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逆風の中での自動車部品の開発設計技術者の転職

逆風の中での自動車部品の開発設計技術者の転職

No.375
  • 現職

    外資系自動車部品メーカー
    先行開発設計

  • 前職

    東証一部上場 自動車部品メーカー 
    先行開発設計

鈴木 隆史 氏 42歳 / 男性

学歴:室蘭工業大学 工学部 卒

<転職の動機>

私は前職、新卒で大手の自動車部品メーカーに就職、17年間自動車冷却部品の先行開発部門に所属し、自動車冷却系部品の品質評価や製品設計、先行開発等、様々な業務を経験してきました。
先行開発では海外メーカーとの新規プロジェクトにも参加し、海外拠点との技術開発、技術交流を通じ、貴重な経験を積む事が出来たと思います。
英会話力も徐々にではありますが身に付ける事が出来ました。


私が転職を考え始めたのは、冷却系部品の先行開発の業務に従事していた時でした。
当時、私が携わっていた冷却部品は会社の看板商品であり、当然課せられた開発目標もシビアでやり甲斐も高い仕事でした。
ただコンポーネントの開発のみに重点を置き、全体の冷却システム系の先行開発は全く進んでおらず、本来開発の中心であるシステム設計が車両レイアウトに収める事に特化し、システム全体の性能効率を向上させる事など眼中に無いといった環境でした。

競合他社が様々なシステム開発を行い性能向上を目指す中、コンポーネント頼みの開発だけでは他社との差は開くばかりで有り、何度も関連部署と交渉しましたが担当者ばかりか所属長でさえも改善する考えが無く、将来に不安を感じていました。


本来、コンポーネント開発はシステム全体からの要求から発展するもので有り、それを知らずしていい製品開発は出来ないと思い、新製品の開発時、他部署が動かないのであれば自分達でやるしかないと思い、車両システムを徹底的に調査しました。

調査して見ると色いろな発見が有り、この頃よりシステム開発の興味が深まりました。
コンポーネントの開発はある程度達成感があった為、車両システム全体の先行開発に従事出来る仕事でもっとエンジニアとしてのキャリアを積みたいと考えました。

そんな中会社で拠点異動が決定し、転勤を余儀なくされる状況となりました。
将来を考えた場合、この会社に残って業務を進めてもキャリアアップは困難であり、将来性にも不安を感じました。

この状態を打開するには権限のある立場にならなければならず、環境を変えるのに時間が掛かり過ぎる為、転職する方向で考えるのが自分にとって良いと判断し、退社を決意しました。

<転職活動>

転職サイトの転職体験記を拝見すると、自分の力だけでは良い求人に巡り逢う事は困難であり、転職サイトに登録しエージェントの協力を得る事が最善であるとのコメントがあったので、早速登録する事に。

希望職種は自動車メーカーの先行開発でしたが、当初自宅に近い神奈川県内で探していた為、希望の求人は余り有りませんでした。

前職の関連で幾つか仕事のオファーを頂きましたが、希望職種では無かった為、魅力は感じず転職活動を継続しました。


そんな中、リーマンブラザーズの破綻によって世界恐慌以来の大不況となり、希望している自動車関連の求人は完全に消滅し、会社を辞めようと決めた時には想像出来ない位、転職には厳しい状況となりました。
当然、積極的に人を雇う企業は激減し、この時期での転職の厳しさを肌身で感じました。
2社程、転職サイトに登録しましたが、1社は4ヶ月以上たっても1件の紹介も無く、最後には紹介する求人が無いのでアルバイトして下さいと言われる始末。
もう1社は自動車関連の求人が無いというメール回答のみで門前払い、42歳という年齢の問題も有り厳しい状況は続きました。

<(株)エリートネットワークとの出会い>

その様な状況でも諦めず、根気強くインターネットでの検索を続けた中、(株)エリートネットワークの求人に外資系自動車部品メーカーの求人を見つけました。
外資系部品メーカーの求人は以前より希望していた冷却系全体の先行開発で有り、まさに自分の経験が生かせる仕事でした。
この会社は前職の競合他社で有り、業務内容は良く知っており、特に新しいシステム開発を手掛けている企業でした。
早速インターネットより登録し、2日後、担当転職カウンセラーの岩川さんから電話連絡が有り、早速相手との交渉に入るとの事。
今まで2社の転職会社を経験し、まともな対応をしてくれる会社に巡り会えず不信感を抱いていましたが、(株)エリートネットワークはレスポンスがとても速く、適切な対応をしてくれるのでとても助かりました。


履歴書が英語であった為、書き方の要領が分からず、具体的なサンプルを送って頂き、それを基に履歴書を作成しその内容についてアドバイスして頂きました。

面接が決まり、前職の面接(大学卒業時)以来、二度目の面接がフランス人のダイレクターとの英語面接。面接の想定問題も日本語と英語の両方用意が必要となり、とても苦労しました。
前職の業務で海外との対応の経験はあるものの、ブランクがかなりあった為、英語の感覚を戻すのに時間が掛かりました。面接が決まってからの10日間は、英語を常時聞いて耳を慣らしていました。


面接では企業の求める業務内容に対し、具体的に自分がどう携われるか、キャリアをプレゼンテーションする事を中心に分かり易くシンプルに答える事に特化しました。
そういった中一次、二次、三次の面接を経て、手応えを感じてはいましたが、お陰で無事内定を頂きました。

最終的に転職活動期間が長かったにも拘らず給料面に於いても、前職に対しアップする事が出来、運良くキャリアアップする事が出来ました。

<転職活動を振り返って>

転職に対し今は本当に異常な状況で有り、特に技術系自動車関連は求人の数が少なく、転職にはかなり苦労すると思われます。
私の場合、会社移転とも重なってしまった為、会社を退社してからのスタートでしたが、当然の事ながら現職を続けながらの転職活動が絶対であり、長期戦で臨む事が必要だと思います。


今出されている求人は即戦力を要求するものが多く、未経験で雇ってくれる求人は少ないのが現状であり、自分の今迄のキャリアを生かす転職以外は大変厳しいと感じました。
転職サイトの選定に関しても、各紹介会社毎に得意な分野という物が有り、最初私は余り考慮せず登録してしまいましたが、インターネットで調べた上で自分の求人に合ったサイトに登録するのが良いと思います。(私は最初の2社で失敗してしまいましたが・・・・・)

転職には自分のやりたい事を明確にし、譲れる所と決して譲れない所を自分の頭の中で整理して挑むのが良いと思います。(私の場合は車両冷却系の先行開発でした。)
最後に適切且つ迅速に対応して頂いた、(株)エリートネットワークの転職カウンセラー岩川さん!本当に有り難う御座いました。

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