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公認会計士、“転職失敗” を経て、財閥系倉庫会社へ。

公認会計士、“転職失敗” を経て、財閥系倉庫会社へ。

No.885
  • 現職

    一部上場  財閥系大手倉庫会社   本社経理部 経理担当

  • 前職

    大手監査法人  法定監査・アドバイザリー
    大手メーカー子会社 企画財務部  事業投資担当
    一部上場 大手自動車メーカー 経理部  北米地域の事業収益担当

寺島 哲 氏 35歳 / 男性

学歴:名古屋大学 経済学部 経済学科 卒
国公立大学大学院 経営学専攻 修了
公認会計士
TOEIC 865点

[1]はじめに

2015年の年末、私は再度 (3度目の) 転職を行うことを決意した。実を言うと、そのおよそ1年前に自動車メーカーに転職したばかりであった。在籍期間およそ1年という短さでの転職の決意である。結果として、この自動車メーカーを1年半で退職することになる。そして、私を新たな挑戦の場に導いてくれたのが、他でもないエリートネットワーク、そして高橋さんなのである。

私の拙い経験から、転職をする際のポイントは以下の点であると考えている。
・キャリアストーリー
・自己研鑽
・転職エージェント
これらのピースが揃って初めて、納得できる転職をすることができるであろう。2回目の転職では、“転職エージェント” という重要なピースが欠けていたと、今振り返って思う。これが、2回目の転職に失敗し、3回目の転職をすることになった最大の原因である。

[2]キャリアとストーリー

私は大学卒業後、公認会計士の試験に運良く合格し、就職バブルも重なり大手監査法人に入所することができた。私のキャリアのスタートは、すべてラッキーによるものであった。就職氷河期から逃げるために会計士を目指したので、目指すべきキャリアもない。ましてやキャリアのストーリーを描いているはずもなかった。漫然としかし真面目に監査業務に取り組んでいたが、監査法人勤務の会計士であれば誰もが一度はぶつかるであろう壁にぶつかった。そう、“このまま監査をやっていていいのだろうか、自分のやりたいことは監査なのであろうか” という禅問答のような問いである。この頃から自分の将来のキャリアを真剣に考え出した。4年目のシニアの時だったので、遅過ぎるくらいである。

しかし、ここでも幸運が訪れた。事業会社への出向の話が舞い込んできたのだ。渡りに船とばかりに、出向に応募し大手メーカーの子会社で事業投資 (M&A, JV 及び PMI) に約3年半従事した。出向がターニングポイントであった。ここで会計・監査のプロフェッショナルとしてではなく、事業会社で管理という立場からビジネスの維持・発展に貢献するという目指すべき方向が定まったように思う。

これは、誰にでも訪れるものであろう。5年も社会人をやっていればやりたいこと (若しくはやりたくない、向いていないこと) がだんだんわかるのではないだろうか。キャリアの目指すべき方向がわかれば、暫定的に目標を設定できる。そして、目標が定まればやるべきことが帰納的に明らかになる。ここまでくれば、転職活動の面接で語ることができるキャリアストーリーが完成するのではないだろうか。私は、 『ストーリーとしての競争戦略』 (楠木建・著)もとい、「ストーリーとしての転職戦略」 と考える。

[3]自己研鑽

私は、キャリアストーリーをイメージしてから実務経験では補えない部分について自己研鑽を始めた。具体的には、ありきたりではあるが英語と経営学の勉強である。英語は今やビジネスでは必須のスキルであるし、応募要件にTOEICの点数がある会社も多い。そのため、TOEICで足切りされない程度のスコアを目指して勉強した。また、オンライン英会話を始め、純ドメステック人材であるが英語に対する苦手意識を取り除くよう心がけた。

また、会計士というバックグラウンドがあるため会計には明るいが、一般的なビジネスの知識は不十分であった。経営コンサルタントを目指しているわけではないが、会話についていけないことがないように、経営戦略やファイナンスの基本的な事項について書籍で自習し、セミナーに参加するなどして習得に励んだ。

[4]2度目の転職で失敗

そして、このような準備をして前述の大手自動車メーカーへ転職したのである。
この際、大手転職エージェントを使って転職活動を行った。大手であれば案件の数も多く、自分の志向する案件を色々選べるという安直な考えからである。確かに案件は数多くあったように記憶している。しかしながら、案件も多い半面、転職登録者もおそらく多いのであろう。エージェントのカウンセラーは、私の希望に合ったコンサルテーションを行うというよりは、ただの取次屋であった。結局は、転職エージェントのWEBサイトから自分の志向に合っている (と思い込んでいた) 案件のボタンを押して、アプライしていただけであった。

