企業インタビュー

株式会社コーチ・エィ 企業インタビュー

今回は(株)コーチ・エィで執行役員 エグゼクティブコーチを務める粟津 恭一郎さんにお話を伺いました。
まず始めにコーチングの概要・効果について教えて下さい。


(株)コーチ・エィ 執行役員 
エグゼクティブコーチ  粟津  恭一郎氏   

スポーツの世界にはコーチがいます。そのビジネスバージョンが、我々が行っているコーチングと言えばイメージし易いかもしれません。スポーツの世界では記録や試合に勝つといった目標を設定し、それに向かってコーチが選手を支援しますが、ビジネスの世界では、主に企業の経営層や管理職を対象に、業績向上等の目標をより早く高いレベルで達成するためにコーチである我々が伴走者として支援します。

当社では主に2種類のビジネスを展開しています。1つ目は企業の経営層向けコーチング、そして2つ目はコーチングスキルのトレーニングです。
まず1つ目の経営層向けコーチングの場合、企業の売上向上、経営ビジョン共有、離職率の改善、次世代の経営者育成等、様々なテーマを扱いますが、はじめに明確なゴールのセッティングを行います。その上でゴール達成に向けて、「何ができるか」を効果的な質問によって引き出していくのです。終了後に目標がどの位のレベルで達成できたのかを把握するために、ゴールセッティングは非常に重要なプロセスです。

2つ目に挙げたコーチングスキルのトレーニングの場合、主な対象は企業の部長・課長職の方々です。当社以外にもコーチング研修を行っている会社はありますが、当社の場合、"コーチ"として管理職の方がコーチングスキルを身に付け、“実際に”現場で使えるようになるまで関わり続けます。例えば研修は一時的な1日のプログラムだけでなく、グループコーチングなどを定期的に実施し継続的な関わりを持つのが通常ですし、時には目標に対する結果や部下からの評価等を数値化し、フィードバックすることもあります。コーチングを活用する目的や場面は、企業や役職によって異なりますが、相手が企業という集合体であっても、コーチングのプログラムを受講する一人一人にフィットするように、毎回各企業の要望を聞き、テーラーメイドでプログラムを作るのが特徴です。そのためプロジェクトの期間は、数時間の講演のみというものから、半年~1年、長いものでは3年以上と、企業により様々です。

御社のコーチングは、どのような企業で導入されているのですか?

現在は日産自動車(株)、武田薬品工業(株)、(株)電通、三井物産(株)、東京急行電鉄(株)(敬称略)等の大企業や東証一部上場企業を中心に、800社以上で導入されています。昨今は経営層の間でコーチを付けるということは徐々に一般的になってきており、製造業やIT企業のプロジェクトにおいて、プロジェクトメンバーの上位層数名にコーチを付けてプロジェクトを成功に導くという事例も増えてきています。

企業の経営層から見て、コンサルティング・ファームではなく、コーチングを導入するメリットはどんな点にあるのでしょうか?


一般的にコンサルティングは企業の経営課題に対し、解決策を提案します。他方、コーチングは解決策を与えるのではなく、「目標達成のためにできることは何なのか?」というアプローチから始め、色々な質問を投げ掛けることにより、解決策が自らの中にあることを気づいてもらい、引き出すのが特徴です。

(コーチ・エィの)コーチングの場合、相手が目標を達成するだけでなく、目標を達成するためのスキル・知識を備え、使えるようになるまでが仕事であるという観点において、コンサルティング・ファームと異なります。つまり、ある1つの目標を達成したら、次からは同じような課題に遭遇しても自分達だけで解決できるようになって頂けるよう、再現性・永続性のある技術を身に付けて頂くのです。我々の基本的なスタンスとして、答えは与えるものではなく、相手の中にあり、質問やフィードバックにより気づいてもらうという考えがあり、"他者説得"よりも"自己納得"で動き出す方が、高いパフォーマンスを発揮出来ると信じています。

