企業インタビュー

川崎重工業株式会社 企業インタビュー

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今回は、川崎重工業株式会社の人事本部 人事部 副部長 岡本 敬之氏にお話を伺いました。100年以上の歴史を誇る同社は、国内外の100以上の関連企業と共に、技術の企業集団「カワサキグループ」を形成。陸・海・空はもちろん、宇宙から深海に至るまで、先端技術を活かした多彩な製品を送り出しています。

まず、御社の事業領域と、強みや競合優位性についてお聞かせください。


川崎重工業株式会社
人事本部 人事部 副部長  岡本 敬之氏
【経歴】
平成元年、新卒として入社。生産拠点の経理部門をはじめ、人事・労務、子会社管理、会社法法務など、管理部門を中心に幅広く経験され、経営企画課長を経て、2010年4月より現職。

当社は、造船会社として1878年にスタートしましたが、生物が海から陸に上がり空を飛ぶよう進化したように、現在では、船、鉄道車輌、モーターサイクル、航空機と、自動車以外の全ての輸送用機器を手がけています。そして、輸送機の動力であるエンジン類、発電装置、それらのコア製品を組み合わせたプラントと、事業領域は多岐に渡っています。

鉄道、精密機械などは国内外で有数のシェアを誇っており、個別の事業でもそれぞれが高い技術力を持っています。よって、1つの事業でも同業他社と十分に勝負できるのですが、敢えて総合重工業としての強みを挙げるなら、やはり各事業が保有する技術のシナジーでしょう。
その最たる例が、航空機の空力技術を応用してつくられた、新幹線などの高速車輌の先頭形状です。今ではもう運行していないゼロ系から、JRの最新車輌であるE5系まで、新幹線の先頭車両の初号車は、ずっと当社がつくっています。それは、車輌メーカーの中でも、空力面での技術の優位性が当社にあるからです。ほかにも、いわゆるパーソナルウォータークラフトといわれるジェットスキー。これを製造しているのはモーターサイクル部門ですが、エンジンそのものは航空機のジェットエンジンと同じ構造です。
このように、各事業部門で培った技術を活かしてシナジーを発揮できることが、当社の強みであり、他社の一歩前に出られるポイントだと思います。

事業規模としては、どの分野が大きいのでしょうか。

数年前まではモーターサイクル事業が売上高30数%を占める大きな分野でしたが、現在はその年によって異なるものの、ほぼ全ての事業が同程度の規模でバランスをとっています。近年は、プラント事業や精密機械事業も成長中です。
ちなみに、事業規模ではやはり航空宇宙事業が大きいですね。この分野は設備産業であり、また、一つの大型機を開発するために千名単位のエンジニアが必要になるような労働集約型の産業でもあるので、人員規模としても大きいですね。

御社の中で唯一、一般消費者向けの製品であり、Kawasakiブランドで知られる二輪車は、世界的にもファンが多いですよね。

そうですね。日本では大型バイクの時代は終わったという見方もありますが、当社ではモーターサイクルを、単なる”移動手段”ではなく、乗って楽しめる”レジャー製品”だという考えで、高品質の製品を提供し続けています。スクーターのような、小排気量で日常的な移動手段としての二輪とは異なり、大排気量・大出力・高スピードが特徴です。この事業の売上の多くは根強いファンが多い欧米でのものですが、最近では、新興国の所得レベルが上がってきたこともあり、それ以外の地域でも需要が伸びています。今はインドネシアやタイなど、東南アジアの工場が好調ですね。
国内での二輪人口は減少している中、あえて当社が日本で二輪事業を続ける理由は、日本のユーザーの要求レベルが世界で最も高いからです。日本のお客様の声が、最高品質の製品につながっているんです。

海外でも積極的な事業展開をされていますが、好調な地域や事業領域はありますでしょうか?


地域という点では、中国抜きには語れません。中国の内陸部ではまだ発展途上の地域が多く、地場の建機メーカーなどは引き続き好調です。当社ではそういったメーカーにパワーショベルなどの油圧器を提供しており、これは中国国内で高いシェアを占めています。
ほかには、東南アジアや、ブラジルをはじめとした南米諸国が挙げられます。それぞれの地域で、生活水準の向上に合わせたインフラ整備が進んでいます。また、先ほどお話したように、東南アジア地域ではモーターサイクル事業が好調ですし、ガスタービン分野や発電設備などプラント分野も伸びています。
ヨーロッパやアメリカのメーカーと競合している車輌事業も、インドやブラジル、ロシアでの高速鉄道計画があるなど、そのフィールドは世界中に広がっており、今後が期待されます。

