本日現在:1297 転職体験記
No.394

米国大学病院経営企画から企業のSales&Marketingへ

前職
国家公務員1種 ○○省入省 → 米国コロンビア大学病院  経営企画部長
現職
外資系名門グローバル企業 メディカル部門  Sales & Marketing Manager
杉江 明子 氏 / 35歳
慶應義塾大学 経済学部 卒、ロチェスター大学経営大学院 修了
MBA
慶應義塾大学 トライアスロン部OB

初めての「能動的」転職活動

私は、大学卒業後社会人としてこれまでの13年間のうち、はじめの3年を日本の中央官庁で、その後10年間を米国で、スタートアップ、戦略・業務コンサルティングファーム、及び大学病院経営本部で過ごしてきました。米国における就業経験のうちほとんどは、縁あってヘルスケア業界でのものでした。米国では目的合理的な職務分担が顕著であり、ヘルスケア業界においても、医師以外の者が病院、大学病院の経営、財務・業務改善のプロフェッショナルとしてマネジメントの中枢で仕事をする環境が確立されており、そうした中で私自身も、労働生産性の効率化、複数財源に及ぶ予実管理、医療経営母体としての地方自治体との協働などに、米国各地の医療機関の経営本部から関わる経験を積んできました。


そうしたなか、ちょうど米国滞在10年目を迎える頃、日本の家族の健康状態に変化があり、それをきっかけに、社会人としての中・長期的な可能性とプライベートを考慮した結果、帰国・日本での転職を準備することになりました。それまでのキャリアでは、縁と運に恵まれ、米国においても客観的に経営・業務改善への貢献度をもっていわゆるファスト・トラックに乗った昇進をすることができた自覚はありましたが、同時に、上述のとおり特定業界のスペシャリスト的にも見られる職務経験が日本の現在のミッドレベルマネージャー市場でどれだけ評価されるのか、また日本の土地勘に関するブランクがどれだけマイナス要因になるのか、転職先業界としてどのような可能性があるのか、など、外的要因の大きさも認識しました。また、これまでの転職は、上司の業界内別企業への移動に伴い、誘われて転職(転社)したケースばかりで、完全な自己都合による能動的な転職活動は今回が初めてでした。このようなことから、日本で信頼できる人材紹介会社を見つけることを準備の第一段階としました。

(株)エリートネットワークとの出会い

人材紹介会社(ヘッドハンター)については、前職在職中に誘いを受けたことや、採用側として相対する機会がありましたが、自身の、米国から日本国内への転職のための利用には、やはり漠然とした不安はありました。実際、世界展開している米国資本系ヘッドハンターの知り合いにも相談していましたが、同時に(株)エリートネットワークのウエブサイトを見つけ、中間管理職レベルの転職にも対応し、精鋭な人材紹介をしている、という印象を受けたため、ウエブで相談登録をしたところ、1日以内に面談をしましょう、との返信を頂きました。その対応の迅速さと、簡潔でありながら誠意のある面談依頼に、幸先の良いものを感じ、休暇を利用して東京に一時帰国する時間を作り、面談をして頂きました。


初回の面談時に、約3時間にわたり、職歴のみならず、中学校、高校まで遡り学歴、また家族構成などについてもお話を聴いて頂き、私自身の人間全体像を把握した上でのカウンセリングをしてもらう、という実感がありました。同時に、カウンセリングに向かう時点で、「オープンエンド(虚心坦懐)」の心持を整えることが重要だと痛感しました。換言すれば、これまでの自身の学・職歴、人間歴にとどまらず、転職先についてもあらかじめ境界を定めることなく(一定の人間としての軸がぶれていないことは勿論前提として不可欠ですが)、得られるアドバイスには耳を傾ける、という姿勢です。


