企業インタビュー

PwCあらた有限責任監査法人 企業インタビュー

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世界4大監査法人(Big 4)の一翼を担い、「社会における信頼を構築し、重要な課題を解決する」ことを自らの存在意義とするPwCグローバルネットワークの日本におけるメンバーファームであるPwCあらた有限責任監査法人。今回は製造・流通・サービス 財務報告アドバイザリー部でパートナーを務める田所 健氏に、部門の成り立ちと競合優位性、在籍するプロフェッショナルに共通する意識、中途採用の人材に求めるスキル、将来を見据えた人材育成の考え方などについてお話を伺いました。(掲載開始日:2018年8月30日)

まず初めに貴法人のサービスラインについて、組織体制とあわせてご説明下さい。


製造・流通・サービス 財務報告アドバイザリー部 パートナー 田所 健氏

PwCあらた有限責任監査法人はインダストリー(産業)別の組織体制となっており、それぞれのインダストリーに精通したプロフェッショナルが高品質なサービスを提供しています。

組織体制は、金融機関以外の事業会社を対象とした製造・流通・サービス:MDS(Manufacturing, Distribution and Serviceの略称)と、銀行等の金融機関向けサービスに特化した金融サービス:FS(Financial Servicesの略称)に大別されます。

まず、MDSには監査に特化した部門が二つあります。
テクノロジー・情報通信・メディア分野を担当するTMT(Technology, Media and Telecommunicationsの略称)。消費財・産業財領域をメインに担当するCIPS(Consumer,Industrial,Products and Servicesの略称)。それぞれインダストリー別にクライアントを担当し、財務諸表監査および内部統制監査等を行っています。

さらに、MDSには、インダストリーを横断してさまざまなアドバイザリーサービスを提供する財務報告アドバイザリー部(FRA:Financial Reporting Advisory)があります。私はこのMDS FRA部門のパートナーを務めています。

一方、FSには銀行・証券を担当する第一金融部、保険・共済を担当する第二金融部、資産運用を担当する第三金融部、そしてこれらを横断する財務報告アドバイザリー部(FS FRA)があり、監査業務と各種アドバイザリーサービスを提供しています。

また、リスク・デジタル・アシュアランス部(RDA)では、ITシステム監査やリスク管理等、業界を問わず近年ニーズが高まっている各種アドバイザリーやリスクアシュアランスサービスを提供しています。

田所様がリーダーを務めておられるFRAの役割について、もう少し詳しく教えて下さい。

組織の成り立ちからお話ししますと、日本の監査業界に「あらた」な風を吹き込みたいという決意のもと、あらた監査法人が誕生したのは2006年です。この時代は、日本において上場企業に対する内部統制監査の導入が進められており、MDSにはこの導入支援に関するサービスを提供する部門がありました。一方で、FSには主に会計基準のコンバージョンを支援するサービスを提供しているグループがありました。この二つのグループが統合され、現在のFRA(財務報告アドバイザリー部)が生まれました。

このような経緯で誕生したFRAでは現在、「会計」「プロセス」「グローバル」という三つのキーワードに沿ってアドバイザリーサービスを提供しています。最近は、日本基準からIFRS(国際財務報告基準)へのコンバージョンを支援するアドバイザリー案件に関するサポートの依頼が多く、業務全体の約7割を占めています。

近年は日本企業と海外企業との経営統合が増えていますが、これをきっかけにIFRSの導入を検討されるクライアントも多いです。また、経営統合の影響はなくても、海外投資家に対するIR活動の一環として、自発的にIFRSを適用する企業が増えています。

このような環境の下、FRAがIFRSコンバージョンに携わる機会が非常に増えています。

FRAのメンバーは、どのような働き方でIFRS関連のプロジェクトに携わっているのでしょうか。

基本的にクライアントにチームで常駐する形態が多いです。IFRSを適用することで財務諸表の数字や必要とされる仕訳がどのように変わり、業務プロセスや経営管理にどのような影響があるのかなどについて理解を共有しながら、クライアントの経理部門と一体となって会計基準の移行を段階的にサポートしています。大規模なプロジェクトでは常駐チームのメンバーは20~30人にも上り、期間も1~2年ほどにおよびます。

