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部署間移動が難しい自動車メーカーから、海外駐在の可能性を求めて海運会社へ

部署間移動が難しい自動車メーカーから、海外駐在の可能性を求めて海運会社へ

No.1557
  • 現職

    【東証プライム上場 財閥系 海運会社】
    本社 陸上総合職

  • 前職

    【東証プライム上場 自動車メーカー】
    開発部門

木和田 孝夫 氏 29歳 / 男性

学歴:旧帝国大学 理工系学部 卒
旧帝国大学大学院  修了
体育会部活動 卒部
TOEIC945点

① 新卒での就職活動

大学時代、体育会部活動の主将を務め、最も影響力のある立場の1人として50名ほどの部員全体のことを考えながら活動をしていました。
少なからずプレッシャーもありましたが、自分の情熱や努力を起点として、部全体に影響を与え、チームの力を何倍にも膨れ上がらせるということにチャレンジした日々は大きなやりがいであり、その期間で自分自身もただのスポーツ大好き大学生から人間的にも大きく成長させてもらうことができました。
この経験から、社会においては更に大きなフィールドで、できるだけ数多くの人々に良い影響を与えられるような仕事をしていきたいと考えていました。

そのような軸を基に、新卒当時は広義のインフラ関係企業を受けておりました。
理由は、社会基盤を支えることを通して、広く社会に貢献でき、影響を与えることができると考えたためです。
具体的には、移動手段としてのインフラという観点で前職の自動車や鉄道業界、エネルギーとしてのインフラという観点でガスや電力、石油業界を受けておりました。

就職活動を進める中で、このようなインフラ関係の企業の多くは主に国内の社会基盤を支える側面が大きいと感じた一方、前職の自動車メーカーは国内のみならずグローバルに自動車を供給しているため、当時内定を頂いた企業の中ではその価値を提供できる人々の範囲が最も大きい企業であると考え、選択いたしました。

② 入社した会社・部門での担当業務

新卒で入社した自動車メーカーでは、生産ラインの設備開発や設備導入・品質管理・調達など複数の部門・業務を担当させて頂きました。

そのような中で、数多くの関係者を巻き込み主体的に業務を推進するプロジェクトマネジメント能力や、複数のプロジェクトを並行して進めるマルチタスク能力を磨くことができたと感じます。
またそれ以上に、職場の同僚や取引先の皆様はロールモデルとなるような素晴らしい人間性の方々ばかりでしたので、日頃のコミュニケーションの取り方、良い人間関係を築く方法など、周囲から多くのことを学ばせて頂きました。

また、1年間の海外勤務の機会も頂きました。
私はこれまでの人生で海外に長期滞在したことは一度もないいわゆる「純ジャパ」でしたので、日本を飛び出す、ましてや海外でビジネスを推進することに対しては少なからず不安もありました。
実際に、赴任直後は言語や文化の面で想像以上に多くの苦労がありましたが、全く新しい環境に飛び込み、自分なりに努力していく中で環境適応能力を磨くことができたと感じます。
何より、これまでの人生で知り得なかった未知の文化に触れ、自分の価値観をめちゃくちゃに破壊することの面白さを学ぶことができました。

③ 転職に至ったきっかけ

新卒当時から、グローバルに活躍し世界中の人々に良い影響を与えられるような人材になりたいという想いを持っていましたが、海外駐在を経験したことで更に海外への想いが強くなっていきました。
ただ前職において、次の海外駐在の機会がいつになるか、そもそも機会があるかどうかは " 運の要素 " が多分にあるということは諸先輩方のキャリアからも明白でした。

加えて、将来的には経営人材として、どのように社会に貢献していくのか、組織やビジネスの方向性を自分自身で考え、意思決定をし、推進していくような形で社会に影響を与えていきたいと考えており、そのためには複数の業務を経験し社内や業界について多角的な知見を得ることが必要であると感じていました。
一方で、前職では部署異動が容易ではなく、異動できたとしても基本的には関連する領域内でのローテーションとなるため、自分の目指すキャリアイメージを具現化することの難しさも感じるようになっていました。

そこで、以下2点
・将来的に海外駐在の可能性が高い点
・経営人材を目指すことができる、そのためにジョブローテーションを通して複数の業務を経験することができる点
これらを満たす仕事を探すために、転職活動をすることに決めました。

④ エリートネットワークさんとの出会い

自分自身で情報を集める中で、海運業界が条件に当てはまりそうだと感じました。
海運業界のことは新卒の頃から知っていましたが、当時は英語の面で即戦力でないと入社することは難しいと先入観を持っていたことから海運業界の企業を受けることはしておらず、海運業界についての情報はさほど持ち合わせていませんでした。

そんな中、こちらの(株)エリートネットワーク様のHPにて、海運業界へ転職された方の『転職体験記』を読ませて頂いたことから、自分もぜひご相談させて頂ければと思い、転職カウンセラーの篠原さんに面談のお時間を頂くこととなりました。

篠原さんは私の想いを親身に聞いて下さるだけでなく、時に笑いもありながら、本音でのコミュニケーションができました。
当初は面談後に、伺った情報を整理したのちに(株)エリートネットワーク様にサポートをお願いするかどうかを決定しようと考えていたのですが、篠原さんとの会話から真摯さを感じ、思わず面談中に「ぜひサポートをお願いします!」とお伝えしたことを今でも覚えています。

