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業種を絞り切れずに“漂流”から、内定へ

業種を絞り切れずに“漂流”から、内定へ

No.349
  • 現職

    一部上場 大手電機メーカー 経理部門

  • 前職

    一部上場 大手石油元売り 財務経理部門

宮田 賢 氏 27歳 / 男性

学歴:東京大学 経済学部 経済学科 卒

はじめに

私は大学卒業後に就職し、経理で主に予算編成業務を担当しました。会計を深く理解したいとの思いで、会計士を目指すべく3年で退職しました。前職では、人事異動で他部門への異動が明らかだったからです。しかし結果は不合格。経済上の制約から受験回数は1回と決めていたことと、学習の中で監査よりも実務をやっていきたいとの思いが強まったことから、再就職活動を7月頭から始めました。キャリアにブランクが1年半近くも発生し、不安な気持ちも当初はありました。しかし、結果的には8月中旬に内定を頂き、終了しました。キャリアに空白が発生した中で順調な活動ができたのは、ご担当頂いた転職カウンセラーの松井さんや(株)エリートネットワークさんの方々のお陰です。以下、私と同じ状況下にある方々の参考になれば幸いです。

活動の流れ

7月1日から活動を始めました。最初にカウンセリングを受けたのは、外資系企業を中心に扱っているエージェントでした。外資系企業にこだわりがあった訳ではなく、webのバナー広告で何となくたどり着いたエージェントが偶々そうだったという、行き当たりばったりぶりです。カウンセラーの松井さんも丁寧に対応してくれましたし、超有名企業から自分が知らなかった企業まで15社近くの紹介を受けました。それぞれの企業のHPや求人票を読むのが、それなりに楽しかったです。人材紹介業界大手のエージェントも登録しました。大手の方が、守備範囲も広そうだろうという、これまた安易な理由です。カウンセリングを受けて、これまた丁寧に対応頂き、15社近くの紹介を受けました。計30社近くの紹介を受け、HPや求人票を見ながら、「この仕事おもしろそう。」、「ITには興味ないからパス」という、本能による条件反射的な基準で絞って、書類応募していました。


(株)エリートネットワークさんのカウンセリングを受けたのは、7月も中旬に差し掛かる頃でした。登録したのは、知人の勧めです。参加したセミナーに(株)エリートネットワークの方がいて、話したところ、極めて誠実で優秀な方だったので、登録してみたら、というアドバイスに基づいてでした。自分としては、30社近くを自分で見た後だったので、これ以上増えるのは面倒だなぁと思いつつも、面白そうだから話してみようというくらいの気持ちでした。自分のキャリア像といえば、スピード感ある会社で経理職をやりたいといった、漠然としたものであり、前段落に述べたくらいの極めてライトな感覚で活動を進めておりました。今にして思うと、大海原の中で行先不明のまま、何とかなるだろうくらいの気持ちで漂流しているようなものでした。

松井さんのカウンセリング中は、余りある自分のライトな現状認識に気づき、正直、打ちのめされました。松井さんは、より長期の視点に立つことと、私の性格に合った会社選びをすることの重要性について、論理的に熱く説いて呉れました。特に長期的視点については、キャリアデザインのみならず、人間性や今後の生き方を含めたものでした。そのような視点で真剣に考えたことが自分には無かったので、松井さんの言葉を理解できても何も返す言葉が無いという有様でした。しかし、これまでの経歴を説明する中で、仕事にある程度じっくり取り組める方が個人的にもしっくりくることは、自分でも認識できました。また、スピード感ある会社という基準から、それまで小売業を中心に応募していました。しかし、どのくらいのスピード感が必要なのかという点まで、踏み込んで考えられていませんでした。装置産業から小売業という劇的なスピード変化になじむのは大変であり、自分がついていけそうな業界にするのがいいと思う、という松井さんの言葉から、改めて自分の思慮不足を感じました。以上から考えるに、じっくり取り組める風土があるのは小売業よりもメーカーですし、雇用が安定しているという意味では外資系よりも日系となります。「前職の企業と比べてスピード感ある、日系メーカーの経理職がいいと思う」、という松井さんの言葉は、まさにズバリ核心を突いた極めて納得のいくものでした。この共通認識と自分の相性が良さそうという基準で、松井さんから絞り込んで5社を紹介頂き、その中から3社に応募しました。自分が30社近くを直感で選んでいたのは何だったのだろう、と正直思いました。ライトな感覚で臨んだ分、このカウンセリングで受けた衝撃は甚大なものでした。しかし、赤の他人に対して、ここまで親身になって考えてくれる方ならば、信頼して活動を進めると必ずいい結果になると感じました。また、自分の再就職活動に明確なゴールと方向性ができたと感じました。