FRAのアドバイザリーチームは、対応する案件の難易度から、職階としてはマネージャー層が主力として活躍することが多いのが特徴です。しかし、アドバイザリーに興味を持つ若手も積極的に採用し、経験豊富なメンバーから密度の濃いOJTを受けながらプロジェクトを通じてアドバイザリー業務の全工程を経験してもらうことを続けています。

現在は法人として働き方改革を推進する中で効率性を追求すると共に、FRAのメンバーを増員することで一人ひとりの業務負荷の分散を図っています。また、プロジェクトが長期間におよぶ場合には、定期的に役割と責任範囲を変えたりすることで、若手のスキルアップをはかり、モチベーション向上にも配慮しています。

IFRSコンバージョンを始めとする財務報告アドバイザリーサービスを提供する上で、貴法人は競合他社と比べてどのような強みがあるとお考えですか。


「PwC Japanグループ内のネットワークを通じ、x-LoSで協働することができるため、ダイナミズムを直に感じられる点が強みです。」

PwC Japanグループ内で「x-LoS(クロスロス)」と称していますが、このグループを構成するコンサルティング、ディールアドバイザリー、税務サービスなどを専門とする各法人との連携により、“One Team”として柔軟かつ密接に協働できる体制を確立しています。

例えばIFRSへのコンバージョンを支援する中で、新しい会計方針の適用により新しい業務フローの構築が必要になるケースがあります。そこでITシステムを導入した方がよいと判断されれば、PwCコンサルティングのシステムコンサルティング専門のチームに参画してもらい、協働するといった連携が可能です。

また、IFRS適用を海外子会社に展開する際には、世界158カ国736拠点に23万6,000人を超えるプロフェッショナルを擁するPwCグローバルネットワークのメンバーファームと連携することで、迅速に最適なソリューションを提供しています。このようなケースでも、日本と海外のメンバーファームで一つのチームとしてサービス提供を行います。メンバーファーム間では、いつでも気軽に、また率直なディスカッションを通じて協力できる環境があります。

PwC Japanグループは、日本におけるPwCグローバルネットワークのメンバーファームおよびそれらの関連会社 (PwCあらた有限責任監査法人を含む)の総称です。各法人は独立して事業を行い、相互に連携をとりながら、監査およびアシュアランス、コンサルティング、ディールアドバイザリー、税務、法務のサービスをクライアントに提供しています。

FRAのメンバーにはどのような特性や強みがあるとお感じですか。

個々のメンバーが、プロフェッショナルとして自分が「正しい」と思ったことを、クライアントに対してきちんと提言できる姿勢を持っている点です。

FRAが掲げているビジョンは「CFOのTrusted Adviserになること」です。クライアント内に何か困ったことが生じれば、私たちFRAを真っ先に思い出していただき、相談していただけるような存在になろうと努めています。つまり、会計プロフェッショナルとしてのスキルを持っていることは前提であり、私たちに求められている価値は、そのスキルを活用してクライアント企業の成長にどのように寄与できるかであると考えています。

プロフェッショナルとして正しいことを追求するという姿勢は、監査法人としての成り立ちから受け継がれている文化でもあります。当法人の設立当初から、“正しいと思えばそれが困難を感じる状況であっても声を上げ、最高品質のサービスを追求する”という価値観を大切にしています。
この考え方はPwCグローバルネットワークの「価値観と行動指針」の冒頭にある「Act with integrity(誠実に行動する)」と共通するものです。私たちの社会的なミッションは、高品質な監査やアドバイザリーサービスを通じてクライアントの企業経営に貢献し、金融資本市場の健全な発展に貢献することであるからです。