そこから篠原さんには二人三脚でのサポートを頂き、結果的に志望していた海運会社から内定を頂くことができ、転職することを決めました。

⑤    転職活動を通じて学んだ点

私が今回の転職活動を通じて最も学んだ点は「素の自分を大切にする」ということです。

まず転職カウンセラーさんとの相談では、自分がどのような悩みや不安を抱えているか、どのような希望や想いを持っているかを、腹を割って正直に話すことが重要だと感じました。
本音のコミュニケーションをすれば、カウンセラーさんも本気で考え、こちらの想いに応えるべく真摯にサポートして下さると思います。

私の場合、カウンセラーの篠原さんが私の素の部分を引き出してくれたため、この部分は自然とできていました。
篠原さんと会話する際は、真剣なシーンはもちろんあるものの、笑顔で雑談をすることも多々ありました。そのくらい、良い意味で構えずに素直にコミュニケーションを取らせて頂いたからこそ、互いに信頼関係が構築できたと思います。

また、志望企業との面接の際も、篠原さんにアドバイス頂いた通り「できるだけ普段の会話のように、肩肘張らず自分らしくフランクに!」を心がけました。
もちろん常識的なマナーは守った上で、志望動機など実際にお伝えさせて頂く内容の部分も重要だとは思いますが、笑顔を絶やさずに素のコミュニケーションができたからこそ、自分のパーソナリティを伝えることができ、今回内定に繋がったと感じています。

内定を頂いた後は、家族や前職に転職の意思を伝えることになり、その中で心を揺さぶられることもありましたが、新しい環境にチャレンジしたいという自分自身の素の想いを大切に、そこを曲げることなく想いを貫きました。

万が一前職に留まってしまうと、行動しなかった後悔がこれからの人生で必ず出てくると思います。
もちろん、転職という行動をした結果、後悔することも今後あるかもしれません。
ただ、行動しない後悔より行動した後悔の方が必ず自分で納得することができると思うので、周囲の意見も有り難く受け止め感謝しながら、自分の素の想いに従って考え得るベストと思える行動を起こすことが大切だと感じています。

⑥    最後に

今回転職をするにあたり、全く不安を感じないと言えば噓になります。
ただ、それ以上にワクワクする気持ちが大きいです。
これまでの実務経験や自分自身の人となりを受け入れて内定を下さった企業、また、お世話になった前職、周囲の家族や友人に感謝し、自分らしく頑張っていきたいと思います。

カウンセラーの篠原さんには、初回の面談から書類の準備、最終面接から内定に至るまで本当にお世話になりました。
篠原さんとの会話があったからこそ、等身大の自分で、自信を持ってチャレンジできたと思います。
本当にありがとうございました。

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情報セキュリティ専攻卒の国家公務員、年功序列の根強い体質から脱し、プライム上場 総合電機メーカーへ

情報セキュリティ専攻卒の国家公務員、年功序列の根強い体質から脱し、プライム上場 総合電機メーカーへ

No.1556
  • 現職

    【東証プライム上場 官公庁・企業向けIT総合サービス、通信インフラ首位企業】
    ナショナルセキュリティ事業部門 総務省向け電波監視ソリューションの開発 プロジェクトリーダー

  • 前職

    【国家公務員】
    一般職
    地方局 電波環境整備業務
    →霞ヶ関 無線局の許認可業務

戸塚 辰浩 氏 26歳 / 男性

学歴:県立大学 情報セキュリティ専攻 卒
情報セキュリティマネジメント
ITパスポート
TOEIC 595点

① 新卒での就職活動

大学では情報セキュリティを専攻していたため、将来的には情報セキュリティ業務を職とする道を考えていました。
しかし、情報セキュリティとして関わる人だけではなく、さらに数多くの人々の役に立ちたい、貢献したいと考え、国家公務員を選択しました。
国家公務員になるためには国家公務員採用試験を受験する必要がありますが、(同じ学科の学生は大半が大学で専攻した領域と同業界の企業への就職を目指していた事もあり)周りの同期が企業からどんどん内定をもらう中、まだ自分は試験すら受験していなかった時期はとてもつらかったのをよく覚えています。

結果として無事、国家公務員試験に合格し、希望する省庁から内定を頂くことができました。

② 転職に至ったきっかけ

国家公務員として働くこと4年、業務にも慣れ、人事評価でも最上位の評価を受けることができており、広く国民の役に立っているという実感がありました。

一方で、評価が給与や昇進、人事異動に反映されることは少なく、年功序列の根強い文化にもどかしさを感じていました。
さらに、他部署の同期や同僚の働き方を見ていると自身の身体の健康面への不安も募り、転職を考えるようになりました。

しかし、転職を考えたものの、国家公務員と一般企業では業績や利益貢献に対する考え方の違いから、転職は難しいと思い、不安を感じていました。
そんな不安から、自分自身で転職先を探すよりもエージェントを利用した方が良いと考え、スカウトシステムに登録したところ、(株)エリートネットワークさんからご連絡を頂きました。

その他のエージェントの方々からも連絡がありましたが、『転職体験記』を始め数々の国家公務員の転職をサポートしている旨の記載があり、心強いと感じたため、転職をサポートして頂くことにしました。