書類応募後は、松井さんのアドバイスに従い、面接を受ける会社のHPや有価証券報告書を何度も読み込んで、会社の理解に努めました。書類選考を通過して面接に進んだ企業については、自分でも不思議なくらいトントン拍子に進みました。面接官の方皆さんが好意的だと感じました。面接官の方の厳しい質問に自分が答えるというよりもむしろ、面接官の方から上がったやさしいトスを、自分が好きなように打ち返しているといったような感覚を感じることも、場合によってはありました。一方で、他のエージェント経由で応募した企業との面接では、面接官の方と程良い距離感を取りつつ会話をするのに、非常に神経を使わなければならないこともありました。この差は、自分と企業の相性を重視した上で、松井さんが紹介して下さったことから来ていると思います。全体としては、予期できない質問を多く受けて戸惑いを感じたこともあるものの、うまくいくだろうという漠然とした自信を持って取り組めました。結果として8月中旬には、数社から内定を頂き、入社先を決めました。松井さんのカウンセリングを受けてから、1ヶ月余りで終了したことになります。

(株)エリートネットワークさんに感謝していること

今回の再就職活動が順調に進んだのは、いい流れをもって活動できたからだと考えています。いい流れを言い換えると、ゴールが見えれば、やるべきことが見え、やるべきことをやれば、自信になり、自信を持って臨むと結果がついてくる、といったプロセスです。今回の活動は、いい流れにうまく自分が乗っかり、そのまま終わったという印象です。いい流れを作り、維持できたのは、松井さんをはじめ(株)エリートネットワークさんの皆様のお陰で、本当に感謝しております。具体的には、①カウンセリングの時点で、再就職活動の方向性を明確化できたこと、②活動中も常に支えてくれている安心感を持って面接に臨めたこと、③面接のスケジューリングや条件の確認といった点にもキメ細かく対応頂いたことの3点が挙げられます。特に、松井さんには、私の細かい質問や相談にも豊富なご経験と明晰な論理に基づく回答を頂き、非常に感謝しております。結果として、面接での自分の体験のみに囚われることなく、客観的に入社先を決めることができました。余談ですが、7月末に受験したTOEICテストでは、自分のベストスコアをとることができました。これも、再就職活動のいい流れが他に伝播したものと考えております。


また、個別の具体的な求人案件に自分を合わせるのではなく、その企業で自分が何に挑戦できるのかという視点で考えられたことにも感謝しております。松井さんから、個別の求人票を見せられながらカウンセリングを受けたことはありません。このことで、ピンポイントの職種に自分を無理やりはめ込むということが無くなったと思います。当初、私は制度会計の業務をやりたいと考えておりました。経理職として制度会計から地道にキャリアを積みたいと思ったからです。今回、内定を頂いた企業からオファーされた業務は制度会計に関わるものではなく、管理会計のシステム関連のポジションでした。しかし、めったにできない経験が積めることはすぐに理解できました。活動開始時の想定よりもチャレンジングな業務を担当できるので、まさに結果オーライです。各求人票の職種に拘泥していたとしたら、今回のオファーは無かったでしょうし、この業務がチャレンジングで面白そうということにすら、気がつかなかったかもしれません。他のエージェントでは面談の冒頭から求人票を基に、企業・募集職種を自分で判断しながら応募していましたので、狭義の意味で募集職種と自分とのマッチングをかなり意識した想定問答を準備しましたが、(株)エリートネットワークさんご紹介の企業に対しては、もっと幅を持ったイメージで臨むことができました。

