本日現在:1024 転職体験記

No.983
企業内弁護士、47歳での転職
前職
独立系 証券会社 法務室長 弁護士
現職
一部上場 生活インフラサービス産業 (業界最大手) 法務責任者
西堀 麻里 氏 / 47歳
北海道大学 法学部 卒
司法修習 (第61期)
証券外務員一種
内部管理責任者
実用英語技能検定 1級
TOEIC 930点

私は新卒の時に、大学で専攻した法学とは特に関係のない外資系IT企業にSEとして就職しました。当時はそれほど就職には苦労しない時代でしたので、資格試験や司法試験など頭の片隅にもなく、「東京の大きな会社で英語を使って働きたい」 という単純な動機で外資系のコンサルティングファームやIT企業を受け、最初に内定をいただいた会社に就職を決めました。
このようなフワフワした気持ちで入社した会社でしたが、いざ働き始めると、明るく風通しの良い社風が肌に合い、様々なプロジェクトでプログラム開発等の仕事をしながら、産休育休の1年間を含めて7年間勤めました。会社自体は好きでしたが、周りの優秀な理系の技術者と自分を比べると、SEの仕事が自分に向いているとは心から思うことができませんでした。
また、子供がどんどん可愛く成長してくるにつれ、「この仕事は、子育てをする時間を削ってまでやりたい仕事なのだろうか?」 という疑問が次第に大きくなり、退職を考えるようになりました。

そのような時期に夫の海外転勤が決まり、私は会社を辞め、3歳になった子供と一緒に夫について行くこととしました。
赴任先のニューヨークでは、子供を幼稚園に通わせながら、駐在員の奥さん達と手芸や英会話などの習い事をしたり、ランチやショッピングを楽しんだりと、日本で職場と保育園と自宅の間をひたすら行ったり来たりしていた忙しい生活とは180度違う生活を満喫していました。
初めての専業主婦生活はとても楽しく、帰国したらバリバリ働きたいという気持ちもなく、仕事については、子供の手が離れたら英語とSEの知識を活かして、在宅で技術翻訳のアルバイトでもしようかなと考えていた程度でした。

しかし、そのような駐在生活が1年半ほど過ぎた頃、夫が9.11テロに巻き込まれ、あわや死にかけるという事件が起きました。
これを機に私の人生観は大きく変わりました。

仕事と収入の面で言えば、いつ何が起きるかわからないのだから、夫の稼ぎに頼るのではなく、私自身が家族を養えるくらいの経済力をつけなければと考えるようになりました。
私のように一度キャリアが途絶えた30代の子持ちの女性が社会復帰して安定した収入を得るためには、何か手堅い資格を取ることが一番手っ取り早いと思い、一応大学では法律を学んだこと、子育てしながらでも独学で試験勉強ができることから弁護士に狙いを定め、2002年に帰国後、勉強を開始しました。
結局、最終合格までに4年半かかってしまいましたが、私が36歳、子供が小学校4年生の時に司法試験に合格しました。

1年半の司法修習を終えて、最初に入社した国内IT企業で、私は企業内弁護士として業務にあたりました。当時は、まずどこかの法律事務所に入って、実務を学んでからそこでパートナーになるか、独立するかというルートが王道だったため、最初から企業内弁護士になるケースは珍しく、クラスでも企業に就職したのは私一人でした。
私が企業内弁護士を選んだ一番の理由は、家庭との両立のためです。子供が中学受験準備で忙しくなっていたため、遅くとも毎日夜8時までに家に帰ることが私の最優先事項でした。

38歳という年齢はハンデでしたが、システム開発の現場を知っていること、会社勤めの経験があり組織人としての仕事のやり方を理解していることをアピールし、その会社で第一号の社内弁護士として採用していただきました。そして、いち法務部員として、契約書のチェックや法律相談、社員への啓蒙活動等様々な法務業務に携わりました。
弁護士として体系的に法律を学んだということのほか、その業界の実務を知っていること、英語が得意であったことも大きな強みになったと思います。
この会社では職場の雰囲気も明るく人間関係も良好で、営業や開発部門の方達にも名前を覚えていただき、楽しく働いていました。
しかし、外部の事務所の弁護士と話をする時などに、裁判実務や法律相談の経験がないことを引け目に感じることがあり、今後どのようなキャリアを積むにせよ、一度は事務所で経験を積むことが必要ではないかと次第に思うようになりました。

こうした理由から、2年でその会社を退職し、一般民事の法律事務所に転職しました。
この事務所では、債務整理や建物明渡事件、離婚、交通事故、医療過誤等、様々な事件を担当しました。民事事件は依頼者の負の感情に直面することが多く、精神的に辛いものもありましたが、多くの案件をこなすことで裁判技術や交渉力を鍛えられたと思います。ただ、業務が非常に忙しく、毎日深夜帰りで土日も出勤という生活が続き、家族との時間がほとんど取れなかったため1年で退職することにしました。