③ エリートネットワークについて

エリートネットワークさんでは、初めての面談で、生い立ちや趣味などの話題から始まり、仕事に対する考え方(就労観)や現職での不満、転職先に求める事柄など、しっかりとヒアリングをして頂きました。

その後は、いくつかの企業の説明を聞き、転職先候補の求人案件をメールで送って頂きました。
初めて転職エージェントを利用したので、多くの企業を一気にご紹介頂くことに始めは戸惑いましたが、不明点は何でも答えて頂けるので、とても頼もしく、気兼ねなく相談することができました。

実際に自己分析を進めていく中で、面接時の言い回しに悩んでいたので連絡したところ、快く相談に乗って下さり、明確な "解" も頂き、自信を持って面接準備を進めることができました。
また、面接終了時に連絡をした際に「必ず良縁に繋げます」と言って頂けたことも心強かったです。

④    転職活動を通じて気づいた点

面接の前には、基本的な質問項目について調べました。
転職活動をする上で「人の役に立てること、自分の実務経験を活かせること」を軸として考えていたため、この軸を基準に面接の回答を用意していました。
お陰で面接中に想定外の質問が来た際にも自分の軸と紐付いた回答ができ、大きく後悔することは少なかったです。

思い返してみると、新卒時は自己分析を十分にしていないまま面接に臨んだため、不安が大きい状態で選考が進んでいました。
しかし、今回はしっかりと自己分析をした結果、自信を持って面接に臨むことができました。

⑤    次の職場にかける意気込み

転職先に決まった企業は、まさに自分の軸である「人の役に立つこと、自分の実務経験を活かせること」を実現できる企業です。
国家公務員からプライム上場企業への転身という全く異なる環境で不安はありますが、自分の大学で学んだ専門性や実務経験が活かせる企業で自分自身も成長できると思うと楽しみの方が大きいです。
頂いたチャンスを無駄にしないよう切磋琢磨していきます。

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高専専攻科卒24歳。新卒で学習塾勤務から、世界展開する電子・機械部品メーカーの技術開発部門へ

高専専攻科卒24歳。新卒で学習塾勤務から、世界展開する電子・機械部品メーカーの技術開発部門へ

No.1555
  • 現職

    【東証プライム上場 世界に展開する電子・機械部品メーカー】
    技術開発部門 ソフトウェア開発職

  • 前職

    【独立系 教育事業会社】
    営業部 学習塾の無料体験授業の提案営業
    →指導部 教室長 学習塾の教室運営、 集客活動・新規契約案内

森岡 智 氏 24歳 / 男性

学歴:国立 沼津工業高等専門学校
国立 沼津工業高等専門学校 総合システム工学専攻 卒(コース首席修了)
卒業研究:組み込みデバイスの開発
使用言語:Python、C言語

① 高専への進学理由、高専での研究・実験と学んだこと、就活時の志向

高専の存在を知ったのは、高校受験を考え始めた中学2年生終盤の時期です。
中学生の頃は文系理系の得手不得手はなく、科学技術に強い魅力を感じていたわけでもありませんでしたが、父親からの勧めや、体験入学時に感じた高専の雰囲気に惹かれて志望し、入学しました。

入学した学科は電気・情報・機械分野を横断的に学習する複合学科であり、多種多様な講義や実験、実習がありました。
専攻科を含め3年間所属した研究室で、指導教員から「自分が何を思ってやったのかより、それを見た人からどう思われるかが大事」と言われ続けたことが、今となっても記憶に色濃く残っています。

就職活動の際には、専攻科を含めた7年間で得た工学に関する複合的な知識を活かすべく、企業選びを行っていました。
しかしながら動き出しが遅く、かつ、学校推薦を頼りに活動していたため、第一希望の企業とは縁がない結果に終わりました。
最終的には、学生時代にアルバイトとして勤務していた教育関連事業会社(学習塾)に新卒で入社しました。

② 新卒入社した会社での担当業務、体得したスキルと高専の知識が活きた場面

新卒入社した会社では、初任業務として営業部へ配属されました。
新規顧客に対する外回りの個人宅への飛び込み営業活動が主な業務でした。

約9か月間の営業業務にて規定の成果を出したため、学習塾の運営業務を担う部署に異動しました。
ここでは、学習指導の他、継続面談を含めた顧客対応、事務処理など、運営業務全般に携わり、自分の考えや意見を伝えるための対人折衝スキルが磨かれました。
対人折衝は学生時代から苦手としていたことだったため、性格面までもが変わる貴重な経験でした。

ただし、高専で培った技術的な知識が活きた場面は特になく、強いて言うなれば、数学・物理の指導に難はないことが強みとして活きたくらいです。

③ 転職に至ったきっかけ

転職に至った大きな理由は、高専で得た知識を活かす場面がなかったことです。
もちろん学生時代の経験が全てではなく、新たに魅力的な分野を見つける可能性もあります。
しかし、「定年までこの仕事を続けるのか」「技術者としてチャレンジせずに年齢を重ねるのか」という思いが強まり、技術者としてキャリアを歩み直すならば、ブランクが短く、ポテンシャル採用の可能性があるうちにと考え、動き出しました。
また、社員として会社の内部を見ているからこそ感じた、事業部の先行きに対する不安も転職を決意したきっかけの一つでした。