田所様は、貴法人においてどのようなキャリアステップを経て、アドバイザリーのスキルを培ってこられたのでしょうか。

私は1991年に青山監査法人に入社し、グローバル展開する製造業の財務諸表監査を担当するチームにアサインされ、日本基準と米国基準、そして当時はまだ珍しかった連結財務諸表の監査を経験しました。2000年に監査法人中央会計事務所と青山監査法人が合併し、中央青山監査法人として新体制でスタートした時に、マネージャーとして本格的にアドバイザリー業務に取り組みました。その際、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)のコンサルティング部門のメンバーと“One Team”を結成し、当時高まっていた連結財務諸表の決算発表を早期化するニーズに対応したアドバイザリー業務にチャレンジしました。この時にコンサルティングファームの文化に初めて触れ、「この空気は自分に合うな」と感じました。

そして2006年6月にあらた監査法人がPwCのメンバーファームとして誕生してからは、内部統制の構築支援を中心としながら、監査業務も担当するようになりました。その後、IFRS適用を検討するクライアントが増加したため、IFRSプロジェクトに軸足を置くようになり、今に至っています。2012年から3年程度、あらた監査法人から20人ほどのメンバーを率いてPwCコンサルティングに出向しました。こういった戦略的なナレッジ交流を図ったことも、アドバイザリーにおけるスキルアップの経験となったと思います。

中途採用の人材には、どのような資格やバックグラウンドを求めていらっしゃいますか。


「CFOに信頼されるアドバイザーとして企業の成長を支えながら、私たち自身もともに成長していくフィールドがあります。」

公認会計士の資格を持っていることは必須の応募条件と考えています。中途採用の場合、監査法人での経験に限らず、事業会社の経理部門や営業部門でキャリアを積み重ねてこられた方も積極的に採用しています。
MDSは製造・流通・サービス業にまたがる企業をクライアントとする部門ですから、これらの業界経験者には活躍の機会が数多くあります。

人材に求めるスキルとしては、論理的思考とコミュニケーション能力を重視しています。論理的に話すことで相手に伝えたいことをきちんと理解してもらう能力や、文章作成スキル、すなわち提案書や報告書をロジカルに書けるスキルを備えていることが好ましいと考えています。

アドバイザリー業務ではゴールに向かって何をすべきか、自分の頭でロジカルに考えていくことがとても重要となります。会計アドバイザリーをやってみたいと考えている皆さんにとっては、主体的なゴール設定という思考を早い段階から身に着けておくことも大切です。

中途採用者を含め、若手が体系的にスキルを磨けるよう、組織としてどのようなサポートをしておられますか。

中途採用者が増えていることを受け、上記のような論理的思考を発展させるトレーニングについては、これまで以上に研修体制を拡充し、強化しています。また、文書作成スキルの一環として、PowerPointによるプレゼンテーション資料の作成なども研修メニューに組み込んでいます。

さらにFRAでは、「朝活」という、午前7時半から9時までの1時間半、少人数制のシェアリングセッションを月2回実施しています。
セッションと言ってもかしこまった座学スタイルではありません。自発的に10~15名参加し、朝食をとりながら、さまざまな職階の立場からお互いの経験をシェアし合う交流の場となっています。

「朝活」では、IFRSプロジェクトの前段階に実施する「初期調査」など毎回テーマを決めて、フランクな雰囲気で質疑応答するといったセッションをします。このセッションを通じて、若手はこれまで関与したことのないプロジェクトに関する知識を得ることが出来ます。一方で、中堅以上のメンバーは若手への説明を通じてクライアントに対するプレゼンテーションの練習を行うことが出来るため、お互いにとって貴重な学びの場になっています。

この「朝活」には中途入社したメンバーも積極的に参加して、プロジェクトチーム以外のメンバーとも交流を深めています。基本的に私たちはクライアントに常駐することが多いので、「朝活」を通じて幅広いメンバーと接してもらい、「自分もPwCあらた有限責任監査法人の一員である」と再認識できる場になることを願っています。