法律事務所と一般企業の両方で働いた経験を通じて、私は専門知識を活かして組織の中で落ち着いて働く方が合っていると感じ、今後はもう一度企業内弁護士として働きたいと考えるようになっていました。
また、次の会社では、契約書チェック等の定型業務中心ではなく、より経営に近い所でM&A等のダイナミックな企業法務の仕事をしてみたいと思い、現在の職場に転職しました。
この会社は、独自路線で成長している小規模の非上場証券会社で、私は契約書チェックや法務相談等のほかにも、当局対応や検査対応等の金融業界特有の業務、顧客紛争案件対応、国内・国外でのM&A、会社設立、子会社売却、新興国への投資案件等、とにかく法律に関係しそうな業務は全て担当し、企業法務の様々な経験を積ませていただきました。入社半年後からは法務室長という立場で、経験1〜2年目の弁護士数名を部下に持つ立場になり、マネジメントの経験を積むこともできました。

この証券会社では、経営陣の強力なリーダーシップの下、新しいアイデアをどんどん決定し、実行していくスタイルだったため、機動性とスピードを確保するため、通常ならば外部の事務所に任せることも内部で対応することが多く、法務としては非常に刺激的で面白い経験ができました。
特に、日本では事例の無い新興国でのM&A案件に現地の弁護士やビジネスパートナーと共に取り組んで成功させたことは、語学力だけでなくコミュニケーション能力、問題解決力を鍛える上で非常に役に立ち、後の転職活動の際の面接でも自信を持って語れる貴重な経験になったと思います。

業務内容、職場の人間関係には特に問題ありませんでしたが、3年を過ぎた頃から、ここで得たスキルをもう少し大きな規模の会社で活かしてみたいという気持ちが生まれ始めました。
社風的にも徹底したトップダウンの会社でしたので、風通しの良さやフラットな人間関係が恋しくなってきたということもありました。このような理由で(株)エリートネットワークの転職カウンセラーの高橋様にお世話になり転職活動を始めました。

実は、2015年にも一度転職活動を少し行っていたのですが、その時は、自分のアピールポイントがよくわかっていなかったことから、なかなか良い結果が出ず、そのうちに現職で自分が主要メンバーとなる案件がいくつか持ち上がったため、活動を一時休止していました。それから2年が経ち、環境の変化等により、もっと長期的に落ち着いて働ける職場に移りたいと思うようになっていたため、海外業務に携わる機会があること、単に決められた方針に従うだけではなく、ある程度裁量権があるポジションであること、落ち着いて長く勤務でき、自分に合いそうな社風であることを希望条件として、11月頃からいくつかのエージェントを使って転職活動を再開しました。
そしてこの度、高橋様がご紹介くださった自らの希望に叶う一部上場の大手企業から内定をいただくことができました。

今回の転職活動を始めた時点で私は47歳でしたので、年齢が一番のネックでした。しかし、2年前の転職活動時と比べると、今回の方が面接の手応えは良かったように思います。
この2年の間に部門のマネジメント経験を含め、苦労してやり遂げた投資案件等の経験やそれらを通じて得たスキルなど、面接で自信を持って語れる経験・スキルを増やせたことが大きかったと思います。

40代後半での企業内弁護士の転職は一般には厳しいかもしれませんが、マネジメント経験を含め、それまでの自分の実務経験を企業の求める条件に結び付けて説得力を持たせて語ることができれば、道は開けるのではないかと思います。
また、これは自分が面接官の立場になって感じたことですが、キャリアのある弁護士は志望動機として自己実現やキャリアアップを前面に押し出してくる人もいますが、会社側としては会社にどのように貢献してくれるかを知りたいので、自分が何をやりたいかではなく、会社のために何ができるか、という視点で面接の答えを考えることも大事だと思います。

今回の転職活動では、担当してくださった高橋様に時間をかけてカウンセリングしていただき、更に案件の節目節目には電話や直接面談でフォローしていただいたお蔭で、自分だけではよくわからなかった自らの強みや弱みに気付き、迷った時にも納得のいく判断を下すことができました。
高橋様には、こちらの希望をよく理解したうえでマッチングしていただき、その結果、大変満足できる転職ができました。
大変感謝しております。

新しい職場では、法務・コンプライアンス機能をより一層充実させるための人材として期待していただいていることと思います。その期待に応え、今までの経験を活かして会社に貢献できるように頑張りたいと思います。

以上

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