④ 自身がこだわった事柄、従来のこだわりを捨てた点

まず前提としたことは「技術者として働く」ことです。

今回の転職活動では、高専出身であることを活かしたいと考えておりました。
そして、高専出身者の転職体験談などを調べていくうちに、『高専転職・就職ガイド』を運営している株式会社エリートネットワークのHPを見つけました。
高専は一部の方には知名度が低いからこそ、高専についての理解が深い方の転職支援を受けられたことが、エリートネットワークを利用した一番のメリットだったと感じております。
今回、担当して頂いた転職カウンセラーの松浦様ご自身も高専出身者であり、安心してサポートを受けることができました。

さらに、短いながらも2年弱の社会人経験を踏まえ、業績見通しや福利厚生など、会社自体の信頼度や社員に対するサポート面も重視しました。
業績や福利厚生は、現職と比較した評価にはなりますが、学生時代の就職活動時には持てなかった、社会人経験を経た転職活動ならではの判断基準であるように思います。

一方、新卒の頃から捨てたこだわりは特にありません。
強いて言うなれば、希望勤務地の範囲を広げて転職活動を行っていました。

⑤ 転職活動を通じて学んだ点

今回、ご縁があったメーカーとの面接では、高専在学中に関するご質問を数多く頂きました。
当時扱っていたプログラミング言語や機材などを列挙した際には、面接官から驚きの声が挙がることもありました。
中学卒業後すぐ、多くの実験や実習に取り組む高専出身者ならではの経験は、転職活動における自信に繋がりました。

一方、高専在学時を振り返ると、様々なことに挑戦できる恵まれた環境に居ながら、最低限のことしかやってこなかったように思います。
過去に戻ることはできませんが、今の環境でできることには積極的にチャレンジしていきたいと感じました。

⑥ 最後に

技術者として働き始めるには、高専卒業後約1年半のブランクがあるため、最初の1年間は学び直しからスタートすることになると思います。
異業界かつ異職種への転職となるため、人生においても大きな転換期になりますが、「向き不向きより前向きに」をモットーにチャレンジしていきます。

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東京大学大学院の研究員、ITハードウェア保守サービスのベンダー企業 営業部門へ転身

東京大学大学院の研究員、ITハードウェア保守サービスのベンダー企業 営業部門へ転身

No.1554
  • 現職

    【ITハードウェア保守サービスのベンダー企業】
    営業部門 営業担当

  • 前職

    【国立大学法人 東京大学】
    東京大学大学院 工学系研究科 マテリアル工学専攻 研究員

髙坂 英臣 氏 28歳 / 男性

学歴:埼玉県立 川越高等学校 卒
東京大学 工学部 マテリアル工学科 卒
東京大学大学院 工学系研究科 マテリアル工学専攻 退学
TOEIC 880点
川越高校 軟式テニス部 OB

① 筆者の経歴概要

私は28歳にして学部卒、一般企業での就業経験なしという状態から(株)エリートネットワークを活用して転職活動を開始しました。

私の経歴を掘り下げますと、東京大学に現役合格、理系で入学しストレートで学部を卒業。同大学院に進学してからメンタル面で体調を崩し、1年間留年の後、3年目の冬に自主退学。
メンタル不調をその後も引きずり約1年間のニート生活の後、通っていた大学院の研究室にて27歳になる年の春から研究補佐員としてアルバイトを開始。
2年弱の研究員としての生活(社会復帰に向けた助走期間)を経てメンタル不調を快復させることが出来、自信が持てたことから転職活動を開始しました。

私のような転職例は非常に稀有なパターンとのことでしたので、同じような境遇にいる方が勇気を持つための参考になればと思い、転職体験記という形でまとめさせて頂きます。

② 転職エージェントの利用

私はエリートネットワークの他に1社、大手の転職エージェントに登録しました。
結果的にエリートネットワークで紹介して頂いた求人案件で内定を頂くことが出来たのですが、最初のヒアリング面談や書類選考のための書類作成、求人案件など複数のエージェントを比較することで気づく部分も多く、自分に合った担当カウンセラーにヒットする確率を上げるという意味でも複数社を利用して良かったと思っています。

③ 最初の面談

転職エージェントに登録すると、基本的には状況確認のためのヒアリング面談を実施し、転職活動の大まかなスケジュール説明、エージェント側からの求人案件提案・履歴書等の書類作成などの流れで進んでいきます。
大手のエージェントの場合、たくさんの求職者を捌くために1時間など限られた時間内で面談を行うので、自分の考えや状態を正しく理解してもらい、その後の活動に反映させるには時間が短く、機械的なコミュニケーションになることも多いです。

その点エリートネットワークでは、最初の面談を重視しており、対面形式の面談で自分のこれまでの歩みや考え方の推移、現状をどう思っていて今後どうして行きたいかなど、転職活動における前提を丁寧に掘り下げて共有したため、担当カウンセラーが自分に関心を持っていることがわかり、安心して活動を進めることが出来ました。

