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資材部門から資材部門への転職

資材部門から資材部門への転職

No.250
  • 現職

    一部上場 機械メーカー 資材部門

  • 前職

    一部上場 機械メーカー 資材部門

    一部上場 電機メーカー 資材部門

    一橋大学大学院 商学研究科 卒

梶原 隼 氏 39歳 / 男性

学歴:京都大学 法学部 卒

2度目の転職の理由

私は機械メーカーで6年ほど勤務した後、1998年にまず第1回目の転職を経験しました。この最初の転職の理由は、機械メーカー内で人事異動があり、異動先では希望する仕事ができなくなったためでした。そして幸いに転職先の電機メーカーの職場の雰囲気は大変良く、また希望通りの職種でもあり、満足して働いていました。
しかし、社会人となってから10年を過ぎた頃から、担当業務の枠を超えて経営全体を把握できる広い視野を持つことが今後の自分には必要であると考えるようになり、大学院で経営学を学ぶために退職しました。そして大学院で2年間学んだ後、転職活動を行うことになりました。

転職活動の経緯

3月の卒業直前の2月初めに人材紹介会社2社に登録し、転職活動を開始しました。(株)エリートネットワーク様はカウンセラーが企業の雰囲気と応募者の相性を考慮する方式、他社は私の希望職種とデータ上で適合した案件を数多く拾い出して比較的多数の企業に応募する方式でした。いずれの人材紹介会社の担当者の方からも、年齢的に紹介できる案件は多くないですよ、と指摘され、不安を抱えながら活動を始めました。ともあれ最終的には(株)エリートネットワーク様から7〜8社、他社からは15社程度応募しました。
(株)エリートネットワーク様は、企業の雰囲気と応募者の相性を考慮する方式のようでしたが、この方式は非常に有効でした。カウンセリングして頂いたご担当者様は応募先企業の社員の方々の人となりや社風にも詳しく、面接での細かな注意点も含めてアドバイスを頂くことができました。そして最終的には(株)エリートネットワーク様から2社、もう一つの人材紹介会社から1社の話が煮詰まっていき、最終的に(株)エリートネットワーク様経由で応募した1社に決定しました。

このような2度の転職活動の中で私が経験したこと、思ったことを3点にまとめてみたいと思います。皆さんの参考になれば幸いです。

複数の人材紹介会社に登録する

できるだけ多くの可能性の中から最適な転職の道をさぐるためには、複数の人材紹介会社に登録したほうがいいと思います。
まず、人材紹介会社のやり方・方針にも特徴があり、応募者から見ると一長一短がありました。データで適合した業務に数多く応募してみる紹介会社、応募者と企業の相性をよく考える紹介会社、などです。またカウンセラーの考え方によっても、紹介してくれる案件の傾向も異なるようです。カウンセラーの経験から、この人にはこの仕事だッ、とひらめくこともあるようですし、また、確実性を重視するカウンセラー、新しい職種に挑戦したいという希望にも応えてくれるカウンセラー、などさまざまな考え方があるようでした。そのため、数多く紹介してくれるのだがどれもいま一つ、逆に、自分の経歴に見合った仕事を紹介してくれるのだがもう少し新たな可能性も探りたい、と思うこともありました。そして、さまざまな人材紹介会社のさまざまなカウンセラーから紹介して頂くさまざまな案件の応募・選考の状況も、日々変化していきます。

次に応募者としての私自身の気持ちも揺れ動きました。今までの職歴を生かせるところがいいのではないか。いやいや少し違った分野に挑戦してみたい。日によってはこちらの仕事の方が魅力的に見えるが、翌日になると別の仕事が魅力的に見えてまた悩む、という繰り返しでした。本来はそこをしっかり固めてから、というのがスジだろうとは思いますが、現実には恥ずかしながら、悩むことになりました。
そして、人のつながりや相性といった偶然、という要素も大きいと感じました。転職活動を振り返ると、ある面では、カウンセラーと企業の窓口の方、カウンセラーと応募者、応募者と面接者、など、人同士のコミュニケーションで進められる部分も大きかったように思います。この各ステップのどこかがつながらないと、もしかすると、本当は自分に適した仕事なのに不幸にして機会を逃すこともありえるように思いました。
そのため、日々変化する応募・選考の状況、揺れ動く気持ち、人のつながりの偶然、の中で、できるだけ多くの可能性の中から最適な転職の道をさぐるためには、お世話になるカウンセラーの方には少々気が引けますが、複数の人材紹介会社に登録したほうがいいと思います。応募・選考日程の調整には注意が必要ですが、他の紹介会社での進行状況を正直にお伝えしたところ、どちらの紹介会社様にもご配慮頂き、ほぼ並行して転職活動を進めることができました。

