプロジェクトは途中で止まってしまったり、再び再開したりと比較的国内のそれよりも設計開始から竣工までに時間を要する場合が多々あります。そんな中、漸く入社して初の担当プロジェクトの竣工の目処が立ち、そこで初めて自分の今後のキャリア、もっと言うと家族を含めた人生の方向性について真剣に考え始めました。以前から転職をしようかそれとも残って新たなプロジェクトに携わるか、どちらの方向にしようかは何となくは考えていたものの、決心がつかないままでした。しかし改めて考え、結果として転職する方向で決心がつきました。それが2005年の12月頃の事でした。
転職をする事にした動機としては大きく以下の4つの点がありました。
1、担当プロジェクトの竣工
2、海外プロジェクトへの不満
3、設計事務所業界全体の給与水準及び待遇への不満
4、建物との関わり方に対する興味のシフト
上記の理由の中でも4つ目の、建物との関わり方に対して自分なりに興味が変わってきたのが、転職の理由、そして転職先を選ぶ際の大きな指標となりました。入社以来ずっと設計業務に携わってきたのですが、ある時から漠然と建物を創る事全体に関わりたいと思うようになりました。突き詰めて考えると、事業主あるいはそれに近い立場での企画や開発のような仕事が一番希望に近いだろうという結論に達しました。

転職活動

大学院修了後の就職はお世話になった大学、大学院の恩師の口添えもあり、あまり一般的な就職活動もせずに決まりました。それもあって転職(就職)活動をどのタイミングで、どの様に行えば良いのか全く検討がつきませんでした。
転職を決意した時点で、担当プロジェクトが竣工を迎える2006年6月前後、つまり約6ヶ月後には退職する目処を立てていました。この様な状況のなかで(株)エリートネットワークのカウンセラーの横関さんと初めてお会いしたのが2006年1月の末頃でした。学生時代の友人が横関さんと知り合いだった為、ダイレクトに紹介してもらいました。最初の面談の時に1時間半から2時間近くこれ迄の経歴や今後の希望、更には家族状況など単なる就職活動以上に踏み込んだお話をすることが出来た事がとても印象的でした。事前に簡単な志望動機などを送っておいたこともあってか、実際にお会いした時点で、様々な企業の資料を用意して下さっていました。その時点での結論は退職予定が6月前後なので、4月頃から実際の活動を始めるのが最善という事になり、それ迄は自分で資料を集めたりする時間に当てる事となりました。
3月の末頃に再びコンタクトを開始し、それから実際の転職活動が始まりました。この時点では既に会社側には退職の意思を伝えて、実際に辞める期日も調整済みだったので、あとはなるべく在職期間中に再就職先を決めるべく走り出すのみでした。しかし30歳過ぎての職種変更という事もあり、また1級建築士の資格を持っていないのも手伝い、内定が出るまでは平坦な道のりではありませんでした。

活動開始当初はまだ春先だったため、採用企業側の出足も鈍く、想像以上に希望する職種の募集数が少ないのに困惑しました。カウンセラーの横関さんと相談をしながら実際の活動を開始し、少ない採用枠に応募し、実際に面接が始まったのは5月末頃でした。と同時に実は(株)エリートネットワーク経由以外でも個人的な縁で面接を進めたりしていました。面接は在職期間中で仕事の制約もあり、平均的に一度に2社程度の割合で進んでいました。面白いのはどこか不採用になるとまた新しい企業から面接のお話が来て、内定は出ないけど何となく途切れずに続いていました。しかしながら元々採用枠が少ないため、次第に候補となる企業も無くなっていき、不安も増すばかりでした。結局退職する日までに再就職先を決める事はできませんでした。しかしながら転機が訪れたのはその後すぐで、再度プッシュした甲斐もあってか動きが止まっていた企業から再び面接の連絡もあり、また丁度面接に行った企業では思ったより高い評価を頂き、2社共にトントン拍子で内定を頂きました。それが退職後約1週間たった7月の末でした。一方は外資系不動産サービス会社、他方は日系の銀行系総合不動産会社とそれぞれ異なる魅力的な部分が多くありましたが、結果として日系の企業で再出発する事を決意しました。転職活動を行っていく中で色々考えが変わったり、思いもよらない面白そうな仕事に出会ったりもしました。しかし最終的な決断をするにあたって、今一度転職しようと思った理由を考えると、事業主という立場に立って建物を創りたいとの思いがあったので、幸運にも私の希望を叶えてくれる機会を与えて頂けた企業を選択しました。

総括

新卒とは異なり限られた採用枠しか無い中途採用で、自分の希望に叶った企業と出会うのはとても大変だと思います。その人その時の運もありますが、個人で活動を行うのには、エージェントを介して行うよりも多くの制限があると思います。もちろん書類提出や面接の調整など様々なメリットがあるとは思いますが、私自身(株)エリートネットワークを介するメリットを最も感じたのは、手持ち企業の豊富さと、企業との相性面でのマッチングでした。最初にカウンセラーの横関さんとお会いした1月の時点で、幅広く私の希望に添えそうな企業をリストアップしてご紹介して頂きました。その中には思ってもみない企業でも自分の希望する職種があったり、また全く知らない企業も紹介して頂いたりと、個人での転職活動では明らかに出会う事の無い企業が多く含まれていました。またカウンセリングの丁寧さなど、最初の面談で横関さんに安心してお任せできる事を感じました。途中、不採用の知らせを受けた時など何度も励まして頂きました。7月中旬の退職時には7月中には良い縁が出来るように頑張って頂けるとの一言を頂き、まさか実現するとは思いませんでしたが、その一言にとても勇気付けられました。

終わってみれば自分の希望通りの方向だったので今回の転職は大成功だと思います。思い返してみれば、結局転職はタイミングと、人との出会いに尽きると感じました。興味がある企業と実際に採用活動をしている企業とは必ずしも同じではない場合があります。また企業として興味があっても、一緒に仕事をする可能性のある方々と会ってみたら相性が合わなかったりと、思う様に進まない事もあると思います。しかし必ずどこかに自分に合ったポジションがあり、自分を必要としている企業があると信じて、妥協をしなかった事が今回の成功に繋がったのだと思います。とは言うものの30歳過ぎての職種変更というのもあり、転職を決意した当初は本当に転職できる自信が全くありませんでした。それを支えてくれたのが、家族や友人など多くの人々の励ましの声と、この4ヶ月一緒に走って頂いたカウンセラーの横関さんのサポートでした。様々な貴重なアドバイスに、改めてお礼をお伝えしたいと思います。本当にどうもありがとうございました。もう恐らく転職はしないだろうと思いますが、万が一またその様な機会が訪れてしまった時には、迷わず再度お願いしたいと思っております。

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