私の具体例で言うと、7年程大学の研究室に所属していたのですが、ビジネスをすることに興味があり、総合職ポテンシャル採用として、今までと違う方向性でも活躍出来ると考える自分なりの根拠をアバウトながら伝えました。
ご担当頂いた転職カウンセラーの久井さんと役員の高橋さんからは、一般的な転職活動に比べ前例がほとんどないため難しいものになるだろうとのコメントと共に、それでもお力添えしましょうと言って頂けたことで、余計なプライドを捨てて転職活動をしようと覚悟を決めました。

④ 書類作成

学生時代に新卒採用での就職活動経験がなかったため、履歴書・職務経歴書の作成は初めてでした。
何を書くのが適切かわからず、各エージェントのフォーマットを参考に書けそうな内容から随時記入、担当カウンセラーに都度チェックして頂き、各エージェント合わせて計10回程推敲して頂きました。
(書類作成は1日あたり15分~1時間程度。提出版の完成まで2週間程)
担当カウンセラー毎にご指摘頂く箇所は違いますし、改善のためのアドバイスの仕方も異なります。

また、自分の経験や当時の考え方の推移、思い通りに進んだことや全然うまくいかなかったことなど、書類作成開始時には何となくでしか言葉に出来なかったことも、推敲を重ねながら振り返っていくことでかなり具体的に言葉にすることが出来ました。
これは、その後の面接における自己表現の際や転職先を意思決定する際など、転職活動全般において盤石な土台になっていたと思います。

⑤ 求人選択・書類選考

最初の面談を通して今後のキャリアプランなどを共有した後は、具体的な求人案件ベースで書類選考を受ける企業を絞っていくことになります。
この段階でのキャリアイメージとしては、「思考力やディスカッション能力の高さを活かしてビジネスの意思決定に携わりたい」程度のもので、具体的な業種や職種に対する希望は定まっていませんでした。
これを基に久井さんが求人案件をリストアップして下さり、IT、シンクタンク、メーカー、教育機関、エンタメ、金融、医療など様々な業種の企業計40社程を提示して頂きました。
書類を企業ごとに書き分ける必要がなく、自分に合う企業がわからなかったので、まずは全ての求人に応募し、書類が通過した場合に企業勉強と面接を踏まえて最終的な転職先を考えることにしました。

余談ですが、リストアップされた求人に目を通した時に落胆した気持ちがあったことは否めません。
エリートネットワークのWEBページには三菱商事など誰でも知っているような有名企業が多数掲載されており、提示頂くリストもこれらの企業名で埋め尽くされているものと期待していたからです。
実際に頂いたリストでは聞いたことのある企業名が半数程、その他は知らない企業であり、有名商社やMBBのような戦略コンサルの名前はありませんでした。

⑥ 面接準備に関して

書類提出から1週間程経ってから、書類選考の結果が出始めました。
最初に面接の機会を頂いたのは今回転職を決めたITベンダー企業だったのですが、書類通過の連絡を受けてから初めて企業のWEBページを拝見し、企業勉強を開始しました。
ファーストインプレッションとしては馴染みのないニッチなビジネスをしている会社だと感じたのですが、専門用語を含め知らない知識を補填し、その会社の置かれている状況を調べられる範囲で整理した結果、ブルーオーシャンで今後業界のトップになる可能性を秘めた興味深いビジネスをしていることに気づき、強く興味を持ちました。

企業勉強の際にはWEB検索など自分で調査する他に、エリートネットワーク内でその企業を担当している方が企業説明など若干の秘蔵情報も含めつつ行ってくれました。また、面接の準備として想定問答集などの作成も手伝って下さりました。
私は新卒採用での面接経験・準備経験が皆無に近かったのでこの部分の不安が大きかったのですが、必要なサポートをタイムリーに頂けたことで、面接や準備過程ですべきことを明確にイメージすることが出来、自信を持って面接に臨むことが出来ました。

実際の面接に関してですが、私は書類を通過した4社の内、企業勉強を通して興味を抱いた2社(各社2回ずつの計4回)のみ面接を受けました。
一方はITベンダー企業、もう一方はIT寄りの証券会社でしたが、どちらの面接もフランクな面談という印象を受けました。
想定問答集を基にてきぱきと回答するような面接をイメージし準備していましたが、結果的には所謂逆質問ベースで面接が進行していたので自分としては非常にリラックスして対話が出来てラッキーでした。
また、準備の甲斐もあってか全ての面接をパスすることが出来ました。

⑦ 面接過程での気づきなど

新卒での就活を経験しなかった私にとって、企業勉強や面接は初めての経験であり、今まで知らなかった業界や企業の内側を探る非常に有意義な時間でした。
もともと経営方面に興味があったので、最初はなんとなく、聞いたことのある商社や戦略コンサルに惹かれていました。

しかしながら、初めて耳にした企業でも調査して内情を掘り下げることで、有名企業に負けない、あるいは上回る程の魅力を持っていることに気付きました。
もちろん、企業勉強を進めることで全然興味を持てなくなった企業も半数近くありましたが、「なんとなく良さそう」あるいは「なんとなく嫌」といった先入観を「この要素がこれくらい魅力的で、この要素はこのくらい興味が沸かない」など具体的な自分の意見に昇華させることが出来たことでキャリアイメージが強固なものに変わり、企業選びや面接中の対話、更には自己アピールにも迷いが無くなりました。

