医師30歳。監査法人系コンサルティングファームを経て、総合商社のデジタルヘルスケア領域へ。

医師30歳。監査法人系コンサルティングファームを経て、総合商社のデジタルヘルスケア領域へ。

No.1558
  • 現職

    【東証プライム上場 大手総合商社】
    デジタルソリューション事業部 本社 総合職

  • 前職

    【四国地方の医療センター】
    救命救急科/総合診療科兼任医師、同院産業医

    【大手監査法人】
    ヘルスケア部門 経営コンサルタント
    官公庁、製薬企業、医療機関、ヘルスケア法人等への事業案策定、経営計画・改善、実行支援

白井 信輝 氏 30歳 / 男性

学歴:私立桐朋高校 卒
横浜市立大学 医学部 医学科 卒
医師免許
日本医師会認定 産業医
基本情報技術者
使用言語:Python、Java Script (Basic)
新規事業社内公募制度にて最優秀賞受賞

①学生時代や新卒就職時の志

元々は小児科医になることを志して医学部に入学しましたが、学生時代にお会いした素敵な先輩方に憧れ、いつの間にかすっかりビジネスサイドから医療に携わることにのめり込んでしまいました。
当時としては珍しかったのですが、医学生時代からとあるベンチャー企業にインターンとして参加させて頂き、最終的には医療機器を開発し保険償還を得る時点まで経験することができました。
一人の臨床医として目の前の患者さんに向き合い続ける以外にも、開発した医療機器が貢献していく世界、あるいは証明したビジネスモデルがさらに発展しつつ世界を変えていく可能性を目の当たりにして、憧れを抱いたことを今も鮮明に覚えています。

最近は社会医学系専門医など、ある程度体系化されてきましたが、当時公衆衛生系のキャリアを歩もうとすると、国際機関に就職する/  医系技官になる/  MPH取得後キャリアを探す、などの限られた選択肢しかなく、医師免許を持ちつつ起業する、あるいは企業の中で働くことでビジネスサイドから貢献していく、というキャリアパスはまさしく” Eye Opener ”であり、衝撃的でした。

一般的なキャリアパスとして、医学部を卒業した学生は「初期臨床研修」と呼ばれる2年間の医療機関における研修期間を経たのち、それぞれの専門診療科に進んでいくことになります。
私自身も医学部を卒業したのち初期臨床研修を通過するか一般就職するか悩みましたが、流石に保険医にはなろう、臨床研修は修了しようという結論に至ったため、新卒時点では一般企業への就職は考えていませんでした。

一方でビジネスサイドへの想いが色褪せることはなく、残念ながら学生時代から起業するような才能には恵まれなかったものの、いつかは企業等に入ってみようかな……とは漠然と考え続けていました。
医学部には学生時代から「こういう奴らが優秀な臨床医として世界を救っていくんだろうな……」と、才能の差を見せつけられる秀でた同期が多数在籍していました。
現場に立ち患者さんを直接診療している医師こそが最も輝かしい存在であることに疑う余地はありませんが、少しでもビジネスサイドから医療に貢献することに、夢を抱き続けていた学生時代であったように思います。

②医師からコンサルタントへの転身

医師になってからもビジネスサイドへの熱は消えず、挑戦するなら若いうちと思い、初期臨床研修修了後に転職することを決意しました。
勤務医からすぐ事業サイドに戻るという選択肢もありましたが、正直医師を数年間経験した程度で新たなビジネスモデルを描き続けることは難しいと考え、さまざまなビジネスモデルを幅広く見られるコンサルタントを次の職業として選択しました。

3年半弱のコンサルティングファーム在職で、得られるスキルを会得し切ったか?と言われると、正直あまり自信はありません。コンサルタントとして製薬会社・パブリックセクター・医療機関向け等のコンサルティング業務に従事し、PPTに苦しみバリューが出ないことにもがきながら過ごした日々でした。