同じ状況下にある方々に対して

僭越ながら私と同じような状況の方に就職活動についてのアドバイスを何点か述べたいと思います。まずは、将来どこでどんな仕事をしたいかのイメージを明確に持つことです。ここが固まらないと、当初の私のように漂流しかねません。私は漂流していたところを松井さんに救出してもらったのですが、ここが固まってからは、非常にスムーズに進みました。 (株)エリートネットワークさんにお世話になれば、必ずクリアになると個人的には思います。


次に、自分のアドバンテージを認識することです。キャリアにブランクがあることは、確かに不利です。しかし、仕事に現在就いているライバルと比べて、有利な点もあります。完全に自分の裁量で時間を使えることです。希望する企業の事前のリサーチや面接の準備に、とことん時間をかけられますし、自分のベストな状態で面接に臨めるように体調管理もし易いです。今回の再就職活動で面接に失敗せずに来られた要因のひとつには、万全の態勢で面接に臨めたことがあります。


更には、活動中の出来事や考えたことをノートに記録することです。志望動機や仕事で工夫したことといった定番質問の想定だけではなく、面接でうまく答えられなかったこと、それぞれの企業に対して感じたこと、HPや有価証券報告書、経営者によるプレゼン動画などから感じたことなど全てノートに記録するようにしました。自分の知識や思考や疑問点が整理され、面接で場当たり的な回答を強いられることが大幅に減りました。やり直し不可能でプレッシャーがかかり易い一発勝負の面接ですが、事前準備をきっちりできれば、ある程度の自信がつき、声が小さい、目線をそらすといったことは起きないはずです。また、面接官は単なる言葉尻ではなく、思考回路を観ています。多少、表現が足りなくても、準備に基づくまっとうな思考ができることは汲んでくれると思いますので、完璧にやろうとプレッシャーをかける必要は無いと思います。「人事を尽くして天命を待つ」というのは、けだし名言だと今回の活動で感じました。


最後は、再就職活動に対して、何かしらでいいので楽しみを見出すことです。面接官の方の「ウチの会社には実はこういうところがあって、」といった話や、HP・有価証券報告書の読み込みなどによって、日経新聞の企業欄を見た際に、以前と比較してより多くのことを感じられるようになりました。他には、面接では、配属部門の部門長が面接官として登場して下さることもあります。その際に、面接とは直接関係ない、その方の人生観・ポリシーや人財像を聞けて、勉強になりました。例えば、ある面接では、経理担当者として能力面と精神面の両方が必要だが、これまで採用面接で数百人観てきて、精神的にタフな人はそう多くないといった話を聞くことができました。多忙な、企業の部門長クラスの方と自分の将来について1時間意見交換できると考えると、面接は大きな経験知を得られる意外なチャンスと考えることもできます。

最後に

今回の再就職活動を通して、自分の長期的なキャリアプラン、やってみたいことが整理できただけでなく、今後にも生かせる経験・知識を得ることができました。この2ヶ月間は自分にとっては、1年分くらいの成長をもたらしてくれた期間だったと感じております。同じ状況下にある皆様も、活動していて不安になることもあるかもしれません。しかし、(株)エリートネットワークさんの方々を信じて、全力で準備すれば、自ずと結果はついきます。少なくとも後悔することはありません。私は元々精神論者ではないのですが、今回の活動を振り返ると、そう結論づけざるを得ません。 最後に、改めて松井さんをはじめ(株)エリートネットワークの皆様、本当にありがとうございました。

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