また、転職活動開始時には、東大卒ではあるもののメンタルダウンの経験や自分の年齢、経歴にブランクがあることなど自信が持てずにいましたが、面接を通して各社の人事部長や社長のリアクションと表情から、非常に高い評価を頂けていることがわかり、「経歴に傷がついていてもこれだけ高い評価をもらえるのか」とかなりの自信がつきました。

⑧ サポートしてくださった方々

エリートネットワークでは以下の御三方に非常に手厚くサポートして頂きました。

●久井さん:担当カウンセラー
私と同学年で転職を経てキャリア三年目のカウンセラーさん。まさかの共通の知人がいました。
レアケースの自分の転職活動をベテランではない同学年の方が担当するということで最初は不安がありました。
しかし、面談やメールでの連絡を重ねるにつれ、表情や会話内容、メールへのレスポンスの仕方などから久井さんの非常に誠実でマンパワーにあふれる人柄を理解出来、最初の面接を迎える頃には十分な信頼関係をもって安心して活動することが出来ていました。
転職活動全体として、ここまで充実したものになったのは久井さんの人柄と尽力が不可欠でした。心から感謝しています。

●堀さん:企業勉強のサポート
面接を受けた2社とも堀さんの担当企業であり、企業勉強としてオンライン面談を計4回程組んで頂きました。
話し方が非常に理路整然としており、会話のテンポが良く、またこちらが意地悪な質問をぶつけた時も、わからないことや企業秘密で伝えることが出来ない点も含めご自身の知識や考えを伝えて下さりました。
担当企業に対する理解が深く、2歳下の方とは思えない程頼もしい存在でした。堀さんとの面談を通して自分の企業勉強に対するゴールも明確になり、効率よく面接準備が出来ました。ありがとうございました。

●高橋さん:会社役員として久井さんをサポート
創業メンバーであり役員の高橋さんとは、初回面談と転職先を決定する最終面談の2回面談させて頂きました。
これまで数々の求職者および各業界のビジネスマンや経営者を見て来られた方であり、高橋さんの振る舞いや表情、発言、人を判断する感覚は非常に洗練されたものに感じました。
私の力量では本来聞きたかったことなどをうまく質問しきれなかったのですが、高橋さんとの会話の中で自分の持っていた仮説が後押しされ、将来に対して、あるいは自分に対して前向きになるエネルギーを頂きました。
未熟者の私ですが、ご指導頂きありがとうございました。

その他、友人や家族、同時進行で利用していた転職エージェントの方など多くの方から力を貸して頂きました。併せてお礼申し上げます。

⑨ 最後に

転職活動を開始した当時、私は自分のネガティブな経験のためにハッキリとした自信は持てずにいました。
前例の少ないケースの転職活動が上手くいった要因を振り返ると、

・自分の目的が具体的になっていたこと
・目的に合うキャリアを先入観を捨てて模索したこと
・企業勉強や面接の際に企業側のニーズをよく理解出来たこと

が挙げられます。最初の面談時は厳しい転職活動になるかもしれないと忠告も受けましたが、本人の決意が固ければ何とかなるのかもしれません。
自分のケースが転職活動に自信を持てていない方の励みになることを願っています。頑張って下さい!

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任期付きポスドク研究員32歳、森林科学から気象変動へ転じて研究を続けるも苦戦。結婚を機に、製紙メーカーの研究職へ

任期付きポスドク研究員32歳、森林科学から気象変動へ転じて研究を続けるも苦戦。結婚を機に、製紙メーカーの研究職へ

No.1553
  • 現職

    【東証プライム上場 財閥系 製紙メーカー】
    研究開発本部 植林木の研究・開発職

  • 前職

    【国立研究開発法人の研究機関】
    気象変動に関するポスドク(契約研究員)
    研究内容:気候変動の影響予測に関する研究

日比野 輝 氏 32歳 / 男性

学歴:国立 中高一貫校 卒
国立大学 卒
国立大学大学院 生命科学系 修了
博士号(理学)
博士論文テーマ:海外地域の特定木本植物の分類学・進化生物学研究
セールスフォース認定アドミニストレータ
ITパスポート
R、Python、Fortranを用いた統計解析スキル

はじめに

私は、(株)エリートネットワークの転職カウンセラーの前田様にご協力頂き、国立研究開発法人のポスドク研究員から、プライム上場企業である国内メーカーの研究開発職へ転職することができました。

近年は「多様性」という言葉をよく聞く時代となり、多様なキャリアを持つ方や、多様な働き方をされている方がたくさんいらっしゃいます。
しかし、そんな状況でも、ポスドク研究員から他業種や民間企業への転職例はまだまだ多いとは言えません。
また、ポスドク研究員ごとにひとりひとり経験してきた内容や、置かれている状況にばらつきがあります。
それに加え、ポスドク研究員の同業者である研究員や教員の方々の多くは、他業種・他業態への転職経験が無い場合が非常に多いのが現状です。

そのため、ポスドク研究員の転職活動は、なかなか汎用性のある方法というものがありません。
特に私は、情報収集の面で苦労しました。
幸運にも恵まれた1サンプルではありますが、私の『転職体験記』が、ポスドク研究員から他業種へ就職を目指す方の一助となれば幸いです。

研究者を志した学生時代

私は、中学生時代に森林科学に関心を持ったことがきっかけで、研究者を志すようになりました。
森林科学に関心を持つようになってからは、大学やNPO法人、地方自治体等が開催する森林教育活動にも積極的に参加しました。