気持ちを切り替える

そのように転職活動を始めると、ありがたいことにぽつぽつと面接の話が入ってきました。しかし私の場合、年齢の問題もあり、また一般の事務系職種でもあり、結構、落ちました。落ちた企業が、たとえ自分としてもあまり志望度の高くない企業であったとしても、やはり気分的には落ち込みます。
しかし冷静に考えれば、落ちるのは悪いことではなかったとも思います。なぜなら、企業側が「この応募者はこの業務に合わないだろうな」と思うようであれば、その業務を自分がやっても、おそらく苦労するだけだからです。応募者は数行の業務内容を読んで応募するだけです。その業務内容なら、たぶん自分でもできるはずだ、と推測しているだけです。しかし、企業側の方は募集する業務について、文章で書けなかった内容や、面接でも説明し切れなかった内容を知っています。その企業側が、あなたに苦労させてしまうだろうからおやめなさい、と言ってくれているわけです。
転職活動の精神的な負荷は小さくないと思いますので、このように無理な理屈をつけてでも気持ちを切り替える必要があると思います。

自分を見つめ直す

このように割り切って気持ちを切り替えつつ、転職活動を進めましたが、もちろん、自分としても修正すべき点は多々ありました。これは自分でも考え、またカウンセリングして頂いたご担当者様の客観的なアドバイスに耳を傾けて、修正するよう努力しました。見て見ぬ振りをしていた自分の欠点を突きつけられる少々辛い作業でもありましたが、これは転職活動という厳しい道を敢えて選ぶからこそ得られる利点でもあると思います。
私の場合、最も大きな修正点は、「自分の棚卸」を転職活動をしながらやり直したことです。カウンセラーの高橋さんとの初期の面談で「自分の棚卸」を一応行いましたが、その段階では転職活動の厳しさという現実感に乏しく、まだまだ考え方も甘かったと思います。しかし実際に応募に落ちることで自分の力不足を突きつけられます。逆に、業種や業務が微妙に異なる数社の面接が幸いにも進んでいくと、それはそれで、どの業務が今後の自分にとって望ましいのか、真剣に考えざるを得ません。
そもそも自分には何ができるのか、できると思っていることは本当に「できる」と言えるのか、自分に何が足りないのか、そして何よりも、自分は何をやりたいのか。
あまり楽しい作業とは言えませんでしたが、今後の自分のあり方への多くの示唆が得られたと思います。これは転職活動という厳しい道を敢えて選ぶからこそ得られる利点でもあると思います。

以上、皆様のお役に立つかどうかわかりませんが、私の転職活動で思ったこと、感じたことを書いてきました。

今の仕事に何となく納得していないが転職するのも不安だ、今の仕事にうんざりして一日も早く転職したいのだがいろいろな理由で次の仕事を見つけられない、など、毎日悩み、スッキリしない日々にイライラされている方も多いと思います。私の場合、一度目の転職がそうでした。
そして転職活動を実際にやってみれば、あまり楽しいものでもないし、「お前はこの程度だ」という厳しい現実も突きつけられます。さらに、いざ転職したら前の仕事よりもひどい仕事だった、という可能性もゼロではありません。しかしやはり、実際に転職するにせよしないにせよ、活動してみることで新しい観点で自分自身を見ることができるようになると思います。案ずるより産むが易し、と意外といい仕事が見つかることもあるでしょうし、もしかすると、今の仕事が思っていたよりマシだと気づいたり、今の仕事の中に突破口があることに気づくことだってあるかもしれません。
まず第一歩を踏み出してみることで、皆様が新しい道を切り開かれることを心から願っています。

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