転職カウンセラーの高橋さんには、市場現況に基づいたアドバイスを頂き、上述のようないわばトータルパッケージを見据えた転職カウンセリングによって、第三者を通じて現状を客観的に把握する、自身の立ち位置を確認する、という作業が効率的にできたと思います。私の場合には、年齢のボーダーラインが影響する可能性を指摘されたこと(ちなみに米国労働市場では年齢がボーダーラインになるようなことは稀なのでこの点についても気持ちの調整が必要でした)、それ以上に、これまでの米国ベースの職歴で培った医療経営・コンサルティングにおける専門性を、日本での転職活動にどのように売り込んでいくのか、について、建設的なカウンセリングを頂いたことが、道を開くきっかけになったのではないかと思います。


具体的には、上述のような専門性・経験については評価した上で、自身の企業人としての可能性(比較的短期間でスペシャリストとしての実績を積んだことをもって、前職以外の領域においても柔軟に学習・デリバリーが出来る人材であること、ラーニングカーブの鋭角性)を広範囲に売り込む、という戦略で相互理解に至りました。私自身も、ヘルスケアという分野への思い入れは大変強くありますが、キャリアとしては広義(たとえば製薬、医療機器等の営業企画・戦略策定)でも狭義(たとえば医療機関の診療報酬収支改善)でも関わり合いが持てればよい、というスタンスでいたので、このように方向性が定まったことで、以後のプロセスへも比較的スムーズに進むことができたと思います。


その後のプロセスとしては以下のようなフェーズで整理できます:
フェーズ0(準備段階):本人と人材紹介会社との相互理解・関係構築のためのカウンセリング
フェーズ1(面談・実働):暫定第一志望群企業の列挙(本人希望、転職カウンセラー提案含む)-約1週間
フェーズ2(面談・実働):第1次(初期)面談セットアップ・実施-約1週間
フェーズ3(意思決定):第2次以降面談セットアップ・実施、内々定の連絡-約3週間(断続的)
フェーズ4(意思決定):条件交渉、意思決定-約2週間

実働フェーズ-人材紹介会社との関係は押され過ぎず、押し過ぎず

住まいのベースが米国にあったこと、また前職で2つのポジションを兼務していたことから、面談のための一時帰国を含め、東京に戻るタイミングがなかなか日時の余裕を持って確定しにくい、というロジスティカルな面から、やはり世界を覆う大不況の影響で、典型的な買い手市場であることの認識もあり、不安要素は勿論ありました。


暫定第一志望群企業を双方から提案した上で、転職カウンセラーの高橋さんが可能性を探り、私の一時帰国の時期に合わせて面談をセットする、という作業になりましたが、カウンセリングを通じて構築された信頼のもとに、結果的に、私の場合は、(株)エリートネットワークから提案して頂いた企業・ポジションと、私自身が当初考えていたものとほぼ五分の割合で、実際の面談に向かうことになりました。これだけでも、ヘルスケアという成長業界の中で、さらに日本市場での視野を拡げることにもなり大変良い機会だったと思っています。最終的には、私自身が当初考えていた企業に転職を決めることになりましたが、既述のとおり複数社との面談を進める過程で今後のネットワークにもつながるような出会いが出来たことも、転職カウンセラーの高橋さんの提案の的確さとフレキシビリティが相乗作用した結果だと思います。
また、1週間の東京滞在中に集中して初期面接をセットアップして下さる機動力に、信頼を深めました。ただし、勿論相手があってのことなので、当初フェーズ1で「暫定第一志望群」として列記した企業の全てと面談予定が組まれる、ということはありませんでした。その点、転職カウンセラーの高橋さんが「○○会社は問い合わせの結果ですが現時点でのKMさんのような人材のマッチングは難しいようです」と確認された企業に関しては、いわゆるセカンドゲスはしない、という心掛けでおりました。


実際の面談が始まってからは、面談後のフィードバックを遂次頂けるのが大きなメリットでした。フィードバックを得るプロセスを信頼できる第三者が代行してくれるというのは、自身の労力消費・ストレスレベルを抑える大きな要因だと思います。
全体として、面談のペース、トーンを決めるのは転職カウンセラーとの相互理解がとても重要だと思います。人材紹介会社がロジスティクスを請け負ってくれることで自身は面談の内容、転職可能先企業との相互評価に集中することができますが、全体の流れを通じて、自身のペースを保つことは精神衛生上とても重要になると思います。転職カウンセラーを信頼した上で、最終的な意思決定権は転職者にある、ということを肝に銘じ、面談した企業からのフィードバックを受けるだけではなく、それらの企業に対する評価についても転職カウンセラーの方と話し合い共有する過程には、良質な時間を割くべきだと思います。