1on1エグゼクティブコーチングの局面においては、経営の最高意思決定者である経営者の総合的なコーチとして、経営全般に対するコーチングを行うことも多々あります。その中には、 「コンサルティング・ファームとどのように付き合うべきか」、「コンサルティング・ファームに対し現在の状況をどのように伝えるべきか」といった問題も含まれ、企業の経営戦略、IT、ファイナンスといった各々の課題だけではなく、意思決定の局面における総合的なアドバイスを求められることも多いのです。

粟津さんがこれまでに担当されたコーチングの中で、特に思い出深い事例や、仕事にやり甲斐を感じる瞬間について教えて下さい。

ある経営者からの「社員のモチベーションを向上する」というテーマに関するコーチングを担当した時の事ですが、コーチングを通じその方と話している内容が、やがてビジョンとなり、結果としてその経営者の言葉として新聞で取り上げられたり、商品として市場に流通した瞬間は、この仕事のダイナミズムを感じましたね。 その反面、たった1つの質問やフィードバックが、経営者だけでなくその会社全体に影響を与えてしまうという点では、この仕事の責任の重さを感じます。そのためコーチングを行う際はしっかりと事前準備をするのはもちろん、自分が行っているコーチングに対し相手からも必ずフィードバックを頂きます。例えば「現在のコミュニケーションについてどのように感じるか?」、「コーチングの進め方について何か疑問点はないか?」といったことを聞くようにしています。

独立してコーチングをされている方やコーチング研修を行っている会社との違い、御社独自の強みは何でしょう? またグループ会社の(株)コーチ・トゥエンティワンとの違いについても教えて下さい。


企業として(集団で)コーチングを行っているため、規模のメリットは大きいですね。経営者から取締役、部長職を含めた数百名規模のプロジェクト型のコーチングを展開できるという醍醐味もありますが、その他にも色々な事例をコーチ同士で共有し、ナレッジ、ノウハウを蓄積することができるのは強みだと思います。また社内には50名以上のコーチがいますから、自分が迷ったり、悩んだりすることがある場合は、社内で自分のコーチを探し、見落としたことに気づかせてもらったり、逆に新たな発想を与えたりと、お互い切磋琢磨し、コーチとしての自己成長のスピードが非常に早いというのが組織ならではの強みですね。
コーチングが一般化している米国でも、独立してコーチをされている方がほとんどです。国際コーチ連盟のメンバーの中でも、当社程の規模でコーチングを展開している会社は異例ですので、おそらく当社は世界でも最大級のコーチング会社と言えるのではないでしょうか。

また、他のコーチング研修を行っている会社との違いは、やはり"我々自身がコーチである"ことです。我々の場合、コーチングスキルを教える研修であっても、方法論を教えるというのは全体の2割程度です。残りの8割は質問を投げ掛けたりして、その人なりの強みを活かすコーチングを行います。そのため、実際に現場に戻った時にも、一過性ではなく、現実に即したコーチングスキルを身に付けていることができるのです。

最後に、グループ会社の(株)コーチ・トゥエンティワンとの違いについてですが、一言で言うと(株)コーチ・トゥエンティワンはパッケージ化されたコーチングプログラムによるスクール事業を運営しているのに対し、我々は一社一社の状況を聞いた上で、テーラーメイドのプログラム作っているという点です。しかしプロジェクトによっては、エグゼクティブ層に対しては(株)コーチ・エィのプログラムを、課長職には(株)コーチ・トゥエンティワンのプログラムを、というように(株)コーチ・エィと(株)コーチ・トゥエンティワンが、協業でプロジェクトを進めることも結構あります。

御社の社風・雰囲気について聞かせて下さい

グループ会社全体で集まり、野球、バレーボール、水泳等の社内運動会を行ったり、社員のバースデーパーティーにバンドを組んでライブをしたり、その他にも何かにつけて達成会を行ったりと、"お祭り好き"なとても楽しい会社です。そのような輪の中に進んで入ることができ、一緒になって楽しんでくれる方に入社頂けると嬉しいですね。

採用ではどのような点を重視されているのですか?

