パブリシティー

プレジデントFamily 2010年12月号

プレジデントFamily 2010年12月号

最終目標は難関大学!
早めの準備が肝心、入試の新・基礎知識Q&A
高校生になっても 親の不安15問

Q.
子供に「将来つきたい職業」がありません。大学はどうすべきでしょうか?

大学全入時代とは聞くけれど、目指す学校に入るのは難しいの?将来役に立つ学校、うちの子に一番合った学校はどこだろう?


松井 隆
エリートネットワーク代表取締役。同志社大学文学部卒業後、リクルート入社。ガテン事業部部長などを歴任した後、1997年に起業。正社員専門の人材紹介会社を経営。


勉強が得意な子供なら、とりあえず大学に進学しておいたほうがいいだろう。文系よりも理系、それも、できるだけ偏差値の高い大学を目指すべきである、というのが、この質問に対する「当面の答え」である。

誤解してほしくないのは、「いい大学に入れば何とかなる」と言っているわけではないということだ。「いい大学」に入って「いい会社」に就職すれば、一生安泰という時代は過去のもの。そんな考えにとらわれているとしたら、まず改めるべきだ。

私が大学進学を勧めるのは、将来、「就きたい職業」が固まった時点で、その道を選択できる自由を「とりあえず」確保しておくためにすぎない。文系より理系を勧める理由もそこにある。文系出身者には技術職や研究職に進む道は開かれていない。だが、理系出身者なら、技術職や研究職だけでなく、事務職や営業職に就くことも可能である。簡単に言えば、理系のほうが「選択の幅が広い」というのが現実だ。

だが、こうした消極的な理由から、大学進学を選択するのは、あまりにも面白みがない。そもそも、職業選択の「可能性」が広がっただけで、「就きたい職業」がないという問題は残されたままである。就職活動に直面して、また同じ悩みを繰り返すことにもなりかねない。

だから、私は、あくまで「就きたい職業」を見つけることを優先すべきだという立場である。その際、親は「サラリーマン」的”就社”という選択肢を、いったん、外して考えてほしい。その結果、大学に行かないという選択肢もあり得るからだ。

実際、今、社会で最も元気に働いているのは手に技を持つ「職人」だ。ここでいう職人とは、自分の得意なこと(競争力)を活かして生きている人のこと。そのためには遊びたい時間を辛抱し、修行を乗り越えなければならない。だが、本当にやりたい職があるのなら、その実現に向かって突き進んだほうが幸せだ。

親が頭を悩ませるべきは、どうすれば、子供に「就きたい職業」を自主的に決めさせることができるかである。そのためのヒント(職種辞典、仕事総覧など)を与え、考える機会を増やすことが親の役割だろう。

「就きたい職業」が見つからない子供には、まず「働くこと」の意味を教えるべきである。仕事は決して生活の糧を稼ぐためだけのものではない。仕事の本質は、自分の得意なことを活かして、世の中の役に立つことで報酬を得ることにある。

そのうえで、自分は何をもって人の役に立てるのかを考えさせるといいだろう。私が長年、企業の採用活動に携わってきた経験から言うと、人間には必ず一つはその人の「本分」ともいえる、人より秀でた能力がある。それに早く気づかせることだ。
そのためには、実社会との接点を増やしてやることも大切。自宅と学校、塾との往復の毎日からは、決して「就きたい職業」は見つからない。学業だけでなく、「非日常」を体験させ、チャンスを与える。子供たちは、その中から自分と社会の接点となる職業を見いだすはずだ。

【子供に目標を持たせる親の4つのステップ】

●STEP1 自分のふだんの”働く姿”を振り返る
・子供に仕事=つまらないもの、大変なものというイメージを植えつけていないか?親が生き生きと働く姿を見せることが大切。

●STEP2 正しい「社会×時代」認識を教える
・資本主義社会では、人より秀でた能力がなければならないこと、日本経済は今までのような成長は見込めないこと、など社会の「現実」を伝える。

●STEP3 好きなこと×競争力のあるものは何か考えさせる
・人間には必ず「人より秀でた能力」がある。それを見つけられた人こそが楽しく生きられるということを伝える。

●STEP4 選択肢とリスクを教え、自由にさせる
・上位大学に入っておけば、職業選択の幅が広くなり、自分の就きたい職業に就けないリスクを低減できることを伝え、子供に考えさせる。
職業紹介優良事業者認定マーク
当社は、全国に約20,000事業所ある人材紹介会社の中で、厚生労働省が審査し、 わずか39社しか選ばれない「職業紹介優良事業者」に認定されています。
※平成26年(第一回認定):全国で27社のみ、平成30年:全国で43社のみ(第二回認定)、令和2年:全国で39社のみ(第三回認定)
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