現在、売上に占める海外比率はどのくらいでしょうか? また、今後の展望についてもお聞かせください。

全体の5割程度が海外の売上です。今後については、中期経営計画「事業ビジョン2020」において、売上の海外比率65%、海外売上高約1兆3000億円を目標に掲げています。リーマンショック以前の水準を考えれば、達成できない数字ではありません

今後、海外ではエネルギー環境関連事業などに注力していきます。当社は、プラント事業では海外でかなりの実績を築いてきましたし、ゴミ処理や水処理等、環境関連設備に関しても、長年の蓄積があります。これらを活かして、新興国、特にアジア地域を中心に展開していきたいと考えています。
ほかにも、低炭素社会の実現に向けて、環太平洋地域の「CO2フリーエネルギーチェーン」の実現を提案しており、CO2フリーのエネルギー製造、運搬、貯蔵、利用に至るエネルギーチェーンを構想しています。今はまだ研究・開発の段階ですが、当社は自社の技術だけで、このチェーンを完成させることができるので、実現に向けて努力を続けていきます。

中途採用の状況やその背景についてお聞かせください。


川崎重工業株式会社
人事本部 人事部 副部長  岡本 敬之氏

今年度は、正社員で200名程度の採用を予定しており、上期の採用実績は約100名でした。今後3年間は引き続き高い水準で中途採用を行っていく予定です。定年退職などで欠けた人数を補い、更に事業拡大に対応するためには多くの人材が必要ですし、不況などで採用を抑制していた時期があるため、人員構成がいびつになっている部分を修正するためにも、中途採用を重要視しています。

注力して人材を採用したい事業分野はありますか?

油圧機器などをつくっている精密機械カンパニーは、世界5極体制(韓国、中国、イギリス、アメリカ、日本)をとり、それぞれの拠点で積極展開しているため、引き続き注力して採用を行いたいと考えています。また、ガスタービン・機械の分野は、東南アジア地域におけるメンテナンスサービス要員や、新型エンジン開発エンジニア等の確保が必要です。ちなみに、本社単体で、約1万4000名の従業員のうち、300名程度が海外拠点で勤務し、年間7000名が海外出張しています。

今後、採用のボリュームが大きくなると考えられるのが、航空・宇宙分野です。先日、ボーイング787がANAに納められたのがニュースになりましたが、この航空機の量産が本格化していくと、生産現場で働く人材はもちろん、その派生機種の設計・開発に携る人材が必要になります。構造設計エンジニアなどを、今後複数年にわたって、毎年数十名単位で採用していく予定です。いずれにしても、エンジニア中心の採用活動となっていくでしょう。

御社が求める人物像についてお聞かせください。

まずチームワークが求められます。当社の製品は規模が大きく、最終形にまとめていくためには、チームワークが必要不可欠です。また、当社の特徴として、若いうちからどんどん仕事を任せていくので、自分から前向きに、好奇心を持って仕事に取り組める方が望ましいですね。

社内の雰囲気や社風などはいかがでしょうか。


カワサキバリュー
<価値創造>
グローバル規模での社会・顧客の価値創造をカワサキバリューとする
<独自性>
独自性・革新性・先進性をカワサキバリューとする
<最高品質>
世界最高レベルの機能・品質をカワサキバリューとする

実際に、中途入社した社員に、当社に入って感じたことをインタビューしたことがありましたが、多くの人が口にするのが、仕事に前向きに取り組む人が多いということですね。本当に様々なメーカーから転職してくる人がいますが、職場の雰囲気が良いと仰ってくださる方が多いです。あと、余談ですが、なにかというと飲み会をやりたがる人が多いですね(笑)

技術部門は、技術をとことん追求していく傾向が強いです。カワサキグループ・ミッションステートメントにある”カワサキバリュー”の中に、「最高品質」というものがあります。これは、経営上のスローガンである「質主量従」にもつながるのですが、「量を追い求めるのではなく、質が良いものを適正な価格で提供する。そうすれば量は自ずとついてくる」という考え方なんです。まさにその通り、エンジニアは本当に、品質の追求に賭けていますね。エンジニアの方にとっては、リミットを設けずに思いっきりやっていただけるという点が、当社の魅力の1つだと思います。