そしてなんとなくエージェントが信用できなくなり、最終的には採用サイトから自ら応募した案件を選んだのである。これが冒頭の通り1年半という短期間で退職することになった元凶であったと、のちに後悔することになる。そう、自分が志向していたことと実際の業務内容や会社の風土がまったく異なっていた (合わなかった) のである。当然、入社を決める前にはVorkers、転職会議、キャリコネなどの口コミサイトを入念にチェックしたのにもかかわらず、である。口コミサイトは、参考になり有用であるが、必ずしも自分が本当に欲しい情報が手に入る訳ではない。当たり前のことであるが、 “参考の参考” 程度にとどめるべきである。

[5]エリートネットワークさんとの出会い

さて、転職を決意したのはいいものの、状況はとても厳しいということに嫌が応にも気づかされることになる。それはそうである、35歳という年齢 (管理職経験なし) 、現職約1年という在籍期間の短さ、そして3回目という転職回数。まさに三重苦である。これで英語が堪能であれば外資企業に活路を見出すという選択肢もあろう。しかし、当方多少読み書きはできたにせよ、留学経験も駐在経験もないいわゆる純ドメステック人材である。そして前回の転職の時の苦い記憶が蘇る。もう転職で失敗できない、転職エージェントは慎重に選ぼう。前回の反省を踏まえ、きめ細やかなコンサルテーションを求めて複数の中小規模のエージェントに接触することにしたのである。その中の一つが、エリートネットワークさんであった。

エリートネットワークのWEBサイトから登録ののち、面談のために銀座のエリートネットワークの事務所に向かったのである。そして、出て来られたのが高橋さんである。高橋さんのキャラクターについては他の方の転職体験記に詳細に書かれているためそちらに譲ることにする (転職体験記 No.514, No.649など他にもたくさん。) 他の方も書かれているように、私も相当厳しいことも言われた。正直、かなり落ち込んだことを覚えている。しかし、裏を返すと高橋さんは、私の転職という人生のターニングポイントに真剣に向き合ってくれているという証であり、私の転職に対する覚悟を試しておられたのであろう。ここが関門である。ここでもう一度自分としっかり向き合って、エリートネットワークを、高橋さんを信頼することが転職活動を成功に導く鍵である。

[6]転職活動

エリートネットワークを頼って転職活動を開始したものの、先に述べた三重苦もあり、当初は正直書類通過も厳しい状況であった。書類選考に落ちるたびに、高橋さんから送られてくる 「最後まで責任を持ってお手伝いしますので、ご安心下さい。」 というメッセージにはとても救われた。幸い高橋さんのご尽力により、内定をいただくことができた。
しかし、前回の転職活動の苦い経験から、内定を受諾するか (してもいいのか) 相当程度悩むこととなった。今回も失敗するのではないかとの不安が常にあったのである。内定後、自分のキャリアストーリーを実現できる可能性があるか、チャンスはあるのか、先方のニーズが何かを確認するためのすり合わせ面談を内定後、3回も設定して下さった。

また、年収についても最大限考慮するように先方と交渉していただいた。先方や高橋さんからすれば、相当に手間のかかる求職者であっただろう。しかしこのように、最終的に内定を受諾する前にすべての不安要素を取り除くように、寄り添い努力してくれた。そのおかげで、熟慮を重ねて内定を受諾することができた。これは、前回の転職活動との最大の違いである。エリートネトワーク、高橋さんというエージェントに出会えたことによって、やっとすべてのピースが揃ったのである。

[7]終わりに

繰り返しになるが、転職活動を一度失敗した経験から言えることは、活動を共にする転職エージェント選びが結果の成否に直接的な影響を及ぼすということである。当然、キャリアストーリーの構築や自己研鑽は当然の前提であるが、どこの会社であれば力を発揮できるのか、企業風土は合っているのか、双方のニーズにミスマッチはないのか、これらを自己努力だけでフォローすることは困難である。当然に転職のプロフェッショナルである転職エージェントの力を借りることになるのである。

そして、エリートネットワークは、この最も重要な “マッチング” に長けていると感じる。まだ私の新たな挑戦は始まったばかりであるが、とても良いご縁をいただけたと心から感謝している。今転職を考えているすべての方が、エリートネトワークの門を叩くことによって良いご縁を得られることを確信している。

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