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地方公務員の社会保険労務士、民間企業への転職

地方公務員の社会保険労務士、民間企業への転職

No.812
  • 現職

    大手外食チェーン本社 人事部 人事課

  • 前職

    地方公務員 労働局 労働行政職

伊勢 冬美 氏 43歳 / 女性

学歴:東洋大学 文学部 国文学科 卒
社会保険労務士
CDA資格
二級FP技能士

私はそれまで、民間の電気メーカー系の事業会社で人事業務を担当しておりましたが、その当時の会社が業績不振で事業を縮小しており、年齢的にもマネジメント業務に関わりたい希望が叶わない状況でしたので、早期退職優遇制度に申し込みました。

その時、たまたま業務上で行政のHPを閲覧していたところ、社会保険労務士が受験資格である地方公務員のポジションの募集要項が掲載されていたので、だめで元々と思い応募してみました。結果、運良く採用されましたので、2年間という期限付きの任期ではありましたが、初めて行政の業務に携わることになりました。

この任期中の目標は、行政からの視点で事業会社をたくさん見ること、マネジメント業務を経験すること、キャリアカウンセラーの資格を取得することでした。目標に懸命に取り組んでいる間に、あっという間に任期満了がやってきてしまい、また転職活動をすることに。前回の転職では転職活動らしい活動をしてこなかったため、まずは自分のこれまでの業務の棚卸をし、職務経歴書を作成することから始めました。

早く転職活動を具体的に進めなければと焦る私に、友人のキャリアカウンセラーは、これまでのキャリアの棚卸をきちんとしなければ、今後の活動で行き詰ってしまうとアドバイスをしてくれました。

キャリアの棚卸をしたところ、自分が大切にしてきたこと、これからやっていきたいことが明確になっていきました。仕事での経験が自分を作り、また仕事を通してやり甲斐や達成感を感じてきたこと。今後は、マネジメント経験とプレイヤーとしての経験を活かし、新しいフィールドで更なる成長をしたいと思っていること。

これまで、どの会社でもコミュニケーションを大切にし、現場のスタッフの意見に積極的に耳を傾け、スタッフが働き易い環境を整えることや職場の活性化に努めてきました。また、合併を二回、民間の事業会社と行政の双方を経験していること。こういった経験が、転職先で活かせると思いました。

反対に、ポジションや年収にはあまり拘りを持ちませんでした。まずは自分に合った企業に入社し貢献することで、ポジションや年収は後からついてくるものだと思いました。

自分に向き合うことは苦しいことも多かったですが、友人が 「自分のキャリアはオーダーメイドで」 「じっくりご自分と向き合う贅沢を楽しんで」 と言ってくれたことに励まされ、支えられて続けていくことができました。友人にも何度もチェックをしてもらい職務経歴書が固まったところで、エージェント数社に登録しました。

(株)エリートネットワーク様への登録は、やはり同じ友人が 『転職体験記』 を教えてくれたことがきっかけでした。正直、43歳という年齢では転職活動は厳しいのではないかと尻込みしておりましたので、40代の転職体験記を読み、私でも相談に乗ってくれるのではないか、という思いから登録したのです。

(株)エリートネットワークの転職カウンセラーである廣重様はじめ他のエージェントの方からも、事業会社の人事、アウトソーサー、コンサルなどを紹介して頂き、転職活動を始めました。

実際に活動を進めていくと、年齢とキャリアがマッチングせず、なかなか書類が通過しません。また、通過して1次面接まで辿り着いても、最終面接まで行くことができない状態が続きました。先が見えない苦しい状況でしたが、面接のチャンスを頂く度に企業研究を行い、またエージェントの方からもアドバイスを頂いて、その企業からは何を求められているか、自分のどの部分であれば貢献することができるか、を考えて進めていきました。最初に作成した想定問答集や自己PRも面接がある度に振り返り、これまでの具体的な行動実績で回答できるよう修正を加えていきました。

面接の場では、必ず 「どのような人を採用したいか? その理由は?」 「社員として意識すること、心がけは?」 と質問し、それぞれの企業様の特徴を掴むよう心がけました。

また、面接の後は振り返りシートを作成し、質疑応答の内容、良かった点、悪かった点、次回の改善案などをまとめました。この振り返りも自分の欠点に向き合うことになるので苦しい作業でしたが、面接の様子を思い出しまとめることで自分の課題が見えてきますし、回数を重ねる毎に情報が蓄積し、企業様が私に求める共通点なども見えてきて、非常に役に立ちました。この振り返りは前述のキャリアカウンセラーの友人にも見てもらい客観的な意見を出してもらうことで、面接の際の自分の弱点に向き合って、より自分の持っているものを出せるよう試行錯誤を続けました。

事業会社の人事、アウトソーサー、コンサルと活動の幅を狭めずにスタートした活動でしたが、こういった対策をまじめに続けながら実際に活動をする内に、やはり自分には事業会社の人事が向いており、これまでの経験を活かして貢献できる、と気持ちが固まってきました。

そんな時、廣重様から(株)エリートネットワークは他のエージェントと違い、法人営業と転職カウンセラーを兼ねているため、現在、求人が顕在化していない企業様に対しても表面化していない潜在需要を掘り起こすことができる可能性があるので、伊勢様の履歴書を提案してみたいが如何でしょうか、というお申し出がありました。とてもありがたいお申し出でしたので、もちろんお願いしたところ、二日後に 「一度お会いしたい」 と言って下さった企業様があるとのご連絡を頂きました。

面接のチャンスを下さった大手外食チェーン企業様は、「人財」 を大切にしている点に非常に共感しました。また、規模が大きい企業様ゆえ今後取り組むべき課題が多く、これまでの経験を活かし貢献できると共に更なるチャレンジもできることに魅力を感じ、一緒に働きたい気持ちを強く持ちました。廣重様からも丁寧なフォローを頂き、企業様も現在業務を担当していらっしゃる方の後任を探すタイミングとうまく重なったこともあり、スピードのある展開で内定を頂くことができました。

このようなご縁に巡り合えたのは、廣重様が明確なニーズがその時点では顕在化していない企業様にも積極的に私の職務経歴をご提案下さったお陰です。自分が経験して感じたことは、他のエージェント様と違い、ひとりのご担当者が法人営業と転職カウンセラー双方を兼ねておられることが、きめ細やかなフォローに繋がるのではないか、ということです。

また、うまくいかず苦しい時も、転職カウンセラー、友人が何度も私の内面について、足りないところ、弱いところに気づきがあるよう、粘り強く付き合い伴走して下さったことが、一番自分にフィットする大事なご縁に繋がったのだと思っています。紆余曲折があっての今だからこその 「ご縁」 だと思いました。

新しい一歩を踏み出すチャンスを下さった廣重様のご尽力に、感謝してもし切れません。ご紹介して頂いた企業で自分の培ってきた実務経験を共有し伝えることで、組織の活性化、成長に繋がる役割を果たし、恩返しをしていきたいと思っています。
本当にありがとうございました。

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