ほかにも御社で働く魅力ややりがいがあれば教えてください。

どの事業分野でも、日本を代表するような仕事ができるという点ではないでしょうか。例えば、大型航空機の開発ではプライムメーカーですし、鉄道車両はでは、ニューヨークの地下鉄を走っている車輌のトップシェアは当社の車輌です。そのように、エンジニアであっても事務職であっても、世界を相手に仕事ができるというところが大きな魅力ですね。もちろん、それ故に大変なこともありますが(笑)、やりがいも大きいです。

また、新卒入社も中途入社も関係なく、仕事をどんどん任せていく風土ですね。男性でも、女性でも、若手でも、外国人でも、障がい者でも、どんな人でも、能力のある人が存分に活躍できる環境があります。

働きやすい環境をつくるための、制度や福利厚生についてお聞かせください。


川崎重工業株式会社
人事本部 人事部 副部長  岡本 敬之氏

当社の従業員1人当たりの1月の福利厚生費はおよそ13万円で、これは、経団連加盟企業の平均の福利厚生費よりは3万円ほど高い数字です(※1)。内容としては、寮・社宅、給食費、保養所、カフェテリアプランなどです。 また、子育て支援にも注力しており、業界の中でもトップクラスの充実した制度があります。育児休業は3年間、短時間勤務の取得は子どもが小学校を卒業するまで認められています。また、カフェテリアプランの中にも、ベビーシッター費用の補助等があります。更に、現在は託児所の整備に向けて検討を進めています。 やはり、技術職は男性の比率が高いのですが、事務系職種では入社者の3分の1が女性です。私の部下である課長にも女性がおり、現在子育て中です。 入社後5年間の離職率は、男性が6%、女性が14%程度で、一般平均よりはかなり低い数字となっています。

※1 従業員1人1ヵ月当たりの福利厚生費は全産業平均で97,440円(2009年度)

岡本様のこれまでのキャリアで、印象に残っているエピソードなどはありますか?

バブル崩壊後の景気が落ち込んだ時期に、事業合理化のため、やむを得ず工場を閉鎖することになったのですが、人事・労務担当としてその業務に当ったことが印象に残っていますね。転勤を前提に入社している社員は別として、現場で働いていた人にとっては工場閉鎖は大変なことです。500名程度の規模の工場でしたが、1ヶ月以上かけて、現場で働いていた人たち全員と面談を行い、他の生産拠点に移るか、移れないか、その場合はどうするのかなどについて話し合いました。移ることができる人たちには不自由なことがないよう色々な面で配慮し、移れない人たちには、再就職先を探すなど、手を尽くしてできる限りの対応をさせていただきました。

こういった経験から、当社が、どの従業員に対してもできる限りのことをするという、人を大切にする姿勢を持った会社だということを実感しました。
当社の根底には、色々な優れた技術を支えているのは人であるという考えが流れています。どんな業種であっても、どんな立派な製品を持っていても、結局、会社を支えるのは人であり、人がいないと成り立ちません。人は会社の宝ですね。

最後に、御社を志望する方にメッセージをお願いします。


どんな人に入社していただいても、何かしらきっと、その人のハートを熱くさせるものがある会社です!
それは、製品であったり、製品の先にいるお客様であったり、仲間であったり・・・色々なものがあると思います。仕事に集中できる環境が整っており、みんなが前向きに働いています。

当社のグループミッションにもあるように、我々は自分たちの製品を通して世界中の人々の生活を豊かにしていくことができます。
―自分の仕事が世界の人の豊かさにつながっている。そしてその技術は、人を豊かにすると同時に、地球環境とのバランスを取っている―
そんな会社にジョインしたいという方に、是非チャレンジしていただきたいですね。

本日はお忙しい中、長時間に亘りご協力頂き、ありがとうございました。

川崎重工業株式会社 (東証一部上場、名証一部上場)
設立年月日
1896年10月15日  ※1878年創業
本社所在地
東京本社
東京都港区海岸一丁目14-5
神戸本社
兵庫県神戸市中央区東川崎町1丁目1番3号 (神戸クリスタルタワー)
代表者
取締役社長  金花 芳則
資本金
104,484百万円
売上高
<連結>  1,518,830百万円
従業員数
<連結>  35,127名
※この記事の内容は取材当時の情報です。記載されている会社名、サービス名、役職名等は現在と異なる場合があります。
職業紹介優良事業者認定マーク
当社は、全国に約20,000事業所ある人材紹介会社の中で、厚生労働省が審査し、 わずか43社しか選ばれない「職業紹介優良事業者」に認定されています。
※平成26年(第一回認定):全国で27社のみ、平成30年:全国で43社のみ
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