採用では2つの点を重視しています。1つ目は、どんな場面、どんな相手に対しても「安定したコミュニケーション」ができること。相手が部下、上司、経営者でも、あるいは相手の人数が5人、100人でも関係なく、常に安定したコミュニケーションができることが求められます。即ち、自分のコミュニケーションをコントロールできる、またはそうでありたいと強く願っている人のことです。

そして2つ目は「リセットボタン」を押せること。過去に何かしらの成功体験を持つ方には是非入社して頂きたいのですが、そのような方の中には自信過剰になり過ぎてしまい、新しいことを吸収しづらくなってしまう方もいます。コーチングはまだまだ新しい領域です。思い切って過去をリセットし、先入観なく新しいことにチャレンジして頂きたいですね。

また逆に、「枠」を強く持っている人は、入社後に苦労するかもしれません。例えば「上司は怖いのが当たり前」だとか「何を言っても会社は変わらない」というように決めつけてしまう考えです。我々の仕事は、経営者や企業が持つ「枠」に切り込んでいくことが頻繁にあります。そのため同時に色々な発想ができる方であれば、より成長し易いでしょう。バックグラウンドに関しては特に問いませんが、第一線のビジネスの現場で揉まれてきた経験を多く持つ方の方が、相談された時により相手の話の具体的イメージが湧き易く、共感できるのではないでしょうか。

コーチング経験者は少ないと存じますが、入社後はどのようなトレーングを施されているのでしょうか?


新入社員の育成に関しても、教える側が"コーチとして"、テーラーメイドのプログラムを提供しています。ベースとして学んで頂く事の共通部分はありますが、その他は一人一人違うプログラムを組んでいます。何ができるのか、何がやりたいのか、ということを考え個人の特性を活かせるように、Aさんという方に対しては集団型のプログラムを、一方Bさんという方に対しては1対1のプログラムを行ったりします。更にそれらのプログラムがフィットしないと感じた場合は、いつでもプログラム内容を組み直します。

一人前のコーチとして当社が提供するサービスのいづれかを実践できるようになるまでの期間は約4~5ヶ月かかります。個人差はありますが、入社して大体1年位経った頃には、エグゼクティブコーチングや講演を含めたサービスの全メニューをほぼ一人で提供できるようになっていると思います。

そもそも粟津さんがコーチングと出会ったきっかけや、転職を決意した理由について教えて下さい。

以前、私はソニー(株)に勤めており、ヨーロッパに駐在していた時に東欧エリアの人事を担当していたことがありました。その際、どうすれば社員のモチベーションを高めることができるのか考えていた時、偶然コーチングを知りました。どんなに素晴らしい経営戦略を立案しても、実際はその戦略通りに人が動かないことがほとんどです。そこで、どうすれば人が活き活きと働き、高いパフォーマンスを発揮できるようになるかを掴んだ組織が勝つのだと痛感しました。もし自分にコーチとしての素養があり、人の中にあるエネルギーを引き出す能力があるのであれば、戦略の立案よりもコーチングをすることで世の中の役に立ちたいと思い、転職を決意しました。

最後に(株)コーチ・エィで働いてみたいという方にメッセージをお願いします。

海外ではマネジメント層一人一人にコーチが付く会社もあるほど、コーチングは一般化しており、今後日本でもその認識は益々広まるでしょう。 今回この記事を読んで初めてコーチングを知った方、あるいはコーチングという言葉は知っているものの内容についてはよく分からない方も、何となく自分にコーチングが向いているなと感じたら、まずはコーチングについての話を聞くだけにでも来て下さい。そこで、何かの気づきを得たり、更に私達と一緒に働く事になれば、とても嬉しい事です。

本日はお忙しい中、長時間に亘りご協力頂き、ありがとうございました。

株式会社コーチ・エィ
設立
2001年10月
資本金
1億円
代表取締役会長
伊藤 守
取締役社長
鈴木 義幸
※この記事の内容は取材当時の情報です。記載されている会社名、サービス名、役職名等は現在と異なる場合があります。
職業紹介優良事業者認定マーク
当社は、全国に約20,000事業所ある人材紹介会社の中で、厚生労働省が審査し、 わずか43社しか選ばれない「職業紹介優良事業者」に認定されています。
※平成26年(第一回認定):全国で27社のみ、平成30年:全国で43社のみ
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