そのような活動を続ける中、高校生になり、進路選択が迫られるようになりました。
当時の私にとって非常に悩んだことが、どの学部に進むべきか、という問題でした。
当時、参加していた森林教育活動に講師として来て下さった方々の出身学部は、農学部、理学部、教育学部、経済学部、教養学部と多岐に亘っていました。
また、それぞれの方から伺った話のどれもが魅力的で、どこで学ぶのが最適なのか、なかなか決め切ることができませんでした。

その中で、後の研究室配属や、森林科学に関する基礎科目の多さ等の観点から、農学部か理学部に進学し、どうしても他学部で学びたくなった場合は、大学院で専攻を変えるという方針を立てました。

ただ、農学部に進学するか、理学部に進学するかについては、答えを出すことができませんでした。
そんな中、リベラルアーツ型の学部で、自分自身で自在に独自のカリキュラムを組む学部と出会いました。
ここでなら、農学部、理学部の森林科学に関する科目が自由に受講できると考え、受験をし、運良く合格しました。

学部4年間では、農学部、理学部、工学部等の専門科目を受講し、最終的に理学部で卒業研究を行いました。
その後は、農学系・工学系・生物科学系の複合型分野の大学院に進学し、森林科学の研究を進め、理学博士の学位を取得しました。
学位取得までに、各種統計解析、遺伝情報に関する分子実験、国内外の森林での野外調査等を経験しました。

新卒での就活・ポスドク研究員となるまで

博士課程修了の年に、学術研究業界での研究者を志すか、民間企業での研究者を志すか、悩みました。
すぐに結論を出すことはできなかったものの、民間企業の就職には期限もあるため、まずは民間企業への就職活動に挑戦してみることにしました。

当時は、研究員という職名であることにだけに拘り、シンクタンク業界への就職活動を行いました。
幸運にも、2社から最終面接まで呼んで頂くことができたのですが、いずれも、学術研究業界か民間企業かという選択を決め切ることができないまま臨んでしまい、あいまいな返答をしてしまったこともあり、不採用でした。
この時、自分自身で就活の覚悟をし切れなかったことを大きく反省しました。

その後、学位取得の目処が立った時点で、学術研究業界でのポスドク研究員の公募を探しました。
就活時の失敗を踏まえ、今後の自身のキャリアも意識した上で、次の条件に絞ってポストを探しました。
一つ目は、大学以外の研究機関であることです。
将来的に任期のない職に就くため、まずは自身の業績を増やす観点から、研究に注力できる環境に身を置きたいと考えました。

二つ目の条件は、環境分野の研究ができるポストであることです。
森林科学で学位を取得したものの、ピンポイントな森林分野の研究者としての任期のない正規採用のポジションは非常に狭き門となっています。
自分自身の研究の応用可能な分野を広げることを目的とし、その上で森林科学と親和性の高そうな、環境分野でポストを探すことにしました。

そして、国立研究開発法人の研究機関での気候変動に関する研究プロジェクトのポスドク研究員として、任期付きで採用して頂けました。

研究機関での担当業務や実務経験

主に気候変動に関する研究プロジェクトを担当しました。
PythonやFortran等のコンピュータ言語を用いて、過去・将来の気象データの整形や解析を行いました。
このほか、研究に扱うデータの整形や作成に関し、研究補助員の方々に協力を頂いた際の進捗管理や指導の一部も行いました。

また、研究結果に関する報告書の執筆や論文、研究資料の作成を行いました。
大学でのポスドク研究員ではないため、学生の指導という業務はほとんどありませんでしたが、そのほかの業務に関しては、一般的なポスドク研究員の業務と大きな違いはなかったのではないかと思います。

今回転職するに至った背景 ①

転職を考えるようになったきっかけは2つあります。
一つ目は、自分自身が前職での研究に適応することができなかったこと、もう一つは、ポスドク研究員よりも安定した職を求めるようになったことです。

特に大きなきっかけとなったのが、一つ目です。
私は、自分自身の専門である森林科学と親和性があり、また、自分自身の視野や経験を広げることができると考え、気候変動分野に飛び込みました。
確かに正反対の分野ということはなく、気候変動研究の中にも森林科学を対象としたものはあったのですが、大前提となる気象分野の研究・解析方法に慣れることに大苦戦しました。

まず、野外でのフィールドワーク主体だった研究スタイルが、研究室内でのプログラミング主体なものに変わりました。
博士学生時代は1年のうち2~3ヶ月は野外調査に行く生活をしており、朝から晩までプログラミングという状況は初めてでした。
前職に就いて最初の数ヶ月で、自分自身が野外調査のない状況にストレスを感じるタイプだったということを認識しました。
ただ、この研究スタイルについては、時間経過と共に徐々に慣れていくことができました。

その一方、気象分野のデータの大きさや規模感には、転職間際になっても、しっかりと適応することはできませんでした。
博士課程までの経験では、データのサンプルサイズは100ほどのものが多く、それぞれを精査することができていました。
それに対し、気象分野のデータは、気温や降水といった、対象となる気象要素それぞれに対し、日本全域を数万個の格子で区切ったものが365日分という規模です。
一要素であったとしても、一千万を超えるデータとなり、それをさらに研究用に整形し、解析する必要があります。
整形・解析用のプログラムを作成し、データに反映させるたびに、原因不明のエラーやバグが出現します。
野外データの規模であれば、直接データを見て問題箇所を探すこともそこまで難しくはないのですが、気象データの場合、それが非常に難しかったです。