意思決定の過程-年収・条件についての考察、複数選択肢の比較検討

私自身の場合は、前職での年俸が、いわゆるリテンション理由もあり高額に設定されていたこと、また、日本との根本的な福利厚生制度(諸手当・退職金制度なども含め)の違いもあり、現金ベースでの比較では相当額の年俸の低下を期待値として織り込まなければいけない、と認識していました。ただし、その上で実際に現年収から何パーセントまでの低下を受け入れられるか、については、一般的な業界別の給与水準などの基本データを踏まえたうえで、最終的には個人の決断になると思います。


これを踏まえたうえで、運良く複数の企業から良い返事を頂いたため、転職カウンセラーの高橋さんとも相談の上、私の場合は、各企業について2次元・4項目の「評価」を構築する作業を行いました。


1.企業の評価(1次元・2項目)
各企業の組織体としての成熟度及び組織編成をひとつの項目とし、また、将来性、外的要因のプラス度を二つ目の項目として「準ファイナリスト」企業それぞれの特性を認識するという作業を行いました。具体的には、前者については人材登用・育成の実績と、企業内セクション間協働・異動の可能性を指標とし、後者については、説明を受けた当該企業のミッション・成果目標を究極的に可能にする市場、行政インセンティブなどがあるかどうかを、できる限り客観的に測るようにしました。この点、規模の小さい企業の場合、人材登用・育成の可能性を含め、また当該企業の収益性に影響を与えうる外的要因についても、規模の大きい企業に比較して、影響を受けやすい(自社努力により解決できる範囲が狭くなる)ことは現実として認識しなければなりませんでした。ただし、同時に、小さい規模である故の将来性、経営者主導の企業ミッションの一義性はプラス要因です。


2.自身のソフトランディング・中期ワークスタイルの可能性の評価(1次元・2項目)
完全なソフトランディングという移行は勿論あり得ませんが、これまでの職歴・知識レベルが転職先企業においてどの程度直接、短期に利用できるかを一項目、また今後中期(5-10年)のワークライフバランスのイメージとの整合性を一項目として、自身の就業先としてのイメージがどの程度積極的に描けるか、という評価です。

一連の流れを振り返り

(株)エリートネットワークさんのウエブへ転職相談の登録をしてから、転職先の決定までカレンダー上では約7ヶ月(2009年夏から2010年春)かかりましたが、正味時間にすると7週間程度だと思います。当然のことながら、最終的な意思決定、オファーの確認をするまでは絶対的なものはありません。就中、フェーズ3から4にかけて、生活の軸を東京に移してからは、その時点でラインアップされていた企業・ポジションでよいのか、という不安、換言すれば、既に意思決定の段階に差し掛かっておきながら、それ以前の作業を後顧する心持がどうしても出てきてしまうように思います。面談をセットアップする際にもう何社か働き掛けておけばよかったのではないか、第一志望群の検討の際の視野は十分広かったか、という疑問です。この点については、限られたタイミング・経済的条件の中で縁のある企業・ポジションに、先入観にとらわれず且つ冷静に向かっていく、ということになるのではないでしょうか。全体として、私の場合は生活拠点の制約によってもたらされた間隔が、上記のような不安にもつながったことは事実ですが、同時に、その間隔があることによって、状況把握と意思決定のペース作りが冷静に出来たというプラス面も看過できません。


前述のとおり、今回の転職が初めての能動的な転職ということ、また、米国の労働市場・企業文化を背景として培ってきたものの全てが1対1で互換・評価されない、ということからも、ストレスは全過程を通じて常にありましたが、振り返れば、現在のような不況下で複数のオファーを頂けたことに安堵し、感謝しています。

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