これまでにどのようなキャリアの人材が入社し、活躍されていますか。

当法人には職階が6つあり、標準的なキャリアステップでは1年目から4年目がアソシエイトとして業務の基礎を学び、5年目から8年目にシニアアソシエイトを目指します。その次がマネージャー、シニアマネージャー、ディレクターと職階が上がり、最高位がパートナーとなります。

中途入社の方は前職経験に応じていずれかの職階からスタートしますが、監査業務やアドバイザリー業務が未経験の方の場合は、アソシエイトもしくはシニアアソシエイトからのスタートになることが多いです。

例えば、メーカーの営業経験をお持ちの方が、アソシエイトとして大規模プロジェクトに配属されました。1年ほどのOJTを通じてアドバイザリー業務の基礎を学び、受身の姿勢ではなく自分から積極的に新しいことを吸収しながら成長しています。
また、監査法人で培った会計監査の知見を生かしてアドバイザリー業務に初挑戦しようと、マネージャーとしてFRAの仲間になった例もあります。そして、2~3カ月で数々のアドバイザリー業務をキャッチアップし、1年後にはIFRSアドバイザリーのさまざまな領域で意欲的に仕事をこなし、活躍しています。

最後に、貴法人を志望する方や、潜在的な候補者へメッセージをお願い致します。


「今後の世代のために、人材の採用と育成、ナレッジの標準化というアドバイザリー部門の基盤づくりを推進します。」

現在は、IFRSコンバージョンに関連するプロジェクトがメインとなっていますが、将来に向け、企業の財務経理関連プロセスの改善(財務報告の高度化)などの幅広いサービスの提供が可能な組織作りを始めています。
このため、クライアントが抱える悩みを常に把握し、その解決につながる付加価値の高い提案をしていくことが重要と考えています。さらなるFRAの成長のため、一緒に活躍できるプロフェッショナルを採用・育成していかなければなりません。

それと並行して、これまでFRAに蓄積してきたアドバイザリー領域のナレッジを標準化し、ツールとして磨き込んでいく作業も重視しています。
これらのビジネスリソースを活用することで、メンバーが幅広いスキルや知識を学ぶことが可能になります。FRAメンバーの成長スピードを加速させ、プロフェッショナルとして早い段階から責任ある仕事を担ってほしいと思います。

メンバー同士で意識を高め合い、成長することで、顧客の期待に見合うプロフェッショナルとして活躍したいという方とお会いできることを楽しみにしています。

本日はお忙しい中、長時間に亘りご協力頂き、ありがとうございました。

PwCあらた有限責任監査法人
設立
2006年6月1日
資本金
10億円
従業員
3,162名(2018年6月30日現在)
代表者
木村 浩一郎
オフィス所在地
(主たる事務所)
東京都 千代田区 大手町 1-1-1 大手町パークビルディング
オフィス所在地
(その他事務所)
●名古屋:愛知県 名古屋市 中村区 名駅 1-1-4 JRセントラルタワーズ38F
●大阪:大阪府 大阪市 北区 大深町 4‐20 グランフロント大阪タワーA36F
●福岡:福岡県 福岡市 博多区 博多駅中央街 8-1 JRJP博多ビル4F
事業内容
財務諸表監査
財務報告関連保証業務
内部統制監査・テスティング支援・最適化アドバイザリー
財務報告に関するアドバイザリー
統合報告(Integrated Reporting)
IFRS(国際会計基準)
ガバナンス・リスク管理・コンプライアンス(GRC)および内部監査
システム・プロセス・アシュアランス
リスクアナリティクス(ARCA)
サイバーセキュリティ
株式上場(IPO)支援
ベンチャー支援
サステナビリティ
クラウド アドバイザリー&アシュアランス
※この記事の内容は取材当時の情報です。記載されている会社名、サービス名、役職名等は現在と異なる場合があります。
職業紹介優良事業者認定マーク
当社は、全国に約20,000事業所ある人材紹介会社の中で、厚生労働省が審査し、 わずか43社しか選ばれない「職業紹介優良事業者」に認定されています。
※平成26年(第一回認定):全国で27社のみ、平成30年:全国で43社のみ
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