私自身、博士課程時代にプログラムを書いて解析するという経験をそれなりに有していると思ってこの分野に飛び込んだのですが、要求されるプログラムが全く異なっていることや、大きなデータを扱うことの難しさを痛感しました。
結局、最後まで大きなデータに慣れることができず、効率よく研究を進めることができませんでした。

今回転職するに至った背景 ②

二つ目の理由である、安定した職を求めるようになったことについては、結婚して自身のライフステージが変化したことによるものです。

博士学生時代は、学術研究業界に対して、決して安定はしていないものの、自分自身の興味分野をとことん追求することのできる夢のような業界だという印象を持っていました。
ポスドク研究員も、任期はあるものの、過去と比べると、募集自体は多くあるため、続けていくことができる職ではあると思います。

ただ、結婚し、家族の将来も意識するようになった際に、どこかで安定した職に就く必要があると考えるようになりました。
以上の2つの理由を踏まえた上で、転職を決意しました。

エリートネットワークとの出会い

転職を決意した中で、最初に苦労したのが、ポスドク研究員や博士課程修了から民間企業等へ転職・就職した方の具体例が非常に少なかったことです。
検索してもなかなか出て来ず、また、関連する書籍等の情報はかなり偏った内容の印象を受けました。

幸いなことに、学生時代の知人で博士課程修了後に民間企業へ就職した方がおり、博士の就職に関する情報を教えて頂くことができました。
その中で知ったのが、(株)エリートネットワークさんです。

『転職体験記』にポスドク研究員の方々の具体例が載っていて、その内容に共感できる点も多く、是非、この紹介会社にお願いしたいと考えるようになりました。
一般に、転職活動をする際は、複数のエージェントに登録するのが通例だと聞いていましたが、私はエリートネットワーク1社のみに登録しました。

従来のこだわりを捨てた点

転職活動を開始するにあたり、学術研究業界へのこだわりを全て無くしました。
先述の理由から、前職ではなかなか思うように研究を進めることができなかったため、自身の業績を増やすことができませんでした。
転職を決意した当時は、ポスドクも含め、森林分野のポストが少なかったため、学術研究業界から離れることを覚悟しました。

更に、研究内容がそのまま仕事になることはほぼないとも考えていたため、森林科学や気象分野から離れ、未経験の分野になる可能性もあることも覚悟していました。

ただ、そんな中でも、自分自身の研究経験や実地の調査経験が少しでも活用できる仕事があれば嬉しいと思っていました。

転職活動を通じて気づいた点

エリートネットワークの前田様に自身のバックグラウンドや転職に関する希望等をお伝えしてすぐに、40社近い応募先候補を提示して頂きました。

その中には、シンクタンクやコンサル等、博士修了者も採用すると聞いたことのある企業から、金融機関や監査法人、今回転職先に決まった国内メーカーまで、多種多様な業種の企業がありました。
そのほとんどが私の経験に合致するもので、こんなにもたくさんの応募先があったことにまず、驚きました。

博士課程学生時代には、博士修了者は就職先が無いとよく聞いていましたが、きちんと探す方法を知ってさえいれば見つけることができるのだと実感しました。
前田様には、応募先企業候補のリストアップをはじめ、その後の書類作成から応募、実際の面接まで真摯にサポートして頂くことができ、その全てに感謝しています。

私は、先に、探し方によって就職先が見つかるといった旨を書きました。
私の転職先での業務内容は、森林科学に基づく研究・開発業務です。
転職活動を行うと決心し、自身のキャリアを見つめ直した際に、森林科学とは縁がなくなる可能性も一旦は覚悟しました。
もともと森林科学を活用する職は学術研究くらいしかないのではないか?と思い込んでいたこともあり、この企業が募集をしていることを教えて頂いた時は、本当に驚きました。
特に迷うことなく、真っ先に応募したいと考え、お伝えしたと思います。
応募先の企業の方のご対応も素早く、応募の数日後に一次面接が決まり、そのまま最終面接まで驚くようなスピードで進んでいき、内定を頂くことができました。
一度は関わらなくなることも覚悟した森林科学の知見を用いた職に就くことができ、本当に感謝しています。

私は、ポスドク研究員の転職に強いと考え、エリートネットワークへ登録しました。
まさに、エリートネットワークにお願いしたからこそ、転職先の職種に就けたと考えています。

以上の経緯を基に、転職活動で重要なことは、自分自身のアカデミックバックグラウンドやキャリアを踏まえた上で、それに合った職探しの方法を用いることだということに気がつくことができました。

次の職場に賭ける意気込み

今回の転職活動で、自分自身の博士としての経験を活かせるぴったりの職に就くことができたと思います。
フルタイムで、且つ学術研究業界以外の場所で働くことは初めての経験なので、不安もあります。
それでも正社員として、学術研究業界から産業界へ視点を変えた形で、自分自身の興味・関心のある分野である森林科学と引き続き向き合うことができることが、今はとても楽しみです。

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