よくコンサルティングファームで得られる経験はポータブルスキルだと言われますが、持ち運べるようになるまでは正直大変でしたし、持っているカバンの中に潤沢にツールが揃っているか不安はあります。
そういった観点では、もう少し長くファームに在籍しても良かったのかもしれません。
医学部は6年制なので、卒業時点ですでに他学部の新卒から2年間のブランクを持っていますし、2年間の臨床研修を修了すれば4年間のビハインドになります。
ポンと飛び込んだ中途のペーペーが、4年間しっかりと鍛錬された新卒のコンサルタントにかなうはずもありません。
自分が提供できる価値はどこにあるのか?を模索するとともに、少しでもスキル面で追いつけるようにということしか考えられない日々でした。
コンサルティングはある種、芸術のような側面を持ち合わせていると思います。
奥の深さにたじろぎながらも、なんとか目の前の仕事を追いかけていた、というのが正直な心情です。

③今回転職に至ったきっかけ

一番のきっかけは、社内で開催されたビジネスコンテストで優勝したことです。

どうしてもコンサルティングファームで求められる仕事のやり方や事業への関わり方と、ビジネスコンテストに出すにあたり自身が望んでいた事業の進め方や関わり方を擦り合わせることができませんでした。

コンサルティングファームは、客観的な立場をとり、事象や可能性を整理して意思決定者に提示し意思決定を促すことが、求められる役割であり価値であると認識しています。
一方で、ビジネスの立ち上げは、自分のアイディアに惚れ込み没入し、主観的に業務を進めていくことが価値を生み出していくことだと考えています。

後々咀嚼しながら解釈したことですが、会計系ファームの難しさの一つとして独立性を保ち続けることが求められます。
ある種、禅問答のようですが、主観的になることは客観性を失うことであり、すなわち独立性を失うことに繋がっていきます。

残念ながら力不足にて、理解を得て巨大なコンサルティングファームの中でシード投資を得たり、思うようにビジネスアイディアを実現していくことはできませんでした。
ビジネスコンテストを通じ、「やはりコンサルタントとして第三者の立場から事業の一地点にのみ関わるのではなく、自分の手で自発的にビジネスを進めてみたい。自らポジションをとって事業に関わりたい」という思いが自分の中にあることを改めて感じたことが、転職の一番のきっかけです。

④こだわった点

転職にあたっては前述の通り「コンサルタントのように客観的な立ち位置からではなく、ポジションをとって事業に関わる」ことを重視しました。

コンサルティングファームに行ったことが過ちだったのか?と問われれば、決してそうではないと思います。
コンサルタントとして外側から事業に関与することで、客観的に物事を整理し優先順位をつけることができました。
事業の中に没入していてはできないことですし、その過程で得られるスキルは事業を推進する側においてもきっと役立つと信じています。

次に選んだ総合商社では、事業投資自体がビジネスモデルとして組み込まれています。
少し遠回りしたかもしれませんが、ポジションをとって事業を前に進めることを通して、少しでも医療という世界に貢献していきたいと思います。

⑤ 転職活動を通じて学んだ点

陳腐なようですが結局は、「何事も経験してみることが大切だ」ということに尽きると思います。

医師としての自分、コンサルタントとしての自分、新規事業立案者としての自分、さまざまな立場に立つことで、新たな自分と向き合い「自分は何をしたいのか」「何に価値を感じるのか」を問い続け、選択をしてきました。

とはいえ選択の裏側には「取りえなかった選択肢」があり、正しい選択をできているのか、あるいはきちんと過去と思考を整理できているのか、悩むこともあります。
その時取りうる最善の選択をしたつもりでも、芽吹かなかった経験は沢山あり、後から振り返ると決断の理由を自分では気づけないこともあります。

その点、(株)エリートネットワークの転職カウンセラーの篠原様には面談を通じて他己分析をして頂いたり、面接相手に合わせた観点での思考の整理を、壁打ちとして手伝って頂いたりなど、とても心強い伴走者になって頂きました。
取り繕う必要性はなくても、自分の過去を整理し面接官に自分が何者かを伝えていくことは重要です。
そういった点でも、とても心強い味方と走り続けられたことは、非常に良い経験になりました。

⑥次の職場に賭ける意気込みや覚悟等

医師としてキャリアを始めたはずが、いつの間にか会社員としてもしっかり転職を経験し、社会人らしいキャリアになってしまいました。
原点を忘れず、ポジションをとって事業を進めながら、ビジネスサイドから、医療に貢献し続けていきたいと考えています。

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